【アメフト】秋季リーグ初勝利に向けて終盤まで果敢に挑むも敗戦/関東大学アメリカンフットボールリーグ 1部 TOP8 第2節

アメフト

関東大学アメリカンフットボール秋季リーグ第2節。初の白星をかけて法政大学との一戦に臨んだ。1st Quarterこそ無失点のまま切り抜けるも、2nd Quarterには3つのタッチダウンとエクストラポイントを許して21点を失う。3rd Quarterからは北田祥(政2・慶應)のインターセプトを皮切りに反撃を開始。黒澤世吾(商3・慶應志木)がQB 松本和樹(経3・慶應)からのパスをしっかりと掴み、待望のタッチダウンで6点を挙げる。4th Quarterには、横手謙太朗(医2・慶應)がパントブロックされたボールをかっさらい、俊足を飛ばしてタッチダウン。2ポイントコンバージョンでさらに2点を追加し、点差を7点まで縮める。その後は北田がこの日2本目のインターセプトを決めるなど試合終盤まで粘り強く猛攻を続けるも、最後は時間を止めることもできず敗戦を喫した。

関東大学リーグ1部TOP8 VS法大

2023年9月16日(土)@東京ドーム

東京ドームを舞台に行われた関東大学アメフト秋季リーグ。華やかな環境で、選手たちは秋季初勝利を目指し法政大学に挑んだ。

東京ドームでの入場を率いた主将の鎌田泰成(政4・慶應)

だが1st Quarterから法大は鮮やかなパスを連続で決めるなど、苦しい戦いになることを予感させた。慶大はQBの水嶋が法大DF陣に潰されたりプレッシャーをかけられたりと、なかなか思うようにパスを出すことができない。行友理貴(経3・慶應湘南藤沢)に1度はパスが渡るも、サック(クォーターバックがパスするために下がった後、スクリメージ・ライン後方でタックルを受け、ヤードをロスする事)に遭いヤードを失う。攻撃の手は封じられつつも法大の攻撃を阻止して無失点で切り抜け、2nd Quarterに突入する。

タックルなどで法大の攻撃を阻止し続けた北田祥(政2・慶應)

ここまであと1歩を封じられてきた法大オフェンス陣は、痺れを切らしたように開始1分でTD(タッチダウン)を見せる。キックも枠内を捉えて7―0。12yd付近からの見事なパスで先制点を挙げた法大は、その後の攻守における勢いにも火が付いた。慶大QB水嶋に対する圧は止むことを知らず、慶大は全く前進できない。一方の法大はスクランブルやスムーズなパスによりライン手前まで前進し、2度目のTDとキックを成功させる。行友や石塚大輝(経3・慶應)のタックル虚しく3度目のTDを決められ、21―0と点差を大きく引き離される。

法大DF陣を掻い潜り、何度もパスを試みたQB 水嶋魁(商3・海陽学園)

ハーフタイムを挟み、反撃を開始したい慶大。するとここまでDFで大いに慶大を盛り立てていた北田のインターセプトにより流れを手繰り寄せる。するとQB松本和樹のスクランブル、そして残り9yd辺りから、黒澤世吾が松本からのパスを得て待望のTBを奪う。キックは惜しくも入らず6点止まりとなるも、慶大は主導権を完全に法大に渡すことは阻止していた。21−6で試合は4th Quarterへ。

2つのインターセプトでチームを勢い付けた北田祥

勝利を掴むためには2つのTDが必須条件だ。最終Quarterは慶大ボールから始まったがパスは繋がらず、すぐに法大ボールへと切り替わってしまう。だが横手謙太朗がパントブロックされたボールをかっさらい、俊足を活かして35ydを走り抜けてTDを決めた。じわじわと点差を縮める中、選手共に慶大応援団が大いに沸いた。すると慶大はキックではなく2ポイントコンバージョンを選択。さらに2点を追加し、21―14。あと1TDとキックで同点というところまで詰め寄った。その後法大オフェンスとなったボールを北田がキャッチし、この試合2本目のインターセプトを見せる。同点、さらに逆転へと駆け抜けられるかという場面、時間との勝負の中でロングパスが目立ち始める中、慶大は2度のインターセプトに遭い、攻撃権は法大へ。タイムアウトを全て使い切ってしまっていた慶大は時間を止めることもできず試合終了。追い上げも叶わず、今季2敗目を喫した。

35ydあたりから俊足を飛ばし、TDを決めた横手謙太朗(医2・慶應)

2つ目のTDが決まり、喜ぶ選手たち

次節は9月30日(土)11:00〜アミノバイタルフィールドにて、明治大学GRIFFINSとの一戦に臨みます。

(取材:愛宕百華、佐藤光)

 

以下、選手インタビュー

#9 WR  黒澤世吾(商3・慶應志木)

――タッチダウンをはじめ、ロングパスのレシーブなど試合終盤まで果敢に攻める姿が印象的でした。試合を振り返っていかがですか?

肉離れで2ヶ月ほど離脱していたため、久しぶりの試合に楽しみな気持ちが抑え切れなかったです。今シーズン初のTD(タッチダウン)や上手くいったレシーブがいくつもあったのは自分の成長を感じられて嬉しかったです。しかし結果としては負けてしまい、オフェンスがやりたかった攻撃はできませんでした。ディフェンスが頑張ってくれていた分、オフェンスがチームを勝たせなくてはいけないなと思いました。

 

――秋季リーグ初戦の早稲田大学戦から、今節までに準備されたことを教えて下さい。

WRというポジションに所属する以上、自分に投げられたボールは絶対取ることを目標にしています。東京ドームという大舞台でそのパフォーマンスを発揮するために、日頃の練習やアフターから1つ1つのキャッチにこだわりました。ドームの舞台をイメージしながら練習できたことがいいパフォーマンスにつながったと思います。

 

――次節に向けての意気込みをお願いします。

去年は6−38と大敗を喫した明治との試合です。個人としてもオフェンスとしても、法政戦より成長した姿をお届けします。1つ1つの細かいテクニックや精度を極めていき、最強のオフェンスで明治ディフェンスを圧倒します。ビッグプレイを量産してモメンタムを持ってくる#9に期待してください。

 

#44 DB  北田祥(政2・慶應)

――2本のインターセプトを含め、チームを救い勢い付けるプレーが目立ちました。試合を振り返っていかがですか?

defenseの目標として、自分達で点を取ってチームを勝ちへ導くというものがあります。その為にビックプレーを起こさなければいけないという使命感の元、この様な結果を残せたことはとても嬉しく思います。何よりも、戦況が厳しい中でもチームの活気を取り戻しモメンタムを持って来れるスーパープレイを起こせるdefenseが楽しくて仕方がありませんでした。

 

――秋季リーグ初戦の早稲田大学戦から、今節までに準備されたことを教えて下さい。

早稲田戦でヒット・タックルが弱いという課題が浮き彫りになり、ヒット・タックルに結びつく動作ひとつひとつに対して普段以上に意識して練習に励みました。さらに、プレイリードをしてプレーをし易くする為に、法政offenseの動画をたくさん見ました。

 

――次節に向けての意気込みをお願いします。

次戦はdefenseから圧倒します。フィールドに立っている11人全員で1つのボールに対して最後まで全力で集まり続けます。そして最高のフィールドポジションをoffenseに回します。フィールドに立っている11人全員で止めると言いましたが、やはり次活躍するのも#44北田祥です。僕が勝ちへ導きます。

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