慶應スポーツ新聞会

【バスケ】2012開幕特集 第2弾〝ガード対談〟蛯名 涼×伊藤 良太

   2012開幕特集、第2弾は蛯名涼副将(法3・洛南高)・伊藤良太(環2・洛南高)のガード対談。学年こそ違う2人だが、同じ洛南高出身であり、ポジションも同じガード。「基本としている所が似ている」(蛯名)とお互いがその実力を認め合う仲だ。1年時から主力として活躍している2人だが、今季は蛯名が副将に就任するなど、チーム内での役割はますます大きくなった。不動のガードコンビは今季も慶大を牽引する。

――昨季を振り返って

蛯名 入れ替え戦をとってみると、慶應ってみんなが同じプレーをしていれば勝てるわけじゃなくて、例えばディフェンスをする人、得点を取る人、リバウンドを取る人がいるという役割がそれぞれあると思うんですけど、その役割をわかっていなかったし、わかっている人もそれを遂行できなかったのが課題として見えてきました。特に点を取るのも大事なんですけど、それ以上にディフェンスとかリバウンド取られないとかファールをしないというのが一番大事なのに、点を取ることにばかり目がいってしまっていて、それをやることもやらせることもできなかったのが昨シーズンの課題というか今年やらなければいけないことだなと思います。成長はないことはないと思うんですけど、課題に埋もれてしまいました。昨シーズンは家治さん(家治敬太・環卒)が4年生の中で1人引っ張っていてくれたと思うんですけど、試合に出ているのは1・2年生が中心でした。練習では5人での練習というのは取り入れられてなくて、分解で2onだったり3on3という練習が主の中で、リーグ戦で試合を重ねるごとに、この人はこういうプレーをするんだなとかそういう意思の疎通というのが徐々にとれてきたのは成長かなと思います。

伊藤 個人としての課題は、去年は自分の事で精一杯になってしまって、ポイントガードというポジションであるにもかかわらず、周りをしっかり見ることができなかったことが課題の1つとして挙げられます。プレー面でいうと、ディフェンスでは通用する部分があったんですけど、スクリーンで対処できなかったり、スピードが速い選手だと対処できなかったりということがありました。1番の課題としては、得点能力がなくて、周りを生かすこともできなかったことです。チームとしては、自分の役割を1人1人が担うことが出来なかったところだと思います。成長できた部分としては、ディフェンス面では自信がついたことです。高校から大学に入って通用しないことばっかりかなと思ったんですけど、ディフェンス面では1部でもやれている部分があったかなと思います。

「ディフェンス面では1部でもやれている部分があった」(伊藤)

――1・2番でコンビを組む時に意識していることはなんですか

蛯名 意識しなくてもできる部分はありますね。高校が一緒なので、基本としているところが似ているんですよ。ここは仕掛けなきゃいけないとかミスしちゃいけないとか、形で表現できているかは別として、そう思っているところは一緒なんですよ。だから多分、不満に思っているところも一緒だと思っています。一緒にこうさせようというところはあると思うんですけど、こうしようというのはあまりないですね。

伊藤 あるのかもしれないんですけど、言ってくれないんですよ。

蛯名 あったら言うよ(笑)。

――お2人は洛南高出身ですが、第一印象と今の印象は

蛯名 僕が2年生になるときに、神奈川から1試合70点とったことのあるような凄いやつがはいってくるって話を聞いたんですよ。

伊藤 いやいやいや!やめてください!

蛯名 それでいざ入ってきたら1on1がめちゃくちゃ強かったんです。練習後に1on1をやろうという話になって僕は見ていたんですよ。そしたら上級生がみんなやられていて、蛯名もやれって話になって、まぁ僕は勝ったんですけどね。

伊藤 いや僕勝ちましたよ!(笑)

蛯名 威厳は保った気がするんだけどな(笑)。まあその影響もあり、大学入ってからもやっていて、昨年は五分五分です。

伊藤 今は僕が勝ち越していますね。

蛯名・伊藤 これ印象じゃないよね?(笑)

伊藤 蛯名さんの印象は高校から大学に入ってもずっと完璧という感じです。でもその中でアニメが大好きというギャップがあるんですよね。

蛯名 最近時間が追いつかなくて、全然見てないんですよ(笑)。伊藤の印象はやることはやるんですけど、一歩体育館を出ると、何しているかわからないという感じです。噂では、遊んでいるっていう・・・。まあ僕も実際見たことがないので、なんとも言えないんですけどね。そんな感じで醸し出していただければ(笑)。

伊藤 僕の印象、悪くないですか?(笑)

蛯名 でも大学に入ってもお互いそんなに変わってないです。

伊藤 自主練は2人とも大好きですね。練習よりも。

蛯名 1番楽しいですね。足りないものをやれるっていうのが。

伊藤(左)・蛯名(右)

――ライバルと思っている選手はいますか

蛯名 基本的に点を取る選手に昨年からよくついていたので、大げさかもしれないですがマッチアップする人は皆ライバルなんです。点を取らせないというのが仕事だと思っていたので。その仕事をする上で、やっぱり対峙した人に点を取らせないというのは、ライバルとして少しは意識しているのかなと思います。今年は2部でどういう選手がいるのか正直よくわからないんですけど、マッチアップした選手には仕事させないようにという意味では、ライバルかなと思います。

伊藤 僕は笹山君(筑波大#21笹山貴哉)ですかね。彼とは高校が一緒でした。自分がやっていてミスした時は、あいつだったらどうしているかなということを振り返って考えたりします。まあでもマッチアップした選手はライバルといえばライバルなので、そこには変わりないです。今年4年生になる人たちは、ガードで上手い人が多いので、1部ではやれないですけど、見れるときはしっかり見て学んでいきたいなと思います。

――理想のプレーヤーは

蛯名 中学校の時にあたったことがあるんですけど、早稲田の大塚さん(早大#6大塚勇人)は本当に上手くて、速いとかいうことだけじゃなくて上手いなってずっと思っていて、中高大であたったんですけど、いつもあたりたくないなって思っています。あの人のプレーを真似ようと思っても、真似できない部分があるので、いつも感動しています。ただそれだけですね。憧れですね。

伊藤 僕は誰ですかね。コービーが好きだったんですけど…、僕はジョーダンですかね(笑)。NBA選手は皆うまいんですけど、その中でもバスケットに対する姿勢がすごく好きです。

「5人でバスケットがしたい」(蛯名)

「自分たちがしっかりやらないと後輩たちもついてこない」(伊藤)

 

「他人に興味を持つことで色々な刺激を他の人から与えて、個人個人が上手くなっていけたら」(蛯名)

――今季、蛯名選手は3年生ながら副将に就任されたということですが、その経緯や期待されていることはなんですか

蛯名 まず、新4年生が少ないということです。あと色んな意見を取り入れようということで、下級生からも1人出したほうがいいんじゃないかという話し合いをしまして、更には試合に出ている人からそういう役職につけたほうがいいんじゃないかということで選出させていただきました。僕の役割としては、正直これまでやってきたことと変えてなにかをやろうとは思ってないんですけど、先生の言ったことを皆にうまく浸透させるのと同時に部員からの意見と先生からの指示をすりあわせて、うまく解決できるような媒体であればいいなと思います。主将は桂さん(政4)で、副将は齊藤さん(経4)がやってくれていると思うんですけど、昨年のチーム状況から見てみてもその3人だったら僕が1番試合に出ていて、今年もそうなると思うし、今年も新1年生の力もどんどん借りていくと思うので、その中で先生の言っていることを伝えて体現したいです。また、自分がやらないと皆もついてこないと思うので、そういう意味では引っ張っていけるのかなと思います。

――新入生の印象は

伊藤 大元君(環1)は高校時代からバスケットが大好きで、自主練が大好きで、すごい努力家なので、いい意味で刺激になるいい存在であって、なおかつ試合にでてチームの勝利に貢献してほしいです。

蛯名 全体的に運動能力が高い気がします。今年の新2年にも新3年にもないような。期待大です。以上です。あまり手のうちは明かさないほうがいいと思うので(笑)。

――新シーズンに向けて取り組んだことはなんですか

伊藤 僕個人しては、同級生の練習に対する姿勢とか自主練の取り組み方を直そうとしているところです。先輩になりますし、自分たちがしっかりやらないと後輩たちもついてこないと思うので。

蛯名 似たようなところです。でも本当にそこに尽きるんですよね。個人的に劣っているところをいかにカバーするかっていう、チーム力だけじゃ補えない部分があって、1人1人がうまくならなきゃいけない中で、どうやったらうまくなれるかというところを1人で考えさせないで、皆で考えることを心がけています。他人に興味を持つとよく言うんですけど、そうすることによって、色々な刺激を他の人から与えて、個人個人うまくなっていきたいなと思っています。

――新チームの特徴は

蛯名 皆がいい時は本当にいいと思うんですけど、崩れると一気に崩れますね。5人が同じ動きをできるチームって崩れないと思うんですけど、役割が決まっていると、1つ合わないとどんどん合わなくなってくるんですよね。それを止めるのが僕とか伊藤の役割なんですけどね。ミスが1本出たらいかに次をスパッと止めるか、なかなか止まらないのを言葉でもいいしプレーでも止めることを出来ればいいなと思います。

伊藤 蛯名さんの言ったとおりです。練習からそうなんですけど、誰かが元気ないとチームも元気ないというのが試合でも感じますね。

――2部で注目しているチームはありますか

伊藤 中央大ですかね。

蛯名 正直外国人選手がいるチームには負けたくないというのはありますね。それは高校からずっとあって、高校選ぶ時もそれを考えていたので。中央にも勝ちたいです。いや、でも全部です!(笑)

色紙に今季の目標を綴った蛯名(左)・伊藤(右)

――それでは最後に今季の4つの大会(トーナメント、早慶戦、リーグ戦、インカレ)でのそれぞれの展望や目標を教えてください

伊藤 トーナメント戦では優勝というのが目標に掲げられているんですけど、これからやっていくことをいかにしっかりと出していくか。1部昇格が目標なのでそこにうまく繋げられるように、その中でチームとして成長していけたらいいなと思います。

蛯名 早慶戦では、昨年悔しい負け方をしていますし、まず出だしが大事ですね。昨年は皆の歯車が合わない状態ではいって、悲惨だったので、なんとか歯車を合わせて試合に臨めるようにするのと、試合中に崩されてもすぐ立て直せるようにしたいです。早稲田も強いですし、1部のチームと出来るということでその機会を大事にしたいです。更には長年続いてきた定期戦ということで、見えないプレッシャーにも打ち勝ってリーグ戦に繋げて勝ちたいと思います。

伊藤 リーグ戦は去年経験して、長丁場ということで、怪我とか体調管理にも気を遣っていかなければいけないシーズンだと感じました。去年は怪我してしまってチームに迷惑をかけてしまったので、怪我なくプレーをするということが個人の目標なのですが、チームとしては1位であがらないと入れ替え戦の結果も難しいかなと思うので、1位が目標です。一戦一戦大事にしてリーグ戦優勝する中で、入れ替え戦を勝って1部昇格したいなと思います

蛯名 インカレはリーグ戦の結果次第だと思うんですけど、目標である一部昇格をすればインカレにも出場できると思います。でも結局全て昨年に繋がってしまうんですけど、昨年のような試合はしないことと1年の集大成としてやってきたことを全て出していきたいです。あと5人でバスケットをしたいですね。バラバラだとうまくいかないので、そこをまとめていってプレーで表現したいですね。 

*この取材は3月20日に行いました。

(取材・写真撮影 岡田洋介、丸山由鶴、水島涼太)

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