依然として入れ替え戦をかけた混戦が続く関東男子2部。1部復帰を目指す慶大は、春季リーグで敗れた宿敵・立教大との再戦に挑んだ。第1セットは中島昊(経1・慶應)のブロックポイントで始まるも、相手のコンビバレーに苦戦し5-8とリードを許す。野口真幸(商3・慶應)や山口快人(経3・慶應)のスパイクで粘りを見せたが、終盤に流れを奪われ21-25で落とす。続く第2セットは山口のスパイクで先制。松田悠冬(商1・慶應)・中島の中央攻撃が決まり、入来晃徳(環4・佐世保南)の強烈なスパイクで流れをつかむ。ルーキー松田の巧みなトスワークも光り、25-20でセットを奪い返す。第3セットでは松田のブロックとツーアタックが決まり、野口の活躍も加わり6連続得点。終盤は入来が4本連続で決め切り、25-21で連取した。勢いに乗りたい第4セットは、中島の速攻やブロックが冴え、山口・野口の両OHも得点を重ねたが、相手の粘りに押され22-25。勝負の最終セットでは入来・山口が意地を見せ、稲井正太郎(法2・慶應)と中島のブロックで食らいつくも、わずかに及ばず12-15。フルセットの激闘の末、慶大は悔しい逆転負けを喫した。
2025年10月19日(日)
秋季関東大学男子2部バレーボールリーグ戦 @大東文化大学
第10日 慶大×立教大
得点 |
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慶大 | セット | 立教大 |
21 | 1 | 25 |
25 | 2 | 20 |
25 | 3 | 21 |
22 | 4 | 25 |
12 | 5 | 15 |
出場選手 |
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ポジション | 背番号 | 名前(学部学年・出身校) |
OH | 10 | 野口真幸(商3・慶應) |
MB | 8 | 中島昊(経1・慶應) |
OH | 2 | 清水悠斗(総2・習志野) |
OH | 6 | 山口快人(経3・慶應) |
MB | 22 | 稲井正太郎(法2・慶應) |
S | 13 | 松田悠冬(商1・慶應) |
L | 4 | 今田匠海(政2・慶應) |
途中出場 |
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S | 15 | 久保田健介(商4・慶應湘南藤沢) |
L | 21 | 井上航(経1・慶應) |
OP | 11 | 入来晃徳(環4・佐世保南) |
第1セットは、中島のブロックポイントで幕を開けた。直後、中島の速攻が決まり2-1。入来に代わりOPとしてスタメン出場した清水悠斗(総2・習志野)は、コースを打ち分けストレートに鋭く差し込む。しかし、慶大が苦手とする相手のコンビバレーに苦戦し、5-8。野口の鋭いスパイクが光り得点を重ねると、中島が食らいついてつないだボールを、この夏磨いた二段トスからのスパイクで山口が決め切る。13-14で野口が1枚ブロックを決め同点に追いつくと、松田が視野の広い鮮やかなツーを決め、山口はバックアタックでラリーを制す。19-20と終盤に粘るも、相手のコンビバレーが再び炸裂。最後は相手のスパイクが決まり、21-25でこのセットを落とした。

MB・中島、OH・山口
第2セットは山口の安定したスパイクで先制。続いて野口・中島の懸命なつなぎにエース・入来が応え、2-0とする。山口が緩急をつけた攻撃でリズムをつくると、入来が相手レシーブを吹き飛ばすほどの強烈なスパイクを放つ。さらに松田の技術が光る鮮やかなトスワークで攻撃陣が躍動。特に山口・野口の3年生コンビが安定感を見せる。16-13では野口が片手ブロックを決め、チームを沸かせた。中島のサーブで連続得点し、24-18と差を広げる。最後は山口のブロックアウトで25-20。セットを奪取した。

L・今田
第3セットも山口・野口が安定感を見せ、稲井の速攻も冴える。4-5と流れをつかみたい場面で松田がブロックを決め、続けて鮮やかなツーアタックを成功させる。さらに直後にもう1本ブロックを決め、野口の活躍も加わり6連続得点。リードを奪うと、後半はエース・入来が奮闘。力強いスパイクで相手に触れさせない。相手エースのコンビ攻撃に得点を許すも、攻防の末両チーム20点台へ突入。入来にトスが集まり、4本を決め切って25-21。セットを連取した。

リリーフサーバーとして出場した1年生L・井上
第4セット、中島がブロックと速攻で猛攻を仕掛ける。今田匠海(政2・慶應)・松田が決死のレシーブでボールをつなぎ、ラリーの応酬が続く中で松田のトスワークが光る。山口がバックアタックを決め6-6と並ぶが、相手のコンビバレーにブロックが振られ5連続失点。山口のバックアタックでサイドアウトを奪うも流れを戻せず。それでも野口と山口が確実に得点を重ね、4点差で食らいつく。終盤、稲井の速攻が立て続けに決まるも、22-25でこのセットを落とし、試合はフルセットへ。

OH・山口、MB・稲井
勝負の最終セットは、相手のスパイクとブロックに先制を許す。入来・山口の意地のスパイクで得点を返すも主導権を握れず、6-9とリードを許す。入来がレシーブを吹き飛ばすほどの強打でエースの意地を見せると、8-10ではロングラリーの末に中島がブロックを決める。入来のスパイクで1点差に迫り、稲井も土壇場でブロックを決め12-13。しかし惜しくも速攻がラインを捉えず、12-15で敗戦。悔しい逆転負けとなった。

主務・山木、アナリスト・一木
(取材:丸山晃央、村田理咲)
▼以下、コメント
#11 OP・入来晃徳(環4・佐世保南)
――今日の試合を振り返っていかがですか
競ることは前々からわかっていて最後取り切れるかというところで取られてしまって結果的には良くないのですが、最後までみんな頑張ってくれたので悪くもなく良くもなくというのが正直なところです。
――怪我の具合は
あまりよろしくなくて、足に疲労がたまってしまっているのはあるのですが、それを試合で見せちゃだめだなと自分のケア不足を残念に思っています。
――第3セット終盤、トスが集まる場面がありました。どのような気持ちで打ち切っていましたか
怪我で途中出場だったことや、後輩たちが頑張ってくれていたことでマークも薄くなっていてその中で自分にボールを持ってきてくれるという状況だったので、決めるしかないという気持ちがありましたし、そこで決め切ることができたのは良かったなと思っています。
――戦いにくかったところはどこですか
流れを作っていくのが自分たちの勝ち方なので、コンビバレー、速いトスですぐ切られるのは、苦しかったし戦いづらかったところです。
――上位が非常に混戦状態ですが、その中で迎える大東文化大学との最終戦です。意気込みをお願いします
チームとしては順位を気にしているところはもちろんありますが、個人としては大東文化大学という、大きくて派手なバレーをしている相手に対して勝てたら純粋に嬉しいですし、そういう気持ちを大切にしていきたいというのもあるので、なかなか強い相手ですが自分なりに通じる武器を見つけながら戦っていきたいなと思います。


