4月19日(土) 東京六大学春季リーグ戦 早大1回戦 @府中市民球場
春季リーグ戦優勝へ向け、先手必勝の第一戦。先発マウンドに上がったのは昨年からの登板経験も豊富な水谷友哉(商4・学習院)。初回から2点を先制される厳しい立ち上がりとなるも、慶大は5回、連打でチャンスを作ると1死二、三塁から3番・岩上倫也(法3・高岡)の適時打で1点差とし、6番・藤田大輝(経3・慶應)が2死満塁から押し出し四球を選び同点に追いつく。その後はお互いの投手陣が気迫溢れる投球でホームを踏ませず、リーグ規定により延長10回引き分けとなった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
早大 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
慶大バッテリー:水谷、坂井、清水隼、田中ー清水真
早大バッテリー:武内、髙城、吉田、宮本、楠本ー波江野
慶大本塁打・早大本塁打:なし
昨秋、早大の3季連続優勝を阻止し2023年春季リーグ戦以来2年ぶりに王座へと返り咲いた慶大準硬式野球部。連覇を目標に迎えた春季リーグ戦、開幕カードの対東大戦では2試合連続で二桁得点を記録し、連勝で勝ち点を得る上々のスタートを切ってみせた。そして2カード目は「華の早慶戦」。連覇へ向けて負けられない大一番を早くも迎えた。
早大も開幕カードで東大と戦い慶大と同様、2試合連続で二桁得点を記録し、連勝しスタートダッシュに成功している。今季のリーグ戦の結果を占うと言っても過言ではない早慶戦。両チームに独特な緊張感が走る中試合が始まった。
先発マウンドに上がった水谷は昨秋リーグ戦でも4試合に先発した経験のある4年生右腕。
初回、先頭の角木理生(政経2・早稲田佐賀)に右前安打を浴び、続く打者の犠打で1死二塁とされる。3番・塩尻真生(文4・早稲田実業)に死球を与え1死一、二塁から4番・波江野光琉(文2・早稲田実業)の右飛で三塁タッチアップし、2死一、三塁。5番・讃岐京一(教育3・郡山)の打席で初球に塩尻に盗塁を許し2死二、三塁とピンチを拡大された水谷は、讃岐に5球目を2点中前適時打とされ、先制を許す立ち上がりとなった。

先発マウンドに上がった4年右腕・水谷
序盤のうちに1点でも返したい慶大は4回まで毎回三塁まで走者を置く好機を演出するも活かせず、本塁が遠い苦しい展開を強いられる。重い空気を振り払ったのは、5回の攻撃だった。先頭の9番・清水真輝(医3・慶應)、1番・福田岳杜(経3・慶應)の連打で無死一、二塁、2番・大野開世(経3・岐阜)が犠打を決め、1死二、三塁となった場面。初回、1死三塁の先制機で空振り三振に倒れた岩上が、1点差に詰め寄る中前適時打を放つとその後、2死満塁から6番・藤田が押し出し死球を選び同点に追いつく。

出塁しベンチに向かって雄たけびをあげる清水真

この日3出塁を果たした福田岳
6回からは両軍の中継ぎ陣が安定した投球を見せ試合は膠着した展開に。慶大は8回に2死満塁とするも一本出すことはできず、そのまま延長タイブレークへ。
10回表に2死二、三塁という厳しい場面を迎えるも、この回からマウンドに上がった田中瑞希(理4・慶應)が凌ぎ得点を許さない。その裏、サヨナラ勝利を目指す慶大は1死一、二塁で主将・豊島康平(理4・慶應)を代打に送る。この場面での主将の登場に、應援指導部も駆けつけた1塁側スタンドはこの日一番の盛り上がりを見せるも、二ゴロ併殺打に倒れサヨナラ勝利とはならなかった。

6回を0封で抑えた2番手・坂井

延長10回・タイブレークを無失点とした田中
10回裏終了時点で試合時間が3時間を超えたため、「試合時間が3時間を超えた場合、新たなイニングには入らず、その時点のスコアで試合を終了し、勝敗または引き分けを決定すること」というリーグ規定により、延長10回で試合終了。慶大は4人の投手リレーで10回被安打2、2失点と投手陣が奮闘するも打線が好機を活かしきれず悔しい引き分けとなった。
◆活躍選手コメント
辻井俊介(政3・慶應志木)
伝統ある早慶戦で勝ち切ることができなかったこと悔しく思います。リーグ戦はまだまだ続いていくので、勝利に繋がる一打が打てるように頑張ります。
(記事、写真:鈴木啓護)