慶應スポーツ新聞会

【ソッカー男子】4年ぶりの勝利で新シーズン開幕に弾み/慶應・延世定期戦

リーグ戦の閉幕から約3週間。4年生が引退し、3年生が最上級生となった新チームが初の公式戦を迎えた。相手はここ4年間慶大が勝てていない延世大学校。韓国の若い世代の代表が揃うこの難敵相手に、「目指していたクリエイティブなサッカー」(松下純土・総3・國學院久我山高)を展開し、攻守で高い集中力を見せた慶大が接戦をものにし、4年ぶりの白星。激闘の2012年を白星で締めくくったと共に、来季のリーグ戦開幕に向けてこれ以上無いスタートを切った。

"新チーム初戦を戦った新生慶大イレブン<br

2012/12/15(土)14:00KO@慶應義塾日吉陸上競技場

慶應義塾大学2-1延世大学

【得点者(アシスト者)】15分 慶大 磨見朋樹(増田湧介)、20分 延世大 ソン・スヨン、42分 加藤慧太朗(武藤嘉紀)

◆慶大スターティングメンバー

GK

峯達也(政2・桐光学園高)

DF

長尾賢太郎(総2・ヴィッセル神戸U-18)

DF

松下純土(総3・國學院久我山高)

DF

保田隆介(法2・横浜F・マリノスユース)

DF

岩田修平(総3・名古屋グランパスU-18)

MF

山内浩道(政2・國學院久我山高)

MF

増田湧介(環2・清水東高)

MF

磨見朋樹(文2・横浜FCユース)

MF

山浦新(総2・東京ヴェルディユース)→75分 黄将健(総1・近畿大学付属高)

FW

武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)→78分 川田悠介(環2・桐蔭学園高)

FW

加藤慧太朗(政3・慶應義塾高)→90分 雨宮嶺(文3・座間高)

 

笠松、藤田と受け継がれてきたキャプテンの座に就任した松下主将

笠松、藤田と受け継がれてきたキャプテンの座に就任した松下主将

慶大は今季リーグ戦のレギュラーの大半がスターティングメンバーに名前を連ねた。その一方、ボランチに山内浩道(政2・國學院久我山高)、中盤には加藤慧太朗(政3・慶應義塾高)と今季あまり出場機会に恵まれなかった選手も先発出場を果たした。そしてキャプテンマークは松下が巻いた。  冷たい雨が降りしきる中、序盤は一進一退の攻防が続く。慶大は雨と人工芝というピッチコンディションを生かして細かくパスをつないで相手ゴールに迫る。4分にはクロスボールのこぼれ球を岩田修平副将(総3・名古屋グランパスU-18)、8分には武藤嘉紀(経2・FC東京U-18)がゴールを狙うもゴールには結びつかない。一方の延世大もスピードや高さを生かした攻撃を仕掛けるものの、慶大守備陣が体を張った守備を見せる。そんな中迎えた15分、均衡が破られる。中央で磨見朋樹(文2・横浜FCユース)がボールを受けるとPAエリア外から右足で低い弾道のシュート。バウンドが雨で加速しこれがゴール右隅に吸い込まれ、慶大が待望の先制点を挙げる。試合を優位に進めたい慶大だったが、20分、松下が自陣でもたつく間に相手FWにボールを奪われ、そのまま持ち込まれ同点シュートを決められてしまう。わずか5分で同点に追いつかれてしまった慶大。今季リーグ戦では立て続けに失点を重ねるシーンが度々あったが、この試合は違った。「取られた後の切り替え、これがものすごく速かった」(須田芳正監督)というように、高い位置からの守備でカウンターを許さず、逆に慶大が前線の4人に加え、ボランチや両サイドバックが積極的な攻め上がりを見せ、シュートで終わる展開に持ち込んでいく。慶大ペースで進んでいた41分、相手DFからボールを奪った武藤が右足でシュート。これがゴール前の加藤に当たってそのままゴール。ラッキーな形ではあったが慶大が勝ち越しに成功する。終了間際にも山浦新(総2・東京ヴェルディユース)と武藤のパス交換から山浦がゴールを狙うも、惜しくもサイドネット。慶大ペースで前半を折り返す。

攻撃をけん引していくことが期待される武藤

攻撃をけん引していくことが期待される武藤

後半も前半同様慶大ペースで試合が進む。開始早々、武藤のスルーパスから増田湧介(環2・清水東高)がGKと1対1の場面を作るがシュートはゴール上に外れてしまう。その後も前線の4人を中心に次々シュートを放つも、枠を捉えられない。32分には山内からの針の穴を通すような縦パスに武藤が反応しシュートを放つも相手GKに防がれてしまう。対する延世大もチャンスを作る。34分、CKからヘディングでゴールを狙うも慶大がゴールライン上でゴールを割らせない。後半最大のピンチをチーム一丸で防いだ慶大は再びチャンスを作っていく。途中出場の川田悠介(環2・桐蔭学園高)がドリブルから、長尾賢太郎(総2・ヴィッセル神戸U-18)がCKのグラウンダーのパスをそれぞれ左足で狙うも、相手GKの好セーブによりゴールとはならない。試合終了間際、相次いで延世大に攻め込まれるも最後までゴールを許さず、このまま試合終了。強豪延世大から4 年ぶりの白星を挙げた。

サイドで存在感を発揮していた岩田副将

サイドで存在感を発揮していた岩田副将

新チーム始動から2 週間、短い期間で連携の面などが心配されたが、やはり今季1年間通じてリーグ戦を戦ってきたメンバー中心ということもあり、「サッカー的なところの特にベースの部分」(須田監督)が変わることはなかった。特に今季苦悩した守備面で大幅な改善が見られ、強力な攻撃陣を誇る延世大相手に「こぼれ球を拾うという意識」(松下)がチーム全体に浸透していた。さらに、強靭なフィジカルを生かした攻撃を見せた加藤、ボランチで落ち着いたプレーが光った山内をはじめ、途中出場の川田や黄将健(総1・近畿大学付属高)といった新戦力の働きも光った。欲を言えば、シュートを19本放って2点しか奪えなかったこと、簡単なミスで失点を喫してしまったことが挙げられるが、監督や3年生中心に来季開幕までには必ず改善してくるであろう。

2012年、たしかに慶大は苦しんだ。しかし、この苦しみを乗り越えて残留を勝ち取った慶大は一回りも二回りも大きく成長していた。今日の試合後、選手達の口から揃って出てきたのは“日本一”の三文字。専大始め強豪ひしめくリーグ戦の頂点に立つのは並大抵のことではない。それでも、今の慶大にはその頂上がはっきりと見えている。“逆襲”の1年が、ここから始まる。  (記事 飯田 駿斗)

 

 試合後の監督・選手コメント

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)ナイスゲームだね。リーグ戦終わって1週間休んで、学生達だけで新チームがスタートして、サッカー的なところの特にベースの部分は変わるものじゃないから、そのベースの部分がしっかり今日は充実していてとても良かったと思いますね。特に守備の面では、取られた後の切り替え、これがものすごく速かった。これぐらい速ければカウンターもないし、相手も非常にやりづらいし攻撃のリズムが出来なくて、切り替えの速さというのが今日の試合のポイントだったかなと思います。(延世大はあまり日本の大学にはないカラーのサッカーだったが)まあ対応というか、特に彼らはスピードに乗らすとあっという間にディフェンス陣を置き去りにするぐらいのスピードがあるので、そのスピードに乗らせないようにしようということは試合前から話してたんだよね。それが切り替えの速さでスピードに乗らせる前に潰せてた。乗らせなかったっていうのが彼らはよくやったと思うよね。それで彼ら延世というのはセミプロだから、皆ナショナルチームのユニフォームをU-16、18、オリンピックのどこかで着てる子達だから、個々のレベルは高いんだよね。そのレベルに対して我々の選手はよく戦ったと思います。(守備面で手応えはあったか)そうだね。(加藤選手始め昨年あまり出ていなかった新戦力については)元々加藤君はフィジカルの部分っていうのはチームではトップレベルだし、今日見てもわかるように韓国のああいうフィジカルの強い相手に対しても全くひけを取らないフィジカルを持っているので、そういう部分は元々あったんだけど、サッカーの部分で特にボールをしっかりとキープして味方につなぐとか突破のところだったり、そういう部分ではしっかりと彼はトレーニングも真面目にやるしね。積み重ねが今日の結果になったということだと思うし、来季非常に期待していますね。(その他の新戦力については)元々能力のある子達だから、山内だったり非常にポゼッションの上手い子だからね。技術も上手いし。ただ本当のゲームの中でどれだけ出来るか、そのために毎日トレーニングしていかなきゃいけないと思う。後は途中から出た川田、黄あたりも個々の能力は高いと思う。そういうところでどれだけ今季はチームに絡めるか、レギュラーに食い込めるか、まあ楽しみだね。競争だね。(開幕までの4ヶ月をどう過ごしていくか)フィジカルの部分を少しシーズン初めには上げていきたいなと思っているので、そこのフィジカルの部分をちょっと上げていこうと。それと守備に関しては個々の守備の強化。後はチームとしてどこでボールを取るか、そういった共通理解、この辺を上げていくと。それから攻撃に関してはコンビネーション、その辺のトレーニングをやっていきたいなと思います。(来季に向けて)日本一。目標は日本一。それで、同じ大学生がやるわけだから、どれだけ4年生がチームを引っ張っていくかっていうのは大学スポーツでは非常にポイントになると思うんでね。昨年中々4年生のスイッチが入るのが遅かったということで、逆に反面教師で今年は今日の試合を見てもわかるように、声も出てる、キャプテン・副キャプテン、全員がだよね。特に上級生は声が出てる。そういう細かなところからチームを引っ張っていってもらって、日本一を目指して頑張っていきたいと思います。

DF松下純土主将(総3・國學院久我山高)

(今日の試合を振り返って)この2週間ずっと新チームで活動してきて、今月の目標としてこの延世定期戦での勝利というのをずっと目標にやってきたので、正直勝ったので非常に嬉しいです。(雨や人工芝という難しいピッチコンディションだったが)一つに相手も同じ状況という中で、そこは言い訳に出来ないというのと、僕のミスで失点しちゃっていますし、もっと試合前からピッチの状態とかっていうのをアップの段階でしっかり把握して試合に臨めたらなと思います。(延世大はあまり日本の大学にはないカラーのサッカーだったが)相方の保田が背が低いということで、基本的に僕が競って、ほとんど今日も競り勝てなかったんですけど、こぼれ球を拾うという意識を岩田、長尾、保田がしっかり意識してくれたので、僕が競り負けてもこぼれ球に反応してくれていたので、そこは上手く対応出来たのではと思います。(キャプテンから見て新チームの雰囲気は)昨年を振り返って、しっかりとした雰囲気で練習すればチームも上に行けますし、個々のレベルもアップすると思うので、そこを僕だけじゃなく4年を中心として話し合って雰囲気だけは良くしていこうと。そういう意味でこの2週間はすごい意識をしっかり持ってやりました。(キャプテンになって変わったこと)昨シーズンは3年でしたけど、色々な選抜を経験してチームを引っ張っていこうという気持ちは昨年もあったんですけど、やはり主将になってそれがより増したというか、全責任を自分で受け持つという強い意識を持って、この2週間やりましたしこれからもやっていこうと思います。(来季に向けてどのようなチーム作りを目指していくか)それは学生コーチだったり監督とまだ数回ですけど話して、どうしていこうかというのを話していく中で、明確なのは昨年に引き続き今年も、一言で表すのは難しいんですけど、“クリエイティブなサッカー”を目指してやっていきたいです。(来季に向けて)目標としていた延世定期戦で勝利することが出来て、良いスタートが切れたと思うので、これを続けて1年間やって、目標である「日本一」を目指して頑張っていきたいと思います。

DF岩田修平副将(総3・名古屋グランパスU-18

(今日の試合を振り返っていかがですか)4年生が引退して自分たちの初陣でした。全学年が気合い入っていて、見てくれていた人たちに来年以降の戦いぶりに期待を持ってもらえるようにしたいなと思っていたので、勝利という最高の結果を残せたので良かったと思います。(最高学年としてどういうことを意識して試合にのぞまれたんですか)新シーズン自分は副将をやるんですけど、自分たちの学年はピッチに出ている選手が少ない中で、いかに自分と純土(松下選手)が中心となってチームを引っ張っていけるかが大事かなと思っています。その中で、まずは、声をからさずにチームを鼓舞していって盛り上げていこうということを意識してやっていました。(岩田選手の考える副将像は何だと思われますか)学年の中から副将として出ると決まったときから、チーム一尊敬される人間になりたいと思っています。もちろんピッチ内での活躍はもちろんですし、ピッチ外でも後輩たちに声を掛けていったりだとか、そういう面でチームを引っ張っていけたらと思います。(今日の試合はいつもと同じように、サイドの高いポジションからチャンスを演出していました)そうですね。攻撃というのは、自分の持ち時の一つだと思うんですけど、最後のクロスのところであったり、パスとかはこれから突き詰めていくところかなと思います。ただ、オーバーラップをし続けることはできたので、これからも続けていきたいですね。(リーグ戦まで4か月を切りました)個人としては、クロスの部分であったりともう一つ成長していきたいなという風に考えています。チームとしては、来年「日本一」ということを目指してやっていこうと思っているので、スタートダッシュを切れるように気を引き締めてやっていきたいです。

FW加藤慧太朗(政3・慶應義塾高)

新チームで初めての公式戦ということで、前の代が終わってから延世大に勝つというのを目標に2週間練習してきました。前からディフェンスにいって、守りから入ることができ、2週間の練習の成果が出てよかったです。4年ぶりの勝利でしたが)試合前にも総監督からそういう話があって、みんな意識して試合に入り、その上で勝つことができたのでよかったです。(延世大学について)体の大きさやスピードが日本のチームとは違いました。日本だと自分は大きい方なんですけど相手のセンターバックは自分より一回り大きく、対戦できて勉強になりました。(新チームについて)僕たちの代でシーズン始まる前にミーティングをして、厳しくかつ雰囲気良くというのを目指してやっていて、代の始めとしてはいい雰囲気でやれていると思います。(今年一年どのようにしていきたいか)個人的には自分はまだ関東リーグには出場したことが無いので、最後の年ですし、安定的に試合に絡めるようになれたらいいなと思っています。チームとしては日本一を目標にやっているので、まずは関東リーグで上位に入ってインカレに出場して、その上で日本一を取っていきたいと思ってます。

MF磨見朋樹(文2・横浜FCユース)

(得点シーンについていかがですか)ゴールが見えたら打とうとは思っていて、コースが見えたので思い切って打ちました。相手には当たったんですけど、入って良かったです。(ミドルシュートを打っていこうという意識はあったんですか)そうですね。リーグ戦見ていてもあまりシュートを打つことができなかったので、打っていこうとは意識していましたね。そういった結果が、ゴールに結びついて良かったです。(新チームの初戦ということでしたが、どういった気持ちで試合に臨んだのですか)初戦で勝つのと、負けるのでは大きく違うと思うので、結果にこだわってやろうという気持ちでした。(延世大の印象はいかがですか)去年も韓国に行ってやったんですけど、その時と比べると実力は落ちているのかなと。自分たちのサッカーができたので良かったです。(パスサッカーで相手を翻弄していましたが、来年以降もそうした戦い方は変わらないのですか)そうですね。自分たちの持ち味もそういうボール回しにあると思うので、そうしたサッカーをやっていければと思います。(リーグ開幕まで4か月ありますが、その間に準備していきたいことなどありますか)とにかく個人の力のレベルアップが大事なのかなと。自分の課題をしっかりと向き合って成長して、来シーズン活躍できるように頑張りたいです。

GK峯達也(政2・桐光学園高)

(今日の試合を振り返って)新チームとして始まっての初戦ということで、今日の延世との試合に勝とうと思っていたので、無事勝利出来て良かったです。(自身のプレーは)久しぶりの90分だったんで、試合が楽しかったです。(今日の相手はいつもと違う韓国の大学相手だったが)ハーフタイムにキーパーコーチの方にも言われたんですが、セットプレーでのボールの動きがとても特徴的で、いつも戦っている日本の大学のチームと異なっていて面白いなー、と思いました。(来年以降に向けて)今年インカレに出ることが出来なかったので、来年はインカレに出れるように、自分がチームのピンチを一つでも救えるように、冬の間努力していきたいと思います。

FW武藤嘉紀(経2FC東京U-18

(今日の試合を振り返って)自分たちのやりたいパスサッカーが全面的にできて、切り替えの所も球際だったり、相手より上回れたんじゃないかなと思います。(今日の相手は韓国のチームということで日本のチームとの違いはあったか)フィジカルとかスピードとかだったりは自分達よりも上回っていると思っていたんで、その分しっかりとパスを回してということを考えて実行できて良かったです。(新チームの手応えは)自分もこっちの練習にあまり参加できてなくて、いざ試合という形になってしまったんですけど、自分たちがやってきたことが韓国の強豪相手にもやることができたのでいい刺激というか手応えを掴めたと思います。(背番号が10だったが)特に背番号は気にしていなくて、本当は7番が良かったんですけど、配られたのが10番だったので。やっぱり10番っていうのはチームと大きな存在なので、それに恥じないように攻守に渡ってチームのためにプレーしたいと思います。(来季に向けて)このような公式戦ではない戦いでもしっかり勝つことができたので、関東リーグが始まっても自分たちのプレーをし続けて、インカレに出れるように前期から全開でやっていきたいと思います。

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