【端艇】第39回 全日本大学選手権大会 3日目

決勝進出は逃したものの、順位決定戦に駒を進めた男子舵手なしクォドルプル 

 

8月25日に戸田ボートコースで開催された第39回全日本選手権の3日目。この日は各種目で準決勝が行われ、慶大は24日の敗者復活戦の結果から、男子ダブルスカル、男子舵手なしクォドルプル、女子舵手付クォドルプルが最終日進出へと挑んだ。

 敗者復活戦を2着で通過した男子舵手なしクォドルプルは、準決勝B組に登場。試合開始前から「絶対に勝つ」(森崎・総1)と意識していた明大との同組だ。レース序盤こそやや出遅れるが、1000メートル地点以降は慶大と明大がレースを引っ張る展開に。必死に食らいついていった慶大であったが、準決勝4組のうち最速タイムを出した明大にはあと一歩及ばなかった。それでも、「今までの2000メートルの中で一番いい漕ぎが出た」(山田・理4)という通り、3着の東海大に10秒近い差をつける納得の漕ぎを見せ、2着でフィニッシュ。最終日の順位決定戦へと駒を進めた。

準決勝敗退となり肩を落とす女子舵手付クォドルプルクルー

準決勝に臨んだ女子舵手付クォドルプルは、「みんな全力でやってくれて、本当に必死さも伝わってきた」(西山主将・政4)との言葉通り、チーム一丸となった力漕を見せる。しかし、早大など他大の壁は厚かった。結果的にこの組の4着となり、準決勝敗退となってしまった。また、男子ダブルスカルも「第3Qから二人の漕ぎが崩れてしまった」(山下・政2)というようになかなか差を詰められず、4着でフィニッシュ。惜しくも決勝進出とはならなかった。

この結果、最終日への進出を決めたのは男子舵手なしクォドルプルの1種目。「絶対に順位決定戦の1位を」(山田)というようにクルー全員のモチベーションは高い。クルー全員で漕ぎを合わせて順位決定戦を1位で締めくくってほしいところだ。

(記事:古尾谷 拓真)

 

山田健太郎(男子舵手なしクォドルプル)

(今日のレースを振り返って)今までの2000メートルの中で一番いい漕ぎが出たのですが、目的としていた明治はさせなくて。実力の差が明確になったレースだったかなと思います。一番重要なレースでいいのが出せたというのはプラスなのですが、やっぱりまだ実力が及ばないということを思い知らされたレースという意味では有意義なものだったかと思います。(この大会を通して見えてきている課題は)スタートスパートでほかの大学よりもなかなか出られなくて。中盤でさしていくというレースという戦法しか取れないので、パワーをもっとつけてスタートでも飛び出せるクルーになることができればと思います。(順位決定戦に向けて一言)そうですね。ここまで来たら今まで作ってきたものを存分に出してほかの3艇すべてに勝つことしかやることはないので全神経を今から集中させてクルー全員で向かっているところなので、絶対に順位決定戦の1位を取ろうと思っています。

 

森崎光洋(男子舵手なしクォドルプル)

(2着で、明日の順位決定戦へという結果について)できればファイナルAに行きたかったんですけど、予想したレース展開にはなりました。東海大を離すことができたので、自分たちの漕ぎができて、内容的には悪くなかったです。それでも明大には追いつかなかったので、自分たちの実力が足りなかったのかなという印象です。あとは順位決定戦で一番上を目指すだけです。(今日のレースプランは)第1クオーターで、いつもより上げ気味でコンスタントでいいリズムを作って、そこで東海大を差して、第3クオーターに入るあたりで明大は差すつもりでいたんですけど、相手が粘ったので差しきれずにそのまま行ってしまいました。コンスタント中心でレースを組み立てるという感じでした。(明日の順位決定戦に向けて)前にクルーが出られたら気持ちがきつくなるので、1000mでもうレースを決めるほどの勢いで、最初からどんどん攻め続けていきます。

 

山下真引(男子ダブルスカル)

(今日のレースを振り返って)僕らのベストの漕ぎをしてということが絶対条件だったんですけど、最初から食らいついていって粘っていこうと思っていて。第2Qまでは粘れたんですけど第3Qから二人の漕ぎが崩れてしまってそれを立て直すことができなくて後半に差を広げられてしまいました。(この大会で見えた課題は)やっぱり漕ぎ込みが足りなかったというか、実力もあると思うんですけどやっぱり二人で一緒に漕ぐという、きついときでも漕ぎを合わせるということが必要だと思います。(来月の全日本選手権に向けて)インカレで課題が見えたのでそれを修正して全日本で今回のインカレよりも良い成績を狙えるように頑張りたいと思います。

 

西山玲子 主将(女子舵手付クォドルプル)

(今日の試合を振り返って)まだ全然頭の中が整理できていないのですけど…みんな全力でやってくれて、本当に必死さも伝わってきたのですけど、私たちの100点満点を出さない限り絶対に勝てない相手だったので、完全な実力不足ですね。(目標にしてきた「自分たちのやりたいことをやる」ことはできましたか)そうですね、予選に比べたらそこはとても成長していて、この3日間だけでも船のスピードは全然変わってきているので、「やりたいことをやる」ということはできるようになってきているのですけど、まだまだダメですね。(改善点は)トップスピードがまだまだ足りないというのが今の課題なので、それが具体的な改善点ですね。(女子主将としてどのようにチームをまとめてきたか)別に私はまとめていなくて、ただ自分の役割を果たしているというか…クォドプルでは2番に乗っているのですけど、そこでは声を出してみんなを鼓舞したり、自分の役割を果たすだけです。陸上では、真面目な子が多いので、ちょっと冗談を言って笑わすぐらいですかね、役割があるとしたら。でも、特になにもしてないです(笑)。(9月の全日本選手権に向けて)私は高校からボートを漕いできて7年目なのですけど、悔しい思いとほんの少しだけ良い思いをした7年間で、負け犬のまま終わるつもりはないので、とにかくあと18日間、全力で詰めていって、勝ちます。

 

 

種目

タイム

男子ダブルスカル

7′23″96

男子舵手なしクォドルプル

6′33″12

女子舵手付クォドルプル

7′53″32

 

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