「全人魅闘」というスローガンのもと、1年間戦い続けた今年の女子ハンドボール部。秋季リーグ戦では2部Aで6位という結果に終わった。4年生にとって最後の試合となる早慶定期戦。2004年の第1回女子早慶定期戦以来20年以上勝利から遠ざかっている慶大。部員21人全員で一丸となって早慶戦勝利に挑む。主将の原詩風(商4・西南学院)や小圷莉奈(法4・青山学院横浜英和)を中心に得点を重ねる。また、笹本莉央(商4・慶應湘南藤沢)がチームトップの6得点。副将の武井史織(理4・神奈川大付属)も7mスローで1得点を記録するなど、前半は8-23と突き放されたものの、後半では12-13と、秋季リーグ戦1部3位の早大相手にあと一歩というところまで迫った。結果は敗戦に終わったが、4年生の闘志を体現するような試合内容となった。
2025/12/14(日) @早稲田アリーナ
第22回 早慶ハンドボール定期戦(女子) | ||||
| 前半 | 後半 | 合計 | |
慶大 | 8 | 12 | 20 | |
早大 | 23 | 13 | 36 | |
◇慶大スターティングメンバー◇ | ||||
GK | #16 相澤亜美(法2・宇都宮女子) | |||
LB | #8 川西沙良(経4・慶應女子) | |||
CB | #4 小圷莉奈(法4・青山学院横浜英和) | |||
RB | #7 原詩風(商4・西南学院) | |||
RW | #6 笹本莉央 (商4・慶應湘南藤沢) | |||
PV | #5 速水憩(経4・天王寺) | |||
LW | #9 森田愛弓(理2・慶應湘南藤沢) | |||
今年で22回目となった女子早慶ハンドボール定期戦。長らく遠ざかっている早慶戦勝利に向けて、部員全員一丸となって敵地・早稲田アリーナで強豪・早大に挑む。先制点を奪ったのは慶大。上手くパスを繋ぎ、最後は5番・速水憩(経4・天王寺)が決め切り、先制。幸先の良いスタートを切った。

先制点を奪った速水
その後は1-4とされるも、4分にはカウンターで小圷莉奈(法4・青山学院横浜英和)が抜け出し2点目を奪う。また、6分にはシュートを撃ち込まれるもGK相澤亜美(法2・宇都宮女子)がファインセーブで防ぎきる。しかし、その後はなかなか得点を奪うことが出来ず、9分に2-8とされたところでタイムアウトを要求。立て直しを図る。

カウンターで得点を奪う
試合再開直後、森田愛弓(理2・慶應湘南藤沢)がサイドからシュートを決め、1点を返す。その後も10分には主将の原詩風(商4・西南学院)が相手のパスをカットし、そのままゴールを決め切り4-8とする。その後も笹本莉央 (商4・慶應湘南藤沢)が10分間で3ゴールを決めるなど、意地を見せていた慶大だが、前半20分からは1点も奪うことは出来ず。8-23で前半を折り返す。

素晴らしい活躍をみせた笹本
慶大は後半開始早々に7mスローの権利を得ると、副将の武井史織(理4・神奈川大付属)がピッチに立つ。秋季リーグ直前に怪我で離脱して以降は、ペナルティーの練習を繰り返し行ってきたという彼女。落ち着いて7mスローを決め切り1点を返す。その後も笹本や川西沙良(経4・慶應女子)が得点を奪うも、点差は縮まらず。後半8分にもう一度タイムアウトを要求。11-28という苦しい展開にどう立ち向かうか。

練習してきた7mスローをしっかり決め切った
試合再開後、すぐに小圷が得点を奪うと、その後は相澤を中心にゴールを守り、早大に得点を与えない。13分には30点目を許すも、失点直後に原が得点を奪い、1点を取り返す。さらに、速水や笹本が得点を重ねるも、後半20分が経過したところで、17ー32といまだに15点差という厳しい状況は変わらず。

主将としてチームを引っ張る原
原が負傷により一時離脱し、15番の坂元結衣(総2・慶應湘南藤沢)がピッチに入る。後半28分、19ー36という状況の中で、7mスローの機会を与えてしまう。森田圭香(総3・淑徳)がGKに入るもシュートを止めることは出来ず。失点直後の29分、離脱から復帰した原が倒れ込みながら執念のスローを見せ、20点目を奪った。試合は20ー36で終了。早慶戦連敗を止めることはできなかった。

20点を奪うも、点差は埋まらず
早慶戦勝利とはならなかったものの、GKを除くスタメン6人全員がゴールを記録。特に笹本は一人で6ゴールを記録するなど、素晴らしい活躍を見せた。4年生の原や小圷などの活躍を中心に、得点数も20点という大台を突破し、4年間の集大成を後輩たちに見せつけた。4年生部員は、今回の早慶戦をもって引退となるが、部には彼女らの想いを背負った後輩たちが多く残る。「全人魅闘」のモットーを受け継ぎ、女子ハンドボール部の戦いはまだまだ続いていく。

来年は早慶戦勝利へ
(記事:塩田隆貴 取材:塩田隆貴、小野寺叶翔)


