【バスケ(男子)】「純粋にすごく悔しい」4点リードで前半折り返すも第3Qに失速 宿敵ワセダに53ー65の惜敗/第82回早慶バスケットボール定期戦

バスケ男子

女子戦の興奮冷めやらぬ中、幕を開けた男子戦。第1Qは、開始早々に慶大の副将・髙島孝太郎(総4・近代附属)が先制点を奪うと、一進一退の攻防を繰り広げ17ー22。続く第2Qでは、廣政遼馬(経3・福大大濠)と1年生ながら早慶戦スタメン出場の久保田和空(政1・慶應)を中心に得点を重ね、32ー28の4点リードで前半を終える。しかし、第3Qから早大の反撃に遭い失速、13点ビハインドで最終Qへ。第4Qは、髙島孝太郎を中心に猛チャージも、早大の勢いを止めることはできず、惜しくも53ー65で早大に敗れた。

 

2024/6/15(土) @国立競技場代々木第二体育館

第82回早慶バスケットボール定期戦

 

Q

Q

Q

Q

合計

慶大

17

15

6

1553

早大

22

6

23

14

65

慶大スターティングメンバ

SG

#4   林泰我 (経4・慶應志木)

PF

#5     髙島孝太郎(総4・近代附属)

SF

#10 廣政遼馬(経3・福大大濠)

G

#11  島本海丸 (総3・正智深谷)

PF

#16 久保田和空 (政1・慶應

 

プレーでチームを牽引した副将・髙島孝太郎

第1Qは早大ボールで始まるも、島本海丸(総3・正智深谷)がリバウンドで競り勝つと、髙島孝太郎がゴールネットを揺らし、先制に成功する。男女ともに先制に成功し、着実に得点を重ねる慶應に、早大もスリーポイントシュートで応戦。一進一退の攻防が繰り広げられる。6分、早大ファウルから慶大ボールでプレーが始まると、廣政遼馬が立て続けにスリーポイントシュートを沈め、中田大智(理1・都立小山台)もそれに続き17ー17の同点とする。その後は、早大に押される展開となるが、椎橋遼生(政3・國學院久我山)のリバウンドキャッチなどで失点を最低限に抑えると、17ー22で最初の10分を終える。

 

期待のルーキー・久保田和空

流れをものにしたい第2Q、開始早々に失点も、久保田和空の力強いゴールが慶大に流れを引き寄せる。1年生にして早慶戦スタメン起用の久保田は、高さと球際の強さを活かしたプレーで存在感を発揮。リバウンドキャッチ、さらにはドリブルで相手を鮮やかにかわしてからゴールを決めるなど、チームの期待に結果で応える。そして、髙島孝太郎が体勢を崩されながらもゴールを沈め、慶大は26-24と逆転に成功する。完全に勢いに乗った慶大は、島本海丸と髙島のコンビネーションプレーなどで得点をさらに伸ばしていく。前半終了間際には、服部怜恩(商1・大垣北)もスリーポイントシュートを決める。慶大は第2Qをわずか6失点に抑えるなど、ディフェンスも冴え渡り、32-28で前半を終えた。

 

安定したプレーでチームを支えた廣政遼馬

良い形で前半を折り返し、慶大の4点リードで迎えた第3Q。慶大は勢いそのままにリードを広げていきたいところだったが、早大が反撃の狼煙を上げる。開始直後にスリーポイントシュートで連続失点を重ね、気づけば慶大が9点を追う展開に。慶大は、下山瑛司(スポ2・中部大第一)を筆頭に展開される、リバウンドからの速攻にうまく対応することができない。こうした苦しい展開の中でも、廣政遼馬がスリーポイントシュートを決め、第3Qは未だ得点を奪えずにいた慶大に貴重な3点をもたらす。慶大は、これを機に再び主導権を取り戻したいところだったが、必死のディフェンスも実らず。早大に13点差をつけられ、38ー51。逆転の望みを最終Qへと託す。

 

スタメンの3年生コンビ(島本海丸と廣政遼馬)

早慶戦ラストを飾る第4Q、慶大は髙島孝太郎を中心に得点を重ね、猛チャージ。一時は早大との点差を6点にまで縮めるが、得点への気持ちが高まるにつれてファウルが嵩み、再び点差を広げられてしまう。それでも、久保田和空がスリーポイントシュートを沈めて50ー60。1年生とは思えぬ堂々のプレーでチームを鼓舞する。しかし、早大の勢いは止まるところを知らず、第4Qも下山瑛司を中心に早大がスーパープレーを連発。慶大はゴール下での粘り強いディフェンスを展開し、タイムアウトで間を取りながらなんとか逆転の好機を伺う。そして残り1分、廣政遼馬がスリーポイントシュートを沈めて53ー65。慶大は最後まで果敢にゴールを狙うが、さらなる追加点を挙げることはできず。惜しくも53ー65で早大に敗れた。

       (記事・写真:長掛真依、記事:竹腰環、村田理咲、岡里佳、岩切太志、本橋未奈望)

 

▽以下、選手インタビュー

主将・林泰我選手(経4・慶應志木)

ーー最後の早慶戦、どのような思いで臨まれましたか

去年も第2Qまで競ることができたということもあり、今年は勝てると全員が信じて挑みました。自分もラストイヤーということで必ず勝ちたかったです。全員が力を出し切るという意味で「ALL OUT」というスローガンを今シーズンは掲げているのですが、それは達成できたと思います。

 

ーー今年は前半リードで折り返しましたが、前半を振り返って

オフェンスも上手く回っていて、早大のシュートに対してもプレッシャーをかけることができました。前半の入りとしては結構良かったのかなと思います。

 

ーー逆に、後半は立ち上がりから少し苦しい展開、噛み合わなかった部分は

コミュニケーションを大切にしていたのですが、システムの問題として早稲田大学さんが前半のセットオフェンスを読んで来たところに、こちらが上手く対応出来なかったのかなとは思います。

 

ーーリーグ戦に向けてどう調整されますか

リーグ戦は週末に2試合連続で試合があるので、全員で戦わなければいけません。Aチーム・Bチームも関係なく1度フラットにして、リーグ戦に向けて挑戦していきたいと思います。

 

副将・髙島孝太郎選手(総4・近代附属)

ーー最後の早慶戦、どのような思いで臨まれましたか

やっぱり1〜3年生の時に後輩として見てきて、4年生が早慶戦にかける想いは特別だと3年間知っていました。ですので、改めて自分がこの場に立って、4年生として一段と気が引き締まったというか、そういう覚悟を持って早慶戦に挑めたと思います。

 

ーー今年は前半リードで折り返しましたが、前半を振り返って

前半はオフェンスの遂行は上手く行かなかったのですが、ディフェンスから流れを作って、走ってプレーを組み立てることが上手くいったので、あの点差になって折り返せたのかな。すごい良かった前半だったと思います。

 

ーー逆に、後半は立ち上がりから少し苦しい展開、噛み合わなかった部分は

オフェンスでこれをこうしようとセットには入ったのですが、やはり相手のディフェンスが第3Qに入ってから強くなって、そこにボールが入らなくてセットを実行できなかった点が一つ原因なのかなと思います。

 

ーーご自身のプレーを全体的に振り返って

個人的には要所要所で点を取ることができたんですけど、やはり4年生としてキャプテンの林泰我と一緒にチーム・後輩を盛り立てながらゲームを作っていくところはまだまだ甘かったのかなと思います。

 

ーーリーグ戦に向けてどう調整されますか

やはりチームプレーのところでセットプレーの遂行力などをチーム全体で見直しつつ、個人的にはさらに得点であったり、コート全体を見る視野だったりに磨きをかけていければと思います。ありがとうございました。

 

久保田和空選手(政1・慶應)

ーー試合後の率直な感想は

純粋にすごく悔しいです。今年の代は身長もあり体格的にも互角だったので、4年連続で敗北してきた早稲田大学相手に「今年こそは」と準備を徹底的に行ってきました。だからこそ今日の試合は、前半競り勝っていただけに、後半このような結果になってしまったのですごく悔しいです。それでも、支えてくださったコーチ陣、チームメイト、声援を送ってくださった観客、スタッフをはじめ大会運営にご尽力くださった全ての方に心から感謝申し上げたいと思います。 

 

ーー早慶戦のスタメンはいつ伝えられましたか

自分は高3の2月から練習に参加し、その1ヶ月後の3月からスタメンをやらせていただいていて、大会の1か月前くらいから練習の中で「スタメンでいくぞ」という風に伝えられました。なので、試合中の立ち回り方はコーチ陣と十分に練習を積めていました。 

 

ーーどのような思いで臨まれましたか 

初めての早慶戦ということですごく緊張すると考えていたので、個人的に早めに会場入りしてコンディションを整えていました。 

 

ーー何を意識されましたか

「自分が1年として何ができるのか」、「先輩たちをどういう風に支えるべきか」など、試合のイメージトレーニングに重点を置いて自分の気持ちを整理していました。 

 

ーープレーの中で一番嬉しかったことは   

試合序盤からリバウンドを早稲田の選手と競ることができて、ルーズボールをマイボールにするなどの粘り強く泥臭いプレーを先輩とともに連携して行えたことがすごく嬉しかったです。特に第2Q終盤には球際の強さを見せることができました。 

 

ーープレーの中で一番悔しかったことは

特に3Qにおいて、早稲田の選手の速攻であるとか、下山瑛司選手(スポ2・中部大第一)の個人技を抑えきれなかったことなど、自分のディフェンス面の課題を感じました。もう一つは、ロングレンジでの試投が少ない所を早稲田の選手に付け入られ、徹底的に下がって守られてしまい、オフェンス面にも課題を感じました。このあたりは秋のシーズンであったり、来年の早慶戦に向けて練習を積み重ねていこうと思います。 

 

ーーご自身の目標 は

泥臭いプレーを今まで通り続けながらも、今日の試合で後半に失速してしまったように、大学に入ってまだ間もないということもあるので、体力面/身体面で早く大学レベルに近づけるように頑張りたいです。来年は後輩が入ってくるので、試合中にもっとリーダーシップを発揮することやチームをまとめ上げることを意識して取り組んでいきたいと思います。 

 

ーーチームとしての目標は

今年のチームの目標として早慶戦優勝と(関東大学バスケットボール選手権大会)二部昇格を掲げていた中で、早慶戦は負けてしまったんですけれども。チームとして昇格できるように、秋のリーグ戦に向けて練習して行きたいと思います。  

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