慶應スポーツ新聞会

【レガッタ】早慶戦は2連覇ならず

⑤対校エイト①

早大と競り合う対校エイト

4月18日、隅田川にて第79回早慶定期戦が行われた。対校女子舵付きクォドルプルは敗れ、男子第二エイトは去年に引き続く勝利。

一方、2連覇を目指す対校エイトはレース直前、79年の歴史史上初めてというアクシデントに見舞われる。2時間後、気持ち新たにレースに挑んだが、早大の勢いを止めることはできなかった。

①女子

対校女子舵手付きクォドプル

快晴でやや風が強いこの日の隅田川。13:20、対校女子舵手付きクォドルプルがスタートした。

昨年までは、部員不足などの事情で他大学の選手やOBとともにクルーを編成してきた女子のクルー。今年はすべてのクルーを現役の慶大生で構成して挑んだが、早大に11秒離されて惨敗を喫した。昨年に続く雪辱は果たせなかった。

②第二エイト

歓声の沸く桜橋でゴールする第二エイト

続く男子第二エイトは、14:50にスタート。4年生が1人しかいないチームではあったが、見事なチームワークで早稲田を引き離す。早大に7秒差をつけた慶大第二エイトを待っていたのは、桜橋下の大歓声だった。昨年第二エイトの勝利に後押しされたと話す対校エイトの選手たちもいたように、今年も素晴らしい漕ぎで対校エイトへの流れを作る。

③沈没

桜橋に引き上げられるTSUNETO号

続くこの日大一番のレース。桜橋には例年通り、ぎっしりと観客が詰めかけて待っていた。

一報が知れ渡ったのは、直前の練習中だった。慶大エイトが、第二エイトを追いかける船の波を受けて沈没。すぐさま水上救急船が駆けつける。だが、水に浸かったコックスの安部、ストロークの宍戸、7番の梶尾が一時低体温気味になると

④

関係者ら総出で水だし作業が行われる

いう非常事態に。隅田川には、レース続行さえ危ぶまれる不穏な空気が漂う。

一方、水に浸かった慶大ボートは桜橋に戻され、岸部で選手や部員、スタッフによる懸命な水出し作業が行われた。

打ちひしがれる対校エイト

16:30、予定より2時間近く遅れてようやくレースがスタートした。

体調は万全ではないものの、積み上げた練習での自信を糧に、慶大エイトは勝利を狙う。

序盤レースを先導したのは慶大だった。「スタート時で相手より前に出ようと。そうすれば蔵前橋でインコースになりアドバンテージが得られる」(安部・経4)。そこまでは予想通りだった。ところが、本日2度目のアクシデントが見舞う。コックス安部のスピーカーが水で濡れ、使用不可能に。指示がクルー全体に通らなくなってしまう。厩橋付近で早大に追い抜かれた慶大は、そのままリードを広げられ、6秒差で桜橋をくぐった。

本番直前までの仕上がりは万全だった。合宿中、怪我や病気を負った選手もしっかりと調子を上げていた。それがゆえに、「アクシデントの後で気持ちが切れてしまった」(梶尾主将・経4)ことが悔しかった。畠山監督も「勝たせてやりたかった」肩を落とした。

だが、厳しいことを言えば「運も実力のうち」(監督)。梶尾主将も「冷静に振り返ってみると合宿中から勝ち運を逃していたかなという感じがします」と振り返った。 敗因はアクシデントの中だけに見つけられるものでもないようだった。

今後は軽量級選手権、8月には全日本大学選手権が控えている。これから目標に据えたインカレ優勝に向け、「やりなおしていく」(梶尾)。編成し直したクルーで更に漕ぎ込み、さらなる一体感を身につける。不慮の事故を教訓に、敗戦を糧に。更に力強くなったエイトの漕ぎを、夏の荒川で見せたい。

by shina Hatano

コメント

畠山監督

ちょっと可哀想でしたね。実力出せなかったですね。それ(レース前のボート転覆)も実力のうちかなっていう気もしますけど。運も実力のうちということでしょうがないです。(蔵前橋までのリードを縮められた要因は)水没の影響で体が冷えてしまったのと、スピーカートラブル。水に浸かってしまってコックスのコールが届かない。それ以前に自分たちのレートっていう1分間に漕ぐ回数が予定よりだいぶ落ちてしまっていたので、そこで早稲田に出られてしまった。(監督から見たレース前までの仕上がりは)なかなか良かった。勝てるんじゃないかなと思いました。(お話を聞いた時(3月4日)よりも)荒削りだったのが角がきれいになった。本質的に船を走らせるというか進ませるということは彼らは分かっていたので、あとは丁寧にやればばっていうところで。(次のレースは)計量級に出られる選手は出て、それからインカレ。(どう照準を合わせて練習を組み立てていこうと考えていますか)もともと夏に照準を合わせていたので予定通りこなしていくだけなんですけれども、まず彼らのダメージコントロール。切り替えていかないと。今日良かったのは、第二エイトが一矢報いてくれたこと。非常によく頑張ってくれたと思います。

梶尾主将

(振り返って)アクシデントもありましたし、僕自身のケガもあって合宿も全て順調という訳ではなかったので、悔いが残る試合でした。(本番前までの仕上がりは)本番前までの本当に仕上がりは良くて、気持ちものっていました。非常にいい感じで、これは勝てるかなっていうぐらいのまとまりが出ていたんですけど、やっぱりアクシデントの後で気持ちが切れてしまったんじゃないかと思います。気持ちの切り替えが上手くいかなくてまとまりも出なくて、いいところが出せなかったかなという感じです。(水没後、チームでどうまとまろうとしたのですか)僕とストロークの宍戸とコックスの安部が水に浸かって低体温みたいになってしまって、体調の面もありましたし、救助されたところにしばらくいてレースの状況も分からないし、今日レースやるのかとか予備日に別にまた戸田でやるのかとか、先の見えない状況で気持ちが切れてしまったかなと思います。ベストの状況ではなくなってしまった感じです。(合宿中の選手のケガの具合などは)本番前はちゃんと100パーセントのベストなコンディションでした。(では悔いが残ったのは転覆のせい、それさえなければ)ってことでもないです。転覆さえなければっていう気持ちもあるんですけど、冷静に振り返ってみると合宿中から勝ち運を逃していたかなという感じがします。練習を積み重ねたものを練習以外のところで。ケガとか病気とか今回の事故とか、そういったところで勝ち運が逃げてしまったかなと。(試合中は何を考えて漕いでいましたか)試合中はとにかくやるしかないって気持ちでやったんですけど、力及ばすでした。(終わった後、他の選手の方とかわした言葉は)みんな沈んでいて、僕も沈んでいたんでそんなに話してないです。(日本一の目標を掲げる夏のインカレに向けて)やりなおそうと思っています。これからはシーズンに入るので、とにかくクルーボートで漕ぐという感じになる。インカレに向けてまたクルーを組み直したりとかはあるんですけど、他に軽量計選手権ですとかもあるので、とにかくその辺に向けてクルー編成をして一体感を作ってっていう感じになると思います。

高田

(今日のレースを振り返って)今朝のアップまでは順調だったんですが、アップの途中で沈没してしまった。漕ぐ力だけではなく、総合的な力で早大に負けたかなと思います。沈する手前のところで、早大が止まっていた場所で自分たちも止まっていたら、なかったのかなと思うので。ボートの実力では負けているとは思わないが、川でのレースで勝つというところで負けたのかなと思いました。(アクシデントが試合に影響しましたか)気持ち的な穴はあいていなかったが、陸上のアップ、水上でのアップとやって暖めてきた身体が一気に冷えてしまった。2回目のアップでは、いまいち上がりきらず、そのままレースに臨んでしまった。(早慶レガッタにかけた意気込み)自分は2年の時に負けていて、その悔しさを味わっていたので、それは避けたいし、嫌だった。惜しくも届かなかったので現在は不完全燃焼かなという感じ。(劇的な勝利をあげた昨年との違い)技術とか体力での違いはあまりなかったのですが、去年は負けると4連敗になってしまうということで、なにがなんでもという気持ちが強かった。今年は、前に勝利をあげたことで去年以上の、がむしゃらさを出せなかった。(これからの目標)この敗戦を糧にして、今後8月のインカレ9月の全日本でリベンジしたいと思います。

安部

慶大ボート部の持ち味は8人でまとまれること。スピーカーの水没というトラブルに見舞われ、自分の指示の声がこもってしまった。ここぞという時にまとまれなかった(どういうレースを思い描いていたか)スタート時で相手より前に出ようと。そうすれば蔵前橋でインコースになりアドバンテージが得られる。以降はアウトカーブが続くが東武鉄橋でインコースになるからそこでまた離そうと思った(今後の課題)何事にもトラブルがある。漕手の声が聞こえない時は他の人が中継して伝えなければならないし、その練習もしていなければならなかった。今後はチーム全体の一体感を出せば勝ちもついてくると思う。

慶大エイトメンバー

C(コックス) 安部勇人(経4)

S(ストローク) 宍戸一駿(理3)

梶尾豪彦(経4)

山中泰樹(政3)

高田悠樹(経4)

林洋平(法3)

谷知亮(商3)

奥田健斗(経3)

B(バウ) 児島峻輔(経4)

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