【野球】鈴木裕勝ち越し打! 接戦制し春季の雪辱果たす 立大②

9月9日(日) 慶大立大 二回戦

 

代打の鈴木裕が走者一掃の3点適時二塁打を放った

代打の鈴木裕が走者一掃の3点適時二塁打を放った

昨日の第一戦を勝利で飾り、この勢いで優勝へと突き進みたい慶大。先発には昨日好投を見せた白村(商3)を起用したものの、毎回走者を背負う苦しい試合展開となった。打線は四回に白村が押し出し四球を選んで一度は同点に追いつくが、その裏再び勝ち越される。しかし八回に代打・鈴木裕の3点適時二塁打などで一気に4点を奪い逆転すると、最終回に1点差まで迫られたが辛くも逃げ切り勝利。2季連続で勝ち点を奪えなかった苦手の立大相手に連勝を飾り、まずは勝ち点1を獲得した。

 

 

 

慶大

立大

 

慶大:白村、〇加嶋、山田、竹内大、只野-阿加多、黒須

立大:齋藤、●小室、大澤、川端大翔-山田

 

慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[8]7

佐藤旭(商2・慶應)

[6]

福富(商4・慶應)

[4]5

山﨑錬(商4・慶應)

[5]

横尾(総1・日大三)

 

R8

辰巳(文4.郡山)

[2]

阿加多(法4・慶應)

 

黒須(理4・宇都宮)

[9]

藤本(環2・慶應)

 

大川武(環4・済々黌)

[7]9

谷田(商1・慶應)

[3]

植田(商3・慶應)

 

影山(総4・鎌倉学園)

 

渡邊暁(商3・慶應)

 

鈴木裕(商4・慶應)

 

倉橋(総4・済々黌)

[]

白村(商3・慶應)

 

加嶋(商1・慶應志木)

 

山田(環3・中京大中京)

 

竹内大(環4・中京大中京)

 

只野(商4・慶應)

 

 

先発を務めて粘投した白村

先発を務めて粘投した白村

苦しみながら、やっとつかんだ勝ち星だった。初回は福富(商4)が内野安打で出塁するも、立大先発・齋藤の前に後続が続かず無得点。その裏、慶大先発・白村(商3)は味方の失策も絡み、内野ゴロの間に先制点を奪われ、いきなり追う展開となってしまう。

 二回は三者凡退、三回も二つの死球で二死一、二塁とチャンスはつくるが山﨑錬(商4)が空振り三振に倒れるなど、序盤は苦しい状況が続く。

 しかし、四回に一年生ながら四番を任された横尾(総1)が左中間フェンス直撃の二塁打を放つと、阿加多(法4)もヒットで続き無死一、三塁と大きなチャンスをつくる。その後、藤本(環2)の内野ゴロで本塁を突いた横尾がタッチアウト。谷田(商1)も凡退し、二死一、二塁となってしまうが、ここで早くもベンチが動く。植田(商3)に代えて影山(総4)を代打で起用すると、影山は四球を選び二死満塁。この場面で白村も粘った末に四球を選び、押し出しでようやく慶大が1点を返して追いついた。

 しかしその裏、白村が再び立大打線につかまる。平原、小尾のヒットで一死一、三塁とされると、八番山田の内野ゴロ併殺崩れの間に、再び立大に1点のリードを許してしまう。さらにピンチは続き二死二塁で齋藤にもレフト前ヒットを許すが、本塁を狙った山田を谷田が矢のような返球で刺しタッチアウト。さらなる得点は与えなかった。

 五、六回と得点が奪えなかった慶大だが七回に大きなチャンスをつくる。先頭の渡邊暁(商3)がヒットで出塁すると、白村は3バント失敗に終わるが佐藤旭(商2)がライト前に運び、一死一、三塁とする。しかし、福富を打席に迎えた場面で佐藤旭が二盗を試みるがアウト。福富も遊撃ゴロと結果的に無得点に終わり、積極的な策が裏目に出る。

 

加嶋はリーグ戦初登板で初勝利

加嶋はリーグ戦初登板で初勝利

何度も走者を背負いながらも粘りの投球を見せていた白村だが、七回二死一、三塁のピンチを背負い降板。このピンチでリーグ戦初登板の加嶋(商1)がマウンドに上がる。その加嶋は渡邊暁(商3)のファインプレーもあり、何とかこの回を無失点でしのいだ。

 1点ビハインドのまま迎えた八回、ついに慶大打線が爆発する。この回からマウンドに上がった小室から山﨑錬が四球で出塁すると、続く横尾、阿加多の連続安打で無死満塁とする。ここで藤本は三塁線への当たりを放つと、この打球を処理した小尾が三塁は封殺したが一塁に悪送球。相手にも助けられまずは同点に追いつく。谷田は敬遠気味の四球で一死満塁とすると、迎えた代打・鈴木裕(商4)は右中間への3点適時二塁打。頼れる男の一打で立大を突き放した。

 ところが、このままで終わらないのが慶立戦。九回裏の立大の攻撃でまたしても試合は動いた。この回から登板したリーグ戦初登板の山田(環3)が一死一、二塁とピンチを背負ってしまう。ここで昨日先発した竹内大(環4)が急遽マウンドに上がるも、竹内大はいきなり松本幸に四球を与え、一死満塁とされる。その後、二死までこぎ着けたが平原の押し出し四球、大塚拓の適時打で2点を返され、1点差まで追い上げられてしまう。ここでマウンドに上がったのは只野(商4)。一打サヨナラという苦しい場面だったが舟川を一塁ゴロに抑えゲームセット。慶大が何とか1点のリードを守りきり、苦しい試合を忍耐のプレーの末に制して、春季の雪辱を果たす貴重な勝ち点を手にした。

 

最後のピンチを抑えた只野は山﨑錬と抱き合って喜びを表わした

最後のピンチを抑えた只野は山﨑錬と抱き合って喜びを表わした

次は春季に惜敗した因縁の相手、法大との対戦を控える。恐らく一筋縄ではいかないだろう。しかし加嶋や谷田、横尾をはじめとする若手と山﨑錬、福富、竹内大ら四年生の力が融合した今の慶大に怖いものなどないはずだ。希望の明星は見えている。このまま負けて終われない。さぁ若き精鋭たちよ、勝利に進め。

 

                                    (記事 河合美紀)

 

 

 

 

選手のコメント

 

山﨑 錬主将(商4)

(最後まで厳しい展開だったが) そうですね。厳しい試合でした。(そして長い試合になったが最後まで集中できたか)はい、そうですね。(形としては今日も逆転勝ちだが)こういう試合をものにしていかないと優勝という二文字は見えてこないですし、こうやってリーグ戦中にどんどんレベルアップしていけたらいいなと思います。(代打の鈴木裕選手のタイムリーがあったが)出られない中でも、チームのために声出したり、その中でもチームのことだけにならないで、自分の練習もしたりしているのを見ていたので、彼が打ってくれたのが本当に嬉しかったです。(抱き合っている場面もあったが)嬉しかったので(笑)。(個人的には今日は3三振だったが、齋藤投手とタイミングが合わなかったか)3回も三振しましたっけ。一打席目が見逃し三振で、二打席目何でしたっけ。あれそうでしたっけ(笑)。いいピッチャーでした。(しかし八回には先頭打者として逆転につながる四球を選んだが)それは良かったです。(苦しんだが立大相手に連勝で勝ち点)苦手相手から勝ち点とれたっていうのは、良かったと思います。(一週空いて法大戦だが意気込みは)これからもっともっと練習して、自分たちがレベルアップして法政に勝てるように準備していきたいと思います。

 

阿加多 直樹(法4)

(今日の試合を振り返って)勝つのは難しいなと思いました。でも裕司もよく打ったなと思いますし、勝てて良かったです。(すごく長い試合だったが)そうですね。毎回ランナー出ていたんで、毎回毎回ピンチのような感じできつかったですけど、ピッチャーも結構その後粘ってくれて勝てたんで良かったです。(久しぶりの先発となった白村投手について)結構まとまってはなかったんですけど、それでもランナー出てからが結構粘ることができていたと思うんで、欲を言うなら先頭バッターをできるだけ出さないようにもうちょっと意識すれば、そこが問題点ですかね。フォアボールが多いっていうのもそうですし。(今日2安打放ったが)その2本とあと最後タイムリー打てていたら良かったですけど、まぁでもつなごうという気持ちを持っていつも立っているんで、その結果2本出たというのは良かったなと思います。(最終回はもう少しで逆転サヨナラ負けという大ピンチだったが)もう必死だったんであんまり覚えてないというのではないんですけど、ヒヤヒヤしたんですけど、ピッチャーが頑張ってくれたんで良かったです。(次の法大戦に向けての意気込みは)法政もバッティング良いと思うんでしっかり守って打って2連勝して次につなげたいなと思います。

 

鈴木 裕司 (商4)

(やりましたね)はい、やりました。(どのような気持ちであの打席に立ったか)準備はしっかりして行って、チームのために打ってやろうと思いました。(打った球は覚えているか)アウトハイのストレートかチェンジアップだったと思うのですが、あまり覚えてないです。(追い込まれてからのヒットだったが、追い込まれたことは意識したか)ありましたね。ミスしたらどうしようとかそういう気持ちはありましたが、そういうことを考えてもしょうがないので、思いっきり行きました。(慶應高の後輩の渡邊暁選手の代打だったが、そこは意識したか)しましたね。彼のことはいつも意識しているので(笑)。(立大に連勝ということで、チームの雰囲気はいいのでは)そうですね。みんな明るくやれていて、とてもいいです。(夏の間は個人的にどのような練習をしていたか)春季シーズンは初めて無失策でやれたので、守備に関して自信がついたので、得意のバッティングを伸ばそうと考えていました。右方向に強い打球を飛ばすことを練習していて、きょうさっそく結果が出たのでよかったです。(ベンチではチームメイトが大はしゃぎだった)うれしかったですね。みんな喜んでいたので、それを見て泣きそうになりました。(ラストシーズンに向けて意気込みを)野球を15年ぐらい続けてきたのですが、来年から社会人でこれで野球は最後になるので、とにかくみんなで優勝して、それで野球を終えたいなと思います。

 

只野 尚彦(商4)

(今季初登板について)オープン戦でも投げていたし、焦ることはなく落ち着いて投げられました。(一打サヨナラの場面での起用について)まわりが見えていたので、声もかけて落ち着いて重々しくなく投げられました。(今季の目標は)優勝のためになんでもできることをやりたいです。(自身大学最後のシーズンだが)自分のなかで本気でやる野球も最後なので、良い思いをして、笑って終わりたいです。

 

福富 裕(商4)

(今日の試合を振り返って)立教も強いので厳しい試合だったですけど、勝ったので良かったです。(もつれる展開の多い立大からの2連勝だが)立教は基本的に相性が悪いので、勝ち点を取れて乗っていけると思います。(八回表の逆転の場面でのベンチの状況は)四年の鈴木裕司が打ってくれたので、ベンチでもみんな喜んでいました。(九回のピンチの場面で守っていた時の心境は)つらかったです。地獄でした。(笑)(次のカードに向けて)次の法政戦でも勝ち点を取れれば優勝に大きく近づくと思うので、2週間しっかり調整して頑張りたいです。

 

白村 明弘(商3)

  (今日の自分の投球について)点数は全然高くなくて50点位ですね。でもピンチで粘れて、キャッチャーの阿加多さんを信頼して投げられたんで、それが結果につながったと思います。(立大打線の印象は)真っ直ぐに凄いついて来るなという印象で、カットしたり嫌なバッターが多くて精神的に疲れましたね。(満塁での打席については)打つ気満々でした‼バッティング凄い好きなので。前の打席も良いあたりで打つ自信ありました。ピッチャーだからとか関係なく絶対点とってやろうと思いました。(立大戦は2連勝、貢献度は高いが)今回良いピッチングができたらそう思えたんですけど。まあ勝てたんで何でも良いです。良かったです。(次の試合に向けて)もっと良いピッチングして、良い攻撃につながるように もっと頑張らないといけないです。たくさん練習して頑張ります。

 

山田 貴大(環3)

(今日の試合を振り返って)初登板ということもあり緊張してしまい、自分らしい投球ができなかったです。チームに迷惑をかけてしまい、申し訳ないです。(次戦に向けての抱負は)チームとして勝つことができたので、この調子のまま次の試合にのぞみたいです。

 

佐藤 旭(商2)

(試合を振り返って)今日も昨日同様苦しい試合だったんですけど、チーム一丸となって勝ち切れたので、良いスタートが切れたかなと思います。(2試合続けて3出塁の活躍だが調子は)調子自体は凄く良いってわけではないんですけど、自分の役割というか、どんな形でもチームに貢献したいなという気持ちが結果に繋がっているんじゃないかと思います。(次戦に向けて)一週間空くので、しっかりまた準備して、気持ち切り替えて法政戦に臨みたいと思います。

 

加嶋 宏毅(商1)

(二日連続の逆転劇で立大から勝ち点)チームが勝利できたことは嬉しく思います。(六大学野球初登板で初勝利だが)初勝利は、逆転してもらったので率直に嬉しいですが、初登板で緊張せずしっかり投げられたのでよかったです。(ピンチの場面で送り出されたが)監督に、信頼してるから思い切り投げてこいと言われたので、思い切り投げることができました。(八回裏のピンチの場面をゲッツーと三振で切り抜けたが)インコースのストレートを狙ったんですけど、甘い球が真ん中にいってセンター前に打たれました。ピッチャーライナーもまぐれで入ったようなものなので、そこはコーナーにしっかり投げられるよう練習していかなければならないと思います。(今シーズンの抱負を)今シーズンは絶対に優勝して、明治神宮大会でも優勝して、四年生といい思い出ができるように頑張りたいと思います。

 

谷田 成吾(商1)

(今日の試合を振り返って)自分はチャンスで打てなかったので、それで厳しい試合展開にしてしまったので、それが反省点です。(試合途中でレフトからライトへの守備交代があったが)自分は春にはライトをやっていたので対応できました。(大量得点時にベースを踏んだ時の感想)ライトに来た球が抜けても抜けなくてもホームにかえるつもりでいたので、抜けて楽にかえらせてもらえたので嬉しかったです。(今シーズンの目標は)チームとしては優勝することで、個人としてはチームの優勝に貢献して、目標というか自分で3割3本塁打をノルマとしてやっています。

 

横尾 俊建(総1)

(今日の試合を振り返って)勝ち点を取れたので、それだけで幸せです。(春季に負けた立大からの勝ち点だったが)先輩たちも結果より死に物狂いで勝つことだけに集中していたので、チーム一丸となって勝てたことはとても大きいですし、これが優勝につながる勝ちになれば良いです。(四回、八回、九回には出塁の場面もあったが)昨日山﨑主将が「1年生で背負い過ぎるな」という話をわざわざ部屋に来てして下さって気持ちが楽になり、このような良い結果になったのだと思います。(次回は春季に負けた法大との試合だが意気込みは)今日も危なかったので気を引き締めて、最大の準備をして次のカードに臨みたいです。

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