【ソッカー男子】第7節 近藤3発!接戦を制し4試合ぶりの勝利を挙げる 明大戦

今節でハットトリックを達成した、スーパールーキーの近藤

GWに行われた3連戦で1敗2分と結果を残せなかった慶大。上位に食らいついていくためにも何とか勝利を収めたい慶大は、昨年全日本選手権準決勝で惜しくも敗れた、明大と対戦した。試合は、前半、近藤貫太(総1・愛媛FCユース)のハットトリックでリードを奪い3-1で前半を折り返す。すると、後半も明大の猛攻を何とか1点に抑え3-2で勝利。強豪相手に貴重な勝ち点3を獲得した。

 

2012/5/13(日)13:50KO   @川口市青木町公園総合運動場
慶應義塾大学3(3-1)2明治大学
【得点者(アシスト者)】得点者 4分   慶大 近藤貫太、 27分   慶大 近藤貫太(武藤嘉紀)、 37分 明大 岩淵良太、 45+3分 近藤貫太、 75分岩淵良太(三田啓貴) 
◆慶大スターティングメンバー
GK 峯達也(政2・桐光学園高)
DF 保田隆介(法2・横浜F・マリノスユース)
DF 松岡淳(商4・慶應湘南藤沢高)→76分山浦公裕(商4・FC東京U-18)
DF 長尾賢太郎(総2・ヴィッセル神戸U-18)
DF 岩田修平(総3・名古屋グランパスU-18)
MF 増田湧介(環2・清水東高)
MF 松下純土(総3・国学院久我山高)
MF 藤田息吹(政4・藤枝東高)
FW 近藤貫太(総1・愛媛FCユース)
FW 平戸奨眞(法2・暁星高)→74分端山豪(総1・東京ヴェルディユース)
FW 武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)→55分森田達見(経4・川崎フロンターレU-18)
 

松下は、今節では中盤でプレーした

慶大は、CFに上背のある平戸奨眞(法2・暁星高)を起用したのに加え、「サイドバックが相当高い位置を取ってくる」(須田芳正監督)、明大対策として中盤に松下純土(総3・国学院久我山高)を起用して試合に臨んだ。試合は、開始早々動く。4分、前線からのプレスで相手のミスを誘い、近藤がボールを奪取。そのまま、右サイドに持ち込むと、豪快なシュートでゴール左隅へと突き刺した。先制点を取り余裕の出た慶大は、その後も得意のパス回しで相手を翻弄する。とりわけ、この日CFに入った「ターゲットにもなるし、キープもできる」(須田監督)、平戸が前線でタメを作り攻撃を活性化させていく。すると27分に追加点を奪うことに成功する。明大の攻撃をしのぐと、一気にカウンターへ。ハーフライン付近でボールを受けた武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)が右サイドの近藤へ絶妙なスルーパスを出すと、近藤がこれをきっちり決め、リードを2点に広げる。37分に、PKから1点を返されてしまうものの、前半ロスタイム、こぼれ球に反応した近藤がこの日3点目となるゴールを奪い、3-1で前半を折り返す。

センターフォワードとしてプレーし、前線で起点となった平戸

迎えた後半、明大が猛攻を仕掛ける。2分、和泉竜司(1年・市立船橋高)のシュートがバーに直撃すると、7分にもクロスからフリーで合わせられるが、これは峯達也(政2・桐光学園高)の手の中へ。何とかピンチをしのぐ。前半と比べ運動量が落ち、セカンドボールが拾えなくなってしまった慶大は、ロングボールでディフェンスラインの裏を狙ってくる明大に苦しめられる。すると、29分右サイドから中へ切り込まれクロスを上げられると、最後は頭で合わされ、失点。1点差に詰め寄られてしまう。さらに、このプレーで松岡淳副将(商4・慶應湘南藤沢高)が負傷交代。守備の要を失い苦しい状況に立たされる。長短のパスを織り交ぜて攻勢を仕掛ける明大に対して、慶大も松岡に代わって入った山浦公裕(商4・FC東京U-18)らのパス回しで、中盤を落ち着かせる。終盤あわやPKかという場面も見られたが、何とかしのぎ切り3-2で勝利を挙げた。

開幕からスタメンフル出場を続ける岩田

近藤のハットトリックで勝利を挙げた慶大。「武藤、近藤の守備の負担を減らす」(須田監督)ため採用した4-3-3にもしっかりと適応し、欲しかった勝ち点3を手にした。4試合勝ち星が無かっただけに、また強豪明大相手に勝ったということで、この勝利の持つ意味は大きい。しかし、「まだまだインカレ出場圏内には程遠い」(藤田主将・政4・藤枝東高)のも事実。「今節の勝利はいったん忘れて」(近藤)。また次節、慶大らしいサッカーで勝利を挙げてくれることに期待したい。

                                (記事 石塚大樹)

・試合後コメント

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)まずディフェンスのところが、相手選手にしっかりと付けたということがよかったですね。取った後は3枚をサイドに出していたので、そこに出すと。しっかりと前にフィード出来ていたので、そこが得点に結びついて良かったと思います。全体的に良いゲームだったのかなと。後半、最後バタバタになったけど、そんなに崩れることも無かったので、その辺のところも質も高めていかなければいけないと思います。(中盤を3枚に減らした意図と、成果)成果は合格点ですね。意図に関しては、基本的に7枚で守るということで、貫太(近藤選手)と武藤には攻めの方で活躍してもらうということで、守りの方での負担を減らしていくと。逆サイドが攻められている時は、守りなさいということで、同サイドの場合は下がらなくていいけど、その代わり取った時は高い位置でボールを受けなさいという狙いがありました。狙い通りやってくれたんじゃないかなと思います。(明治対策としてか)相手が明治ということで、サイドバックが相当高い位置を取ってくるということで、そこの空いたところを狙おうと。前に残らして、取った後はそこから攻撃をさせろということを指示しました。(ハットトリックを達成した近藤選手を中心とした3トップについて)近藤は3本スルーパスが通ったんですけど、平戸があそこにいるということで、ターゲットにもなるし、キープもできるということで、ボールを取った後に最悪ロングパスが出来るように、起用しました。特に相手が前からプレッシャーをかけてきたときは、そこのロングパスが有効になったんじゃないかなと理解していたので。そこ(近藤のハットトリック)には平戸の頑張りというものがあったんじゃないかなという風に思います。(武藤に関して)悪くなかったと思うんですけど、イエローを一枚もらっていて、なんとなく危ないのかなと思って先手を打って早めに交代させました、膝の具合も悪くないんですが、前節も90分出ているんで、今日は戦術的な部分で早めに代えました。(先手を取られ、勝利を挙げられなかったこれまでの試合と、今日の試合大きな違いはあったか)守備の部分で明確になったのかなと。自分が誰を見るのかというのが明確になったので、プレスのかけ方がチームの全体の共通理解としてもてるようになったのかなと思います。そこの部分では、順大をしっかりと分析をして、相手に合わすというよりも、自分自身のサッカーをやっていくということを心がけていきたいです。(次節に向けての対策)まだ、順大について見ていないんですが、良い準備をしていくということが必要になっていきますね。もちろん、我々監督であったり、コーチが相手の戦い方をみて、こちらのやろうとすることを決めるとのも大事だとは思うんですが、選手間でマークであったりということを含めて、もっと意思疎通をしてもらいたいと思います。全体的にまだまだ元気がないので、自分からやるんだということを意識してもらいたいです。

MF藤田息吹主将(政4・藤枝東高)

(リーグ戦、これまでの戦いぶり)経験の浅い選手が多いので、中々勝ちきれなかったり、試合の入りが悪かったりということが多くて、後手になってしまうということが多かったです。今日はしっかりと集中してできたと思います。明治ということで、すごく意識をしていて、プレスの速いチームなので、皆もある程度危機感を持って練習に取り組んでくれたので、結果につながったのかなと思います。(今日は普段と違う位置でのプレーだったが)増田がワンボランチで、そこのところより前で、純土(松下選手)と相手の攻撃を潰していくということを心がけていました。(後半は攻められていましたが)リードしていたのもあったので、受け身になってしまったので、攻める姿勢というのを忘れないでやっていけたら良かったのかなと思います。(3ボランチということについて)チーム全体としては、奪って速い攻撃につなげるということをすごく意識していて、取った後にウイングが外に開いているので、そこに当てて攻撃をしていこうと思いました。守備に関しては、しっかりと壁になって中に入ってきた選手をしっかりと潰すということを心掛けていました。(平戸選手が1トップに入ることで、やりやすさはあったか)身長も高いですし、キープもしていけるので、そこにボールが入ってから攻撃が出来ていたので良かったです。(次節に向けて)1試合勝って満足することなく、まだまだインカレ出場圏内には程遠いので、次も勝って進んでいきたいです。

MF松下純土(総3・国学院久我山高

(今日の試合を振り返って)前半取った3点を守り切れて良かったです。(自身の出来は)ずっとボランチをやっていなかったんですけど、フォーメーションが変わったということで、今日、今シーズン初めてボランチをやって、監督からは取ったボールをサイドに展開しろということだったんですけど、こぼれ球も前線に3人いたということもあって、拾えたと思いますし、ある程度展開もできたかなと思います。(今季2勝目をあげたが、チームの調子は)そうですね。あまり波に乗れていなかったんで、監督からも先週の試合が終わって、今日の試合がまた開幕戦というようなことを言われていました。また新たな気持ちで今週1週間臨んで、今日の試合を迎えることが出来て、すごく気合の入った試合だったと思います。(次節に向けて)このままいい調子で、また来週1週間もいい準備をして、次の順天戦も頑張って勝ちたいと思います。

DF長尾賢太郎(総2・ヴィッセル神戸ユース)

(今日の試合を振り返って)いつもはサイドハーフで出ているんですけど、今日はちょっとセンターバックで出ることになって、公式戦は初めてなんですけど、とりあえず(松岡)淳君のカバーをしたということで、普通に一生懸命やって、危ないシーンもあったんですけど、90分間通して、勝てたので良かったと思います。(センターバックをやる理由を須田監督から説明されたか)僕は、あんまり対人は強くないんですけど、僕の得意なところはトップスピードがあるということで、裏を全部任せられました。(開幕2勝目を挙げたが、チームの調子は)まだ2勝目ですし、今日の勝ちは大きなものと捉えて、次勝てるように頑張りたいと思います。みんなで。(今日ハットトリックを決めた近藤選手については)彼はもう慶應にとってはなくてはならない存在です。(次節への意気込みを)今日勝てたのはもう忘れて次に切り替えて、また勝てるように頑張りたいと思います。

GK峯達也(政2・桐光学園高)

(今日の試合を振り返って)攻撃陣が3点をとってくれたので、負けるわけにはいかないというか後ろの選手としてはやりがいのある試合でした。(前半から3点をとったことで勢いが出たか)その勢いに乗るというのもそうなんですけど、正直後ろの選手というのは3点をとってくれたんだから勝たなきゃいけないというかそういうプレッシャーを感じていました。(2点目をとられて以降攻めたてられていたが)相手が2点目をとって勢いに乗ってきて、でも逆にやることがはっきりしていたというか守るだけだったので、すごいやりやすかったというか後ろの選手もすごく体を張っていてくれたので僕は来たボールを止めるだけだったのでやりやすかったです。(試合を通して前に出てくるシーンが多かったが)今節はラインを高めに設定しようということでキーパーが裏(に出されたボールに対して)出るという役割を求められていたんですけど、今日はあまりよくなかったというか。後ろの選手がかわったんですけど、そこで上手く連携をとれていなかったので次は修正したいと思います。(次節に向けて)ここ3試合負けなしできていて悪い流れではないと思うので次しっかり勝って3勝3敗2分のイーブンに戻してしっかりインカレに向けていきたいと思います。

FW武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)

(今日の試合を振り返って)前半の立ち上がりに(近藤)貫太が点を決めることが出来て自分たちの前回から変わったメンバーで良い結果を残すことが出来たので良かったと思います。(相手は昨年最後に敗れた宿敵明治大だったが)自分もFC東京の時の先輩方がたくさんいたので絶対に負けられないと思いましたし、明治には毎回手こずるので勝てて良かったです。(攻撃陣の手応えは)自分のところで人数をひきつけられて空いた貫太のスペースにパスを出せればああやって得点が取れるというのは前から貫太と話していたので、とても良い攻撃だったと思いますし、平戸がしっかりボールを収めてくれたので僕と貫太も自由に動けてやりやすかったです。(2点目は武藤選手の速さ、強さが生かされ生まれた得点だと思うが振り返って)あの時は良いところでボールをもらえたので相手の前に体を入れて、自分で行くのではなく空いた貫太とか、他の選手を見ようと最初から思っていました。そして、貫太が良い動き出しをしてくれたので自分は出すだけで、貫太もしっかり決めてくれたのでとても良いホットラインだったのではないかと思います。(3点目はシュートを狙っていたのか)そうですね(笑)ちょっと芝が深くてシュートがコロコロになってしまったんですけどキーパーが弾いてくれたので、たまたまですけど良かったなと思います。(次の試合に向けて)次の試合も自分の得点よりもチームのことを考えて、パスを出すときは出す、勝負仕掛ける時は仕掛けるという判断をしっかりして、自分としても得点出来ればいいなと思います。

FW近藤貫太(総1・愛媛FCユース) 

(今日の試合を振り返って)前半3-1で折り返して、後半に2点にひっくり返されたのは、まだまだチーム力がないなって感じました。(試合をどのような気持ちで臨んだか)勝てば上位に上がれるし、負ければ順位が落ちるということで、前節もそうですけど今節は前節以上に大事な試合だなという気持ちで臨みました。3得点は大きく試合を決めることになったが得点を取ったときの気持ちは)ハットトリックしたこともそうですけど、チームが勝てたことが本当に一番なので、チームの勝利に貢献できたなと思います。(前線からのプレスが効いていたが)守備のやり方を変えてシステム的にも難しかったですけど、皆が順応してうまくやれたので前線からのプレスという面では前半部分は特にうまくいったなと思います。(試合を通じて意識したことは)一番前の選手なので得点を取ることだけを意識していましたし、それがチームの勝利につながれば最高ですし、そういうことを意識してプレーしていました。(今シーズンは苦しい戦いが続いていた中での今日の勝利はチームにどんな影響を与えそうか)この1勝を機に波に乗っていければいいと思いますし、次の試合も新たな気持ちで臨まなければいけないので、そういう意味では非常に大きな1勝だったと思います。(次節への意気込みは)この勝利は大きいですけどいったん忘れて、次に向けていい準備して絶対勝ち点3が取れるように練習していくだけです。

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