明治戦を終えた時点で3勝1敗の慶大は、次の試合で勝てば六大学リーグ優勝という好位置につけている。その相手は昨季だけで公式戦で7回も対戦をした法政大学。今後も多くの対戦があると予想されるチームだけに、シーズン初戦で勝利し良いイメージを掴んでおきたいところだ。ゲームは勝負の第4ピリオドで慶大が持ち味の堅守で法大を押さえつけ、見事に勝利。内容、結果共に充実した六大学リーグを終えた。
2015/03/22(日)@明大和泉体育館メインアリーナ | ||||||
2015年 東京六大学リーグ戦vs法大 | ||||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | ||
慶大 | 20 | 25 | 15 | 30 | 90 | |
法大 | 17 | 14 | 28 | 7 | 66 | |
◆慶大スターティングメンバー◆ | ||||||
PG | 福元直人(環4・福大大濠高) | |||||
SG | 大元孝文(環4・洛南高) | |||||
SF | 西戸良(総3・洛南高) | |||||
PF | 黒木亮(環4・延岡学園) | |||||
C | 山崎哲(環4・秋田高) | |||||
第1Q、この六大学リーグで急成長を見せる山崎がいきなり6連続得点でその存在感を発揮した。昨年以上のあたりの強さとインサイドでの得点力を武器に慶大に新たなる風を吹き込んでいる。今シーズンから、主将として、ポイントガードとして、チームのまとめ役を務める福元も活躍。チームメイトに的確なパスを供給し、このピリオドだけで5アシストを決めた。対する法大も#16沼田を中心に得点を重ね、僅差で第2Q に向かうことに。
第2Qから阪口HC はサワをSFとしてコートに投入。「監督に試されていると感じる」と語るサワは、リバウンドやミドルシュートで不慣れなポジションでもはつらつとしたプレーを見せた。上背のある布陣によりディフェンスリバウンドを確実に奪う慶大に対し、法大のオフェンスはなかなかリズムをつかむことができない。一方の慶大はそのディフェンスリバウンドから速攻が飛び出すなど、着実にその得点差を広げていった。
前半で14点のリードを奪った慶大は、いい流れのまま試合を運びたいところであったが、法大はそれを許さなかった。慶大のシュートが外れだすと、お株を奪うような速攻を連発し、開始4分で一気に1点差に。対する慶大もこの日好調の大元、山崎のシュートで再び8点差にまで戻す。しかし法大のエース#24加藤がここで待ったをかけた。不慣れなSFを務めるサワとのマッチアップで1対1を仕掛け連続得点。3Q終了間際にはタフな3ポイントをねじ込み再度点差は1点となった。
迎えた最終ピリオド。黒木のフリースローとファストブレイクからの得点や、サワのバスケットカウントで先制。一方法大は8分を残した時点で沼田が4つ目のファウルを犯してしまい苦しい展開に。慶大はこの隙を逃さずさらにインサイドを中心に得点。ディフェンス面でも堅守で相手を寄せ付けずこのピリオドではわずか7得点しか許さなかった。最後はエース大元が福元からのアシストでこの日6本目となる3ポイント、さらには34得点目となるバスケットカウントを決め勝負あり。終わってみれば24点のリードを奪う大勝で、見事六大学リーグ連覇を達成した。
今季の六大学リーグでは、山崎のスタメンとしての台頭や、サワのSFでの起用といった、新シーズンへの期待が大きく膨らむような内容が多く見受けられた。さらに「勝ちを経験できるというのが新チームにとって一番大事な、チームが成長する要素」と大元が語るように、連覇という確かな結果も手にできたことは、チームにとって大きな収穫であるといえるだろう。次の戦いは京王電鉄杯。進化と成長を続ける慶大バスケ部から今後も目が離せない。
(記事 岩田亮)
大元孝文(環4・洛南校)
(今日の試合をふりかえって)最後の最後まで法政のリズムに合わせてしまった部分があったので、そこは反省しなくてはならないと思うのですが、チームとして練習期間が短い中で今年も優勝できたということは、マイナス面よりもプラス面の方が大きく働くと思います。勝てて良かったです。
(プラス面とは)多分チームの皆も分かっていると思うのですが、17番の山崎の活躍というのはチームにとってすごく大きな意味を持つと思いますし、勝ちを経験できるというのが新チームにとって一番大事な、チームが成長する要素だと思うので、そういう勝ちのイメージを今後の試合でどんどんつけていければ良いなと思っています。
(シュートの調子の良さについて)みんなが自分のためにボールを集めてくれたというのが大きかったので、思い切って打てたというのがこのシュートの結果に繋がったと思います。
(大きな選手が目立ってきたが)そうですね、山崎の成長というのもあって、大きい選手を試合で使えるようになってきたので、そこでチームを大型化することによって、今日のようにリバウンドを取るというチーム作りを多分坂口さんも考えてらっしゃるのだと思います。
(六大学全体をふりかえって、今年度への意気込み) 六大学を経験して、チームや個人の良い部分悪い部分が見えてきたと思うので、それを春の目標である早慶戦優勝に繋げられるように、一人一人が次の練習から考えて、切磋琢磨し合っていければすごく良いチームになるんじゃないかなと思っています。
トカチョフ・サワ(環2國學院久我山高)
(今日の試合を振り返って)いつも5番4番ポジションなのですか、今回は3番ポジションで起用して頂き、普段とは違った動きやプレーが求められ、正直まだ自分が慣れていない部分は有りましたが、個人的には自身の成長につながる試合だったと思います。
(ベンチから試合にでる際、意識した点は)慶應は今、パッシングバスケに注力しているのでしっかり、ボールを素早くうけれるように、と意識して試合に入りました。
(3番スモールホワードというポジションについて)監督に試されていると感じます。3番ポジションをやりたいと思っていたので、期待されているのかなとも思うので期待に応えれるように自身もはやく成長して3番ポジションにできるようにやりたいなと思います。
(六大学リーグが終わって)2連覇出来てよかったです。六大学リーグに向けて2日しかシーズン中練習していない中でこの結果をだせたのは、今後の自信につながりました。また、まだまだ改善点もあるので練習してもっといいチームになればと思います。
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