【What is ○○部?】「繋ぐ」泳ぎで勝利を掴め!水中の格闘技/File.29 水泳部水球部門(後編)

水球

慶大の体育会を深掘りしていく連載企画、「What is 〇〇部?」。第29回目は水泳部水球部門!慶應義塾体育会水泳部水球部門は1915年創部、100年以上の伝統を持ち、「繋ぐ」をスローガンに掲げている。現在、関東学生水球リーグでは1部に所属しており、2025年度は4位という結果であった。後編では主将の峰岸佑至(商3・慶應)、副将の早川蓬(経3・県立熊本)、注目選手である石塚雄大(医2・慶應)にインタビューを行った。

 

――水球を始めたきっかけ

峰岸:僕が水球を始めた理由は、父親が塾水球部の監督をやっていたからです。小学生ぐらいの頃からよく慶應大学水球部の試合を見に行っていて、早慶戦を見た時に「自分たちの代で早慶戦勝ちたい」と思って、水球部に入りました。

 

早川:僕も父親が水球をやっていたからです。地元は熊本なんですけど、小学生の時に水球チームに誘っていただいて始めました。

 

石塚:水球は高校の時から始めました。中学の時にハンドボールをやっていたのと3歳の頃から水泳もやっていたので、高校で何をやろうとなった時に、その水泳とハンドボールを合わせたら水球になるんじゃないかということを考えて水球になりました。

 

――慶應大学を選んだ理由

早川:僕は一浪して入ったんですけど、慶應の水球部のOBの方から水球部の良さを色々教えていただいて、この大学で水球を続けてみたいなと思い、慶應大学を選びました。

 

――水球の魅力

峰岸:水球は「水中の格闘技」とも言われているスポーツで、まさに水の中で審判から見えないようにやる、例えば、蹴られたり、引っかかれたりなど、そのようなところもありながらも、球技という相手のゴールに向かって点を決めるというのは魅力だと思います。

 

早川:水球は基本片手でしかボールを触れないスポーツで、ボールはポンポン飛ぶんですよね。そして攻撃時間30秒という縛りがあるので、すぐに攻防が切り替わって、たくさん点も入るスポーツです。なおかつボディコンタクトがたくさんあるので、とても迫力があるスポーツだと思います。

 

――主将、副将になった経緯

峰岸:監督から任命されたというか、託されました。

 

早川:同じですね。

 

主将として慶大水球部を引っ張る峰岸

 

――部での一番の思い出

峰岸:僕自身が大学1年生で初めて早慶戦に出た時に、今大学4年生の片岡秀治(経4・慶應)さんという先輩がいらっしゃるんですけども、その先輩がサッカーでいうペナルティキックのようなラスト2秒でゴールを決めて、ペナルティ合戦に持ち込んで、それで勝った試合です。それが4連覇をしたときで、自分自身の中ではすごい思い出深い試合ですね。

 

早川:僕は、去年の学生リーグでの筑波大学との試合です。筑波大学は今年のインカレの決勝に残るぐらいすごい強豪チームだったんですけど、勝つことはできませんでしたが、もう後1歩ぐらいまで追い詰めることができました。筑波大学とは違って、高校から水球を始める人たちが多いのが慶應の特徴なんですけど、それでも互角に戦えた試合というのが一番思い出に残っています。

 

石塚:僕は高校2年生の冬に神奈川県のU17の選抜チームに入れていただきました。試合に出場する機会はあまりなかったんですけど、かしわざき潮風カップ( 全日本ジュニア(U17)水球競技選手権大会)という全国大会で優勝できたというのは、貴重な体験だったと思っています。

 

――大学の水球部で辛かった思い出は

石塚:今年1月に、日本体育大学との練習がありました。やっぱり実力差が慶應大学と日体大ではすごく大きいので、日体大に混ざって練習しなくてはならない中で、自分の弱さというのを見せつけられる感じでした。もうその頃は毎日練習に行くのもあまり乗り気になれませんでしたね。

 

早川:僕は下級生の間、Bチームにいる時間が長くて、なかなか上に上がっていけないし、練習がきつい時期が結構辛かったなと思います。

 

峰岸:自分も結構早川と近いんですけど、大学2年生の時は試合に出る時間もらえましたが、大学3年生の時に、なかなかプレイをする時間がもらえなくて。成長してるのかというのを自分の中で問う機会が多く、そこは苦しんだ時期になりましたね。

 

――練習で心がけていることは

石塚:僕が一番心がけているのは、絶対に自分に甘くしないこと。1回自分に甘くしちゃうと、その後のきつい時にも「あの時も甘くしちゃったからいいや」と風に思って、もう一生自分に厳しくできないと思っているので、どんなにきつい時でも絶対に自分には厳しくするというのは心がけています。

 

早川:僕はメリハリをつけるということです。練習中は引き締まった雰囲気になるように自分も声かけをしたりとか、周りに対してもそういうことを求めたりとかするんですけど、練習後のロッカールームとかではみんな和気あいあいとした、チーム内が良い雰囲気になるように、メリハリを意識しています。

 

峰岸:僕は1プレーヤーとして石塚も言ったように、自分に甘えないというところもそうなんですけど、やっぱり主将としてチームに気を配るというのチーム全体だけではなく、1人1人の部員に気を配るというのは意識しています。

 

――これからのチームの目標は

峰岸:チーム目標は、4月12日に行われる早慶戦がありまして、昨年度は負けてしまったので、今年はそこで勝利を脱還することです。また、5月ぐらいから行われる学生リーグで3位以上を獲得すること。さらに日本選手権に出場し、9月中旬に行われる日本学生選手権でメダルを獲得するという目標を掲げています。

 

副将として日本選手権を目指す早川

 

――個人の目標は

石塚:2ヶ月前ぐらいから膝を怪我していて、1試合も出られなかったんですよね。そういう状況の中でも、今後復帰したらその後は全部の試合に出るということを今1番目標にしています。

 

早川:自分は昨シーズン試合に出てプレーで貢献することがなかなかできなかったので、今シーズンは、まず第一にプレーで貢献してチームの勝ちに貢献するということが目標です。

 

峰岸:僕の個人の目標はチームに貢献できるような選手になることですが、運営面も含めてチームで統率を取れるような選手になりたいと思っています。

 

――ありがとうございました。

 

前編では普段の水球部の様子や練習風景を公開しています!

ぜひご覧ください!

 

(取材:河合亜采子)

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