第40回全国学生相撲個人体重別選手権大会が靖国神社相撲場で行われ、慶大からは85kg未満級の藪本健太(政3)、時田王右(環2)、100kg未満級の平野皓大(商2)の3選手が出場した。藪本と時田は1回戦で敗退、平野は1回戦で早大・若林を寄り切って勝利したものの、2回戦はこの階級3位となった近大・天野に寄り切られ敗退。11月のインカレに向けて課題を見つけた一戦となった。
第40回全国学生相撲個人体重別選手権大会
平成27年9月20日(日)@靖國神社境内相撲場
7月上旬、11月上旬に行われる全国大会では全選手が無差別にトーナメント、またはリーグ戦に参加するが、この体重別選手権では65kg未満級から135kg未満級、135kg以上級、無差別級まで8つの階級に分けられている。今回は7月26日に行われた東日本大会で結果を残した85kg未満級の藪本だけではなく、補欠選手から繰り上がった時田、100kg未満級の平野も出場した。
85kg未満級一回戦
●藪本(押し出し)柴岡(日体大)
立ち合いの変化に対応できず、敗退。
●時田(寄り倒し)斉藤(日体大)
立ち合いから右手の探り合い。懐に入り左下手を取って自分の形を作ったものの、相手に足をかけられ体制を崩して敗れた。
100kg未満級
一回戦
○平野(寄り切り)若林(早大)
1度目の立ち合いはやり直し。2度目は立ち合いから手数が多い相手の突きをこらえつつも、土俵際に追い込まれて投げられる。しかし、投げた体勢も悪く同体の判定となり取り直し。3度目の立ち合いは力強く、張り手をこらえて、右下手を取ると土俵際まで追い込み寄り切り。両選手の実力が存分に発揮され、しぶとさが出た好取組であった。
二回戦
●平野(寄り切り)天野(近大)
相手に低い姿勢からもぐられ、下から突き上げられるように寄り切られる。
藪本は立ち合いの変化という不運なところもあったが、時田は相手の懐に入る、平野は下から浮かないように攻めるというスタイルを貫くことができた。自らの取り口を確実にすることが、今後の活躍につながるだろう。
(記事:高橋 廉太朗、石井 博己 写真:高橋 廉太朗)
選手のコメント
藪本健太(政3)
(まさかの変化でした)当たったところで出足を引かれてしまいました。
(どのように攻めようと考えていましたか)真っ向勝負で来ると思ったので、そのまま押し出していこうかなと考えていたのですが、立ち合いで止まって、引いてくるというのは予想外でした。
(対戦経験はありましたか)練習でやったかな、というくらいで。試合では初めてかな、という感じです。
(傾向は研究していましたか)これまでは当たってくることが多いようだったので・・・相手の作戦勝ちですね。
(大会前に相手の映像を見ることもあるのですか)大体全国になると知っている人も多くなってきます。東日本だと大体みんなわかっていますね。西日本の人だとデータが足らない時もありますが、前後の相撲を見て考えますね。
(インカレに向けて)みんなで体重を増やした成果がどうでるかな、というところですね。
時田王右(環2)
(惜しかったのではないですか)よくわからないですけど、長い相撲だったので、体力負けかな、と思いますね。
(相手のまわしを取れていました)左が入っていたのですが、相手に右上手を取られて封じられてしまいました。取られたので前褌で攻めて差していこうと思ったのですが、結果が出ませんでしたね。
(スタイルは貫けたのでは)相手の懐に入るのがぼくの相撲ですので、そういう意味では自分の相撲だったのかな、と思います。
(インカレに向けて)団体戦も出るので、チームとして勝てるように、前回惨敗した借りを返せるようにしたいと思います。
平野皓大(商2)
(今日の試合振り返って)今日、会場に着いてから出場する事が分かったので少し驚いたのですが、初戦はなんとか自分の相撲が取れたので良かったです。しかし、2試合目は相手を警戒し過ぎて、相手に思うようにやられてしまいました。もう少し自分の相撲が取れていればもう1勝出来たと思うので悔しく思います。
(初戦は立ち合いのやり直し、取り直しによって3回の立ち直しをする事になりましたが、精神的、肉体的に変化はありましたか)立ち合いのやり直しは大した事は無かったのですが、2回目に取り直しになった時は、自分は負けていたのかなと思っていたので、取り直しになりラッキーだなと思いました。そして3回目の取り直しの時は自分の相撲をしていこうと思い、それが実行できたので満足しています。
(本日の大会で課題は見つかりましたか)1試合目、2試合目は相手がどう来ても、自分は起きないで身体を丸めるという基本の形を維持していこうと思ったのですが、2試合目で相手に脚取りに来られてしまった。なので、ただ丸くなるのではなく、様々な対応が出来るようにもっと動きを速くしていかなければならないと思いました。
(インカレへの意気込みをお願いします)インカレは個人、団体とあるのですが、4年生はこの大会で引退するという事でこの代でする最後の団体戦になるので、特に団体戦に集中していきたいです。昨年のインカレでは自分も出場しましたが悔いの残る結果になったので、今年は4年生をしっかり送り出せるように悔いのない相撲を取っていきたいと思います。