慶應スポーツ新聞会

【ソッカー男子】第14節 上位相手に痛い逆転負け 中大戦

途中出場ながら、チームの2点目を決めた武藤

前節で国士舘大を相手に完勝し、勢いに乗る慶大イレブン。今節の相手は、今季の開幕戦で惜しくも逆転負けを喫した中大。3位につける中大に勝って連勝を伸ばし、一気に順位を上げていきたいところだったが、結果は2-4と悔しい逆転負け。特に前半は良いサッカーが出来ていただけに、インカレ出場を狙う慶大にとっては非常に「もったいない試合」(須田芳正監督)となってしまった

 

2012/09/29(土)13:50KO @江戸川区陸上競技場
慶應義塾大学2(1-0)4中央大学
【得点者(アシスト者)】得点者 36分 慶大 近藤貫太(森田達見) 59分 中大 澤田崇 69分 中大 澤田崇 73分 中大 澤田崇(古賀鯨太朗) 74分 慶大 武藤嘉紀(岩田修平) 86分 中大 澤田崇
◆慶大スターティングメンバー
GK 峯達也(政2・桐光学園高)
DF 保田隆介(法2・横浜F・マリノスユース)
DF 長尾賢太郎(総2・ヴィッセル神戸U-18)
DF 松下純土(総3・國學院久我山高)
DF 岩田修平(総3・名古屋グランパスU-18)
MF 増田湧介(環2・清水東高)
MF 山浦公裕(商4・FC東京U-18)→76分 端山豪(総1・東京ヴェルディユース)
MF 森田達見(経4・川崎フロンターレU-18)
MF 藤田息吹主将(政4・藤枝東高)
MF 近藤貫太(総1・愛媛FCユース)→64分 武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)
FW 平戸奨眞(法2・暁星高)→85分 雨宮嶺(文3・座間高)


先制ゴールを決めた近藤は、2試合連続ゴールとなった

慶大は快勝した前節の国士舘大とメンバーを変えずに臨んだ。そして前節はメンバーから外れた武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)がこの日はベンチからのスタートとなった。試合は序盤から慶大の前線からのプレス、速いテンポでのパス回しからリズムを作っていく。一方の中大はロングパスなど1本のパスで前線へ展開していくが、松下純土(総3・國學院久我山高)らを中心に体を張ったディフェンスを見せる。しかし15分過ぎからは中大がボール保持率を高めていく。15分には左からのクロスにフリーでシュートを打たれるも峯達也(政2・桐光学園高)がファインセーブ。その7分後、同じく左からのクロスを峯が触ってバーに当たり、こぼれ球に詰められるも松下が体を投げ出してゴールを割らせない。中大の分厚い攻撃を凌いだ慶大は、23分に岩田修平(総3・名古屋グランパスU-18)の右からのクロスをフリーの藤田息吹主将(政4・藤枝東高)がヘディングシュート。これは惜しくも右に外れるが、慶大はサイド攻撃から流れを取り戻す。そして36分、中央でボールを受けた森田達見(経4・川崎フロンターレU-18)が近藤貫太(総1・愛媛FCユース)に絶妙なパス。これを近藤が巧みなタッチで相手をかわして冷静にゴールに流し込み、慶大が待望の先制点を挙げる。苦しい時間を全員守備で乗り切り、エースが数少ないチャンスをゴールに結びつけ、「自分たちのペース」(増田湧介・環2・清水東高)で前半を終えた。

中盤で奮闘した藤田も、チームを勝利に導くことはできなかった

後半に入っても慶大のペースで試合が進む。5分に近藤、7分には山浦公裕(商4・FC東京U-18)がそれぞれミドルシュートを放つも、ゴールには至らない。12分には右サイドでボールをキープした藤田が中に走り込んだ山浦にパス。そのまま山浦が左足を振り抜くも、ゴール上に外れる。この慶大ペースの時間帯に追加点を奪えなかったことが後に大きく響いてしまう。逆に14分、澤田に一瞬の隙を突かれて中央を突破されてシュート。これが決まってしまい、同点に追いつかれてしまう。このゴールをきっかけに流れは一気に中大へ傾く。19分には近藤に代えて武藤を投入するも、その5分後、今度は澤田に左サイドからドリブルで持ち込まれてゴールを決められ、逆転を許す。さらに28分には澤田にこの日3点目のゴールを喫し、2点差に広がる。個の力が強い中大に対して、慶大守備陣が「相手に自由にやらせてしまった」(須田監督)結果、立て続けて失点を重ねてしまった。しかし、慶大もこのままでは終わらない。失点の1分後、森田の右CKのクリアボールを森田が再びに中へ上げる。これを岩田がヘディングで折り返すと、最後は武藤が体ごとゴールに投げ出して押し込み、1点差に迫る。エースの勝利への執念がそのままボールに乗り移ったゴールだった。さらに慶大は端山豪(総1・東京ヴェルディユース)、雨宮嶺(文3・座間高)を投入し、より攻撃的なシステムで中大ゴールに襲いかかる。31分、36分と立て続けに端山がシュートを放つなど、同点に追いつくのは時間の問題かと思われた。しかし41分、澤田に左サイドから中に切り込まれ、4点目となるシュートを決められてしまう。この日は完全に澤田の日だった。慶大も最後まで攻め込むも、武藤のヘディングシュートがゴール上に外れるなど、あと一歩のところでゴールが奪えず、このまま試合終了。1点取った後の主導権を握っていた時間帯に追加点を奪えず、逆に相手の流れを食い止められなかったことが、結果的に2-4という結果になってしまった。

近藤のゴールをアシストした森田

 

前期の専大戦、後期開幕戦の筑波大戦、そして今日の中大戦。それぞれ1-6、1-8、2-4という結果だが、どの試合も1点取られるとそこから2点3点と続けて失点を許す展開が見られた。監督の言葉通り、「気持ちの部分での弱さ」がこのような展開を生んでしまった。慶大イレブンの技術を考えれば、1点取られたところで気持ちを立て直すことができれば、このような大量失点を招くことはなかっただろう。中位から下位にかけて勝ち点差がほぼない今のリーグ戦において、このままずるずる行ってしまえば、インカレ出場はおろか1部残留すら危うくなってしまう。ここは気持ちを新たに、「リーダーや4年生や中心選手が声を出して、もっと当たり前のことを当たり前にやる、我らがやってきたことを謙虚にやる」(須田監督)ことが大事になってくるといえる。それと同時に、「前だけを向いて雰囲気だけは落とさないようにしていく」(藤田主将)ことも忘れてはいけない。次節はインカレ出場を争う明大との一戦。前期は近藤の活躍で接戦を制したが、早大、専大と上位二校を倒して後期3連勝と勢いに乗る明大は、今最も怖い存在であるに違いない。しかし、気持ちで負けていては絶対に勝てない。逆に気持ちで相手を上回れれば、確実に勝利は近づいてくる。この“天王山”をどうやって制するか、荒鷲イレブンの真価が問われる試合になるだろう。インカレ出場、1部残留という「サバイバル」に生き残れるのか、それとも脱落してしまうのか。全ては“荒鷲たち”の復活に懸かっている。

                             (記事 飯田駿斗)

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)もったいない試合だね。勝ちゲームだね。ただやっぱりあまりにも最終ラインであれだけミスが多ければ勝てるわけないよ。後は、1点入れられてその後元気もないし、そういうメンタルの部分も弱いし、そうなるとこのような厳しい試合では勝てないよね。まさに実力の差があったと思います。(前半と後半で決定的に違った点は)ディフェンスでしょう。ディフェンスラインがあまりにもひどすぎるよね。カバーリングもない、ポジションが悪い、相手に自由にドリブルさせちゃう。彼らの個人のレベルは高いので、そういう相手に自由にやらせちゃうと今日みたいな4失点という形になるよね。(前半は上手く抑えていたのに後半似たようなパターンでやられてしまったのは)わからない。体力がないのか、集中していないのか、ポジショニングがわからないのか、わからない。普通ありえないよね。ああいうポジショニングは。(逆に攻撃陣は)今日は全体的にやっぱり球離れも悪いしリズムのある球回しができなかったし、決して悪くはないけれども、うちらのテンポの攻撃はできなかった。基本的にはうちらはディフェンスが良いディフェンスをしている中でボールを取った後の切り替えの部分で速い展開というのが今の我々の特徴になっているので、やっぱりあれだけ酷いディフェンスになると良い攻撃はできないでしょう。(来週に向けて選手や戦術を修正していくか)もちろん人も変えなきゃいけないし、フォーメーションは変えないと思うけど、ただ彼らが変わらないと。気持ちの部分であまりにも弱すぎる。1点入れられて1-1の同点なのに、下を向いていて、本当に「これからが勝負だ」という気持ちもないし、そりゃあ勝てない。そういうところが変わっていかないとこういう厳しいリーグ戦は戦っていけないのではないかと思います。(今日負けた中で次につながる部分は見えたか)何も見えないよね。こういう負け方しちゃったら。見えないっていったらネガティブすぎるけど、とにかく今日のゲームはもったいない。もちろん次に向けて今日の試合の反省も含めてこれから良く考えてきます。試合は待ってくれないので、また良い準備をして次の試合に臨みたいと思います。(気持ちの部分でもっと戦わせるためには)なんですかね。後期初戦の1-8じゃないけれど、1-8なんて基本的には心の部分が大きいよね。8点取られるなんて普通はありえないでしょ。同じ大学生で11対11でやっていて、退場者も出ていないんだから。試合は良い時も悪い時もあるけれど、悪い時になるとガタガタって崩れてしまうので、そこでリーダーや4年生や中心選手が声を出して、もっと当たり前のことを当たり前にやる、我らがやってきたことを謙虚にやるということが大事だと思うし、それはトレーニングでしか自信はつかない。この1週間良いトレーニングをして、なおかつ気持ちだけじゃなくてポジショニングなどを本気になって理解していかないと。ありえないミスだから、その辺は本気になって確認していきたいと思います。

MF藤田息吹主将(政4・藤枝東高)

(今日の試合を振り返って)本当に残念だし、悔しいです。(守備陣が立て続けに失点を重ねてしまったが、原因は)わからないですけど、今季やってみて自分たちがリーグで1番失点数が多いと思うんですけど、とにかく失点数が多いのでもっと組織的に守らなきゃいけないのかなって思いました。(逆に攻撃陣は好調に見えるが)そうですね。点が取れないという意識は無いので、後はどれだけ粘って粘って守備で良い形でボールを取って攻撃に繋げられるかというところだと思います。(負けた中で武藤選手の復帰を含め悪いことばかりではないと思うが)相手も強かったですけど、自分たちが何も出来なかったというわけではないので、前だけを向いて雰囲気だけは落とさないようにしていこうと思います。(次節に向けての意気込み)とにかく連敗だけは避けなくてはいけないので、勝ち点3を取れるように頑張ります。

MF森田達見(経4・川崎フロンターレU-18)

(今日の試合を振り返って)内容というかある程度は慶應のサッカーができたとは思うんですけど、結果的に負けてしまってとても残念です。(中大のDF陣の印象は)DFだけでなく中大は個々の能力は本当に高いので、試合前から厳しい戦いになるなとは思っていました。(その中大を最後は崩すことができなかったが)それに関しては本当に自分たちの力不足です。(前半には近藤選手のゴールをアシストしましたが)自分が中に入ったとき、藤田選手が良いボールをくれて、それに合わせて(近藤)貫太も良い動きをしてくれたので、自分も良いパスが出せて良かったなと思います。(前半と後半で試合の流れが大きく変わってしまいましたが)チームとしてこれまで出来ていたことが出来なくなってしまうことがあるので、そこは自分たち4年生が中心となって声を出すとかして、雰囲気を盛り上げていかなければならないなと感じます。(今日の自身のプレーで改善すべき点は)今日の4失点目もそうなんですけど、自分が不用意にボールを奪われてしまうことがあるのと、今日はあまりフリーでボールを浮けて仕掛けるというシーンは少なかったんですけど、1発で決められるようにしたいですね。(次節に向けて)インカレに行くためには勝ち続けなければならないので、良いところは続けて悪いところは改善していけるように頑張っていきたいです。

DF松下純土(総3・國學院久我山高)

(今日の試合を振り返って)90分通して基本的には僕らのペースでやれていて、前半は攻め込まれる時間帯もあった。それでも耐えて自分達のペースにもって行けたんですけど、要所要所でミスが目立って、上位チームになると一つのミスをつかれて失点という形になっている。自分達のサッカーがある程度できていた中で、こういう敗戦はもったいないなと感じました。(一人の選手に4点とられたことについては)試合前のミーティングでも、はなしていたのですけど、中央大学の選手は個の力が強いってことを聞いていて、やっぱりそこに対して僕らは組織で戦うっていうことを決めて今日の試合に臨んだんですけど、一人の選手に4失点してしまっているので、組織で守れていなかったり、一人でいって無理なところでも二人、三人でカバーに入れば止められるシーンもあったので、やっぱりそこができてなかったのが原因だと思います。(後期から3試合経つが、チーム全体の出来は)一試合目があんな形で負けてしまって、うまくそこは切り替えられて、前節は自分たちのサッカーでいい勝利を手にできた。でも、やっぱりたまたま調子良かったって周りに思われちゃうし、連勝ができなかったり、ある程度自分たちのサッカーができるなかでの敗戦をしてしまうっていうのは自分たちの実力不足であると思うんで、そこは上手く受け止めて、次節に向けて頑張っていきたいと思います。(次節への意気込みを)自分たちのサッカーを最後まで貫いて、今日もある程度できていたと思うんで、その部分は継続して。ただ一つのミスが大きなものになってくると思うんで、そこは上手く修正して、次節頑張りたいと思います。

MF増田湧介(環2・清水東高)

(今日の試合を振り返って)はい、自分達のペースで進めていましたが、結果として逆転を喫してしまい、悔しい試合となりました。(後半のディフェンスについて)相手の個人技が上手いというのもありますが、自分達が組織的なディフェンスが出来なかったです。ドリブルされた後カバーリングが遅れました。(中大のオフェンスについて)個人技が上手な集団ですが、相手がボールを持った後に人数をかけてディフェンスが出来ませんでした。(試合の組み立てについて)前節で縦パスから奪われたので、そこを意識しましたが、上手くいきませんでした。(自身のプレーの改善点)自分がなんとかするという気持ちが強すぎて、パスミスやらしくないプレーが目立ったため、そこを改善していきます。(前半良かったこと)前半はチーム全体で攻守の切り替えが上手くいきました。(今後に向けて)今日は敗れましたが、悪いシーンばかりではなかったので、切り替えて来週勝てるように練習します。

GK峯達也(政2・桐光学園高)

(今日の試合を振り返って)攻撃陣が2点とってくれている中で、4失点してしまったということで、すごく申し訳ない気持ちというか、守備陣としてすごく責任を感じています。(改めて4失点ということについて)個人で打開してくる相手に対して、個で勝てないのだったら、組織でしっかり対応しなくてはいけないというか。1人やられた後のカバーリングの意識がすごい低かったなと思います。(敗因はやはりそこか)そうですね。(次節に向けて)ここでその次の試合に勝つか負けるかでそのインカレに行けるかどうかであったり、この1部に残留できるかが左右される重要な試合だと思いますので、気持ちを切り替えて次の試合に臨みたいと思います。

MF武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)

(今日の試合を振り返って)1対1の状態で自分は入っていって、そこで本当は勝たなければならない状態だったんですけど、失点をしてしまい、受け身になってしまったのが敗因だったのかなと思います。(自身の得点について)あれは本当に修平君が前にしっかりとボールを置いてきてくれて、自分は触るだけで良かったので、チームの得点だと思います。(自身の得点の後も惜しいシーンが見られたが)やっぱりあそこでしっかり決めていかなければ、本当に勝利というのは遠ざかってしまうので、次の試合はひとつひとつのチャンスをものにして勝利に貢献できればいいと思います。(足の調子は)大丈夫です。(次節に向けて)本当にどんな形であれ、勝利というものを目標として、自分もチームの勝利に貢献できるように頑張りたいと思います。

MF近藤貫太(総1・愛媛FCユース)

(今日の試合を振り返って)チームを勝利に導けなかったので、それだけが反省点です。(得点シーンを振り返って)慶應が持った瞬間にパスが来ると思ったので、動き出しとか、うまい感じでファーストタッチに行ったらあとは打つだけでした。(二試合連続得点を挙げていますが、復帰後の感触は)自分自身が点を取らないとチームは勝てないと思うので、そういう責任感があります。でも今日もワンゴールですし、得点という意味でも引っ張って行きたいなと思います。(途中交代でしたが、フル出場は厳しいですか)いや、もう僕自身はいけるコンディションは出来ているんですけど、まあそれは監督が決めることなので。自分自身としては、いけるという感触でいます。(ベンチから見ていて、後半の慶應の戦いぶりは)失点した瞬間に崩れてしまう弱さっていうのは今日の試合も出ていましたし、そこを改善していかないと。やっぱり失点がここ最近リーグ戦の中で多いチームですし、失点してしまうと勝利に結びつけるのがすごく難しい。(次節は明大戦ですが、ご自身の戦い方は)いやもうさっきも言ったように自分がゴールで引っ張るしかないので、ゴールという結果を自分自身求めていますし、動き出しや、チームを鼓舞する声出し、全ての面でチームを引っ張っていかなければいけないという責任感があります。(次節に向けて意気込みを)今日は勝利の後の負けだったので、またこの一週間しっかりいい準備して連敗にならないように頑張っていきたいと思います。

 

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