【ソッカー男子】第16節 右サイドが躍動!快勝で首位に勝ち点で並ぶ 中大戦

2得点の活躍をみせた山本

2得点の活躍をみせた山本

今節の相手は中大。最下位との対戦ではあったが、中大のグラウンドという完全アウェイの中での試合となった。試合は、右サイドの溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)、手塚朋克(環2・静岡学園高)の二人が躍動。山本哲平(政3・國學院久我山高)が後期初ゴールを含む2ゴールを挙げるなど3得点で快勝した。これで慶大は引き分けを挟んで4連勝。後期無敗を継続し、勝ち点で首位と並び、悲願の優勝に向け好位置につけた。

 

第89 関東大学サッカーリーグ 第16

2015/10/4(日)11:30KO @中央大学多摩キャンパスサッカー場

 

慶應義塾大学 1中央大学

 

【得点者(アシスト者)】

[慶]23分 山本 哲平

[慶]56分 山本 哲平(溝渕 雄志)

[慶]78分 山田 融(井上 大)

[中]90+3分 内田 祐介(田中 優一)

 

慶大出場選手

GK

宮原隆志(経4・武蔵高)

DF

溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)

DF

久保飛翔(環4・済美高)

DF

望月大知(環3・静岡学園高)

DF

井上大 (総3・國學院久我山高)

MF

山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

MF

宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)

MF

渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)→70加瀬澤力(総3・清水東高) 

MF

手塚朋克(環2・静岡学園高)

FW

田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)→81 小谷春日(環1・藤枝東高)

FW

山本哲平(政3・國學院久我山高)→78 黄将健(総4・近大付属高)

 

田中

ドリブルで相手を圧倒する田中

「調子の良い選手を積極的に起用する」(須田監督)慶大は、松木駿之介(総1・青森山田高)に代え、「練習で絶好調だった」(須田監督)手塚を2試合振りにスタメンで起用した。

慶大はこの試合、徹底的に右サイドから打開を図った。左サイドでボールを奪うと、宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)、井上大 (総3・國學院久我山高)からサイドチェンジ。手塚と溝渕が積極的に仕掛け続けた。8分、15分、19分と立て続けに手塚のクロスからチャンスを作るも中大ディフェンスが素早い対応でシュートまで持ち込めず。迎えた23分、この日慶大が右サイドからの攻撃とともに狙っていた「ディフェンダーからのロングボール」(須田監督)からゴールが生まれる。井上からのサイドチェンジを受けた溝渕が山本へスルーパス。ハーフウェーライン付近からインサイドで放たれた正確なパスは山本へとつながり、これを山本が落ち着いて決め慶大が先制に成功した。26分には田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)が前線でボールを奪い決定機を迎えたがシュートはキーパーの正面。追加点には至らない。しかし、守備陣は相手のシュートを直接フリーキック1本に抑える完璧な内容で前半を終えた。

 

山本とのコンビネーションでゴールを演出した溝渕

山本とのコンビネーションでゴールを演出した溝渕

早い時間に追加点を挙げ試合を楽に進めたい後半。開始からサイド攻撃が一段と活性化する。53分、宮地のサイドチェンジから手塚がクロス。ニアに飛び込んだ山本がフリーとなったが、合わせきれず。さらにこぼれ球を渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)が狙うも、惜しくもゴールライン上で相手ディフェンダーに阻まれた。続く56分、手塚が右サイドで仕掛けるとオーバーラップしてきた溝渕にパス。タイミングで抜け出した溝渕がクロスを上げるとまたもニアでフリーとなった山本へ。今度は山本がしっかりと頭で合わせ慶大が追加点。溝渕・山本のホットラインが再びさく裂した。58分、溝渕が右サイドの1対1を制し、クロスを上げるとフリーの田中がヘッド。しかし、これはキーパーのファインセーブで得点はならず。65分には、相手を抜き去り手塚が自らエリア内に進入し、シュートを放つもこれも相手キーパーに阻まれた。70分に渡辺に代えて加瀬澤力(総3・清水東高)が今季初にピッチに立つと、74分に加瀬澤が自ら突破しシュートを放つも惜しくもゴール左へ。迎えた78分。井上のロングボールが2列目から飛び出した山田融(総4・横浜F・マリノスユース)にピタリと合う。これを山田が落ち着いてインサイドでループシュート。「練習から狙っていた形」(山田)で慶大がさらに中大を突き放した。3点リードで迎えたアディショナルタイムにコーナーから失点を喫したが慶大が完勝。次戦は、「今乗っているチーム」(須田監督)神大との一戦だ。

山田副将の得点に歓声があがった

山田副将の得点に歓声があがった

好調を続ける後期。慶大のストロングポイントは右サイドからの攻撃であろう。しかし、右サイドが積極的に仕掛けられるのは、左サイドバックの井上、ボランチの山田、宮地がバランスをとっているからの外でもない。その意味でこの試合の3点目のゴールの持つ意味は大きいだろう。オーバーラップをして攻撃参加をすることは少ないが正確なキックを得意とし、今季は右コーナーキックのキッカーも務める井上からの完璧なロングボールに、中盤の底でチームを支え続ける副将・山田が決めたこのゴール。このようなプレーが続く限り慶大の勢いは止まらない。残り6戦、慶大が優勝に向けて突き進む。

(記事 太田悠貴)

 

試合後コメント

 

須田芳正監督

(右からの攻撃がはまったが)手塚が練習から非常に調子が良くて、彼は後期、先発で出場した試合では結果を残していて、途中から出るとなかなか自分の仕事をできていなかったので、中大との試合は重たい試合になることが多いのでフレッシュな力がほしかったこともあって起用したところ、期待に応えてくれました。(溝渕選手もよかったが)あの二人は二人でサイドを打開してくれるので右サイドはよかったと思います。(山本選手自身にもゴールが生まれました)彼自身の得点はなかったんですけど、調子は良くて得点には絡んでいたので心配はしていませんでした。彼に言っているのは、「ゴール前に走りなさい、スプリントをしなさい、諦めずに90分間それをやり続けろ」ということなのでそれがしっかりできた結果じゃないかなと思います。(山田選手の調子が良さそうだが)彼はこのチームには欠かせない存在ですし、今季ボランチというポジションで起用してそれ彼が応えてくれて非常によかったですね。(次戦・神大戦に向けて)優勝を目指しているので負けられない。一戦一戦決勝戦のような緊迫感のある試合をやりたいと思います。そのためにはこの一週間いい準備をして、好調な神大の対策をしっかりとして臨みたいと思います。

 

久保飛翔主将(環4・済美高)

(75分過ぎから中大にチャンスを作られ最後にコーナーから失点してしまいました)自分の印象としては、最後のところでやることを徹底できなかったなという印象を持っていて、そこが課題かなと思います。(特に攻撃陣は調子良さそうだが主将から見て)0で抑えれば点を取ってくれるという雰囲気が練習からあるので、守りがいもあります。(次戦に向けて)優勝を目指すうえで相手がどこでも勝つだけなのでひたむきにやっていきたいと思います。

 

山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

(今日の試合を振り返って)3-0で勝てたゲームだったので、最後の失点はもったいないかなというゲームでした。(自身も見事なゴールを決めましたが)スカウティングであそこが空くというのは聞いていましたし、(井上)大が持ったときにあそこを狙うというのは練習からやっていたので練習通りでしたね。(久々のゴールで嬉しかったのでは)そうですね。素直に嬉しかったです。でも最後の失点はいらなかったと思うので、後ろの選手としてゼロで抑える試合が出来れば良かったなと思います。(前半からサイドをよく使っていたが)前半は相手を開かせて、後半は中を使いながら攻撃したいというのを思っていて、手塚も調子が良かったので、よく使っていこうという狙いでした。(後期負けなしですね)1戦1戦集中して戦えていることが今の好調の原因だと思うので、メンバーも固定されていないですし、誰が出てもこの力を継続できるようにやっていきたいと思います。(次節に向けて)前期の中で一番良くない試合をしたのが神大戦だったので、その反省を生かして勝ち点3取れるように、120人一丸となって1週間準備していきたいです。

 

山本哲平(政3・國學院久我山高)

(今日の試合を振り返って)相手が残留争いをしている中で難しい相手だと思ったのですが、勝てることができてよかったと思います。(ご自身の得点シーンを振り返って)2点ともみぞ(溝渕)が出してくれたのですが、最近コンビネーションがとてもいいので1点目に関しては目が合って、完全にいい球が来たのでほぼみぞの得点だと思っていて、2点目もみぞがいい球を出してくれたので感謝したいです。(チームの雰囲気は)Aチームだけでなく、AからCチームまでがいい雰囲気でやってくれているというのが1番チームが好調でいい雰囲気の理由だと思います。(次節神大戦に向けて)前期勝てなかった相手なので、勝てるようにおごらず頑張りたいと思います。

 

田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)

(今日の試合を振り返って)入り方がチーム的に良かったと思うので、早い時間に点を取れたことと、入り方で自分たちのペースに持っていけたことが大きかったと思います。(ドリブルの調子は良かったか)後半は自分も疲れていましたが、相手も同じくらい疲弊していたと思うので、そこをドリブルとかで突いていこうと思って。自分の持ち味でもあると思うので、どんどん仕掛けていけたらいいと思います。(今日の役割は)哲平君と僕の役割は、どっちかが下りたらどっちかが裏の動きというのを忘れないということで、同じ動きをしないように裏、足元の動きは常に意識していました。(惜しいヘディングもありました)惜しいかどうかはわからないですが、ドンピシャ過ぎて。自分はヘディングが下手くそなのでもっと練習しなければと思いました。(次節に向けて)神大もかなり勢いがあると思うので、まずその勢いというところで負けてはいけないと思うので、気持ちだったり運動量だったりというところで上回っていけたら勝利できると思います。

 

渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)

(3-1と良い試合展開でしたが、試合を振り返って)チーム全体として、やりたいことができて今日も良いゲームだったと思います。でも最後の失点は悔やまれるし、反省しなければならないと思います。(ボールを保持する時間が長かったが、どのようなことを考えてプレーしたか)個人的にはもっと中央でプレーするのが得意ですが、今日の展開ではサイドではワイドに開いてプレーするのが良いと思ったので、そういうところを意識してプレーしました。(後期無敗ですが、チームの好調の要因はどこにあるか)チーム全体で目標を共有できていてAチームだけでなくB、Cチームも良い結果を出せているのが好調の要因だと思います。(自身の調子も良いか)まだまだという感じではありますが、これからのリーグ戦、インカレに向けてどんどん調子を上げていければと思います。(次節神大戦に向けて)今からしっかり切り替えて神大とどう戦うかを一週間かけて準備して、僕らは相手より実力が上回っているわけではないので、謙虚にやることが勝利に繋がると思います。

 

手塚朋克(環2・静岡学園高)

(右サイド大活躍でしたね)自分の仕事は仕掛けてチャンスを作るということなのですが、前回は少し迷って縦に仕掛けないことがあったので、今日は自信を持ってどんどん縦に仕掛けていきました。上手く抜けたので、すごくかったと思います。(溝渕選手が追い越してきたときに使う、使わないの判断は)僕もサイドバックの選手だったので、みぞくん(溝渕)の気持ちもわかります。あの人が全速力で上がってくるタイミングがすごく上手いのであの人をおとりに使うのもアリだし、あの人がすごい良い形で上がってきたら自分のドリブルの方向も変わってくるのでコンビネーションも良くなってきてると思います。(サイドバックとサイドハーフだとどっちがやりやすいか)自分は攻撃的な選手で、守備が下手なので今はサイドハーフの方が攻撃ができて楽しいです。ただ、サイドバックで見える視野だったりクロスのあげ方だったりはすごく好きなので、どっちでも勝負したい気持ちはあります。(両方出来ることによってプレーの幅が広がると思いますが)そうですね。だから今サイドハーフやらせてもらっていて勉強になります。(ドリブルはほぼ全勝だったが、ゴール・アシストの数字が欲しかったか)中の入り方もあるんですけど、もっと自分のクロスの精度があれば得点につながると思うので。クロスの精度には自信があるんですけど、まだまだトップレベルではないのでそういう面ではかなり課題だと思うし、しっかり練習していきたいです。(次節に向けて)すごいスタメンで出たい気持ちはあるんですけど、ただチームでの役割とかそういう状況で自分の使い方は変わってくるのでどんな状態でも自分のプレーで試合を決められるように準備していきたいです。

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