アメリカンフットボール部UNICORNSは、11/23(土)に開幕する全日本選手権大会へ出場が決定しています。そこでこれに合わせ、アメフト部員の皆さんにインタビューを行いました。
第3弾はQB3本柱の一人・松本和樹(経4・慶應)と、WRユニットのムードメーカー・藤崎志恩(商4・慶應)です!
松本和樹(まつもと かずき)背番号16
ポジション:クオーターバック
藤崎志恩(ふじさき しおん)背番号80
ポジション:ワイドレシーバー
ーー全国出場決定おめでとうございます。率直なお気持ちを
松本→率直にホッとした気持ちがあります。大学で日本一を目指して入ったのにこの3年間なかなか思うようにできなかった中で、こうやって4年という最後の年に、3位という結果ではありながらも全国に出ることができて、関東TOP8以上の舞台に立って、慶應義塾大学アメリカンフットボール部UNICORNSがこれだけできるってことを見せられる機会を得られたということに嬉しい気持ちです。
ーー秋シーズンを振り返って、何点をつける?
松本→個人としては60点くらいかなと思います。単純な出来で言えば80点をあげたいんですが、自分がQBとしてチームを勝たせないといけない、点を取らないといけない。そういうところで、点を取り切れなかった責任をQBとして感じています。ただ、学生コーチやコーディネーターをやっている森川から期待されて託してもらっている部分については遂行できた部分が多く、数値としても納得いく結果を出せたので、そういう意味では80点なんですが、総じて見ると60点かなと。
藤崎→個人では80点くらいつけてもいいかなと思います。今までの3年間で試合には出ていましたがなかなか結果がついてこない中で、今年は取り組みの成果を感じられているのが大きいです。20点足りない部分は、緊張感が高い試合になるにつれて守りに入っちゃったという反省です。取ることだけに拘っていたけれど、それの気持ちが強すぎて、レシーバーと比べて気持ちの足りなさがあったかなというのがあって、マインドセットというか。攻める気持ちが足りなかったかなというのが残りの20点です。
ーー今年のチームが始動した時の、去年の反省を踏まえたオフェンスとしての目標
松本→オフェンスとしては去年からガラッと変えた点が多くあって、自分たちのチームにどういう選手がいるのか、その中で何ができるのかの洗い出しから始まりました。その結果として今のスタイルができたと思っています。最初にやろうとしていた形を刻んで、オフェンスとしてゲームのコントロール、勝利に導くというところに近い形で自分たちのオフェンスが秋シーズン終えられたのかなと。個人の技量や最後の詰めの甘さはまだありますが、 自分たちが体現したかったものや、オフェンスが掲げる「Keep Pounding」というのはそれぞれが自覚を持って、自分たちが得点を取るという気持ちを持てているという点では、代替わりで立てた目標には近づけています。
ーーQB3人/WR4人の仲について
松本→水嶋とは同期で入って、2・3年では水嶋の方が出場機会が多かったので、自分は悔しい思いをしてきました。その中で、水嶋とのプレースタイルの違いや、後輩として入ってきた山岡の長所だったりを考えました。1人では他のチームのQBには足りないところが多いですが、3人で力を合わせて1人のQBとしてプレーすることが今シーズンはできています。チームとしてぶつかったり話し合った中で見出せた解答として、信頼を置いてできています。なかなかない起用の形ですが、この中で3人だからこそ出せる最大限の力を見せたいと思っています。
藤崎→レシーバー陣はアメフト関係者の方にも「関東1、2を争う戦力」と評価をいただくこともあります。違った長所を持った優秀なレシーバーが複数人いるのは強みと思っています。一緒に試合に出ていて頼もしく、自分がプレーしていて、こっちまでワクワクするような、どんどん乗っていくようなプレーを目の前でしてくるので、自分も負けないようにと切磋琢磨してきた部分はあります。ライバルというのとも少し違いますが、尊敬し合える関係性でここまで来れていると思います。
ーー明立相手に2度のアップセットと言われたことに関して
松本→アップセットとかはそんなに気にしてなくて。目の前の1戦に勝ったというのが結果としてあるというだけです。立教大学は去年から硬いディフェンスを敷いてきていた中で、スカウティングを藤崎を中心にやりました。ビデオを全員で見まくって、チームとしてビジョンを共有したこと、チームとして何をしたら勝てるのかを明確にできたことが勝てた要因なのかなと思いました。
ーースカウティングに力を入れた1年
藤崎→成果をすごく実感しています。私はディフェンス分析係、横川がオフェンス分析の係でした。今までは、他のチームと比べても、技術面以外の頭の部分、戦術理解に関するみんなの意識が低かったと思っていて。例えば対戦相手のビデオを見ても、持っている戦術をどう使うか、しっかり理解しないまま雑に試合に臨んでいました。それは去年だけではなく、代々だと思っていました。その是正の役目をコーチから任せていただき、僕が心掛けたのは「ビデオをたくさん見せること」、それによって、「勝ちへのイメージ共有」をしました。立教戦は特に、ビデオを見尽くして対策を立てていたので、オフェンスユニット内でも、根拠を持った「勝てるんじゃないか」という自信を得られました。今までのなんとなくいけるでしょ、から、明確なビジョンを持って戦える自信がついたのはよかったと思っています。
ーーランプレーが当初の課題として挙がっていた。田中玄樹の活躍などもあるが、現在はどうか
松本→課題として大きい部分として残っていますが、これだけパスを警戒させることができているのを踏まえてランを出せるようになってきたのは大きいと思います。そういう部分では、オフェンスがラン・パスともに噛み合ってきたのかなとは思います。まだ安定はしていないので、しっかり合わせていって、勢いをつけたいなと思います。
ーー関学戦でチーム全体として期待すること。
松本→最低ラインはオフェンスとしてタッチダウンを取ってくることです。それがないと勝てないので。結局自分たちがどれだけ試合を支配できるかが勝敗に関わります。オフェンスでは「通用しない相手ではない」と自信を持って言える完成度はあると思っています。関学を脅かして、やばいぞって思わせて、焦らせられるプレーをしたいですね。それがディフェンスにいい形で伝わってゲームを支配できる展開になればいいなと。
藤崎→客観的に見て、一番の強みはワイドユニットだと思います。関学のディフェンスが相手でもそこは負けてない部分だと自信を持って言えます。ワイドユニットが勝ち続けることは最低条件じゃないかと思うので、がんばります。
ーー意気込み・メッセージを!
松本→UNICORNSとして自分の16年の集大成というところで。UNICORNSで得てきたものを存分に発揮したいというのと、今年は期待できるシーズンだと様々な方に言っていただきました。関わってきた方々にも期待していただいていますから、「前年王者」に勝つことが応援してくれる人たちへ最大の恩返しだと思っています。自分ができることをやりきって、勝ちという結果で、この先もUNICORNSに期待してもらえるような試合をしたいと思います!
藤崎→短くても4年、長い人は十何年の人たちと1つの目標に熱を注ぐのは最後かもしれないと思うんですよね。本当に貴重なこの経験を、学生生活全てを賭けて、全力でぶつかりたいですね。結果として必ず勝利して、笑って帰ってきたいと思っています。ので、ぜひ会場まで来て応援してください!遠いですけど、お願いします!!
(記事:東 九龍)