秋季リーグ戦ここまで勝利がない慶大は、日体大との7位決定戦に臨んだ。慶大は第1Qから試合の主導権を握り続け、日体大ゴールに迫る。しかし相手GKの好セーブが光り、なかなか得点を奪いきれず0-0で試合を折り返す。ただエンドが変わった後半からは慶大のゴールラッシュ。安部優志(経4・慶應)の先制ゴールを皮切りに、主将・齋木壮之介(経4・慶應)の秋季リーグ戦初ゴール、岡本遼一(経1・慶應)の4試合連続ゴールなど、後半で一挙5得点を奪う。守ってはGK澁谷友輝(経4・慶應)を中心とし、日体大の攻撃を完封。結果的に5-0の快勝で、秋季リーグ戦初勝利とともに、秋季リーグ戦7位を決めた。
令和5年関東学生ホッケー秋季リーグ
11/19(日) 9:30試合開始 @駿河台大学ホッケー場
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 0 | 0 | 2 | 3 | 5 |
日体大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
スタメン
GK 澁谷友輝(経4・慶應)
DF 竹之内慧(経4・慶應志木)、福島諒太(政3・慶應)、小川隼弥(経4・慶應)、坂上開道(経3・慶應)
MF 安部優志(経4・慶應)、南龍之介(法3・慶應志木)新井渓太(経4・慶應志木)
FW 齋木壮之介(経4・慶應)、小林翼(経4・慶應志木)、前田海(経3・慶應)
秋季リーグ戦ここまで3敗1分といまだ勝利をあげられていない慶大。しかしながら4試合で9得点と申し分ない攻撃力を見せており、攻守の噛み合いが勝利を手繰り寄せるカギとなる。秋季リーグ最終戦となる7位決定戦は、日体大との一戦。秋季リーグ戦初勝利を収め、早慶ホッケー定期戦、1部2部入れ替え戦に弾みをつけたい。
慶大ボールで試合開始。慶大は試合開始から常に相手陣内でボールを保持し、日体大ゴールに迫り続ける。すると7分、慶大は連続でPCを獲得。小川隼弥(経4・慶應)の力強いフリックシュート、岡本や北村玲(経3・慶應)らのタッチシュートで果敢にゴールを狙うものの、あと一歩のところで攻撃を阻まれてしまう。さらに8分のPCでは、相手GKのスーパーセーブに阻まれ、その後カウンターを展開されてしまう。しかしここは、福島諒太(政3・慶應)が素早い対応で攻撃の目を摘み、反撃の隙を与えない。その後、慶大は再びPCを獲得するも相手GKが立ちはだかり得点を奪うことができず。0-0のスコアレスで第1Qを終える。
第1Qの勢いそのまま得点を狙いたい慶大だったが、日体大にQ間で攻撃の対策を練られたか、序盤は攻めあぐねる展開となる。すると第2Q中盤は、守備から流れを作った日体大に攻め込まれピンチを招く。左サイドからの攻撃を許すとサークル内までボールを運ばれる。相手FWにフリーの状態でシュートを許すも、ここは守護神・澁谷がスーパーセーブを見せ、簡単にはゴールネットを揺らさせない。ピンチを守り切った慶大は第2Q終盤、再びペースを取り戻す。小林翼(経4・慶應志木)が得意の角度のない位置からのシュート、PCから福島がフリックシュートでゴールを狙うも先制とはならず、0-0の両者無得点で試合を折り返す。
多くのチャンスを作り、シュートを放ちながらも得点を奪いきれずにいる慶大だったが、第3Qからは怒涛のゴールラッシュ。まずは3分、この試合6個目のPCを奪うと、小川がフリックシュートを放つ。一度は相手GKに止められるも、こぼれ球に素早く反応した阿部が冷静にシュートを流し込み、慶大に待望の先制点が生まれる。さらに12分には、センターライン付近でボールを持った小川がサークル内へ鋭いパスを送る。するとこのボールに反応した齋木がタッチシュートをゴールネットに叩き込み追加点。今季リーグ戦でゴールが生まれていなかった齋木にとって、待望の今季初ゴールとなり、齋木のもとには慶大イレブンが駆け寄り歓喜の輪ができた。慶大は2-0とリードを広げ、試合は最終第4Qへ。
第4Qも慶大の勢いは止まらず4分、右サイド深くまでドリブルで攻め込んだ南龍之介(法3・慶應志木)からマイナスのパスを受けた岡本がタッチシュートで3点目。岡本はこれで秋季リーグ4試合連続の得点となった。さらに5分には、ゴール前の混戦から新井渓太(経4・慶應志木)が4点目を挙げると、12分には岡部匠汰(経3・慶應志木)がダメ押しの5点目を決めて勝負あり。5-0の快勝で秋季リーグ戦初勝利とともに、秋季リーグ戦1部リーグ7位を決めた。
慶大は試合を通して試合の主導権を握り、完璧な試合運びを見せた。ここまで秋季リーグ戦を5試合戦い抜き、5戦目でようやく初勝利。攻守が噛み合った今季No.1のゲームだったと言えるのではないだろうか。今年度も残るは2試合。まずは11/23(木)に第97回早慶ホッケー定期戦が控える。去年は5-0の快勝で見事連覇を達成した。今年の早慶戦で勝利し3連覇となれば、実に17年ぶりの快挙となる。今年はリーグ戦で早大と2度対戦し、いずれも完敗を喫していることもあり、慶大イレブンも早大撃破に関してより一層強い思いを抱いていることだろう。2023慶大男子ホッケー部のすべてをかけて、早慶戦に臨んでほしい。そして、12/3(日)には1部2部入れ替え戦が控える。次世代へ良い形でバトンタッチするためにも1部残留を決めてもらいたいところ。残り少ない今年度の慶大男子ホッケー部の勇姿をぜひ多くの方々に見届けてもらいたい。
次戦 第97回早慶ホッケー定期戦 11/23(木) 14:30~ vs早大 @駒沢オリンピック公園
▽以下、選手コメント
GK澁谷友輝(経4・慶應)選手
——今日の試合どんな思いで臨みましたか?
4日後に控える早慶戦に向けて弾みをつけるためにも、結果はもちろんのこと、内容でも圧倒して勝つという強気の姿勢で臨みました。その中でも完封することは自分の中で絶対条件としました。
——秋季リーグ戦初の完封勝利でした!自身のプレー振り返っていかがですか?
これまで複数失点で負ける試合が多かったので完封勝利できたことは素直に嬉しいです。自身のプレーはよかったですが、一方でピンチの場面が多々あったのでコーチングの改善の余地はまだまだあるなと感じました。
——去年の早慶戦では無失点の活躍でしたが、今年の早慶戦への意気込みをお願いします!
今年度は早稲田大学に2回の敗北を喫しているのでその借りを返すためにも、2年連続早慶戦無失点勝利を果たすべく、4年間の全てを賭けてゴールを守りきります。応援のほど、よろしくお願いします!
FW齋木壮之介(経4・慶應)選手
——今日の試合どんな思いで臨みましたか?
望んではいない順位での試合でしたが、チームのみんなが今年1年間練習してきた事に自信が持てる試合になればいい、という思いで臨みました。
——秋季リーグ戦初ゴールとなりました!自身のプレー振り返っていかがですか?
得点が久しぶり過ぎて、保護者の方々にも喜んでいただけたので良かったです。今年はあと2試合あるので、どちらも得点狙います。
——去年の早慶戦では1ゴールの活躍でしたが、今年の早慶戦への意気込みをお願いします!
今年のチームの最高の試合をお見せできるように最高の準備をします。期待してください!
(取材:金子拓登、松田英人)