遠かった1勝、そしてどうしても手に入れたかった1勝をついにつかんだ。慶大は開幕8連敗で迎えたリーグ第9戦に法大と対戦。セットカウント3-0のストレートで完勝し、今期から40年ぶりの一部の舞台で戦うこととなった新チームの初勝利は華々しいものとなった。
5月15日(土) 春季関東大学男子1部バレーボールリーグ 慶大-法大 @日本体育大学健志台米本記念体育館
得点 | ||||
慶大 | セット | 法大 | ||
3 | 25 | 1 | 19 | 0 |
25 | 2 | 23 | ||
25 | 3 | 21 |
第1セット序盤からリズムを作ったのは岡田(商1)だった。宗雲監督も「まだまだ波がある」と評価する1年生レフトがこの日は絶好調。持ち前の打点の高さをいかしてインナー、ストレートと打ち分け得点を重ねる。星谷(理1)の効果的なサーブで相手のレシーブを崩し、2段トスを岡田が豪快に打ち切るという循環が生まれ、序盤に大きな6連続ポイント。ここで離した点差を最後まで守りきり、このセットを奪う。慶大の勢いは第2セットも続く。この日ケガをおしての出場となった星谷、岡田の連続ブロックが決まり先手をとってゲームを進める。終盤に21-20と1点差まで詰め寄られるが、「この1週間勝負どころで勝ちきる練習をしてきた」(宗雲監督)という慶大は中出(環2)を投入しレシーブを固めると、サイドアウトを繰り返し我慢のバレーを展開。これが相手のミスを呼び込むかたちとなり25-23で逃げ切りに成功する。
「最後まで相手が修正してこなかった」(小池・環4)と慶大のセンター攻撃をマークする相手を尻目にセッターの小池は最後までサイドにトスを集める。第3セット途中岡田に初めてスパイクミスがでるも、大事な場面では間宮(政2)、山本(環2)らがカバー。リズムよくローテを回して行く。山本のブロックで25点目を奪うと初勝利を待ちわびた慶大応援席では歓喜の声があふれた。
様々な追い風を受けこの春からの1部復帰となった慶大にとって、新チームの船出は開幕8連敗と厳しいものとなった。しかしこれで「精神的にも同じ土俵で戦える」(宗雲監督)と春季リーグ閉幕前に初勝利を拾った意義は大きい。「1勝すればチームはかわる」。主将の力強い言葉を今こそ実現するときだ。
By Hideki Tsubonuma
コメント
宗雲監督
(今日の試合を振り返って)素直に嬉しいです。(3-0というスコアについては)私よりかはストレートは選手にとって自信になる。今日は本当に1年生がすごく良くて、相手チームがあまり高くないというのもあって岡田も打ちやすかったんでしょうね。それを差しい引いてもコース打ちや軟攻とよくやっていたと思います。2年生の間宮もあいかわらず良かったし、小池も冷静にトスを散らしていた。今日はチーム全体として穴がなかったということです。(今週は勝ちにこだわると言っていたが)先週からずっと競り負けた試合が多かったので選手達も1週間ずっとその点を改善しようと20点以降を設定したミニゲームをしつこくしつこくやっていた。今日も2セット目に最初リードされているところからひっくり返したりと勝ちたいという気持ちが強く出た試合だと思います。(リズムが良かった要因は)サーブレシーブで川村と間宮がよくひろってくれていたし、本数は少なかったが山本もよくやっていたのでその点だと思います。(この1勝は)本人たちは1部で戦えるという感触をつかむことが出来たと思うし、精神的にもやっと同じ土俵に立てたと思うので期待しています。小池主将
今週で何とか1勝しようと思っていた。自分たちのバレーが終始出来ました。(この1勝をどう活かしていくか)まだまだ課題はあるが自分たちのやれる部分に手応えを感じた。自分たちは勝てるんだという自信を持って早慶戦や東日本インカレ、そして秋のリーグ戦に繋がっていけるんじゃないかと。どうやったら勝てるのかを勝利を体験して知る必要があったので非常に価値のある1勝だったと思います。(40年振りの1部)先輩方に喜んで頂いてよかった。先輩方の支えがあってここまで来れたので皆さんに感謝して少しでも感動を伝えられるようなプレーをしたいと思います。(トスの配分は)初めはセンターを使っていたが途中でマークがキツくなった。サイドのブロックが2枚、3枚と厚くなるまでは使い続けようと。最後まで相手が修正してこなかったので2セット目以降もサイド中心に攻めました。(最終戦に向けて)やっと勝利出来たのでこの勝ちを無駄にせず明日に繋げたい。勝ちをしっかり取れば今後チームの自信としていい方向に進むと思う。早慶戦に繋げられるような試合にしたいと思います。
星谷
(40年ぶりの1部勝利だが)先輩達が作ってきた歴史で再び勝つことが出来たということは自信にもなるしよかったと思います。(ブロックでマークしていた選手は)15番の選手を落としてやろうと思ってました(チームとしてのブロックの意識は)最近ブロックの練習に力を入れていて、前よりもしつこくいこうとやってきているので練習の成果が出ていると思います。(連続サーブポイントもあったが)入れにいっただけだったのですが、味方がブロックをしっかりしてくれたのでチーム全体で出来たポイントだと思います。(最終戦への抱負)絶対勝ちたいと思います。
岡田
今日はいつも以上に調子が良くてトスとも合っていました。楽しいプレーが何度も出たのでいい試合になりました。(慶大バレー部に入って公式戦初勝利だが)何よりまず本当にうれしいです。明日も試合があるので繋げらればいいなと思います。(二段トスが集まっていたが)今日は本当に調子がよかったのでチームのみんなが信頼してくれた。だからこそ決めなきゃいけないなと思ってスパイクを打ちました。(好調の要因は)今まではスランプだったが中央大戦で調子が上がり始めた。そこで自分の気持ちを変えてプレー出来たのがよかったです。(安定したプレーだったが)山本さんや間宮さんに比べてデータを見るとブロックで止められたりボールをふかしたりするミスが多かった。まずは決定率を上げていこうと考えて打ちました。(最終戦に向けて)今日のように確実にプレーしていき、1勝で満足せずに2勝目も狙っていきたいです。
慶大出場選手
ポジション 名前(学部学年)
レフト 間宮 秀太(政2)
レフト 岡田 拓巳(商1)
ライト 山本 悠登(環2)
センター 星谷 健太朗(理1)
センター 村上 拓也(法2)
セッター 小池 聡司(環4)
リベロ 川村 昌平(環2)
途中出場 蜂須賀 大輔(環3)
中出 祥平(環2)
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