前節は順大相手に今季初の完封勝ちを収め、残留に望みをつないだ慶大。今節迎え撃つ相手は後期無敗を誇る国士大。勢いに乗る国士大相手に、慶大は何度も決定的なチャンスを迎えるも得点は1点のみ。逆に国士大に僅かなチャンスを決められ1-2で敗戦。残留が遠のく1敗となってしまった。
JR東日本カップ2013
第87回関東大学サッカーリーグ戦 第20節 2
013/11/9(土)13:50KO@県立保土ヶ谷公園サッカー場
慶應義塾大学1-2国士舘大学
【得点者(アシスト者)】
【慶】武藤嘉紀(82分) 【国】新村武玄(30分=進藤誠司)、進藤誠司(86分=福田真也) ◆慶大スターティングメンバー
GK | 福本晋也(商4・暁星高) |
DF | 溝渕雄志(環1・流通経済大学付属柏高)→79分 小林剛(環3・鎌倉高) |
DF | 望月大知(環1・静岡学園高) |
DF | 久保飛翔(環2・済美高) |
DF | 保田隆介(法3・横浜Fマリノスユース) |
MF | 端山豪(総2・東京ヴェルディユース) |
MF | 松下純土(総4・國學院久我山高) |
MF | 岩田修平(総4・名古屋グランパスU-18)→79分 長尾賢太郎(総3・ヴィッセル神戸U-18) |
MF | 増田湧介(環3・清水東高) |
FW | 平戸奨眞(法3・暁星高) |
FW | 武藤嘉紀(経3・FC東京U-18) |
後半開始直後、慶大にビッグチャンスが訪れる。端山豪(総2・東京V・Y)のスルーパスに抜けだした武藤嘉紀(経3・F東京U-18)のシュートはポストに阻まれる。さらに58分、増田湧介(環3・清水東高)がエリア内で倒されPKを獲得。しかし武藤のPKはGKにセーブされ、1点が遠い。慶大は小林剛(環3・鎌倉高)、長尾賢太郎(総3・神戸U-18)とスピードのある2人を投入し、状況の打開を試みる。すると82分、端山のFKを久保が落とし松下がシュート。こぼれ球を武藤が左足で流し込みついに同点に追いつく。しかし国士大は前がかりな慶大の隙を見逃さなかった。86分、カウンターから最後は中央の空いたスペースに走り込んだ進藤のシュートで勝ち越し点を献上してしまう。その後は国士大のシュートを望月大知(環1・静岡学園高)が身体を張って防ぐなど、逆転への執念を見せるも1-2で敗戦。“流れ”の恐ろしさを思い知る一戦となった。
この敗戦で再び最下位に転落。しかし、ここで悲観している時間はない。敗戦にも、「非常に満足いくゲームだった」(須田芳正監督)とチームは前向きだ。さらに残留ラインの10位との勝ち点差はわずか2。残留の可能性はまだ大いにある。次節は勝ち点で並ぶ11位・東洋大との大一番。お互い負ければ降格が決定する可能性もある厳しい試合だが、この試合を制することができれば一気に流れに乗ることもできる。残留を懸けた戦いは、ここからが本当の勝負だ。(記事 飯田駿斗)
◆選手・監督コメント
須田芳正監督
(今日の試合を振り返って)
見ていても分かるようにすごく良いゲームだったんじゃない。お互い自分たちの力を出し合ってすごく良いゲームだったので、負けたけれども非常に満足いくゲームだったと思います。
(相手は後期無敗の国士大だったが、特別意識したことや警戒感は)
うちらが勝つしかなかったので、この状況になるとただ勝つためにやっててべつに相手がどうというよりはうちらが勝つためにプレーしただけなので。負けて残念だけれども、相当あっち(国士大)はもちろん実力も高いけれども、神懸かってるんだよね。それが実力なのかもしれないけどね。
(前半は速い両サイドに苦しめられた中、後半改善が見られたがどのような指示を出したのか)
まず彼らはやることがはっきりしていて、戦うというか身体ごとぶつかってくるようなチームだったけど、これが勝負の世界で関東のレベルだと思うんだよね。これが普通なんだよね。だからやられる前にやれと。ファールじゃなくて、こっちも身体ごとぶつかっていかないと球際だったり走り負けたりしてたら勝てないですし。そこの部分で勝っていかなくてはいけないとは言いました。あとは自分たちで逆転するしかないわけだから、気持ちの部分のことしか言わなかったです。
(今日の試合は流れをつかみきれない展開が続いたが)
流れがつかみきれないというかこればかりはみんな点を取ろうと思ってやってるわけだし、ほんのちょっとしたことだと思うんだよね。相手が体張って
(相手は後期無敗の国士大だったが、特別意識したことや警戒感は)
そういうところだと思うので、流れがつかみきれないという感じではないよね。ゲームを見れば後半はうちらが完璧なゲームだったしトータルでは満足いくゲームで、このゲームのことはもう終わりと。なぜならうちはあと2勝しないと1部に残れないので、残るためにやっているのでこのゲームのことは結果的に負けということで、それで次のことを考える、そのことだけですね。
(残り2試合に向けて)
もう引き分けもだめだし、2連勝というのが残留に必要だから、次の東洋戦に勝つことだけを考えてやっていきたいです。
松下純土主将(総4・國學院久我山高)
(今日の試合を振り返って)
前節と比べて90分通して特に前半はセカンドボールを拾えなくて相手が優勢で前半が終わって、逆に後半は立ち上がりから僕らが勢いを持っていけて点も入る気がしていたので、0-1で負けていましたけどあまり焦ることなく試合を運んで追い付いて、今度は勝ちが必要なのでそこから前のめりすぎて逆襲されて1点取られてしまったという感じです。
(相手は後期無敗の国士大だったが、特別意識したことや警戒感は)
勢いに乗っているチームということもありましたし、ただ筑波とやった時も筑波が負け無しできていて僕らがそこで倒せたというのも逆にあって、あまりそのことは関係なかったと思います。
(良い流れが結果に結びつかなかったが)
向こうも守りが堅いという中でやはり守りを崩すというのは難しかったですけど、シュートが打てるところで打てきれなかったという点と、点取った後に失点してしまったのは前がかりになったのは間違いだとは思ってないんですけど、そこのリスクマネージメントというか僕が取られてからちょっと前がかりすぎて、中盤が2人とも出ちゃっててバイタルエリアが空いての失点だったので、そこのリスクマネージメントというのが点を取りにいかなくてはいけないところではあった中で最低限必要だったかなと思います。
(監督自身は今日試合内容を前向きにとらえていたが、松下選手自身は)
自分自身ももちろん100%以上やりましたし、出てた選手も応援してた選手も全部員が一丸になるというのが僕らの強みなので、そこは出せたと思います。結果的に負けてしまってそれは残留の懸かった中で勝利が絶対必要ということを考えると負けてはならなかったですけど、出し切った結果での敗戦だったので満足はしてないですけど、その点では後輩たちが頑張っていて特に久保・望月は本当によくやってくれたと思います。
(残り2試合の目標が明確になったが)
最後の集合の時に監督もおっしゃってたんですけど、残り連勝するということがマストとなったことである意味はっきりしたというのもあるので、この敗戦をしっかり切り替えて、残り2週間僕ら出てる選手だけじゃなくて全部員が一丸となってラスト2週間駆け抜けていきたいと思います。
平戸奨眞(法3・暁星高)
(今日の試合を振り返って)
ここ数試合、ディフェンスが体を張って守っているのに、オフェンス陣がしっかり点を取れないというか、1点だけで終わったり、複数点取れなくて悔しいですし、申し訳ないですね。
(相手の印象は) やっぱり後期負けなしの非常に勢いのあるチームでそのチームを倒せばすごくいい波に乗れると思ったんですが。悔しいですね。
(押していた時間帯に点を取れなかったことが痛かったか)
そうですね。前半で1点取れれば良かったですし、後半、点を取ってからもいい流れへと続いていたので、そこで点を決められなかったのが今日の負けにつながったのではないかと思います。
(次節に向けて一言)
そうですね。もう2連勝しかないので、引き分けも許されないので、来週の試合に絶対に勝って絶対に残留したいと思います。
保田隆介(法3・横浜Fマリノスユース)
(今日の試合を振り返って)
前半の最初はいい流れで攻めていましたが、そこでできれば1点取りたかったです。あと、相手にペースを握られてから先制点を与えてしまったのが良くなくて、なんとか前半0-0で終えたかったです。
(国士大の印象)
後期負けていませんが、圧倒的な強さはないと思いました。でも、まとまりがあると思います。
(この試合に対する意気込み)
守備からしっかり入って、逆サイドへ展開したかったのですが、結果的にそういった場面をほとんど作ることが出来ませんでした。
(自身のプレーを振り返って)
守備で目立った崩壊はありませんでしたが、攻撃にほとんど関われず課題ばかりが残りました。
(チーム全体のディフェンスについて)
前半は悪くありませんでしたが、後半セットプレーやクロスに対するディフェンスが甘く、マークを外す場面が多かったです。
(運命の東洋大戦に向けて)
相手も自分たちも勝つしかないので、厳しい試合になるとは思いますが、全部員で戦うので、自信をもってやりたいです。
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