「日本一に向けて万全の準備ができている」
―印象に残っている試合はありますか。
1番印象に残っているのはFINALの早稲田戦です。試合をやっていて1番緊張しましたし、今までやった中で1番強かったです。タフな試合になりました。今年の目標はもちろんFALCOSに勝って真の日本一になることなんですけど、どういうイメージでチームとして成長していこうかなどを安藤主将(商4)や林(経4)と話し合う時、常に早稲田が引き合いに出されていました。春までに早稲田に10-8で勝てるようにしようとか、夏までに12-5で勝てるようにしようとか、やっぱり何度も対戦してる相手ですし本当に良きライバルだと思っていたので、そんな相手に勝って1つの目標にしていた関東制覇を達成できたことが1番印象に残っています。
―ここまで試合を終えてチームとしての反省点はありますか。
試合の入りの部分もそうですが、プレーが切れたり、ターンオーバーに対する頭の切り替えの部分が遅いので、そこはあと2週間で修正していきたいです。
―現在のチーム状態はいかがですか。
正直、これ以上ないくらい順調に来ていると思います。シーズンが始まったばかりの頃は修正すべき点だらけだったのですが、技術面でも精神面でもすごく成長していて、日本一に向けて万全の準備ができてきていると思います。
―全日本選手権へ向けどんな練習をしていますか。
学生だからとか、社会人だからっていうのは、実はそんなに意識していません。ただ試合まで間があるので、ここでもう一段階、基礎技術や個人技術を伸ばそうと考えています。
―社会人チームを攻めるカギは何だと思いますか。
1対1の部分で勝てるかどうかが、鍵になると思います。今までの慶應は社会人に対して個人技術で勝つのは不可能と諦めて、違う部分で勝負したり奇策を使ったりしてました。でも、それじゃあたまに自分達より強いチームに勝てても、シーズン通して勝ち続けて優勝することはできないと思うんです。だから今年はOFでもDFでも1対1の部分にすごくこだわって練習してきましたし、そこで圧倒できるかどうかが鍵になると思います。
―ここまでご自身のプレーを振り返っていかがですか。
すごく調子がいいです。今シーズンは怪我が多くて不安もあったのですが、何とかFINALまでに治して関東の決勝を迎えることができて良かったです。
―個人として何か目標を持って臨んだシーズンでしたか。
個人としてはベスト12やMVPなど狙っていたんですけど残念ながら何ももらえていません。まだ全日のMVPが残っているので挑戦したいですね。
―全日本選手権に賭ける思いは。
最強だと思っていた2012年で手が届かなくて、もう無理だって思いました。でも「来年絶対日本一になってくれ」っていう相川主将(当時)の言葉がなんとか日本一への思いを繋ぎ留めてくれたけど、去年は社会人どころかリーグ戦すら勝てませんでした。でも今、再び、日本一になる機会が巡ってきました。創部以来最強のチームで、最高のヘッドコーチのもと、このチームが日本で最強であることを証明したい。最高に頼れる仲間と共に日本一という舞台で勝利の若き血を歌いたい。勝利の美酒を飲んでバカ騒ぎしたい。これが俺のDEFEATであり、今の俺の日本一への想いです。
―ラクロス部の4年間で1番楽しかったことは何ですか。
学生王者になった瞬間です。そのために日々練習しているし、どんなに辛くても、悔しくても、目標のために乗り越えてきました。真の日本一になってまたあの喜びを超えるものを感じたいですね。
―ラクロス部の4年間で1番辛かったことは何ですか。
試合に出られずにベンチで応援している瞬間ですね。俺も出たい!出て勝利の中心にいたい!ってずっと思っていました。
―ラクロス部の4年生の中で、どなたかメッセージを伝えたい方はいらっしゃいますか。
面と向かっては言えないのでこの場をお借りして、暴君の俺に7年間耐えてくれたAT大西(経4)とAT高橋純(経4)に感謝を伝えたいです。ありがとう。めちゃめちゃ感謝してます。一緒に日本一獲ろう。
―ラクロス部の後輩たちにどんなことを伝えたいですか。
慶應の良いところは学生主体ということです。目標、方針、練習メニュー人事、年間スケジュール。俺たちの代は2年前と同じように全部自分達で決めました。そこが慶應の強みだし、慶應たる由縁だと思うので、来年もぜひ全部学生でやっていって欲しいですね。
―応援してくださる方にメッセージをお願いします。
応援いつも本当にありがとうございます。僕は慶應ラクロスに本当に感謝していて、学生日本一を2度も取れたのも、22歳以下日本代表になれたのも、アジア大会で優勝できたのも、全部慶應ラクロスのおかげです。その慶應ラクロスが活動できるのも、学校、保護者、友人、全ての人の協力あってです。本当にありがとうございます。これからも慶應ラクロスの応援宜しくお願い致します。
―全日本選手権に向けた意気込みを教えて下さい。
絶対勝ちます。2年前の雪辱を晴らし、勝って慶應が日本で最強であることを証明します。
~脇阪俊輝 “DEFEATの軌跡”~
【選手プロフィール】
脇阪俊輝(わきさか・としき)
慶應義塾高を経て現在経済学部4年。ポジションはAT。背番号は3。171cm。自信あふれるプレーと甘いマスクで見る者を魅了する。
(企画・取材 河合美紀)
コメント