チームを統率する柳田主将（写真左）と野口副将（右）
春もたけなわとなり、全国各地で満開となった桜も春風に揺れ一層その花を美しく見せるこの折。いよいよ４月１２日に春季関東大学１部リーグが開幕する。去年果しえなかったタイトル奪取を目指し、奮闘する慶應義塾大学男子バレーボール部。今回はその一端を背負う、主将の柳田将洋（環４）と副将の野口剛志郎（環４）にお話を伺った。１年生時から公式戦に出場を続け、結束力の強いチームをまとめあげるお二方のお話は必見だ。
―まず、現在のチーム状況は
柳田 去年、星谷（理卒）さんと岡田（商卒）さんという結構背の大きい人が２人抜けたので、そういう意味では限られたプレーしかできないというのが現状でありました。正直今年１年は去年以上に苦しくなるのかなというイメージがあったのですが、それよりもやっぱり新しいことに挑戦する方が多い分チャレンジできるということが強くなったので、これからが楽しみだなという感じです。
野口 どのポジションにおいても、誰がスタメンになるのかわからないっていう状況が今年の新チームが始まってそういう条件がありました。一昨年は抜ける穴が１つしかなくてそこに誰が入るかっていう感じではあったんですけど、今年は誰もがチャンスがあるというのがまずスタートでした。そこから大きくチームスタイルももちろん去年と変わりますし、その中で自分たちが何をやらなきゃいけないかということを考えて戦っていかなければならないシーズン、1年間になるかと思います。
慶大の司令塔・野口
－新チームの方針については
柳田 プレーだと先ほどのように身長が小さくなるので、攻撃の幅も狭くなる分サーブカットを返すことが絶対条件になります。しっかり返せるようにするということと、あとは今まで疎かだったわけではないのですが、流しがちであったようなインプレーでの細かいパスだったりとかをしっかり返して攻撃するということは新チームが始まってからずっと言っているので、それが試合中にも鍵になってくると思います。
野口 私は共通認識という点で考えるとすれば、実際にレギュラーじゃない人がレギュラーの課題をすごく考えてくれているというのは合宿を通して感じたことです。試合に実際出ていない人がチームがどういう課題を持っているかという意識を持っていて、練習でも、今のはどういうところがいけないとか、周りからそういう指示が飛びかう集団に去年とはまた違った形でなれているかなと思うので、全員が課題とその改善策を知るという点で全員が共通意識を持ってやっていけています。
－別府、大阪遠征での久々の実戦はいかがでしたか
柳田 さっき挙げた課題をしっかりやらないと勝てないというのがあったので、それが早い時期に気づけたのがよかったと思っています。３月の初めの時期に別府で試合ができてよかったなと。
－新入生の様子はいかがですか
柳田 自分が１年生の時もそうだったのですが、チームに溶け込むのに時間がかかると思うので先輩の僕らからたくさん声をかけようとは思っています。
野口 割かし、そこまで気を使わずにやっていけてる新入生も居るというのは感じます。
攻撃の軸となる柳田
－柳田主将は全日本ユニバに参加されていましたが
柳田 自分よりうまい人がたくさんいたりとか、レベルが高い選手とだったり施設だったりとかでやらしてもらうことによって、元からわかっていたつもりなのですが改めて自分の課題だったりとか、悪い部分が顕著に見ることができた合宿になったので、今までやっていた以上に意識することができたというか…。今後やることが明確になりました。
－柳田主将が抜けていた間、チームはいかがでしたか
野口 そのころはずっと基礎の練習をメインでやっていたので、結構地味な練習ではあったのですが、全員がいかに一つ一つの練習で高い意識を持ってやっていけるかというのを考えていたのですが、柳田や（野瀬）将平（環３）が帰ってきてからユニバでやった練習であったりをこっちのチームでも還元してやってもらって、色々な視点が広がったというのはすごく感じます。
－春リーグの目標は
柳田 目標は優勝、というのは揺るがない毎年の目標です。そのために何をするかということがもちろん重要だし、それは毎年変わることですね。
野口 一緒で優勝することはもちろんなのですが、自分たちがリーグまでの４か月間くらいで貫いてきたスタイルというのを崩さずに、結果にもこだわりたいというのはすごくあります。とりあえずやって勝てたというのではなくて、こういうことをやってきてそれに自分たちが自信を持ってやってきたからこそ試合でも絶対こういうプレーができるというのを考えながらやって、最終的には結果にもこだわってやりたいと思います。
ハイタッチを交わす柳田
－春リーグのキーマンは
柳田 今年は多分居ないというか、全員というか。今までは、例えば去年いた岡田さんとかにスパイクの比重を置いてもらってて結構そっちに負担が大きくかかったりしたのですが、今年は多分そういうことが出来ない年なので全員が分担して仕事をしないと結局負ける試合が多くなると思います。なので、そういう意味ではやっぱり誰がというより全員がしっかりと自分がキーマンだと思って動ければ強いんじゃないかなと思います。
－最後に応援してくださるファンの方々に
柳田 最後の年なのでもちろん悔いに残らない試合をするということが一番で、あとは応援してくださったり、見て下さる方々に楽しんでもらったり自分らがどういうバレーをしたいのかということを伝わるようなプレーをしたいと思っているのでそれで勝てたらなおいいというか、もちろん勝ちたいんですけど応援よろしくお願いします。
野口 本当にでかい人に頼れないチームになるので、新しい慶應のバレーが見れると思うのでそれなりの練習もしているつもりですし、それに応えられるだけの結果を出したいとすごく思っているので、新しい慶應を見て楽しんでいただけたらと思います。
――お忙しい中、ありがとうございました！
開幕戦は４月１２日、日本体育大学世田谷キャンパススポーツ棟メインアリーナBコートにて第二試合、相手は専修大学との戦いになります。当日はTwitterでの速報に加え、ケイスポのWeb上に記事を公開いたしますのでご期待ください！
（取材・中田健太）
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