【バスケ】懸命に戦い抜くも最後は力尽き、新人戦を8位で終える vs東洋大戦

5日間連続となった長丁場の新人戦もこれが最終戦。最後に迎え撃つ相手は現在2部リーグに所属する東洋大学だ。体力的に厳しい戦いとなるが条件は同じ。余る体力すべてを互いに出し尽くした死闘は、試合時間残り1分を切っても1点差という拮抗した展開となった。しかし最終盤で抜き出たのは東洋大だった。この結果を受け、慶大は8位という結果で今季の新人戦を終えた。

2015/06/14()@代々木第二体育館
第55回関東大学バスケットボール新人戦 vs東洋大
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 19 15 16 15 65
東洋大 17 23 15 14 69
◆慶大スターティングメンバー◆
PG 加藤舜王(法2・慶應義塾志木高)
SG 堂本阿斗ディーン(商2・慶應義塾高)
SF 高橋晃史郎(政2・慶應義塾高)
PF トカチョフサワ(環2・國學院久我山高)
C 木村能生 (環2・東山高)
 

新人戦全試合でスタメンを務めた加藤

新人戦全試合でスタメンを務めた加藤

阪口HCは最終戦も信頼を置く2年生をスタメンとしてコートに送り出した。その序盤、東洋大がいきなりオールコートディフェンスを仕掛けてくる。これに対し慶大は連戦の疲れもでたのか、ボール運びの面でターンオーバーを2回犯してしまう。しかしそれでもPG加藤のゴール下へのアシストパスを受けた堂本、高橋の得点で相手にリードは許さない。また、サワの高いオフェンス能力はこの日も健在。そんなサワの活躍もあり1Q残り1分の時点で8点のリードを奪う。対する東洋大も残りの1分で速いテンポの攻撃を見せ6連続得点。リードを2点差にまで縮め第2ピリオドへ。

高橋、サワを中心に得点を重ねる慶大に対し、東洋大もしぶといオフェンスで食い下がってくる。迎えた第2Q残り7分、慶大は再び連続ターンオーバーを犯してしまう。これにつけ込んだ東洋大は速攻からの得点でついに逆転。流れを変えたい慶大はここで1年生3人を投入する。しかしオフェンス面でリズムをつかむことができず5分間で5得点しかあげることができなかった。ディフェンス面ではサワがブロックを見せるなど、奮闘を見せるも、6点のビハインドを背負い後半へむかうことに。

堂本は高い得点力で終盤の追い上げに貢献した

堂本は高い得点力で終盤の追い上げに貢献した

 

 

第3Q、その出だしで東洋大#7大野に連続3ポイントを許してしまい、この試合初となる二桁得点差をつけられてしまう。これに対しサワの1対1からのゴール下での得点や、木村のミドルシュートで対抗するも、なかなか点差を縮めることができない。このチームのピンチを救ったのは堂本であった。恵まれた体格を生かした力強いドライブに加え、加藤のアシストからの3ポイントも決め、このピリオドだけで9得点。引き離しにかかる東洋大に食い下がり、5点ビハインドで最終ピリオドへ。

阪口HCは3Qからメンバーを変えず、最後の10分間の命運をスタメンの5人に託した。高橋がインサイドで得点を挙げれば、東洋大はドライブで返し、サワが3ポイントを決めれば、続くプレーで東洋大も3ポイントを返すという文字通り一進一退の攻防が続いた。その後のプレーでも点差はわずかに揺れ動いたものの、残り2分となった時点で5点のビハインドの展開は変わらなかった。もう後がない状況の中、サワのパスを受けた木村が長い腕を活かしたフックシュートを決め3点差。さらに続くプレーでその木村のアシストから高橋がミドルを決め、残り45秒でついに1点差に詰め寄る。しかし続くプレーで東洋大にゴール下での得点を許し再び3点差に。残り15秒、最後の望みを託したオフェンスで慶大は痛恨のターンオーバーを犯し万事休す。あと一歩のところで勝利を逃してしまった。

 

選手たちは出せる力を出し切り最後まで戦ってくれたが、悔やまれる部分があるとすればターンオーバーとフリースローのミスであろう。ターンオーバーの数は東洋大の11に対して慶大は18。フリースローの成功率もわずか53%に留まった。このような部分を改善できれば、勝てない相手では決してなかった。悔しい敗戦ではあったが、新人戦全体を通してみれば収穫も十分にあった。チームとしては6年ぶりのベスト8入りを果たし、個人成績を見ても、サワが得点王、リバウンド王、ブロック王の三冠を果たし、高橋もリバウンドランキングで3位に名を連ねた。選手たちの成長を十分に感じられる大会であったと言えるだろう。(記事:岩田亮)

 

若い選手たちの秋リーグでの活躍にも大きな期待がかかる

若い選手たちの秋リーグでの活躍にも大きな期待がかかる

トカチョフサワ(環2・國學院久我山高)

(今日の試合を振り返って)おつかれさまでした!それをみんなに言いたいです。よく頑張ったと思います。改善点はいっぱいありますが、いい経験になったと思いますし、今後にそれを生かせればいいと思います。

(新人戦で見つかった課題・収穫は)4ピリがとにかく僕ら弱くて、それは疲れてきて声が出なくなったり、気迫の部分がたりなかったりというのが原因だと思います。1・2年生だからこそ、そういうところをしっかりやらないと、今後上級生のチームに合流したときも力になれないと思うので、そこが課題です。ベスト8に入ってたくさんいろんなチームと試合できたことはいい経験になりました。課題がみえたことが、この新人戦での収穫だったと思います。

(キャプテンとして意識していた事は)新人戦ということもあって、声をだす事を一生懸命チームに浸透させようと思ったんですけど、結果4ピリとか声でなかったので、それはひとりひとりの意識もありますし、僕の呼びかけがもっと必要だったかなと思います。キャプテンとしてもっとやるべきだったかなと思い、不満足に思っています。

(勝ちきれなかった要因は)4ピリ全力で声をだそうと言っていたのですが、ではなんでそれを一試合通してできないのかなと。もし慶應が競る試合に弱いならば最初にしっかり点差をつけなくてはいけないですよね。なんで点差がつかないのかといえば、4ピリだけ頑張ろうとするからで、一試合通して頑張ればいいものを最後だけ頑張ればいいと思っているから勝てないのではないかなと思います。

(秋シーズンにむけて)今回自分はインサイドが通用した面もありますし、外のシュートは入ったり入らなかったりでしたが、リバウンドをとれたことについては個人的にも自信があったのでチームに戻ったときにも自分の仕事を徹底したいです。下級生には全力でがむしゃらに頑張って欲しいと思っていて、期待しています。同期にも個々ができることをしっかりみつけて活躍してもらいたいです。

 

高橋晃史郎(政2・慶応義塾高)

(今日の試合を振り返って)ここ2日間は2年生が1年生を引っ張らなければいけないのに、引っ張り切れずに負けてしまって、今日はそうならない様にと、2年生の間で話して挑みましたが、結果的に負けてしまい、僕も試合中にミスが多かったと思います。また、2年生がもう少ししっかり出来たのではないかと思うので、そこは大会を通しての反省点でした。

(新人戦での収穫は)1.2年生だけでもまとまれるということが分かったし、自分自身も何回も試合に出させてもらい課題を見つけることが出来たし、チームとして、大切な所でまとまるという大きな課題も見つけることが出来たのは、とても大きな収穫だったと思います。

(最後のタイムアウトではどんな話を)相手に得点を決められてしまいましたが、とにかくディフェンスを頑張るということを話しました。先生からは、勝ちたい気持ちが強いほうが勝つ、と言われました。

(秋に向けて)リーグ戦で、自分にも出場する機会を頂けると思うので、そこで今回したミスをすることがないよう、またチームの為に活躍できる選手になれるようにトレーニングを一層頑張っていきたいです。

(他の部からバスケ部に転部されましたが体力的には)凄く辛いです。トレーニングの面でとても辛いです。自分が衰えたということもあるけど、高校時代の相手だった他大の同学年の選手達が上手くなっていると感じました。早く彼らに追いつけるように自分でも努力が必要だと感じています。

 

木村能生(環2・東山高)

(今日の試合を振り返って)初め1Qと2Qですごく相手にやられてしまって、54番の選手にリバウンドを取られてしまって、自分がリバウンドを取らなきゃいけないという思いがあったので、相手にリバウンドを取られてしまって離せなかったのがいけなかったと思います。チームで声を出して守ろうという話をしていたのに初めの方は出来ていなかったと思います。

(新人戦全体の課題と収穫は)初めの試合は自分の調子が悪くチームの足を引っ張ってしまいました。自分の仕事であるリバウンドもなかなか出来なくて、シュートも入っていなかった中でも1年生が凄く頑張ってくれて、6年ぶりのベスト8に入れたというのは、1年生のお蔭というのも有るけど、自分は初めの方はよく動けなかったので順位決定戦や拓殖戦では頑張ろうと思いましたがまだまだ駄目でした。今日も全然で、少し良くなったけど納得できる試合ではありませんでした。

(秋に向けて)秋は1部リーグ戦で、センターのビックマンを相手にすることになると思うので、もう少しディフェンス面でスキルアップすることと、オフェンスでのシュートや動き方なども成長できればと思います。

 

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