連覇を狙う慶大は先制点を決めると勢いをつけていく。第二クオーターには秋山美里(環2・日本大学)の活躍で一挙5点を奪い4点リードで前半を終える。後半は両者激しい衝突が続き、同じ4点リードで迎えた最終クオーター、ここから早大の猛攻を受け4点を奪い返されるも最後は10−9で粘り勝ちした。また、MVPには2クオーターに3点を決めた秋山美が選ばれた。
5月14日(日)@慶應義塾大学陸上競技場 第31回早慶ラクロス定期戦
♢スタメン♢
AT#74 秋山雅望(環4・桐蔭学園)
AT#3 秋山美里(環2・日本大学)
AT#57 矢代菜奈子(環4・同志社)
MF#17 岩本藍(商4・慶應N Y学院)
MF#93 小田切万奈(総4・都立国際)
MF#45 白井美帆(法4・横浜雙葉)
DF#92 中嶋莉子(法4・東洋英和女子学院)
DF#10 藤澤理彩(経4・慶應女子)
DF#8 寺岡里紗(文3・慶應女子)
G#2 栗山由梨(法4・慶應女子)
♢得点♢
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 |
慶大 | 2 | 5 | 2 | 1 | 10 |
早大 | 1 | 2 | 1 | 5 | 9 |
慶大得点者 | 矢代、秋山雅 | 秋山美(3)、秋山雅、岩本 | 白井、秋山美 | 片岡 | ― |
今年の早慶ラクロス定期戦ほ通常の日程に戻り、雨の降りそうな空模様だったが陸上競技場には多くの観客やOB・OG、応援団が集まった。
第1クオーターは開始3分、ゴール裏でボールをキープした秋山美からパスを受け取った矢代がゴールを決め切り、先制点で始まった。試合の流れを掴んだ慶大は、早大の攻撃に対し空間を埋める固いディフェンス、そして守護神栗山のセーブで、シュートを守り切る。慶大は果敢に攻め続け、秋山美が激しいディフェンスをかわし、ゴール前でフリーになっていた秋山雅にパスし、そのままシュートを決め点差を2点に広げる。しかしその後慶大のファウルによる早大のフリーシュートで1点許し、1点リードで第1クオーターを終えた。
リードを広げたい第2クオーターはフリーシュートを防いだ相手ゴーリーのパスをセーブした秋山美が油断した隙をついてゴールを決めたところから始まった。勢いついた慶大は早大に対して猛攻を仕掛ける。巧みなパス回しで相手を翻弄しライン内に入るとまたも秋山美がビハインドシュートを決め、点差は3点に。その後1点を取られるも、早稲田ファウルでフリーシュートになると今度は秋山雅が落ち着いてゴールを決める。すると秋山美が呼応するようにまたも相手DFをかわし点を追加。タイムアウト明けに今度は岩本が相手DFの隙間を縫うように点を決めて差が5点に開き前半が終わった。
点差を守りたい後半、初めは慶大ペースでスタートする。開始3分、片岡のフリーシュートのパスを白井が受け取り一気に攻め込んでゴールを決める。しかしここからは徐々に早大ペースの展開になる。相手に1点を返されると少しずつ早大のライド時間が長くなっていった。秋山美が意地の1点を返すが早大ペースのまま第3クオーターを終えた。
勝敗の決する最終クオーター、慶大は開始直後片岡が相手DFを潜るようにシュートを放ち10−4まで点差を離した。このまま勝ち切りたい慶大だがここから早大からの怒涛の追い上げに苦しむこととなる。グラウンドボールを取られると相手からボールを奪うことができずシュートされてしまう。栗山は巧みにシュートを防ぐも、確保しきれなかったボールがゴール内に入りオウンゴールとなる。ここから勢いがついた早大は衝突によってイエローカードを受けナンバーダウンとなるがそれをもろともせず、慶大ゴールに4点連続得点で襲いかかり、慶大はついに1点差まで迫られてしまう。さらにエース秋山雅が負傷交代し攻め切ることができないまま相手のフリーシュートのピンチとなるが、栗山が意地のセーブで止め、試合終了のホイッスルが響いた。慶大は10−9でこの試合に勝利し、連覇を果たした。
(記事:岡澤侑祐、重吉咲弥 撮影:岡澤侑祐)
♢選手コメント♢
主将・栗山由梨
――本日の試合の感想
非常に厳しかったと感じていますが勝ててよかったなと思います。
――最終クオーター時の心境
攻め込まれてはいましたが慶大の戦術として守りではなく奪うことに注力していたので、とにかく奪いにいくことを考えていました。
――ここ半年での成長点
今年は4年として、さらに主将として出る立場だったので、去年より全体を見て指揮を取ったりみんなを鼓舞するようになりました。
――リーグ戦への意気込み
この結果にみんなは満足できていないと思うので、ここからさらにギアを上げてみんなで練習をしていきたいなと思います。
MVP・秋山美里
――本日の試合の感想
入りの強さは見せられたが第3クオーター、第4クオーターになるにつれ相手にペースを持っていかれたと思います。しかしそこで勝ち切れたのはよかったなと思います。
――第2クオーターでの連続得点時の心境
先に差をつけて慶大に流れを持っていきたかったので、攻めの姿勢でゴールに向かっていました。
――ここ半年での成長点
去年より今年はチャレンジする年にしようと決めていて、今回はビハインドシュートも打つことができました。これからもチャレンジしていきたいなと思っています。
――リーグ戦への意気込み
リーグでも攻撃的な展開ができるようにどんどん練習していきたいと思います。