待ちに待った春季リーグ戦。試合前のウォーミングでは新1年生の姿も見られ、新たなチームの始まりを感じさせる。1部リーグという舞台を残してくれた卒業生らの思いも胸に新たなチームで今季も1部残留を目指す。
第1セットは競る展開が続き、点差を離されてもなお食らいついたが、あと一歩のところで追いつけず21ー25で終える。つづく第2セットには新チームでのこれまでにない点の取り方なども見られたがテンポの早い相手の攻撃に苦戦。仕切り直しを図った第3セットには幸先良いスタートを切ったことで慶大は勢いに乗り今季初めてセットを奪取るも、第4セットは序盤から相手の反撃にあい、最後の追い上げも間に合わず黒星を飾った。
2024年4月6日(土)
春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦
第1戦 慶大×日体大
@東海大学湘南校舎 15:30-
得点 | ||
慶大 | セット | 日体大 |
21 | 1 | 25 |
12 | 2 | 25 |
25 | 3 | 23 |
16 | 4 | 25 |
出場選手(サーブ順) | ||
ポジション | 背番号 | 名前(学部学年・出身校) |
S | 6 | 山口快人(経2・慶應) |
OH | 1 | 渡邊大昭(商4・慶應) |
MB | 9 | 松山鼓太郎(商2・慶應) |
OP | 11 | 入来晃徳(環3・佐世保南) |
OH | 12 | 内田克弥(環4・松江工業) |
MB | 8 | 芳賀祐介(環4・札幌北) |
L | 7 | 山元康生(法3・慶應) |
L | 17 | 平山一之心(商3・甲南) |
途中出場 |
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S | 21 | 細野一真(経4・慶應) |
S | 15 | 久保田健介(商3・慶應湘南) |
OH | 2 | 清水 悠斗(総1・習志野) |
第1セット、渡邊大昭(商4・慶應)の力強いスパイクで今季1ポイント目を奪取するとその後は競る展開に。平山一之心(商3・甲南)のディグや松山鼓太郎(商2・慶應)のブロックなど2・3年生の好プレーが多く見られるなかで芳賀祐介(環4・札幌北)も持ち味の素早いスパイクで得点に貢献する。7ー9と後を追う展開では渡邊が再びスパイクで魅せるも相手の連続得点で徐々に点差が開く。慶大コートのすきをつく相手スパイクで10ー14とした場面でタイムアウトを挟む。終盤には内田克弥(環4・松江工業)の安定したサーブから攻撃の機会を作り16ー18とまたも2点差に縮めるもあと一歩のところで追いつけず21ー25で第1セットを落とした。
第2セット、序盤から相手に得点を許し自分たちの流れを作れない。渡邊・内田がスパイクを決めるも3-9まで点差が広がりタイムアウトを要求する。コートに入った細野一真(経4・慶應)のトスを受けた山口快人(経2・慶應)がスパイクを決めるなど新たな点の取り方も見せた慶大だったがその後もテンポの早い相手の攻撃に苦戦。2度目のタイムアウトを挟み再び渡邊らがスパイクで点を奪うも連続得点にはつながらず12ー25でこのセットを終えた。
第3セット、入来晃徳(環3・佐世保南)のスパイク、松山のブロック、渡邊のサービスエースで3連続得点として幸先良いスタートを切る。さらに清水がコートに入ることで慶大の勢いが増す。芳賀の鉄壁のブロックで10―4とした後には内田のスパイクがコートに刺さり13―6と点差を広げる。終盤には21ー20と迫られる場面もあったがここで入来の正確無比なスパイクに助けられ25ー23で逃げ切った。
両者力が入る第4セット、序盤から相手の反撃にあう。立て続けにスパイクを決められ、さらにサービスエースもあり早くも2ー7に突き放される。しかし徐々にディグでボールが上がるようになったことで攻撃の機会も増え、慶大のタイムアウト直後には芳賀の速攻も決まり8-14に。久保田健介(商3・慶應湘南)の好サーブで追加得点を挙げ相手にタイムアウトを取らせる。セット後半にはブロック横を通す内田のスパイクで11ー17にし、最後追い上げを見せるも16ー25で試合を終えた。
(取材:長掛真依、五関優太)
以下、選手コメント
星谷健太朗監督
――今日は積極的に試行錯誤を続けていたようにも見えましたが、監督は感じましたか
その時のベストを模索してやるというのが今のスタイルなので、チームの状態を見つつそのように取り組んで、なおかつ1セット結果として取れたということは良かったかなと思います。
――ブロックについては成果も課題も見えたと思いますが、いかがでしたが
そうですね、点数で言うと60点ぐらいかなと思ってます。良かったことはシャットが出ていること。それでそのシャットの仕方も決して個人にというところではなくて組織的なブロックの上でのシャットが出てたということは非常に良かったなと。あとは修正力です。試合の途中でブロックの課題に対して選手が修正をしようと努力をして修正できたところもたくさんあったのがよかったな。一方で良くなかったところは、せっかく意識的に取り組んできたプレーでありながら、新しい相手というか普段戦っていないチームと戦う場面で、最初の段階から発揮できなかった。練習でやってきたことが発揮できなかったということはもったいなかったかなと思います。まだまだ伸びしろもたくさんあるので強くなれる部分かなと思います。
――次戦の早大戦について一言お願いします。
もう2試合目にして早慶戦というので燃える試合になるかと思いますけれども、今週は1試合のみだったのでしっかり休むところは休んでコンディションを整えて、万全の状態でぶつかりに行って頑張ります。
渡邊大昭主将(商4・慶應)
――日体大戦に向けて全体でミーティングなどはしましたか
そうですね、ミーティングはして対策は組んでました。相手というよりかは自分たちが全力でベストを尽くそうとう話をして、その中でやっぱりフローというワードなのですが、楽しくやろうということで、それを意識してやってました。
――その話し合った中で実行できた部分はどんな点ですか
どんな時でも声を絶やさず笑顔でやれてたのはすごく良かったのかなと思います。やり遂げた・やり尽くしたというのは自分としてもすごく良かったのかなと思います。
――以前の主将×副将対談で強みとしてブロックをあげてくださいました。今日のブロックについてはチーム全体を見て何点ぐらいでしたか
60点くらいかなと思っています。芳賀だったり内田だったり、それこそ入来・山口もすごくいいブロックが出ていて、すごく良かったなと思います。一方で要所要所で間を抜かれたりとか、タイミングずらされてリバウンドを取られたりとかというのがありました。それを得点に結びつけたり、うちにボールが多く時間を作れるようなブロックシステムであったりとか、ブロックの質というのも少し高められたのかなという感じはあります。
――次戦の早大戦に向けて一言お願いします
これからまた連戦が続いてこういう状況が当たり前になるかもしれないですけど、まずは一戦一戦楽しんでそこに結果がついてくればいいなと思います。この雰囲気をもっともっとあげれるようにチーム全体として一つになってやっていけたらなと思います。
芳賀祐介副将(環4・札幌北)
――どのような作戦、話し合いで臨まれましたか
(日体大の)中島彬選手、山元快太選手はU-20でも一緒だったので、そこは個人として意識して止めてやろうという気持ちはありました。アナリストの指示からも、2人を止められれば勢いに乗ってこちらが優位に戦えるという趣旨もあったので、特にその2人を抑えるような指示は、試合中もその前のミーティングでも出ていました。
――守備を強化する中でブロックでの活躍が目立ちましたが、ご自身のプレーを振り返って
良かったところは、まずクロス。リードブロックの中で、ボールに対して追ってしまって出されるというか、クロスを抜かれるという場面が今まで1年生の頃からの課題で。星谷さん(監督)であったりとかアナリストからの指示で、しっかりと前に出すという気持ちをより、今までも意識していたんですけれども、練習の中でもブロックを特に強みにしようという中でやっていたので、そのクロスを抜かせないという意識で止まったので良かったかなと思います。
まだ山口(=経2・山口快人)がセッターを始めたばっかりで、合わない場面で即失点になってしまうのはやっぱり痛いというところで。クイックってAパスだから使えるポイントで、ミスしてしまうとチームの気持ちも落ち込んでしまうと思うので。どんなトスでも即ミスにしない、即失点しないというのは意識してこれからやっていこうかなと思っております。
――3セット目、追いつかれそうになりながらも勝ち切れた要因は
結果どうこうというより、本当にその時のプレーに集中。メンタルトレーニングの中でも「今に集中」という言葉があって、それをキーワードにどんな競った状況でも、苦しい場面でも今に集中してプレーできたので、それが3セット目の良い結果に繋がったのかなと思います。
――次戦への意気込み
早稲田はもちろん早慶戦とかで意識してる相手でもありますし、明治は特に勝手に苦手意識というか速いバレーで守備を何回も拾ってくるみたいな嫌なイメージがあるので。相手どうこうではなくて、やっぱり自分たちの全力を出した上でそれを凌駕されたらしょうがないですし。自分たちのベストをいかに出せるのかというのを、この1週間意識して練習して、それを試合でも出せたらいいかなと思うので、まずは自分たちにフォーカスしてやっていこうかなと思います。