【男子ラクロス】全員でつかんだ大きな勝利/全大選手権 北海学園大戦

危なげなく関東学生リーグを制した慶大。あと2勝で学生王者、そしてあと4勝で悲願の日本一というところまで来た。準決勝の対戦相手は北海学園大。序盤こそ波に乗り切れなかったが、徐々に関東王者の実力を見せ終始相手を圧倒。中盤以降は次世代を担う下級生たちが持ち味を発揮し、理想的なラクロスで勝利を収め決勝戦へと駒を進めた。  

 

大選手権準決勝戦 vs北海学園大 2014/11/23(日) 17:10F.O. @大井ふ頭中央海浜公園第2球戯場

チーム名

1Q

2Q

3Q

4Q

慶大

4

5

7

2

18

北海学園大

1

1

0

1

3

 

北海道王者・北海学園大を迎えて行われた準決勝は、今までにはない日没後の試合。やはり違和感があったのか試合の入りが遅かった。試合開始から16分。1-1のこう着状態から切り込み隊長である木島(経4)が追加点となるショットを決めると、ようやくチームが勢いに乗り始める。MF林(経4)が1点、伊藤(法4)が2点を奪い、このQは3点差をつけて流れを手繰り寄せた。

続く2Qでは、好調な4年生の勢いが止まらなかった。AT脇阪(経4)が連続で2点、負けじと伊藤が3点目を決めるなどこの日も活躍が光った。「相手の対策をしっかりしている」(伊藤)日頃の努力が結実した瞬間だ。相手にショットを決められる場面もあったが、終わってみれば7点もの大差をつけて試合を折り返す。

好調を維持する伊藤

好調を維持する伊藤

3Q以降は経験を積ませるという目的もあり、下級生を途中出場させながら試合が進んだ。早大戦で安藤主将が「上級生が作った良い流れに下級生が乗り良い循環が生まれている」と分析したように、まさに理想的な慶大らしいラクロスを見せる。高橋、MD田中(経4)、AT猪野(経4)ら4年生が得点を奪えば、AT野上(政2)、繁益(理3)といった新たな面々もリーグ戦初得点となるショットを決め、上級生と下級生が噛み合い一気に相手を突き放した。

最後の4Q。課題が見えつつも大量得点で北海学園大を圧倒してきた慶大だったが、「集中力が切れていた」と安藤主将が振り返るように、相手に点を奪われるなど前半に比べてやや動きが鈍った。しかし、10点差以上つきながらも攻撃の手をゆるめることはなかった。先ほど初得点を奪った野上と繁益が2得点目をそれぞれ奪い、次戦以降へ確かな手応えをつかんだ。終わってみれば15点差。上級生と下級生、攻撃と守備、あらゆる要素が噛み合った文句なしの勝利だった。

チームに良い流れが生まれている

チームに良い流れが生まれている

関東王者の意地を見せ大差で勝ち切った慶大。4年生のみならず下級生たちも今後につながる活躍を見せ、攻守ともに非常に収穫が多い試合展開だった。しかし試合の入りの遅さや終盤の課題点も併せれば、「良くも悪くも慶大らしさが見えた試合」といえる。しかし4年生の豊かな経験と高い技術、そして下級生たちのハングリー精神と闘争心が混ざり合えば、日本一も決して夢ではないはずだ。そのためにはまず30日に行われる関西学院大との決勝戦に勝ち、2年ぶりの学生王者奪還を果たさなければならない。前人未到の新境地へ、チーム全体が闘志を燃やしている。  

(記事 河合美紀)

 

【選手コメント】

 

安藤圭祐主将(商4)

(試合を振り返って)結果で勝てたのはすごく良かったんですけど、1Qの入りが悪かったし、最後も集中力が切れていたところが何度か垣間見えたので、そこは修正していかないといけないなと思いました。(後輩のゴールが増えてきたが)みんなが学年関係なく点を取れるのはすごい良いことだと思います。(全大選手権が始まったがチームをまとめるのに意識していること)まとめようとしないことをすごく意識していて、僕自身Gですし、オフェンスの事も詳しく分からないですし、色んな人に任せがちなところが多いので、しっかり聞く耳を持つこと、色んな人の意見を取り入れて、最終的に1番良いものをとることですね。(次の決勝に向けて)いつも通り頑張ります。

 

伊藤広大(法4)

(試合を振り返って)1Qで慎重になり過ぎて試合の入りがあまり良くなかったという感じです。2点目が取れたあたりからいつも通りのラクロスができたんですけど、その苦しい時間帯をチームとしてしっかり立て直せなかったのが今日の課題だと思います。(3得点を決めたが)相手の対策をしっかりしているので、そういう意味では相手の出方をわかった上でしっかりプレーできていると思います。(途中出場した後輩たちについて)AT野上が持ち味を出せていて良かったと思います。あと2人はもう少し頑張ってもらいたいです。(前の試合ではケガ人が出たが)主力の2人が抜けてしまったことはチームとして不安要素ではあるんですけど、言っても仕方ないので残りのメンバーで選手層の厚さを見せられるように頑張りたいです。(次の試合に向けて)関西学院大は手強いので、事前にしっかり準備していつも通りのラクロスができたら良いと思います。

 

高橋純(経4)

(試合を振り返って)相手チームのことを分析して、いつもと変わらず、目の前の相手を倒すというところを体現できたのはよかったと思います。(4得点決めましたが自身のプレーに関しては)あまりいつもと変わらずプレーしようと心掛けていて、そこで常にゴールを狙うポジショニングを取ったところに味方から良いパスが来たので、それは決め切れてよかったなと思います。(次の試合に向けて)次の相手もかなり強いチームで、今日の試合と同じように相手のことをしっかり調べて、分析して、練習して、練習したことを出し切って、目の前の相手を倒すことを意識してやりたいと思います。

 

 

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