慶應スポーツ新聞会

【野球】第3週 延長14回の死闘を制し、連覇へ望み繋ぐ 立大⑤

10月5日(火) 慶大―立大 五回戦 @神宮球場

sukoa

延長14回の死闘となった慶立5回戦

 前週では法大に勝ち点を落とし、連覇へと早くも正念場を迎えた慶大。

 2試合連続の引き分けを挟むなど、決着を翌週まで持ち越されるという異例の日程となったこのカードは、慶大が延長戦の末、立大を5-3と下し、ついに勝ち点を手にした。

 立大からの勝ち点は09春以来、3季ぶり。

    1234567891011121314

慶大 001002000 0 0 0 0 2   5

立大 002100000 0 0 0 0 0   3

慶大:竹内大、山形、○福谷、田中宏-長﨑、松本和

慶大出場選手

1 [6] 渕上(法4・慶應)

2 [4] 湯本(商4・野沢北)

3 [7] 山口(商4・慶應)

  [1] 山形(政1・土佐)

  [H] 宮本真(政3・慶應)

  [1] 福谷(理2・横須賀)

  [1] 田中宏(環4・佐賀西)

4 [9] 伊藤(環3・中京大中京)

5 [37] 松尾(環4・鳥栖)

  [7] 辰巳(文2・郡山)

  [H7] 竹内一(商4・慶應)

6 [8] 青山(環4・関西学院)

7 [5] 伊場(政3・慶應)

  [5] 山﨑錬(商2・慶應)

8 [2] 長﨑(商4・高志)

  [R] 新谷(法4・慶應)

  [2] 松本和(総4・金沢泉丘)

9 [1] 竹内大(環2・中京大中京)

  [H3] 奥橋(環4・岡山城東)

  [3] 髙尾康(商4・慶應)

 頼りになる男が戻ってきた。田中宏(環4)だ。1・2年生が中心の若い投手陣の中で唯一の上級生で、昨季は6試合に登板し無失点、優勝を決めたマウンドにもいた。だが、今季は不振で法大戦までベンチ入りすらままならない日々が続く。そんな中、迎えた今日の一戦。久々にベンチ入りを果たし、マウンドに上がった彼を待っていたのは2点リードながら1死満塁、長打が出れば逆転サヨナラという大ピンチ。それでも、これまで幾度も修羅場をくぐりぬけてきた田中宏は動じない。代打・椎名を三振に打ち取り、続く強打者・長谷川を内野ゴロに打ちとった瞬間、2週間にも及ぶ激闘に終止符が打たれたのだった。

 この日の先発投手は慶大・竹内大(環2)、立大・小室の両左腕。

 慶大は3回表、長﨑(商4)の三塁打でチャンスを作ると、湯本(商4)の実に26イニングぶりとなる適時打で幸先良く先制点を挙げる。

しかしその裏、竹内大は連打で二走者を背負うと二死後、立大の4番岡崎に走者一掃の適時二塁打を浴び、たちまち逆転を許してしまう。

 4回にも同様に連打で許した走者を三塁に背負うと、暴投で更に1点を追加される。結局竹内大は4回を7安打3失点で降板、二番手山形(政1)にマウンドを託す。一方、得点圏に走者を置きながらあと1本が出ない慶大だったが、6回表、二死二塁の場面で伊場(政3)がレフトスタンドへ豪快に二点本塁打を叩き込み同点とし、3試合ぶりの先発起用に応える。

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7回を超えるロングリリーフとなった福谷

 7回から、立大はこのカード4回戦で好投した斎藤隼、慶大は三番手に満を持して福谷(理2)をそれぞれマウンドに送る。

両投手一歩も譲らず、ついに試合は3回戦以来となる二度目の延長戦に突入。慶大は斎藤隼の小気味よい投球の前になかなか走者を出せず、一方福谷は毎回のようにサヨナラのピンチを迎えるも、粘りの投球で立大打線を抑え、スコアボードには「0」が並んでいく。

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値千金の勝ち越し打を放った山﨑錬

 ついに均衡が破られたのはナイター照明が灯された延長14回表。先頭青山(環4)の左安と左翼手のエラーで無死二塁のチャンスを作ると、途中出場の山﨑錬(商2)が一塁線を抜く殊勲の決勝適時打を放つ。更に走者を三塁に進めると、髙尾康(商4)の犠飛でもう1点を追加。この2点で試合は決まった。

 勝ち投手に7回1/3をロングリリーフした福谷。立大は延長に入ってから毎回のようにサヨナラのチャンスを作ったが、後1本が出なかった。また、両軍合わせて1失策という非常に引き締まった試合だった。試合時間4時間17分、正に死闘を制した慶大が勝ち点を2とし、連覇への望みを繋いだ。

 この試合に負けると優勝がなくなるという大事な一戦で僅差ながらも勝利を手にしたことは大きい。とくに、この試合前まで江藤監督になってから初の3連敗とチーム状態は最悪だっただけに、この勝利でチームの再浮上のきっかけをつかめたことは間違えない。だが、首位をゆく早大はすでに勝ち点3、負け数も慶大より1つ少ないため、依然として負けることは許されない厳しい状態であることには変わりはない。だが、5回戦までいった試合については過去3回、5回戦を制したチームが優勝しているという、慶大には嬉しいジンクスもある。今日の試合で見えた連覇への一筋の光、それを信じて残り2戦を慶大ナインは戦い続ける。

選手のコメント

江藤監督

(延長14回の激戦。最後に試合を決めた要因は)粘り。粘り勝ち。(14回裏のピンチの場面で田中投手をマウンドに送ったのは)信頼。信頼しないと出せない。やっぱりああいった場面で頼りになる。(今日の投手陣の評価は)あれだけ頑張ったから。(竹内)大助がまだ本調子じゃない。明治戦まではなんとか本調子になってもらわないと。(残すは明治戦と早稲田戦だが)もうこのまま下がるわけにはいかないから。なんとか勝ち点取っていきたい。頑張ります。

湯本主将

(今日の試合を振り返って)とにかく勝ててよかった。(三回のタイムリーでどんなことを考えて打席に入ったか)今まで対戦したときと比べて小室の球がうわずっていたので、結果はあまり気にせず高めを絶対に打とうと思っていた。(打った球種と感触は)スライダー。真ん中のやや外めの球で芯を外していたのでショートの頭上を越えてくれればと思っていた。越えて良かった。(次の試合に向けて)次の明治戦で、今勝ち点2だが、勝って早慶戦に望めたら。諦めなければ優勝の可能性もあると思う。

髙尾康

(厳しい試合に勝利して)長い試合だったが、後のリーグ戦にもつながるいい試合だった。負けてたら優勝はなくなっていたので勝ててよかった。(スタメンから外れる試合が続いた中での貴重な追加点となる犠飛は)今まで不調でチームの足引っ張ってばかりだった。今日少しでもチームの役に立ててホッとした気持ちとあと2カード継続してチームに貢献したいと思う(気持ちの両方がある。)(次戦の意気込みは)明治に負けたら終わりで、今日の勝ちの意味がなくなっちゃうのでこの勢いそのままにチーム一丸となって勝利に向かっていきたい。

田中宏

(今日、今秋初のベンチ入りだったが、今までベンチに入っていなかった理由は)今まで絶不調だったから。多分、調子が戻ってきたからベンチ入りできたのだと思う。(一打同点、長打が出れば逆転サヨナラもあり得る場面での初登板だったが)下級生がとても頑張って、粘って投げてくれていたので、最後は自分が締めなくてはと思っていたし、調子が悪くても使ってくれた監督、助監督の期待に応えたいという気持ちで投げた。(今日のベンチの雰囲気などは)ブルペンの方のベンチに居たが、みんなよく準備が出来ていたし、絶対勝つぞという気持ちだった。

長﨑

(今日の試合を振り返って)勝ててよかった。今日で終わらなくて良かった。(猛打勝について)勝ちに繋がった?(笑)わからないが繋がってくれたら嬉しい。(最近打撃に苦しんでいたが、修正したところは)そんなに考えていない。とにかく思い切って振って良い結果に繋がればと。(次の明治戦に向けて)今日勝ってもギリギリなのは変わらないので、一戦一戦しっかりと戦っていきたい。

伊場

(貴重なリーグ戦初ホームランだったが)嬉しいですね。あまり貢献できていなかったので、4年生も最後だし力になりたいと思っていた。(慶立戦5試合を振り返って)疲れました。疲れただけですね。やっと終わったという感じ。(明治戦への意気込みは)もう勝つしかない。今日のことは別に考えずに、とにかく次に向けて準備する。

山﨑錬

(試合を振り返って)本当に今日は負けられない試合だった。優勝には負けることが許されないので、勝てて良かった。あと、疲れましたね(笑)(14回の勝ち越しタイムリーについて)タイムリーって程でもないが、サインがバントからヒッティングに変わったので、どんどん振っていくつもりで打っていった。(守備からの出場だったが)いつでも守備につける準備はしていた。一つのミスも許されない場面で、実際に飛んできて、固くなったが思い切って守備をした。(次の試合に向けて)まだまだ負けられない試合が続く。相手は明治で力のある相手。全力で戦いたい。

by Takayuki Fukui

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