12月1日(日)に県立伊勢原射撃場にて行われる射撃部早慶戦。今回ケイスポではそんな射撃部をまとめる主将の島村優佑(法4・海城)、そして主務として部を支える吉中敦哉(政4・慶應)に取材を行った。
◇島村優佑(法4・海城)
――射撃部に入ったきっかけ
私は一目ぼれに近かったのですが、もともといろいろなゲームを通して銃と触れる機会が多くて興味があるってところもあったので、実際大学受験して大学を決めるときに、ホームページを見ていて、この部活があるっていうことを知ったので、そこから実際誰しもが体験できるスポーツではないのですけれども、そこで自分なりに特別感を持って取り組めるのは射撃なんじゃないかなというところで興味を持ちました。
――その中で慶大の射撃部にしたきっかけ
どっちかというと慶應に入りたかったというところが大きかったので選んだ形にはなるのですが、やっぱり慶應というと卒業してからもつながりを持てるところだったり母校への帰属意識が強いと思っていたのでその点でチームに対して本気で取り組める学校だと思ったので慶應で入部しました。
――主将になろうと思った理由は
4年になる前の3年間を通して立場がないと自分が部活に対して影響を持たすことができないというところも感じる部分があったのでその点自分がトップに立ってみんなが一緒に取り組める部活にしたいというところが一つ大きかったと思います。
――一番大変だったこと
射撃部はエアーという種目とSBという記念館で練習してるものがあって、実際学年が上がると自然とエアーからSBに移ったりそっちに専念したりということがあるので、そうすると全体感を持って部としての勝つという意識になかなかみんなが一つの方向に向きずらいというところが自分の中では感じていて、その点目標としてインカレ優勝したいと建てたときに、じゃあこの目標に対して全員が向かっていけるのかと考えたときに苦労しました。
――4年間で楽しかったこと、印象に残ったこと
僕の中では2つあって、まずは部員が成長してきたことなのかなということで。もちろん精神面で成長を感じる部分があったのですが、やっぱり一番はみんなが成績伸びてきたなというところがあって。部門問わずそれぞれがのびのび練習できる環境が自分の中で核としてあったので、その点がそれぞれが考えて取り組んだ結果、成績としてみんなが伸びてきたところすごく楽しかったと感じます。もう一つは自分のことにはなるんですけれども、自分としても成績が伸びてきて、自分はかなり輻射に絞って頑張ってきたんですけれども、関東で団体優勝経験したりと、かなり自分の中で強みを感じながら射撃に取り組めたのが楽しかったところです。
――今年の射撃部全体の雰囲気
割とそれぞれキャラが濃いところがあって、みんなが自主的というか自分がやりたいことに対して自立してやっていくという雰囲気があったのですが自分の反省点でもあるのですが全体感をもって一つにまとまってインカレ優勝までつなげてくというところが難しかったと思います。
――引退するにあたって後輩たちへのメッセージ
次期執行部を選ぶにあたって、出てきた意見として伝統というか今まで積み重ねてきたことを残しつつも、変えていきたいところが後輩から感じる部分が多かったので、ぜひ大事な部分は残しつつも時代の変化に合わせて、変えたいと思ったところは積極的に変えていって面白い部活にしていってほしいと思います。
――早大射撃部の印象
大会では毎回早慶は出てて、もう4度目の早慶戦にはなるのですが3回通して感じたのは終盤力があって、早慶戦に対する熱意の強さが慶應と同じくらい持ってきているのでそこのメンタルの強さがあると感じています。
――早慶戦への意気込みについて
そもそも早慶戦はエアーで3人と輻射で3人と三姿勢で3人の全員9人の合計得点で争うのですけど僕は大会で結果を残してきたのも輻射だったので自分としては輻射でレギュラー3人の中でも引っ張っていきたいと思います。あとは自分に限らず全員で高得点を出さなければいけないというところなので1年生から4年生まで幅広いメンバーでレギュラーを組もうと思っているのでその点メンタルケアであったりそこらへんは4年生として引っ張っていけたらと思います。
――ありがとうございました
◇吉中敦哉(政4・慶應)
――射撃部に入ろうと思ったきっかけ
中学のときは弓道、高校ときは日本拳法っていうちょっと普通じゃないスポーツにずっと取り組んできていて。自分が経験できないことをするのが好きなのでそういうスポーツをやりたいっていう思いと、大学での4年間でなにかに打ち込みたいという思いがあって射撃部に入りました。
――主務という仕事をこなしていくなかで射撃部は自分にとってどういう存在
そもそも主務になろうと思ったきっかけというのが、射撃部が自分にとって大切というか思い入れのある存在だったというのがあって。どういう存在かって一言で表すのは難しいんですけど。綺麗に「家族」とか言えたらかっこよかったんですけどね(笑)。「かけがえのないもの」ぐらいにしておきます(笑)。
――今年のチームの雰囲気
個性が強いっていうのはまずあると思っていて。4年間穴倉みたいなところで練習するぐらいなので、まともなやつは少ないだろうっていうのは隣の喜吉くんを見てもわかると思うんですけど(笑)そういうもともと変わった個性を持ちながらも、そういう長く続いてきた組織を守っていってるという誇りを持っていて。あとは射撃っていうスポーツは大学から始めても全国に行けたりとかそういう可能性があるスポーツなので、どこかみんな「やってやろうぜ!」って気持ちがある部活なのかなとも思いますね。そういったなかで今年の特徴ってなると、まぁその年のチームの雰囲気っていうのは4年生が作り上げるものだと思うんですけど、今年の4年生は全員が男子校出身で、もう男子校気質の奴らばっかりで(笑)みんなわがままで、言いたいことはなんでも言うみたいな(笑)。それが原因で後輩とぶつかったりとかって言うのはあるんですけど、ぶつかった分だけ仲の良さも深まってるのかなとも思うので。この代の特徴でもあり、いいところでもあるのかなと思いますね。
――1年生のときと比べて1番成長したと思うところ
1年生のときはまだ子どもだったなと思っていて。この代は色々不満とか文句とかは言っても、練習だけはずっと真面目にやってきていたので、練習態度が良くなったなみたいなのはなかったんですけど、精神的に成長したなという部分は多くて。4年生になって、執行部で話し合うことが多いんですけど、思ったよりみんなが部全体のことを考えるようになったんだなとも思いますし、1年生のときのわがままな不満とか文句じゃなくて、しっかりと考えた上での意見を出せるようになったなというのは、自分自身としても人間として成長したところでもありますし、4年生の代全体でも成長した部分なのかなと思いますね。
――主務の仕事をするなかで大変だったこと
期限がギリギリなものをしっかり守らなきゃいけないっていうのは大変なところではありましたね。あとは主務としてというよりかは執行部の1ピースとして大変だったことで言うと、主務という仕事上、対外的な仕事が多いので、執行部での話し合いぐらいしか部の議論に参加することはなかったんですけど。話し合いのなかで欠けているものがないかっていうのを見つけることが楽しいことでもあったんですけど、大変なことでもありましたね。
――4年間で印象に残ってる試合
自分が選手として印象に残ってる試合はあんまりないんですけど、選手としてだと10月にあったインカレは1番印象に残ってる試合かなと思います。インカレは射撃部にとって早慶戦と同じぐらい大事な試合で。インカレは隔年、東京と大阪でそれぞれ行われるんですけど、今年は大阪開催だったんです。2年前の大阪開催の時、自分は2年生だったんですけど、自分以外の同期のほとんどが大阪に行ってるなかで、自分だけが東京に残るっていう悔しい思いをしたので、大阪でやるインカレっていうものに4年生に1番思い入れがあったのかなと思いますし、そのなかで同期や後輩と数日間一緒の宿舎に泊まって生活したっていうのもすごく思い出に残っています。いつもは主務として大会運営の仕事もやっていて、試合を運営をする楽しさとかもあるんですけど。今回のインカレは大阪開催っていうこともあって、射撃部の1員として、選手として参加する最後の大会っていうのもあったんで、普段は見られないような他の部員の一面を見てたりもしたので、そういった意味でもインカレが1番印象に残ってますね。
――早慶戦の意気込み
まずは勝たなきゃいけないなっていうのと、実力の部分で貢献できることは少なくても、運営とか選手が不安なく試合に臨める環境を作ることを主務としてしっかりやっていきたいなと思います。自分が早慶戦のレギュラーになれるように頑張ってる最中なので、個人としてはしっかり試合に出れるように頑張っていきたいと思います。
――ありがとうございました
(取材:塩田隆貴、吹山航生)
射撃部早慶戦は12月1日(日)伊勢原射撃場にて行われます!
写真はすべて慶大射撃部様に提供していただきました、ありがとうございました。