第4回は女子部を率いる両チームの主将が登場。コート内外で先陣を切ってチームを引っ張るお2人に、主将としての心構えや今年度のチームの状況、早慶戦にかける気持ちなど、たくさんのお話を伺いました。
※この対談は5月28日にオンラインで行われたものです。
ーー自己紹介をお願いします
山﨑:早稲田大学社会科学部4年の山﨑葵です。ポジションはレシーバーをやっています。
倉員:慶應義塾大学商学部4年の倉員未羽です。ポジションはセッターを務めています。

対談中の倉員(慶大女子部主将)
ーーバレーボール歴や最近のマイブームを教えて下さい
山﨑:バレーボールは小学校3年生からやっています。最近のマイブームはアニメを見ることです。
倉員:私は小学校2年生の終わりくらいから始めています。マイブームは、過去に放送されたまだ観ていないドラマを観ることです。
ーーお2人のおすすめのアニメやドラマはありますか
山﨑:野球のメジャーというアニメをずっと観ていました。今は弱虫ペダルを観ています。
倉員:私は刑事ドラマが好きです!具体的にはちょっと忘れてしまったのですが、沢山刑事ドラマを観ています。
ーー大学を選んだ理由は何ですか
山﨑:文武両道ができて、その中でも早稲田はスポーツ推薦だけの人ではなくて、一般入試の人も初心者の人も、多様なバックグラウンドの子たちと一緒にバレーボールができることに魅力を感じて、早稲田大学を選びました。
倉員:私は、小学生のころから内部進学で進んでいるので、物心ついたときから慶應に入るために努力したという形になっています。
ーー慶應と早稲田に交流はありますか
山﨑:あまりないような気がします…
倉員:早慶戦でしかないですよね。
ーーお互いに聞いてみたいことはありますか
倉員:多様なバックグラウンドがあると言っていたので、実力差がある中で、練習をどう運営しているのか、ぜひ教えてほしいです!
山﨑:上手く運営できているかわからないのですが、突き放すのではなくて、仲良く教え合いながら、基礎練は年数重ねている人たちにも大切なことなので、最初に基礎練を入れて、その後複合練習に入っていくという感じです。慶應はサーブや粘りが強いイメージなのですが、どういう練習をしていますか?
倉員:サーブは特別に練習していることはあまりなくて、後輩を含めて主体的に練習できているのかなと思います。粘りのところでは、2部のバレーはコースの良いスパイクとかしっかりとしたバレーボールが出来ると思うのですが、4部だとこぼれ球とかが多くなってくるので、その中で足を動かすことは意識して練習しています。

試合中の山﨑(早大女子部主将)
ーー慶大はまだ試合が残っていますが、これまでの試合の中で1番印象に残っている試合はどれですか
倉員:4月の初めから4試合通して、全ての試合に「一試合目」という気持ちで臨めていたので全部印象に残っています。ただ、今週末の試合がお互い全勝中で、勝った方が3部昇格なので、この試合に120%の力を出せるように春リーグは取り組んできました。そういった意味で、今週末の試合を1番印象深いものにできたらいいなと思っています。
山﨑:記憶にも新しい、最後の江戸川大学戦ですね。なかなか勝てていない中で、最後はみんなで力を出し切れたなと思っていて、最後に勝ちきれたのは印象に残っています!
ーー新チームはいかがですか
山﨑:スパイカーが1枚足りなくて、1枚ブロックという状況だったのですが、ラリー中相手の決め球を拾いきれなかったり、速攻で切り返してやられてしまったりといった場面が多かったです。その中で大切にしたポイントとしては、攻撃力は高いと思っているので、ラリーよりかはサイドアウト、レセプションからの攻撃に力を入れました。
倉員:去年のチームからメンバーが大きくは変わっていないので、モチベーションの維持は少し難しいところかなと思って、比較的意識して取り組みました。また、守備の要だった先輩が抜けて、守備力が低下してしまったので、特にサーブカットの練習には力を入れています。
ーー主将からみて、新入生はどうですか
山﨑:今新入部員が14人と、沢山入ってくれて、今までの早稲田は少人数だったのですが、そのイメージはなくなったし、まだキャラクターは出し切れてはないと思うのですが、それでもすでに個性豊かで明るく元気な子が多いです!
倉員:私たちはまだ3人しかいないので、新しい風といったところはないのですが、3人とも本当に良い子で、経験者でもあるので、チームに何か良いアクションを起こしてくれるような存在になってくれたら嬉しいなと思っています。
ーー主将として大切にしていることはありますか
山﨑:部活動にかける時間、部活動について考える時間が生活の中で格段に増えたなと思います。負担はあっても、同期5人と後輩たちが助けてくれるので、仲間の力は大きいなと痛感しています。
倉員:私も、チームについて考える時間が増えました。練習中も他の時間もチームを客観視することが増えたなと思っています。指導者の方々が中々来られない中で、成長のために自分が主将としていかに声をかけていけるかが大切だと思うので、一歩下がって俯瞰してみることで出来ていないところを見つられるように意識しています。
ーーどんなチームにしたいですか
山﨑:応援されるチームでありたいです。プレイヤー自身が楽しんだり、最後までボールを追っていたりする姿は、見ている方々にしっかり伝わると思うので、技術面じゃないところでもしっかりしたチームにしたいです。
倉員:バレーボールを純粋に楽しめるチームにしたいです。公式戦や試合シーズンになると勝ちに焦点を合わせて、勝敗ばかり考えてしまうこともあると思うのですが、どうしてバレーボールをしているのかという原点を考えて、みんなが楽しんでバレーをした先に勝ちがある、ということを心がけていきたいと思っています。

試合中の倉員(慶大女子部主将)
ーー春季リーグでの成長点と課題はいかがですか
倉員:攻撃面では、去年と比べてもコンビバレーとして強くなってきたかなとは思っています。課題としては、4戦ともに、出だしの弱さが顕著に表れているので、最初の5点というところを改善していきたいです。
山﨑:成長できたところは、最初の方はいろいろな課題があったのですが、最後はレセプションアタックに絞って、全体で意識して取り組めたので、しっかり型にはまった時には勝てるチームになれたかなと思っています。課題は沢山あるのですが、特に連続失点をしたときに自分たちで立ち直らせていくことが必要だと思います。
ーー昨年お互いのチームに抱いた印象
山﨑:サーブの強さや、粘りといったところに慶大の強みを感じたので、今年はこちら側が対応できるように頑張りたいと思います。
倉員:純粋に強くて、全国経験者の方も沢山いる早稲田に対して、私たちはどうしても個々のレベルが劣ってしまうところがあったし、スパイクの強さにも、葵ちゃんのいるクロスコースへの決まらなさにも、とても苦戦しました。今年は攻撃面で少しは成長できたと感じているので、そこで少しでも多く点を取ってセットをとれるように頑張ります!
ーーお互いにここだけは負けないというポイントを教えてください
山﨑:攻撃陣は去年から出ている人が多くて、しっかり粘って攻撃陣に繋げられれば点を取る力があると思います。
倉員:私たちとしては、コンビバレーは早稲田にも勝てるところはあると思っています。セッターとして自分にかかっている部分なので、トス回しや組み立て方をしっかり考えていきたいです。
ーー注目してほしい選手はいますか
山﨑:みんな良いのですが、3年生の梨乃(西崎梨乃・スポ3=大阪・国際滝井)ですかね。去年までMBをやっていたのですが、今年からはレフトでエースとして、ハイセットも打ち切ってくれて、とても頑張ってくれているので、注目して欲しいです!
倉員:攻撃陣全員いち推しではあるのですが、伊藤里実(理工2=東京・戸山)かなと思います。里実は去年の早慶戦よりもパワーもスピードもついて、ひと回りもふた回りも強くなっているので注目していただきたいです!
ーー個人としての早慶戦への意気込みをお願いします
山﨑:応援団や大勢の観客に囲まれて試合ができるのは早慶戦だけなので、今年はそれを経験できる最後の年だから、チーム一丸となって楽しんで戦いたいと思います!
倉員:葵ちゃんが言ってくれたように、いろいろな方に来ていただいて、その中で試合ができることは今後の人生においても一生ないことだと思うので、そこでバレーができることに感謝をしつつ、今までお世話になった方々にバレーボールを通して、感謝の気持ちを伝えられるように頑張りたいと思います!
ーーありがとうございました!
慶應スポーツ新聞会 長掛真依、村田理咲
早稲田スポーツ新聞会 井口瞳、佐藤玲
◆山﨑葵(やまざき・あおい)
2003年9月26日生まれ。159センチ。最高到達点258センチ。岡山・就実高出身。社会科学部4年。昨年度まではリベロとしてチームを後ろから支えていた山﨑選手。今シーズンはレシーバー、そしてキャプテンとして、フル出場でチームの柱になります!
◆倉員未羽(くらかず・みう)
2003年10月21日生まれ。161センチ。最高到達点270センチ。東京・慶應女子高出身。商学部4年。長い競技歴で得たバレーIQを活かし、セッターとしてチームを率いる倉員主将。どんな場面でも欠かさない笑顔にご注目ください!