先日行われた明大戦での快勝の勢いを維持し、波に乗っていきたい慶大の秋リーグ2戦目の相手は白鴎大。今年の春に行われたトーナメント2回戦で、惨敗を喫した相手でもある。白鴎大はその後トーナメント7位まで勝ち進んだ実力校。しかし慶大としても、夏の厳しい練習からの成長を見せつけ、先の敗戦の借りを一部リーグの舞台で返したいところだ。試合序盤はロースコアな展開が続くも、慶大は2Qからディフェンスが機能し点差を二桁に広げる。その後は危なげない試合運びを続け、見事に快勝。これで開幕2連勝となった。
2014/09/07(日) @代々木第二体育館 | |||||
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 第2日目 vs白鴎大 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 17 | 20 | 29 | 19 | 85 |
白大 | 12 | 7 | 13 | 20 | 52 |
◆スターティングメンバー | |||||
選手名(#背番号・学部・学年・出身校) | |||||
PG | #4 伊藤良太(環4・洛南高) | ||||
SG | #19 西戸良(総2・洛南高) | ||||
SF | #10 大元孝文(環3・洛南高) | ||||
PF | #6 権田隆人(政4・慶應高) | ||||
C | #7 黒木亮(環3・延岡学園高) | ||||
◆主要選手スタッツ(背番号/選手名/成績)◆ | |||||
#16 伊藤良太:18得点、#10 大元孝文:19得点、#13 福元直人:3スティール |
1Q、慶大は明大戦と同じスタメンをコートに送り出した。その最初のプレー、ハーフコートオフェンスからパスを展開。大元のアシストから黒木がシュートを決め先制点を奪う。大元はその後もスティールからのワンマン速攻を2回も決め、攻守にわたる活躍を見せた。対する白鴎大もスクリーンを利用したミドルシュートで対抗。しかし、ピリオドの後半では黒木、サワの強烈なブロックショットが炸裂。相手オフェンスの脅威となった。そんなフロントコート陣の好守もあり、5点リードで1Qを終える。
2Q、慶大はガード陣の連続ミドルで得点を重ねるも、白鴎大もゴール下のシュートをしぶとくねじ込み、互いに譲らぬ展開が続く。5分を経過した時点で点差は変わらず5点差。しかしここから慶大のディフェンスが相手を苦しめる。「ガード陣をしっかり抑えようということが一つのポイント」と語る福元を筆頭に、相手オフェンスがハーフコートを超えた時点から激しいプレッシャーを慶大はかけ続けた。それが功を奏し、白鴎大は連続で24秒バイオレーションを犯してしまう。2Q残り5分で慶大が許した得点はわずかに2得点。その間に慶大はスティールからのトランジションオフェンスなどでゴールを奪い続けて、前半終了時には得点差を18にまで広げた。
3Q序盤、ベースラインからのセットプレーでフリーの選手を作りだし得点すると、続くオフェンスでは黒木から伊藤へとつなぐバックドアプレーで得点。豊富なオフェンスのバリエーションを見せた。さらに「自分の持ち味はディフェンス」と語る西戸が相手のオフェンスチャージングを誘うなど、守備の面でもぬかりのないプレーを続けた。勢いに乗る慶大は、福本のバックビハインドパスを受けた吉川がさらに0度で待つ大元へアシストパス。オープンフリーとなった大元は確実にスリーポイントシュートをヒット。このプレーは慶大ベンチ、応援団をおおいに盛り上げた。チームファウルが5つを超えた白鴎大から得たフリースローも確率よく沈め、点差をさらに大きく広げていった。
大差が開いた中で迎えた最終Q、慶大は控え選手中心のメンバーで試合を組み立てた。山崎哲、木村両選手はインサイドで粘りのあるプレーを見せ相手のファウルを誘いフリースローを獲得。そして後藤はわずかな出場時間の中でも、速攻の中心を駆け抜け3アシストを記録。今後への期待が高まる活躍を見せてくれた。メンバーが変わった中でもしっかりと連携のとれたオフェンスとディフェンスを続けた慶大は、大量得点差をキープしたままそのまま試合終了。見事開幕2連勝を飾った。
「点数を50点台に抑えようという目標を掲げて試合に望んだ」と話す中村の言葉通り、慶大は明大戦に引き続きこの試合でも失点はわずかに50点台。自分たちのディフェンスが少なからず1部リーグでも通用しているということを証明して見せた。トーナメントでは不調が目立つ試合が多かった慶大だが、そこから課題を克服し、早慶戦、そして秋リーグの2試合ではいい結果を残している。そんな中迎える次の対戦相手は王者東海大。今シーズンも圧倒的な強さで勝利を続ける東海大に慶大はどのような戦いを見せてくれるのか。見逃せない戦いとなることは間違いないだろう。
(記事:岩田 亮)
阪口HC
思ったより上手くやれて驚いたね。向こうもファウルがかさんだりして大変だった部分もあるんだけど。まあこういった試合を続けていけるようにしたいです。(ディフェンスがうまく機能したのでは)みんなで頑張ることが面白くなってきたかな、という感じだね。一人一人がチームのために頑張るという楽しみを選手がわかってくれれば。(ディフェンスはどこに重点をおいているか)とにかくひとつひとつの技術の基礎練習だね。それをひたすら繰り返しています。(東海大戦への意気込み)胸を借りるつもりで色々と考えながら頑張ります。
[F]中村洸平(理工・4 慶應義塾高)
昨日の試合の通り僕はディフェンスからやろうと毎回思いながらやっていました。今日は得に外のシューターが攻撃してくるチームだったので、ディナイやファイトオーバーを頑張ろう。そしてセンター陣は下から声を出そうというところをチームで話し合って、点数を50点台に抑えようという目標を掲げて試合に望んだので、そういった意識が現れていたと思います。(今回途中出場でしたが、やはり気持ちの作り方などが変わってくると思いますが、気をつけたことや意識したことがあれば教えてください)去年は出てミスをして下げられてしまうということがあり、なかなかものにすることができなかったんですけど、今年は行ってもいいから自分で取り返せるように、ボールをもらって攻めて、ルーズボールを追って、そういう自分の仕事をしようと心がけています。今日はそういう仕事が少しできたかなって思います。まだまだリバウンドとか絡めますしディフェンスでも相手を抑え込めるように、ベンチから出てもしっかりやって行きたいなと思います。(最後に、二連勝でスタートしたこのリーグの今後の試合についての抱負と、体育会四年生という立場から見たチームへの一言をお願いします)次の試合は一部リーグ一位の東海とやるので、そこでどういう試合ができるか、やはり惨敗じゃないですけれど、負けてしまったとしても意味のある負け方、得るものを大きくしてその後の勝てる試合にいかしていこうというところが大切だと思います。あと、今年は四年生として最後なので思い残すことのないように全力で自分のやるべき仕事をやって、ベンチからもコートに仲間に助けの声を出して、それが少しでも仲間の助けになればいいと思います。本当にこの後の残り16試合頑張っていきたいと思います。
[G]福元直人(環3・福大大濠高)
課題にディフェンスを挙げていて、課題であり一番重要な点だと思っていたので、それを一試合通して出来たのが大きかったです。(白鴎大学への対策)春に闘った中でガード陣が起点になっているということが分かっていて、スカウティングでもそれが明らかでした。今回セネガル人がそんなに出てこなかったので、まずはガード陣をしっかり抑えようということが一つのポイントとして挙がっていて、そこは常に意識していました。(攻守にわたって活躍していたが)僕はそんなに能力があるというわけではないので、ディフェンスならしっかり自分のポジショニングをして素早くカバーに反応するというのを繰り返さないと他の人に置いていかれるというか、チームにアジャストできないと思っているので、それをした結果が今回はすごくいい方に傾いたと思います。(スティールやアシストの面でも貢献していたが)出た時に点を取るというのが一つの僕の中での意識なので、それをディフェンスからスティールという形で体現できたことと、点を取りに行く中で他の人にもボールを回せたことは良かったです。(昨日の試合について)昨日もディフェンス勝ちかなといのはあって、去年と同じように前半我慢して後半走るというのは二試合通して出来たので、それが勝因だと思います。昨日今日を通してディフェンスがかたまったし、みんなが何をすればいいかが分かって良かったです。(夏の練習で個人的に意識したこと)自分は3年生で、最上級生ではないからという甘えはなくして、気づいたことがあればどんどん発言したり、もう上級生なので来年のことを考えながら発言していって、チームを引っ張るということも少しずつ意識して取り組みました。(次の東海大戦に向けて)ホントに強い相手だとは思うのですが、過去2年間で自分たちがやることをやってひるまずに立ち向かえば通用して、あわよくば勝てるという展開もあったし、昨日今日と良く機能したディフェンスを試せるいい機会だと思うので、胸を借りるつもりでチャレンジできればなと思います。
[G]西戸良(総2・洛南高)
昨日今日と明治白鴎を相手に戦って、一部の中では勝たなくてはいけない相手だったんですけど、最初から自分たちのペースを作って戦うことができたので、自分たちの思い通りに試合を運んで順調に勝てた試合だと思います。(ディフェンスが好調だったが)やはり自分の持ち味はディフェンスだと思っていて、やらなくてはいけないときに力をだせるようになってきたのでそれをこれからも継続して出来るように頑張りたいと思います。(ディフェンスで特に心がけていることは)相手が行きたい方向のコースにしっかり身体をいれて、相手がやりたいことを思い通りにやらせないということを一番重視しています。(1部リーグで戦ってみて)次の水曜日の試合が一番正念場で、自分たちがいまどのくらい通用するかは次にかかっていると思うので、練習して来たすべてをぶつけられるように頑張りたいと思います。自分の得点に関して僕はあまり気にしないようにしていて、自分が攻めるべきだと思ったときに攻めればチームの流れを崩さずに得点に繋げられると思っているので、得点は取れるときに取るというスタンスを維持していきたいと思います。(夏の練習が生きていると思う場面は)今日の試合でも全員で守るディフェンスっていうのが結構よかったんですけど、夏の合宿でも一人が抜かれたらちゃんとヘルプに出て全員で守るというシステム的なディフェンスの練習をやってきたので、そこが昨日からの試合でしっかり出ているので、合宿が生きたなと思っています。(残りの試合に向けて)一戦必勝だと思うので、先を見ずにその日にある試合に全ての力をだせるようにして、勝てる試合は勝って、負けてしまう試合があるかもしれませんがそこはしっかり反省点を活かして次に繋げていくようにしたいです。
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