ついに迎えたインカレ最終試合、その対戦相手は近畿大学。中外ととてもバランスのとれたいいチームだ。主力のメンバーを何人か欠いた状態で臨んだ慶大はいつもとは違う戦いで苦戦を余儀なくされた。何度か流れを引き寄せられたか、という場面があったがものにできず最終試合を黒星で終えてしまった。
2014/11/30(日)@代々木第二体育館 | ||||||
第66回全日本大学バスケットボール選手権大会5回戦 vs近畿大 | ||||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | ||
慶大 | 13 | 25 | 11 | 20 | 69 | |
近畿大 | 18 | 14 | 22 | 23 | 77 | |
◆慶大スターティングメンバー◆ | ||||||
PG | #4 伊藤良太(環4・洛南高) | |||||
SG | #19 西戸良(総2・洛南高) | |||||
SF | #14 真木達(環3・洛南高) | |||||
SF | #6 権田隆人(政4・慶應高) | |||||
C | #22 トカチョフ サワ(環1・國學院久我山高) |
第1Q、ファールトラブルに悩まされてしまった慶大はこのクォーターだけで5つのファールをとられてしまう。2つのファールを取られてしまったサワは早くにコートを去ってしまい、怪我でビックマンが少ない慶大にはかなり大きなダメージとなった。シュートが単発になってしまいオフェンスの時間が短く、リバウンドがなかなか取れない苦しい状況だったが、主将の伊藤や途中出場の木村が粘り強いディフェンスで相手の猛攻をなんとか食い止める。木村のスクリーンを使って権田がゴール下に、フリーになったところへ吉川のアシストパスといった光るプレーもあったが、相手のオールコートプレスに引っかかってしまったこともあり少しずつ点差が離れてきてしまう。それでも最後には伊藤がブザービーターで3Pを決め13-18で第1Qを終えた。
第2Q、序盤から吉川が攻守ともに躍動しチームに活気を取り戻す。そこから積極的なリバウンドやルーズボールがうまれ、いい流れを掴んでいった慶大。相手のトラベリングを誘うプレッシャーディフェンスや連続のバスケットカウントで完全に慶大の流れに。相手に何もさせない時間帯が長く続いた。そのまま押し切った慶大は逆転に成功し、6点のリードを奪って38-32で前半を折り返した。
第3Q、開始1分で相手に追いつかれてしまった慶大。その後は点を取っては取られと、一進一退の攻防が続いた。お互いミスも多かったがシュートの精度に悩まされ、また少しずつ点差が開いていってしまった。終盤にはミスが続いてしまい、相手の追撃を許してしまう。このQは59-54で終わり、5点ビハインドで最終Qを迎えることになってしまった。
最終Q、主将伊藤の開幕3Pで試合は始まる。伊藤はその後も合計4本の3Pを決め4年生であり主将である意地を見せた。だが慶大はファールがかさんでしまい、また相手のゾーンディフェンスをうまく崩すことができず苦しい展開となった。他にもナイスプレーが垣間見えるもなかなか点に繋がらずに差が広がってきてしまった。そのまま試合は終了、69-77で敗戦。インカレを8位で終えることとなった。
記事:大地 七海
阪口HC
(試合を振り返って)また同じだったね。もうボロボロなんだよ。3人もいなかったし、伊藤も権田ももうボロボロだったよ。(ゾーンから流れが変わってしまったか)まあ、技術的なことは準備をしているし、問題ないと思うんだけど、練習もギュッと集中的に詰め込む感じでやっていたので、連戦に弱くなっちゃっていたのかもね。(インカレ全体を振り返って)本当に法政戦にすべてを懸けていたので、そこは上手くいったのかなと。ただやっぱりそのあとの連戦に弱かったね。(オールジャパンに向けて)やっぱりバスケットボールを楽しんでいい時期だと思うんだよね。NBLのチームに勝とうとは思ってないけど、4年生には一試合でも多くやらせたいし、インカレの 時も言ってたんだけど、バスケットを楽しんでいきたいね。
[PG]伊藤良太(環4・洛南高)
学生最後の戦いで勝って終わりたかったという気持ちはあったんですけど、チームとして満身創痍ながら最後まで全力でやりきったというのはあったので、今は後悔はしてないです。(オールコートディフェンスとゾーンに対する対応が厳しかったか)練習をしていなかったわけではなかったんですけど、やっぱり一人一人がプレッシャーに対して受け身になってしまって、ミスが連発してしまったのが反省点で、ガードの僕自身もチームを落ち着かせる行為だったり、一本コールを入れれば落ち着かせられた部分もあったので、そういった部分では3試合ともそこでやられてしまったということ は、来年以降なくしていってもらえたらいいなと思っています。(インカレ全体を振り返って)本当に僕自身が主将になってから本当にこのメンバーだったら、日本一になれると思ってチームを引っ張り続けてきたと思っていて、この大会に入っても絶対日本一なるんだという思いで臨んだんですけど、準々決勝5点差で負けてしまって、その5点は何だったんだろうって振り返ってみると、やっぱりもっと詰めれる部分はあって、そういった一つ一つの部分を詰めていけば、来年の後輩たちはもう一回日本一を目指せるメンバーがそろっていると思います。大東戦以降引きずったわけではなかったんですけど、チームとして結果を残せなくて、それでも後悔はなくて今はやりきったと思っています。(伊藤さんにと ってベスト8という結果はどういったものか)去年の結果を上回れたという部分はあったんですけど、実際オールジャパンに繋がってまだ仲間と戦えるというのは嬉しいんですけど、ただ学生である以上学生で日本一は目指したかったし、この悔しさは後輩が背負って来年以降日本一を目指してくれたらなと思っています。
[SG]吉川 治瑛(環4・世田谷学園高)
今日が最後の試合ということで勝とうと意気込んだんですけど、チームがけが人も出て万全の状態じゃなくて、最後はみんなで戦いたいというのがあったんですけど、それが抜けてしまって残念だなという気持ちと、最後4年生として試合に出て、チームを勝利に導けなかったことは本当に申し訳ないなという気持ちです。(逆転 を許してしまった要因は)昨日からもそうなんですけど、プレスに焦ってしまって、ミスが起きてしまったり、今日に関してはうちの攻め手が伊藤しかなくて、大元や黒木の欠場が響いて、最後は地力の差が出てしまったのかなと。ただそれを上手くごまかしていけなかったのは自分の責任かなと思います。(ゾーンディフェンスへの対応は)やっぱり全然上手くいかなくて、チーム全体として苦手意識を持ってしまって、それがよくなかったかなと。来年は慶應がゾーンに弱いと思われているんで、来年のチームにはしっかり対策してほしいなと思います。(最後のインカレを振り返って)インカレ優勝を一年間目標としてやってきたので、絶対優勝したいというのがあったんですけど、大東に負けて それが絶たれてしまって、このあいだの順位決定プレーオフもそうだったんですけど、一度負けてしまうとバタバタしちゃって勝ち切れないという流れができてしまって、それを変えられなかったのは残念でした。でも去年の蛯名さんを中心とした良いチームでも、ベスト8には入れなかったわけで、それを超えてベスト8に入れたことは自信にもなりますし、嬉しかったことなので、それはよかったかなと思います。
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