長きに渡って繰り広げられてきたリーグ戦もこの流経大戦がラストゲーム。インカレ出場の可能性がない慶大にとって、この試合が今季最後の試合となった。有終の美を飾るために、そして良い形で4年生を送り出すためにも絶対に勝利を収めたい慶大。試合は三度リードされながら追いつくという粘りを見せていたが、試合終了間際に奪われた失点が決勝点となり、3-4で敗れてしまった。今季最終戦を勝利で飾ることはできなかったが、最後まであきらめない姿勢は必ず今後につながってくるだろう。
2012/11/24(土)11:30KO @龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド | |
慶應義塾大学3(0-1)4流通経済大学 | |
【得点者(アシスト者)】得点者 45+1分 流経大 河本明人、47分 慶大 森田達見(武藤嘉紀)、76分 流経大 江坂任、83分 慶大 川久保理、89分 流経大 オウンゴール、90+1分 慶大 山浦公裕(森田達見)、90+4分 流経大 河本明人(森保圭悟) | |
◆慶大スターティングメンバー | |
GK | 辻柾次(環4・近畿大学付属和歌山高) |
DF | 馬場達月(商4・サレジオ学院高) |
DF | 松下純土(総3・國學院久我山高) |
DF | 松岡淳(商4・慶應湘南藤沢高) |
DF | 香川佑介(商4・横浜FCユース) |
MF | 増田湧介(環2・清水東高)→74分曽我祐馬(政4・慶應NY高) |
MF | 山浦公裕(商4・FC東京U-18) |
MF | 藤田息吹主将(政4・藤枝東高) |
MF | 武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)→75分赤木努(経4・大宮アルディージャユース) |
MF | 森田達見(経4・川崎フロンターレU-18) |
FW | 端山豪(総1・東京ヴェルディユース)→78分川久保理(理4・國學院久我山高) |
今節の慶大は、前節2ゴールをあげた端山豪(総1・東京ヴェルディユース)を1トップとして起用。右サイドバックには12節の筑波戦以来の出場となる香川佑介(商4・横浜FCユース)が入り、センターバックには松岡淳副将(商4・慶應義塾湘南藤沢高)が後期初スタメンを飾った。試合は序盤から両チームがチャンスを作り出す展開に。開始早々の1分、流経大にゴール前絶好の位置でFKを与えてしまう。しかし直接狙ったシュートはわずかにゴール上に外れ、慶大は肝を冷やした。対する慶大も8分、右サイドでパスを受けた森田達見(経4川崎フロンターレU‐18)は相手選手を1人かわしシュートを放つも、これはDFが間一髪のところでブロック。このチャンスで流れをつかんだ慶大は、右サイドを中心にゴールを流経大ゴールを脅かす。18分、カウンターから右サイドバックの香川がボールを運び、ゴール前に駆け上がった増田湧介(環2・清水東高)にパスを送る。増田は苦しい体勢ながらシュートを放つも、GKのセーブにより先制点をあげることはできない。その後も攻め続けながら得点できずにいると45+1分、きわどい判定から流経大にPKを与えてしまうと、これを決められてしまい、前半を1点のビハインドで折り返す。
迎えた後半、「勝って帰ろう」(須田芳正監督)という言葉を受けた荒鷲たちは躍動する。47分、左サイドから武藤嘉紀(経2・FC東京U‐18)がアーリークロスをあげると、最後は角度のないところから森田が豪快なボレーを放つ。GKの手をはじいたボールはゴールに吸い込まれ、試合を振り出しに戻す。一気に逆転したい慶大はその後再三チャンスを作り出すも、ゴール前での精度を欠き得点を奪うことができない。流れを変えるべく、慶大は74分に増田に代え曽我祐馬(政4・慶應NY学院)、75分に武藤に代え赤木努(経4・大宮アルディージャユース)を投入。しかし直後の76分、一瞬の隙を突かれて流経大にミドルシュートを決められてしまい再びリードを奪われてしまう。その直後の78分には端山に代え川久保理(理4・國學院久我山校)を投入。この交代により、DF松下純土(総3・國學院久我山高)以外は全員が4年生となった。「あきらめない気持ち」(川久保)が通じたのか、83分、山浦公裕(商4・FC東京U‐18)からエリア内でボールを受けた川久保が相手選手に倒されPKを獲得。これを川久保自身が落ち着いて決め、試合は振り出しに。試合はここからクライマックスをむかえる。89分、流経大にカウンターを受けると松下のクリアが松岡に当たり、これが無情にもゴールに吸い込まれ2-3。誰もが敗戦を覚悟したが、ピッチ上の選手たちは決してあきらめていなかった。失点の2分後の90+1分、森田からの落としを山浦公が豪快なミドルシュート。これがサイドネットに突き刺さり、三度同点に追いつく。しかし、試合はまだまだ終わらなかった。逆転しようと攻勢に出ていた慶大を流経大のカウンターが襲う。90+4分に右サイドからのクロスを頭で合わせられ4度目のリードを許してしまうと、直後に試合終了のホイッスル。今季最終戦を有終の美で飾ることはできなかった。
「最後まであきらめないで、いいゲームだった」(須田監督)。結果的には敗れてしまったが、最後まで決してあきらめないという慶大魂を示すことができた素晴らしい一戦だったことに違いはない。この試合を最後に4年生は引退し、新たな世代へと受け継がれる。この試合で見せた4年生の勇姿はきっと後輩たちの目に焼き付いたはずだ。「今年よりも良い成績を残してインカレ出場を目指して頑張ってほしい」(藤田息吹主将・藤枝東高)。この言葉を胸に、長い冬を超えて荒鷲たちは緑のピッチに舞い戻ってくるだろう。
(記事 青山直樹)
試合後コメント
須田芳正監督
(今日の試合を振り返って)最後まであきらめないで、いいゲームだったんじゃないかなと思います。両チームとも素晴らしかったです。(先制されたPKのシーンはどう感じているか)26番(香川選手)が引っ張ったって言われました。(今日のスタメンは4年生が中心となっていたが)モチベーションがなかなか上がりづらいゲームだったと思うので、お互いそこでモチベーションを上げるには何かしないといけないので、4年生は調子が良かったので、それで4年生を多く使ったという結果になりました。(試合前には4年生にはどんな言葉をかけたのか)特には何も。いつも通りのサッカーの話を。最後だったので、笑って終わりたいから勝って帰ろうと声をかけました。(今日の3得点はすべて4年生による得点でしたが)得点を入れたのはたまたま4年生だったわけですけど、彼らも毎日のトレーニングで一生懸命やっていたし、練習が終わってからシュート練習したり、森田だったり山浦公だったりがやっていたので、そういった毎日の積み重ねがあのような結果につながったんじゃないかなと思います。(須田監督は今回引退する4年生とは2年間接しているが、どのような印象を持っているか)彼らは1部しか知らないんだよね。その前の代までは結構2部で苦しんでいて、そこからしっかり1部に上げて、初年度は5位でインカレ争いも経験したし、次の年も7位、それで去年が3位と。ある意味慶應の歴史の中で、1部であれだけ4年間できたというのは素晴らしい。最後は残留争いっていう厳しい戦いの中で本当によく頑張ってくれたと思うし、特に去年は12月の終わりまで試合があって、そこから中心選手がどっと抜けて、本当に厳しい1年間だったし、その中で彼らも彼らなりに苦しみながら、もがきながらよくチームを引っ張っていってくれて、結果的にしっかりと目標であった残留というものを勝ち取ることができて、本当に彼らはよくやってくれたと思います。価値ある残留じゃないかな。彼らはもう大学でのサッカーはできないけど、この価値ある残留っていうのは来年以降3年生以下がここで4年生が残してくれたからこそいい結果が残せたと言えるようになればいいなと思います。(4年生が後輩たちに残したモノは何だと思うか)残留もそうだし、いろんなところがあるんじゃないかな。僕は分かんないけど、3年生以下の選手たちは何か感じているとは思います。慶應の伝統を残しつつ、個人としても尊敬に値する先輩がいたのかもしれないですね。それは来年度の戦いにつながるんじゃないかな。(この1年間の戦いを振り返ると)トータルで見ればよく1部に残ったなと。選手たちはよくやってくれたと思います。サッカー的な反省点というのは多々あるんだけれど、その辺の修正点は来年に向けて直していきたいし、また新たなチームでゆっくりと考えていきたいと思います。(少し気が早いかもしれないが、来季に向けての抱負は)まずは継続っていう部分かな。僕も3年目でスタイルはある程度分かっていると思うので、また新たなところも作っていきながら、来年は上位進出を目指したいと思います。
MF藤田息吹主将(政4・藤枝東高)
(今季最後の試合となったが、振り返ると)今日は順位が変わったり、残留がかかっている試合ではなかったんですけど、後輩に何か感じ取ってもらうために、特に4年生はそういった意味も込めて戦いました。最後勝てなかったんですけど、本当に今年で1番清々しい気分になれたし、これだけ出し切れた試合もなかったと思うので、今年1年間やってきて良かったなと思える試合だったと思います。(何度も同点に追いつくというあきらめない姿勢が見れたが)最後は4年生ばっかりがピッチに立っていて、これまでやってきた思いとか、ここであきらめる選手はいなかったと思うので、一緒にやれて本当に心強かったし、絶対に逆転できるって気持ちでやっていました。(1年間主将としてチームを引っ張ってきましたが)今年は本当に苦しいシーズンで結果も出なかったですし、キャプテンとしても苦しい時期がほぼ1年間続いたんですけど、最後こうやって良い試合ができて、残留も決めることができたので最低限の仕事はできたのかなと思います。来年以降の後輩たちに期待したいです。(主将をやっていて苦しかったことも多いと思うが、逆に良かったことは)やっていて良い気持ちというのはあまりなかったんですけど、終わって特に4年生の皆に息吹が主将で良かったと言ってもらえて、その瞬間がやっていて良かったなと思いました。(藤田主将にとって同期の4年生とは)辛いときでも練習から声を出してくれたのは4年生で、スタメンこそ少なかったですけど、チームを陰ながら支えてくれたのも4年生だったので、本当に心強かったです。(来季は清水エスパルスに加入してプロの世界に入るが意気込みは)今は、早く上のレベルでやってどれくらい自分ができるか試したいという気持ちでいっぱいなので、とにかく思いっきりやりたいなと思います。僕たちの代はプロ内定が僕だけなので、そういった同期の気持ちも背負って頑張りたいです。(後輩たちに一言)ここまで結果が出なくても、もしかしたら不甲斐ない4年生だったかもしれないですけど、文句も言わずについてきてくれて感謝の気持ちでいっぱいです。 今年は学ぶことが多かったと思うので、それを生かして来年以降、今年よりも良い成績を残してインカレ出場を目指して頑張って欲しいと思います。
DF松岡淳副将(商4・慶應義塾湘南藤沢高)
(今日の試合を振り返って)今季最終戦ということで4年生が多く出場出来るということだったので何か後輩に残せたらいいなと思っていたので、戦う姿勢とかは後輩に見せられたかなと思いますけど、結果として負けてしまったのは残念でした。(今日はフル出場だったが)怪我とかもあるんですけど、もう最後の試合ということで今まで途中出場で使ってもらってたのをフルで出してもらったという形ですね。体を張って全力でプレーしたいなと思っていました。(今年1年を振り返って)なかなか最初から苦しい状況が続いていて、自分も怪我だとかチームが苦しい状況であるだとか主将も前期怪我だったりとかもあって、ずっと苦しい中で副将として引っ張らなきゃいけなかったんですけど、まずプレーで引っ張るっていうのが一番なのにそこが出来てなかったというのが非常に残念でした。あと自分たちの代は同期がトップチームに人数が多かったので、そこで4年としてまとまっていこうという風に同期の中で声をかけていきました。そこでなんとか最後まで持ちこたえられて、残留を勝ち取れたのかなと思います。今年残留できたことで来年も関東1部という最高の舞台で戦える環境を残せたのは良かったかなと思います。(後輩たちに一言)なんとか頑張って残留したということで、来年以降も1部でプレー出来る舞台が残せたので、そういう舞台でプレー出来ることを当たり前のように思わないで、本当に慶應の伝統だとか先輩たちが残してくれた形っていうのを噛み締めて後輩たちにプレーしてほしいと思いますし、今年達成出来なかったインカレ出場という目標を来年は是非とも達成出来るよう頑張って欲しいと思います。
MF赤木努(経4・大宮アルディージャユース)
(今日の試合を振り返って)最後勝ちたかったんですけど、前半不用意な形で失点してしまって。後半は前に前に行く姿勢が見えたんで内容としては悪くなかったとおもうんですけど、勝てなかったのは悔しいです。(赤木選手は途中出場ということでしたが、どんな気持ちでピッチに入ったか)最後なのでとにかくなんとしてでも勝ち点を取りたいという思いと、あとは後輩たちに最後勝利をプレゼントしたいという思いで入りました。結果的には得点に絡めなかったんですけど、最後気持ちを前という部分では残せたかなと思います。(この一年の総括を)前期は苦しみながらもなんとか踏ん張ってインカレが見えていたので。後期は4位と勝ち点6差で始まったのですけど、最初の方で4連敗があって、気付けば残留争いをしている状況で。なんとか残留を決められたのは良かったと思うんですけど、目標であるインカレ出場をはたせなかったのはチームとしては残念だったと思います。(赤木選手にとって最も印象に残っている試合と印象に残っているシーンは)試合は前期の順天堂大戦。0-2から3点とってひっくり返した試合がチームとしては印象的な試合で、個人的には開幕戦の中央戦に先制点のフリーキックを決められたことがいい思い出だと思います。(最後に、後輩にエールを)結果が残せなくて不甲斐ない代で、あまりいい思いをさせてあげられなかったんですけど、来年メンバーとしてはインカレ出場を目指せると思うので、この一部の舞台をしっかり活かしてインカレに出て欲しいなと思います。
DF香川佑介(商4・横浜FCユース)
(今日の試合を振り返って)今日はこのチームでやる最終戦ということで、目に見える形で勝利が欲しかったのですけど、それは叶わなかったんですけど、四年生の誇りだったり、この部に対する思いとかを後輩に残せた試合なのかなと自分で思っています。(個人的な出来としては)最終戦ということもあって気持ちも入っていたし、体もきれていて、プレー自体は悪くはなかったんですけど、最後のクロスの精度だったり、ヘディングの対人のところだったり、やっぱり四年間やってきてなかなか簡単には課題が克服できないところも多少はあったなと思っています。(今シーズンの総括を)今年一年は本当に自分としては苦しんだシーズンで。Bチームに落とされて、腐ってしまおうではないんですけど、辛い時期もありましたし、それでもこの学年が好きで、このチームが好きで、サッカーが好きで、諦めずにやってきたからこそ最後もう一度トップに上がってこういう舞台に立つことが出来たと思っているので、そういう意味では監督にも感謝していますし、支えてきてくれた学年のみんなや、後輩のみんなには本当に感謝しています。(香川選手自身が印象に残っている試合だったり、印象に残っているシーンは)今シーズンで話させていただきますと、やっぱり残留をほぼ手中に収めた日体大戦がすごい印象に残っていて、自分はメンバーに入ることはなくて、仕事としてチームをサポートしていたんですが、自分が試合にでていなかったり、メンバーに入っていないと勝利を素直に喜べない気持ちだったり、そういうものがサッカーをやってる上であるんですけど、本当にあの一戦に関しては心の底から喜べたし、本当にこのチームでサッカーやってきて良かったなと思える試合でした。(最後に後輩たちにエールを)後輩にこの一ヶ月、二ヶ月伝え続けてきたことなんですけど、諦めなかったらなんとかなるというか、夢っていう大きなくくりで達成できるかわからないんですけど、一瞬一瞬で全力を出し続けることによって、長いスパンで見た時に、本当にあの時妥協しなくて良かったな、だったり、この部活に入って良かったと思えることもあると思うので、後輩のみんなには目標を持って愚直にサッカーに取り組んで欲しいなと思います。
FW川久保理(理4・國學院久我山高)
(今日の試合を振り返って)内容どうこうというより慶応としてサッカーができるのももうラスト一試合ということで最後に何か残したいと思ったのと、自分がずっと怪我で今年は出場できなかったので、そういういろんな思いを最後に表現したいなと思っていました。結果的に負けてしまったんですけど、最後4年生のトップがみんな出て、最後まで頑張れたのでよかったと思います。(最終節でしたが、試合前にはどのような気持ちをチームで確認して臨みましたか)チームとしてはこれが本当に最後、今年の締めくくりということで、これまではあまり4年生が試合に出ることがなかったんですけど、別に4年生の思い出作りにきたわけじゃないし、戦って勝ちに来たんだということで、絶対に勝とうという気持ちで臨みました。(素晴らしいプレーでPKを獲得しましたが、どういう点がチャンスにつながりましたか)ずっとあの形を練習していたんですけど、山浦のパスから俺が前を向いて受けるということを意識していたので、日頃の意思確認や練習とかがそこで出たんだと思います。(1-2の苦しい状況で途中出場されましたが、どんな指示を受けましたか)もう特に指示はなくて、「行ってこい」ということでした。(今日の結果をどう受け止めて引退されますか)自分自身がずっと慶応のトップチームとして一年のときからプレーさせていただいたんですけど、ゴールを決めるということがずっとできていなくて、4年になってけがでずっと出られなくて、最後でやっと出場して点を入れることができたのでやっぱり努力したら最後に何かあるのかなということがわかったというか、最後にできてよかったなっていう気持ちです。(後輩やチームに残したいものは)まずは4年生全員がまとまって一体となって何かしてやろうという思いでやれば絶対に何か結果はついてくるということで残留ができたし、それと個人としてもどんな状況でも最後まで諦めないで前向きに努力すれば最後は嬉しい結果があるので、頑張ってほしいですね。(今後どういう慶大のチームを作っていってもらいたいですか)慶応はずっと伝統的に言われているんですけど、あきらめない気持ちと最後まで戦うということをずっと言われてきて、でもその部分だけは本当に失ってほしくないですし、それだけでなくてサッカーの部分でももっと追求して、どうやったら勝てるかどうやったらいいサッカーができるか、ということをもっともっと追求していってくれたらいいと思います。
MF曽我祐馬(政4・慶應NY学院)
(今日の試合を振り返って)特にインカレに行くわけでもなく、残留も決まっていて、周りからは消化試合と言われてしまいますが、それでも自分たち4年生にとっては、後輩たちに繋ぐという重要な意味を持つ試合だったのでとても気合が入っていました。(大学サッカー最後の試合にはどんな気持ちで臨んだか)まさに集大成です。今まで支えてもらったすべての人、同期の仲間、負けている時でも応援してくれた仲間たちみんなに対する感謝の気持ちをもって、すべてをグラウンドに置いてくるつもりで臨みました。(そんな集大成の試合を終えて、今どんな思いでいるか)勝てなかったのは本当に悔しいですが、みんなも笑って終われているし、割とすっきりしています。(大学サッカー生活、どんな4年間だったか)1軍に定着したのも試合に出始めたのも今年からで、それまではB・Cチームにいました。上を目指し、この舞台に立つために戦ってきた4年間の努力が、少しは報われたのかなという気がします。(後輩たちにどんな言葉を残したいか)本当に頑張っていればチャンスはあると思います。「この舞台で戦うんだ」という気持ちを忘れず、常に目標を高く、諦めずに頑張って欲しいです。(残りの大学生活はどのように過ごすか)今までできなかったことを存分に楽しみたいです。
GK辻柾次(環4・近畿大学付属和歌山高)
(今日の試合を振り返って)現役として最後の試合でやっぱり勝ちたかったんですけど、キーパーで4失点してしまって。キーパーとしては非常に悔しい試合でした。(この試合にかけた意気込みは)そうですね。特にまあすごい自分が良いプレーしようとかは特に思ってなくて、とにかくチームのために。色んな人たちの支えがあってここまで来れたと思っているので、その思いをしっかりピッチで表現してとにかく勝利しようという気持ちでチームのために戦おうという気持ちで挑みました。(自身のプレーについて)そうですね。90分で4失点なので1つくらい止めてチームを救うプレーをしたかったなと思います。ちょっと悔しい思いがあります。(4年間を振り返って)今思うと短かったなと思いますけど、自分はあまり上手い選手ではないので、練習試合の度に、練習の度に自分の未熟さというか不甲斐ないなさに悔しい思いばかりしてきて本当に嬉しかったことは数えるほどしかないんですけど、それでもその一瞬の喜びのために4年間やってきたので、最後こういう形で勝ちきれなくて悔しいです 。(サッカー部の今後について)GKということで後輩の3年の福本であったり、同じく3年生の天野とかは一緒にキーパーをやってきて、彼らはいつも頑張っている姿を見てきているので、二人はまだ公式戦出場経験はないですけれども、僕も4年目でこういう形で出してもらったので、いつかは自分の出番が来るという、GKってなかなか入れ替えはないんですけど、いつか自分が来るというのを信じてとにかく全力で来る日のために備えてほしいと思います。
DF馬場達月(商4・サレジオ学院高)
(今日の試合を振り返って)最終戦ということで来年につながる試合をということで、絶対に勝ちたかったんですけど、前半をああいう形で失点してしまって、後半しっかり取り返して逆転しようという形で。こっちのリズムだったと思うんですけど、結局負けてしまったので、非常に残念というか、勝利で最終戦を締めて今年を終えたかったんですけど、非常に残念です。(この試合にかけた意気込みは)四年が先発で7人出ていたので、四年の意地ではないですけど、この1年いい形で締めれるように、それで後輩たちに何か伝えられればなという気持ちで臨みました。(自身のプレーについて)最初はなかなか試合にあまり入れてなくて、ちょっと焦っていたんですけど、そんな自分は攻撃とかに参加しないので、ひたすらディフェンスだったので、その面では多少出来たのかなと思うんですけど、結局4失点してしまっているのでそこはやっぱりまだ課題というのは非常に多いなという風に感じました。(4年間を振り返って)そうですね。特に3年になって主務になってからは本当に忙しい毎日のなかで、日本一というのを目指してやってきて、去年それに少し近づけて、じゃあ今年こそは取りに行こうということで自分が主務になって、少しでも貢献できればなと思ったんですけど、結局こういう形になってしまって本当に自分の力不足というか、主務としての存在感というのはあまり示せなかったかなというか、不甲斐ないではないですけど。情けないというか、反省が多いなという風に感じています。(サッカー部の今後について)そうですね。なんとか残留できて、来年もまた1部で戦えるということで、今年のこの大変苦しんだ中で一応残留できたのでこの経験を活かして来年以降インカレにしっかり絡めるようにけっこう今年も監督から言われることも多かったので、それを活かして来年以降、日本一へ3年生以下には日本一を達成してほしいなと思います。
MF森田達見(経4・川崎フロンターレU‐18)
(今日の試合を振り返って)四年生が多く出て、最後の試合でしたし、勝ちたかったっていうのが正直なところですが、それでも熱い試合というか見ている人や後輩に何か残すことができた試合だったと思います。(最終節ということで、どのようなプレーを心掛けて臨みましましたか)4年生はみんなそうだったと思うんですけど、ほんとに勝ちたくて個人どうこうというのはあまり考えてなかったんですが、それでもポジション柄自分が点を取れればチームは勝てると思っていましたし、そういった意味で攻撃の部分で貢献できればいいなと思っていました。(ご自身のゴールシーンを振り返って)武藤選手からすごいいいボールが来たんですけど、前半もそういう形が何度もあって外してしまっていたので、あのときはキーパーの動きを冷静に見てニアに入れられました。(後半になって流れが良くなりましたが、ハーフタイムにはどのようなことを確認しましたか)前半も結構ボールは動いていたし、自分たちとしてはいい流れができたと思っていたので、まあジャッジの部分でああいうPKを相手に与えてしまったんですけど、後半も今のまま続けようということと、決められるところを決められればこの試合は勝てるという雰囲気だったので、後半も前半のように続けました。(試合終了時はどのような気持ちでホイッスルを聞きましたか)17年間サッカーをやってきて、今まであまり区切りがなかったというか、Jrユースの間も区切りはないですし、ユースが一月に終わっても二月には大学の練習が始まっていたので、あんまりサッカーをやめるっていうことはなかったんですけど、本当に不思議な気持ちというか、楽しいこともあったけど大学に入ってからはなかなか思うようにいかないこともあって辛い時期も長かったので、そういうことが頭の中に思い出されて、思わず泣いてしまいました。(慶大でのサッカー人生をどのように受け止めて今後の人生につなげていかれますか)うちの部というのは他の部とは違うところがあると思うんですけど、それはサッカーだけのフィールドで活躍するというのではなく、社会に出て活躍できるような人間を育てるという部なので、そういった意味では忍耐力だったり、チャレンジしていく精神であったり、組織のためにという犠牲心だったり、というのは社会に出て通用すると思います。(後輩やチームに伝えたいことは)今年はあまり自分たちの代は出てなくて、結構年下に助けられていた部分が多い中で、昨年につづいてインカレに行こうという目標を立てたんですけど達成できなくて、これから残る後輩たちには日本一という目標を絶対達成してほしいと思いますし、そうしてくれたら自分たちが苦しんで残留を決めたことも価値が出てくるんだと思います。
MF山浦公裕(商4・FC東京U‐18)
(今日の試合を振り返って)本当に4年生も多く試合に出ていて、本当に勝ちたかったんですけど、後輩にああいう熱い試合を残せたと思います。最後の最後まで重要な試合に勝てなかったのも自分たちらしかったかな、というふうにちょっと思ってしまった部分もあります。でも本当に、(川久保)理だったり、けがしているメンバーだったり、最後は1年生の端山だったり、シーズン通していろいろな選手が関東のピッチに立てたことは本当に良かったことだと思います。こういう悔しいシーズンでしたけど、しっかり残留もできたのでその部分は良かったと思います。(ご自身の得点シーンを振り返って)もう最後なので、クロスじゃなくて思い切り打っちゃおうという感じで打ったのが上手くああいうコースに行きました。気持ちで打った感じでした。(試合後、部員の皆さんとどういう話をしたか)泣いちゃって全然覚えていないんです。でも後輩にやっぱり来年、再来年と日本一を目指してやってほしいし、この自分たちの経験だったり、去年はインカレを経験して、今年は残留を経験させてしまったんですけど、それを絶対今いるトップのメンバーやB、Cにもいい選手がいっぱいいるので、本当に日本一を穫ってくれというメッセージを残しました。(慶大ソッカー部で過ごした4年間を振り返って)自分としては、けがだったりもあってすごく苦しいシーズンでした。最後4年の時は、チームのためにやり切ったし、後輩のためにもいろいろ残せたので、いい4年間だったと思います。(今、後輩に伝えたいことは)さっきも言ったように、日本一を穫ってほしいというのか僕は一番です。他の大学にはないものが慶應にはあるので、A、B、C全チームの選手が一丸となって日本一に向かうチームを後輩には作って目指してほしいと思います。(4年間の経験を今後どのように活かしていきたいか)本当に慶應にいれたということは誇りですし、慶應ソッカー部を卒業できたということは自分の中でも誇りです。自分は慶應ソッカー部のOBだという自覚をしっかり持って、いろいろなことに挑戦していきたいと思います。
DF松下純土(総3・國學院久我山高)
(今日の試合を振り返って)最後は3年生として、お世話になった4年生を、勝利をもって送り出したかったんですけど、結果は負けてしまって、残念というか悔しい試合になってしまいました。そんななかでも、3点全得点が4年生によるものであったことも含め、4年生の意地を見せてくれて、言葉で表せない、感謝以上の何かを感じた試合でした。(どんな気持ちで最終節に臨んだか)まずは4年生を最高のかたちで送り出したいという気持ちがありましたね。シーズンを締めくくる試合なので、終わりよければすべてよしではないけれども、来シーズンにつなげるという意味でも、勝利で締めくくりたかったです。(これからはチームを引っ張っていく立場になるが)4年生が1部に残してくれてバトンを繋いでくれたので、正直言うと4年生が抜けることでチームの人数や戦力面で不安はありますが、来年4年生になる僕たちがまた1からチームを組み立て直して、やはりインカレ出場を目標に1部で戦っていきたいです。今シーズンはこれで終わってしまいましたが、来シーズンに向けて今日から頑張っていきたいと思います。(松下選手自身としては、今後は)チームの勝利のために全身全霊を捧げ、身を粉にして頑張りたいです。また、大学卒業後もサッカーを続けたいという自分の目標のためにも、まず第1にチームの勝利のために100%以上の力で頑張りたいと思います。
MF増田湧介(環2・清水東高)
(今日の試合を振り返って)今日は4年生最後の試合だったので、気持ちよく送り出してあげたかったですが、勝利に貢献することが出来ずに残念です。しかし、気持ちの良い試合でした。(流経大で意識した選手)河本選手を自分がプレスで潰すことを考えていましたが、中々上手くいかなかったです。(自身のプレーについて)攻撃の部分で積極的に行けていたのは良かったですが、決めきれませんでした。また、中盤でミスからボールを取られてしまいました。(4年生について)今シーズンは中々結果が出ませんでしたが、それでもチームを引っ張ってくれて、残留を残してくれたので、最後まで4年生は大きかったです。(今季を振り返って)昨季はただ出ているだけでしたが、今季はある程度自覚がうまれました。自分の調子がチームに影響すると思いましたし、厳しいシーズンだったからこそ、貴重な経験が出来ました。いいシーズンでした。(残留争いについて)中々勝てない苦しいシーズンとなりましたが、4年生がしっかりとチームを引っ張ってくれました。練習の雰囲気も作ってくれましたし、本当にお世話になりました。(残留争いで得たものとは)サッカーは前だけではなく、泥臭いプレーだったり、体を張る大切さを感じました。その上にテクニックや上手いプレーがあり、サッカーの本質を感じることが出来ました。(来季にむけて)今日試合が終わってからもう来季は始まっています。これまで2年間試合にたくさん出させていただいて、本当に沢山の経験を積めたので、来季は自覚をもってチームを引っ張っていきます。
MF武藤嘉紀(経2・FC東京U‐18)
(今日の試合を振り返って)すごく自分がやりたいことを実践できて、前に前にパスをつないで、慶大のパスサッカーを実践出来ました。また、失点しても追いついて、最後4年生が素晴らしい戦いをしてくれました。自分は途中交代をしていまいましたが、4年生の格好良い姿を見ることができて良かったです。(流経大で意識した選手)河本選手はキープが上手いので見習いたいです。(自身のプレーについて)前半ドリブルで多数のチャンスを作れましたが、後半は相手が人数をかけてきたのに一人でいってしまいました。あそこは自分が引きつけて、空いてる選手に出すべきでした。(4年生について)練習で引っ張ってくれる4年生がみんな出てくれて、力強さや部に対する愛情を感じることが出来ました。失点をしても追いつく姿は感動しましたし、最後負けてしまったことは悔しいですが、4年生の想いはしっかりと受け継ぐことが出来ました。(今季を振り返って)前期は膝のケガに悩まされて、思うように出場することが出来ませんでしたし、思うようなプレーが出来なかったです。そんな中でも、腐らずにやることができて、チームに貢献するゴールを決めたことは良かったですし、全力で戦えました。(残留争いについて)チームが結果が出ない中でも、メンバーじゃない部員が腐らず応援してくれたから残留できました。また、自分が結果出ない中でも、励ましてくれる人の存在は大きかったです。(残留争いで得たこと)自分が結果出なくても、腐らずにチームのために頑張ることが大切であると感じました。(後期はエースとしての自覚が出てきたか)自分が決めたいという意識が出てきましたが、やはり、エースの役割はゴールを奪うだけでなく、勝利をもたらすことなので、残留という面では貢献できたと思います。(来季にむけて)来季は苦しい残留争いを生かしてインカレ優勝を目指し、個人では得点王を狙って行きたいです。
FW端山豪(総1・東京ヴェルディユース)
(試合を振り返って)とにかく今日は4年生を勝って送り出したいという思いだけだったんですけど、結果的に4年生に恩返ししたいと思って臨んだ試合で、試合は負けたんですけど4年生から学んだことが多かったという試合でした。(攻撃面・守備面で意識したこと)自分が起点になってゲームを作りながら最後の得点の部分に絡んでいくという、前で張っているだけじゃなくてゲームを作って、最後仕事をするというそういうのを意識していて、守備は本当にチームと4年生のために走れるところは走ろうと思いました。(チームとして個人として今年を振り返って)本当にチームとしても個人としてもなかなか結果が出ない時期が続いて、そういう時期に4年生が中心となってチームをまとめてくれて腐ることなくチームもまとまってここまでこられたし、自分自身もそういう4年生の背中を見て腐らずやってこられて、最後にこうやって試合に出させてもらえて、結果こそ出なかったんですけど本当に4年生に助けられたシーズンでした。(終盤戦の好調の要因は)自分で前期のあまり試合に出てない時の練習のビデオを撮っていたのがあってそういうのを観て、たまたま観たんですけど、自分の練習に取り組む姿勢がひどくてそれに驚いて、そこからすごい練習に対する考え方とかも変わってきて、手抜いているつもりとかはなかったんですけど、本当に観たらひどくて、それがきっかけであったのと、後期が始まって4年生との試合がカウントダウンされていたので、本当に4年生との試合という思いがどんどん強くなってきてプレーにも責任感が出てきたんじゃないかなと思います。(今日が4年生とのラストゲームだったが)入学当初は自分の技術的な部分では優れていると感じて試合に出られないことに不満を抱いていたんですけど、結局今日の試合で感じたのは、最後の山浦さんのシュートじゃないですけどああいう風に気持ちで持ってくみたいな。シュートってこうやって打つんだな、って感じたし本当に勉強になります。(来季に向けて)今シーズンこういう結果が出ない時期が長くて苦しいシーズンだったので、これを無駄にしないで来シーズンにつなげて、来シーズンこそ今年出来なかったインカレ出場を果たしたいと思います。
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