【アメフト】攻撃力不足に悩まされる慶大、立教の後塵を拝し2連勝はならず/TOP8 第5節

アメフト

大学アメリカンフットボールの1次リーグ第5戦、慶應義塾大学ユニコーンズは立教大学ラッシャーズと対戦。先攻の慶大の立ち上がりが不安定だったのが仇となり、試合開始直後に失点。これで流れを立大に掴まれてしまった慶大は何度も見せ場を作ったものの6-31で敗戦し、前節に続いての2連勝とはならなかった。

10/29 関東大学アメリカンフットボール大会 TOP8第5節 

@アミノバイタルフィールド  11:00キックオフ

 

立教大学ラッシャーズ

慶應義塾大学ユニコーンズ

第1Q

16

0

第2Q

7

6

第3Q

2

0

第4Q

6

0

31

6

 

前週は死闘の末に中央大学を撃破し、今季のTOP8初勝利を飾った慶大。2連勝を狙い対戦する相手は立教大学。昨季は前半・後半ともに勝負強さを見せたが、わずか3点差での敗北を喫した。リベンジに燃える慶大、その相手となる立大はここまで早大や明大という強豪を次々と薙ぎ倒してきた、今季TOP8一番のダークホースだ。日程が野球部の早慶戦第2日と被っていたため應援指導部の姿はなく、また観客もやはり神宮球場に集中しているとはいえ、応援の、そして選手の持つ熱量は立大に負けていない。秋晴れの調布で、激戦の火蓋は切って落とされた。

 

第1クォーター(以下第1Q、他Qも同様)、慶大は先攻となる。前回の中央大戦では序盤にリズムを掴めたことで自らのペースに持っていけたと振り返った選手たちは、今日も同じように攻撃を開始するが、ボールが手につかない場面が目立つ。QBの水嶋魁(商3・海陽学園)に対しては激しいプレッシャーがかけられ、立大に陣地を押されてしまう。結果的にこの攻撃シリーズは慶大のセーフティ(オフェンスが自陣エンドゾーン内でタックルされる等してプレーが終了すること)となり、立大が2点を先制する。セーフティは相手に2点を与えたのち、さらに相手の攻撃権で試合が再開されるため、慶大にとってはかなり苦しい展開が続く。最初の攻撃ターンこそ抑えたものの、次のシリーズで立大のロングパスによるタッチダウンを許し9-0と引き離されてしまう。この直後に立大のキックオフを久保宙(経2・慶應)が捕球し、そのまま激走してゴールラインまで持っていった。流れを引き戻したかに見えた慶大だったが、ホールディングの反則を取られてしまいまさかのタッチダウン取り消しに。なかなか良い流れを引き寄せることができない。この後も勢いづいた立大を止められずに再度タッチダウンを許し、16-0で第1Qを終える。

立大の攻撃力を前にして、第1Qで2桁失点を喫する

第2Qは互いに不安定さを露呈させる戦いになった。まず立大は敵陣17ヤードからのフィールドゴールをまさかの失敗。さらに守備ターンで沼田航平(商3・慶應)のインターセプトで攻撃権の奪取に成功した慶大も直後にパントをブロックされてしまい、これを契機に再度の失点。ただこのクォーターに限った話をすれば、ミスが両者ともに多かったのはせめてもの救いとも言えた。この後慶大はやり返しと言わんばかりに立大のファンブルをリターンすると、ここまで再三に渡って狙ってきた丹羽航大(総3・慶應)へのロングパスがついに決まる。丹波は追いすがる立大を振り切ってゴールラインに駆け込み、6点を返す。キックは不成功だったが一つ反撃への足掛かりを作り、23-6で前半を折り返す形となった。

反撃への嚆矢、丹羽のタッチダウン

第3Q、立大の攻撃でスタートしたゲームは慶大の鉄壁守備陣が踏ん張り得点を許さなかったものの、立大のパントは慶大ゴールラインの目の前に。中央大戦ではゴールライン0.25ヤード(約23cm)からの攻撃というピンチを2度も乗り越えた慶大だったが、今日はその再現をすることはできなかった。この日2度目となるセーフティで2点を失い、25-6に点差が開く。しかしこの後は両者とも、第2Qで見せたような乱調ぶりは見る影もなく堅実なプレーが続き、両者ともに得点を奪えないまま終了した。

QB・水嶋。この試合でのパス獲得ヤードは今季最長・118ヤードを記録

第4Qは立大の攻撃から再開されるも、位置は慶大陣地17ヤードという危機を迎え、じわじわと押される形で再度タッチダウンを許す。仮にここを抑えてもなお19点差で、タッチダウン3本でようやく追いつけるというかなり厳しい点差ではあったが、これで点差は25点差となり、ここからの逆転は非常に厳しい状況に追い込まれてしまった。その中でも一矢報いたい慶大は、自陣19ヤードからの攻撃での47ヤードにわたる進攻や、立大のパスを松尾修輔(商4・都立富士)がインターセプトするなど、一定の見せ場は作る。しかしそれが得点になかなか結び付かなかったのが今日の苦しい点で、ヤード表記の距離以上にゴールラインは遠かった。このまま試合は終了。31-6で、悔しい敗戦を味わうことになった。

リターンを担い続けた久保。ランの安定感は抜群

ここまで、強豪相手にも前半は互角の勝負をしてきた慶大。しかし今日は第1Qのセーフティから流れを立大に奪われてしまい、前半終了時点でかなりの点差が開く形となってしまった。さらに、普段であればパスがなかなか出せない中でも上手く決まる慶大の得意技・スクランブルも、徹底的な対策の前に潰されてしまった。これも慶大攻撃陣にとっての痛手であっただろう。しかし今日は随所で攻撃陣によるスペシャルプレーが光り、立大守備陣を華麗に欺くことにも成功した。これは次節、あるいは来年に向けてより洗練されて欲しいプレーである。また、守備陣は失点こそ今季最多であるものの、6回のロスタックルや2回のQBサックとインターセプトなど、一定の成果はあげられたと見ることもできる。

人数の絶対数不足という問題を抱えているとはいえ、開幕時から課題点としてあげられてきた慶大の攻撃力不足をまざまざと見せつけられたこの試合。次節は最終戦、相手は最高学府・東京大学。「アメフトは頭脳戦スポーツ」と言われることがあるが、その点に関しては間違いなくどの大学よりも強敵であろうし、慶大の攻撃力不足を突いてくることも十分に考えられうる。あと1週間の練習を経て、慶大が生まれ変わった姿で横浜スタジアムに現れることを期待したい。

 

(取材:東九龍)

 

♢選手インタビュー♢

#28 丹羽 航大

ーー今日の試合の感想

個人としてはタッチダウン取ることができましたが、チームとしては自分たちが立教に向けて用意してきたことを準備してきたことがうまく発揮できなかったです。そこは非常に悔しいと思っています。

 

ーー攻撃陣がこの試合で意識したことについて

この試合攻撃陣が意識したこととしては、うちのオフェンスは奥を攻めるっていうことを軸にしてやっているので、変わらず奥を攻め続ける気持ちを持って、攻め続けました。

 

ーー前半からかなり立教ペースになってしまった

試合の最初のオフェンスがセーフティになってしまいそこから自分たちのペースに立て直すことができず、終始立教のペースになってしまったと思っています。

 

ーー丹羽選手はODK全ての面で出ているが、東大戦までに修正したい点は

キックではパントをブロックされてしまったので、安定したパフォーマンスができるように練習から準備していき、ODでは、自分の持ち味であるスピードとハードヒットを常にどのプレーでも出せるようにしていきたいと思います。

 

ー最後に東大戦に向けて一言

シーズン最終節。チームがTOP8に残留するためには絶対に勝利が必要なので、皆さんの応援、待っています。よろしくお願いします。

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