春季リーグ戦を締めくくる5位決定戦の対戦相手はライバル・早大。春季リーグ戦を笑顔で締めくくるため、さらには秋季リーグ戦へ弾みをつけるためにも絶対に負けられない一戦となった。試合は両者一歩も譲らず、一進一退の攻防が続く。互いにチャンスを作りながらも守備陣の粘り強い守りで得点は生まれず、0-0のまま試合は進み第3Q終盤。ここでついに均衡が破れる。14分、早大が右サイドから攻撃を展開するとそのままサークル内へと侵入。慶大も人数をかけて守りに行くも止めきれず、早大がフィールドゴールから先制点を奪う。結果的にこの1点が慶大に重くのしかかり0-1で惜敗。慶大は春季リーグ戦を6位で終えた。
令和5年関東学生ホッケー春季リーグ
6/18(日) 11:50試合開始 @大井ホッケー場メイン
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
早大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
スタメン
GK 澁谷友輝(経4・慶應)
DF 小川隼弥(経4・慶應)、竹之内慧(経4・慶應志木)、福島諒太(政3・慶應)、坂上開道(経3・慶應)
MF 安部優志(経4・慶應)、新井渓太(経4・慶應志木)、南龍之介(法3・慶應志木)
FW 齋木壮之介(経4・慶應)、小林翼(経4・慶應志木)、前田海(経3・慶應)
先月、法大との順位決定予選を3-2で制し、春季リーグ戦初勝利とともに5位決定戦へと駒を進めた慶大。春季リーグ戦を締めくくる一戦の対戦相手はライバル・早大となった。早大とは春季リーグのグループリーグ戦で一度対戦しており、その際は0-3で完敗を喫している。春季リーグ戦を笑顔で締めくくるため、さらには秋季リーグ戦へ弾みをつけるためにも絶対に負けられない試合となった。
早大ボールで試合開始。試合序盤は早慶戦ならではの固さもあったか、互いにボールロストが目立ったが、徐々に早大がペースを握り始める。慶大にとっては守備の時間が続く我慢の時間帯となるも小川隼弥(経4・慶應)がDF陣の統率を取り、無失点で乗り切る。すると慶大が反転攻勢。5分、小林翼(経4・慶應志木)がドリブルで中央突破しチャンスを演出するも、ここは得点へとつながらず。8分には自陣でのボール奪取からカウンターを展開するものの、早大守備陣に素早く囲まれサークル内までボールを運ぶことができない。慶大は多くのチャンスをものにできずにいると9分、早大にPCを与えてしまう。しかしここはGK 澁谷友輝(経4・慶應)、DF小川が体を張った守備で先制を防ぐ。第1Q終盤には早大の選手が退場となり、慶大にとって数的優位の時間が生まれ人数をかけて攻撃を仕掛けるも、相手GKの好セーブもあり得点を奪いきれず。第1Qは0-0で終える。
一歩も譲らず五分五分の展開で第1Qを終えた両者。続く第2Qも一進一退の攻防となる。最初にチャンスを作ったのは慶大だった。2分、竹之内慧(経4・慶應志木)が右サイドからの突破を図る。続けてサークル内へボールを送ろうとするも早大ディフェンスにカットされ、惜しくも得点とはならず。さらに4分には前田海(経3・慶應)、竹之内が連続してシュートを放つものの、相手GKが立ちはだかる。第2Qは慶大が主導権を握ったかのように思われたが、早大の鉄壁DF陣がそう簡単には隙を見せず、慶大はあと一歩のところで攻撃を終える場面が目立った。第2Q終了間際には慶大の選手が退場となり数的不利な状況となるも、チーム一丸となって守り切り、前半を0-0で終えた。
エンドが変わった第3Q、序盤は膠着状態となる。しかし慶大の選手の退場により流れは完全に早大へ。早大は左サイドから攻撃をしたと思えば、少ない数のパスで右サイドへ大きくサイドチェンジするなど、サークル内への侵入を繰り返す。ここを我慢の時間と判断した慶大はFW齋木壮之介(経4・慶應)らも守備に積極的に参加。すると、その齋木が完璧な守備を見せ、早大の攻撃の芽を摘む。なんとか先制点が欲しい慶大は9分、猛攻を仕掛ける。安部優志(経4・慶應)のパスカットをきっかけに小林へとパスが渡りサークル内へ侵入すると、小林が倒され慶大はこの試合初のPCを獲得する。このチャンスを仕留めたかった慶大だが、小川のフリックシュートは相手GKに止められてしまう。このまま第3Qを終えるかと思われた14分、ついに均衡が破れる。劣勢にあった早大が右サイドから攻撃を展開。慶大はそのままサークル内への侵入を許しシュートを放たれる。GK澁谷が触れるもののシュートの威力が勝り、ボールは慶大ゴールへ。第3Q終了間際、早大のゴールにより慶大は0-1で1点のビハインドとなった。
なんとか追いつきたい慶大だったが、ここは早稲田が一枚上手。引きながらの守備、パスカットからの迅速なカウンターで慶大の体力を消耗させる。慶大は積極的な選手交代、齋木を中心としたサイド攻撃で反撃の糸口を見出そうとするも時間は進み、無念のホイッスル。慶大は早大との5位決定戦を0-1で終え、春季リーグ6位が決まった。
春季リーグ戦を5試合戦い、成績は1勝4敗(6位)という結果に終わった慶大。しかし、試合を重ねるにつれて失点数も減っていき、攻撃陣にも光が見えた。試合を戦う中で選手たちも成長を感じることができたのではないだろうか。春季リーグは6位という悔しい結果に終わった。しかし下を向くことなく、夏の厳しい練習を乗り越え、秋季リーグ戦は笑顔で終われる、そんなシーズンにしてほしい。
(取材:金子拓登)
▽以下、選手コメント
FW齋木壮之介(経4・慶應)選手
——5位決定戦まで1ヶ月の時間があったがどんなことに重点を置いて練習したのか
あくまで今回の試合は秋に向けての通過点と捉えて、基本的なホッケーの考え方やボールの動かし方など、チームの共通認識を深める練習を重ねてきました。
——対戦相手が早稲田。グループリーグでも一度対戦したが、どんな意識で試合に臨んだのか
やはり早稲田には2回も負けられないという思いはありました。しかし、それ以上に課題は自分達自身にあると認識していたのでやるべき事はハッキリさせて今日の試合に臨みました。
——今日の試合を振り返って
3Qまである程度プラン通りに行っている中で、暑さで思っていた以上に体力を持っていかれたな、という印象です。一進一退の試合展開において、気持ちの勝負になった時の集中力や球際の強さが相手の方が優れていたと思います。
——秋季リーグ戦の目標と意気込み
秋季リーグでは山梨学院大学や明治大学といった強豪を倒せるチームになる為に、まずは自分達と向き合って、この夏厳しく練習に取り組みたいと思います。