【フィギュアスケート】入賞者続々と、女子A団体は準優勝! 東日本学生選手権大会

両者ともに入賞、団体2位となった

両者ともに入賞、団体2位となった

10月17〜18日、東大和スケートセンターにて第9回東日本学生フィギュアスケート選手権大会(通称:東インカレ)が行われた。慶大からはAクラス3名、Bクラス2名、Cクラス3名の計8名が出場。1月に行われるインカレへの出場枠獲得に向け、チーム一丸となって挑んだ。

 

 

 

 

第9回 東日本学生選手権大会 

10月17・18日 @東大和スケートセンター

クラス

選手名

学部学年

得点

順位

団体順位

男子Aクラス

小曽根孝浩

環・3

76.23点

14位

8位

女子Aクラス

鈴木美桜

法・2

78.80点

3

2

 

庄司理紗

総・1

69.38点

8位

女子Bクラス

奥山未季子

環・4

49.82点

16位

4位

 

鈴木伶奈

環・4

52.20点

11位

男子Cクラス

富田雄登

商・3

30.76点

4位

1

 

橋本將太

政・1

41.00点

1

女子Cクラス

棟尾観月

文・2

37.54点

3

4位

速報では3位とお伝えしましたが誤発表があり、4位に訂正されました

 

男子Cクラスで団体優勝した富田・橋本、3位入賞の棟尾

男子Cクラスで団体優勝した富田・橋本、3位入賞の棟尾

怪我が心配される富田

怪我が心配される富田

 男子Cクラスには富田雄登(商3)、橋本將太(政1)が出場。先陣を切ったのは富田だ。昨年は準優勝が続き、個人ではあと一歩で何度も優勝を逃してきた。今年こそはと思いつつも、ケガにより不安が残るまま今大会を迎えた。最初のジャンプは成功したが、苦手だというコンビネーションジャンプは決められず。関カレではステップの振りが一部抜けてしまうアクシデントもあったが、そこはしっかり調整してきた。しかし、ジャンプのミスで得点も伸びず、4位。本調子でないことをうかがわせた。インカレまでには自分の滑りができるよう、調子を上げてきてほしい。

断トツの1位で期待が高まる橋本

断トツの1位で期待が高まる橋本

 

 続いて登場した橋本は、今回も優勝を狙いに行く。関カレで跳んだ2回転アクセルと、この夏習得したという三回転トウループに挑戦したが、どちらも成功ならず。しかし、ミスがありながらも他と差を付けて断トツの1位。「点数は安定してきた」と自身も評価している。ジャンプの出来次第で、さらに点数が伸びることは間違いない。初めて挑むインカレでも持てる力を発揮できれば、優勝もすぐそこだ。

 

 

赤い衣装がリンクに映える棟尾

赤い衣装がリンクに映える棟尾

 

 女子Cクラスに出場した棟尾観月(文2)は、優勝した関カレからさらに成長した演技を魅せた。滑らかで表現力のあるスケーティング技術は、今年になってぐんと高くなっている。直前まで確認していたジャンプは成功させたが、コンビネーションスピンで失速。結果は3位だったが、関カレ以上の高得点を出した。インカレでも十分表彰台を狙えるはず。次はミスのない演技に期待だ。

 

 

インカレ出場が決まった鈴木伶奈

インカレ出場が決まった鈴木伶奈

 

 女子Bクラスには奥山未季子主将(環4)、鈴木伶奈(環4)が出場。女子Bクラスは、団体の得点で1位にならなければ、インカレ出場権を2枠得られないという、非常に厳しい戦いだ。まず登場したのは、昨年インカレ出場を果たせず悔し涙を飲んだ鈴木だ。ラストシーズン、悲願のインカレ出場を目指して挑んだ。最後までスピードが落ちることなく、ジャンプも一つ以外は成功。「Mask of Zoro」を緩急のあるステップで表現する。結果は11位、インカレ出場権を見事獲得した。4年生として、「皆のお手本になれるよう」な演技をしたいという鈴木。今回みせてくれた笑顔をまたインカレでも見せてほしい。

笑顔を見せる奥山主将

笑顔を見せる奥山主将

 

 続いて登場した奥山主将は体調が万全でなく、いつも通りの演技とはいかなかった。ジャンプは少し勢いがなく、最後には転倒もあった。「とても悔しかった」と言うが、「努力した分の力は出し切れた」と、演技に納得はしているようだ。結果は16位。団体では4位となり、インカレは鈴木に託すこととなった。しかし県を代表して出場する国体と、主将として部員をまとめる仕事がまだ残されている。一選手として、また主将として、最後まで力を尽くしてくれるだろう。

 

 

 

 

 

 

滑らかなステップを刻む小曽根

滑らかなステップを刻む小曽根

 

 男子Aクラスに出場した小曽根孝浩(環3)。勝負どころである東日本選手権を目前に、実力を試したいところであった。しかし、結果は14位。ピークを本番に合わせることの難しさを実感する結果となってしまった。冒頭の3回転フリップは転倒。その後のジャンプもこらえて着氷し、後半二つのジャンプが連続で抜けてしまう大きなミスがあった。得意のスピンでカバーするが、演技後には不満げな表情を浮かべた。ミスがなければ十分高得点が狙える、滑り込んできたプログラム。東日本選手権を前に、再び修行の地だという大阪で練習に専念できる環境に行くという。「集中の仕方をもっと考え」たいと語る小曽根。「次こそは」、納得の演技で勝負に出たいところだ。

 

 

8位入賞の庄司

8位入賞の庄司

 東インカレ最終種目として行われた女子Aクラス。慶大からは鈴木美桜(法2)と庄司理紗(総1)が登場した。さきに庄司が登場。曲目は「Giselle」。冒頭の3回転トゥループ‐2回転トゥループの連続ジャンプと2回転アクセルを成功させる。続く3回転サルコウは2回転に抜けてしまうもその後のスピンでは安定したポジションを披露。後半のジャンプでもいくつか回転が抜ける場面があったが2回転アクセルは美しく着氷した。ステップシークエンスでは体を大きくのびのびと使い、客席からも手拍子が起こる。最後のスパイラルとビールマンスピンはともに美しいポジションで大きな拍手を浴びた。最終順位は第8位。ジャンプに課題を残すも「Giselle」の音楽の優雅で可憐な雰囲気を見事表現した。

部員に見守られながら演技する鈴木美桜

部員に見守られながら演技する鈴木美桜

次に登場したのは鈴木。冒頭の3回転トゥループ‐2回転トゥループの連続ジャンプを綺麗に着氷。次のトリプルサルコウは一回転に抜けてしまうが、その後の2回転アクセル‐2回転トゥループは見事成功。後半の3回転トゥループで転倒する場面もあったが、片手を上げた2回転フリップやルッツを立て続けに成功させ、美しいスパイラルとビールマンスピンで観客を魅了した。最終順位は第3位。ジャンプが乱れる場面もあったが、自身振付である「Titanic」の壮大なメロディに持ち味の伸びやかな動きや豊かな表情が印象的だ。「調子は上がってきている」と言う。東日本選手権へ、準備はできているようだ。

 両選手の結果、団体では準優勝。東京ブロックから進歩もあれば課題も見つかった。全日本選手権への切符をかけた東日本選手権に向け、さらなる調整に励むだろう。両選手ともに、らしさの溢れたプログラムであるだけに、完成された演技を大きな舞台で披露してほしい。

 

(文・写真 須佐奈月、山本美樹)

 

 

◇以下、演技後選手コメント

 

奥山未季子(環4

(今大会への意気込みは)インカレ予選ということで、今年は去年よりもさらに厳しく15人しか通れないのですが、とにかくインカレに通ることを目指して練習してきました。ただ、8月の終わりに入院をしてしまい、体の状態があまり良くなかったので、まずは体調を整えることから始まってしまって。ラストシーズンを迎えるに値した練習は正直できていなかったのですが、やった分だけの、努力した分だけの力は出し切れたかなと思っています。(演技の方振り返っていかがでしたか)最後のジャンプを転倒してしまったのがとても悔しくて。あそこは跳べていたら点数も倍になるので、跳びたかったところでしたが、最後まであきらめずにやろうという意識で頑張りました。(これからどのように改善や練習をしていきたいですか)時間もないので、自分が納得できる演技をできるようにしていきたいです。国体もあるので、県を代表して出るものですから、それにふさわしいような演技ができるような選手になりたいと思っています。(主将として、部員の活躍をどう感じますか)夏の練習では厳しくやってきて、体育会として4年生から後輩に教えられることは教えてきたので、今が一番スケート部としてまとまっているかなと思います。個人競技でまとめるのはとても難しいですが、後輩たちの努力もあって今はとても良い状態なので、これを演技の方にも支え合う精神にもつなげていけたらなと思います。(今後に向けて一言)今まで支えてきてくださった学校関係者の方や、15年間習ってきたコーチ、両親もスケートをやるにあたってとても協力してきてくれたので、そういう方たちに最後、やらせて良かったなと思えるような演技をしたいと思います。

 

鈴木伶奈(環4

(今大会への意気込みは)最後の東インカレで、ここで滑るのも最後の試合だったので、とにかくインカレに通過したいという気持ちで挑みました。(調子はどうでしたか)ここ最近の練習は調子が良くて、あまりミスなくできていたと思います。(演技の方振り返って)最初のジャンプだけ力みすぎてしまって抜けてしまいましたが、それ以外のジャンプでカバーできたので、いつも通りできたかなと思います。(次戦に向けて)もっと滑りをきれいに、女子Bでも課題はシニアと同じなので、スケーティングだけでも上のレベルに近づけられるようにしていきたいと思います。皆のお手本になれるように練習していきたいです。(ラストシーズンどのように過ごしたいですか)試合数は少ないですが、一つ一つの試合で、自分のできる演技を精一杯できるようにしていきたいです。

 

小曽根孝浩(環3

(結果を受けて、今のお気持ちは)だいたい分かっていた結果だったので、あまり何も思わないというか。悔しいというよりもこの気持ちをふまえてしっかり東日本に持って行かなければと思っています。後半悪すぎて落ち込むまでもない、というか。ただフリップは自分の中でも良かったなと思いました。あとはしっかり滑り込んで東日本にもっていかないとなと。(東京ブロック終えて、練習の調子はどうでしたか)あまり良くなかったのですが、最後の方は調子も上がってきていて悪くは無かったかなと。やはり本番への持って行き方が問題だと思います。今日もなんとなく集中しきれてなかったかなって。調子の良さもそれを本番に持っていけるようにしていかなければならないですし、何より練習よりも本番へという集中の仕方をもっと考えないといけないと思いました。(今月末の本番まであまり時間も残されてはいませんが、重視していきたい点は)また大阪に行ってくるのですが、最後まで手を抜かずに、ひとつひとつやっていきたいなと思います。ミスはしないぐらいじゃないと、皆に勝てないと思うので、ミスせずスピンもきっちりやって、点数に余裕が持てるぐらいになるように頑張りたいです。(東日本に向けて、一言意気込みをお願いします。)今まではあまり良くなかったですが、次こそは、大事な時こそはやれるということ見せたいなと思います。頑張ります。

 

富田雄登(商3

(今大会への意気込みは)けが明けの最初の公式戦だったので、ひざの具合からどこまでやれるか少し不安だったのですが、直前の練習でも8割ぐらいできていたので、このままミスなくいければそれなりの点数にはなるかなと思っていたのですが。コンビネーションが苦手というのが改めて分かって、練習していかないとと思いました。(今日の演技を振り返って)関カレではステップを忘れてしまって満足にできなかったので、ステップに関しては今回は良かったと思います。一番最初のループが決まったのが良かったと思います。(今後に向けて)インカレまで時間がありますが、その前に交流戦があるので、まずけがを治して、今回ミスしてしまったものをインカレの練習だと思ってしっかり跳べたらなと思います。

 

鈴木美桜(法2

(演技を振り返って)一つ前半のジャンプでトリプルサルコウが一回転になってしまったのが悔しかったのと、後半の体力がもたなくてジャンプにも後半ひとつ転倒があったりと疲れが出てしまったので、そこが反省点かなと思います。(東京ブロック以降どのような練習に力を入れてきたか)今までの練習では、ひとつジャンプが良ければそのほかのジャンプもよくなって、ということが多くて。良くなる分にはいいのですが、ひとつジャンプがよくないとその日の練習全体がよくなくなってしまったりと、波が今まで多かったので、東京ブロックが終わってからはその波をなくすように普段の生活から気持ちの波を作らないように気を付けていました。(練習での調子は)練習ではすごく調子も上がってきていてジャンプもまとまっていたのですが、本番のリンクで朝滑ったときにトリプルサルコウのジャンプのタイミングが合わなくなってしまって、やはり本番でサルコウが入らなかったのは悔しいのですが、全体の練習としては調子は上がってきています。(今季は鈴木選手自作のプログラムですが完成度は)まだまだ間のステップやつなぎの手の振りとかがやはり少し雑になってしまっている部分があると思うので、今日のビデオをしっかり見て、東日本では、ジャンプで転んでしまってもそのあとしっかりステップを踏めるように頑張っていきたいと思います。

 

棟尾観月(文2

(今大会への意気込みは)インカレの予選ということで、自分の演技ができないとインカレに行けなくなる大切な試合だったので、絶対にインカレ通過はもちろんのこと、表彰台を狙おうとジャンプを中心に練習してきました。(練習の調子は)夏の間もずっと調子良い状態で、シンクロを始めたことによってスケーティングスキルを磨けてきたと思います。(今日の演技を振り返って)緊張していたのですが、落ち着いて練習通りにという気持ちで最初から最後まで臨みました。ジャンプに関しては直前の練習で調子が悪かったので不安だったのですが、本番で跳べたので良かったです。できると思っていたコンビネーションスピンができなかったのはすごく悔しいです。毎回コンビネーションスピンは得意でレベルも取れていたので、失敗すると危ないなとは思っていたのですが、いつも気を抜かずに油断せずにやることが大切だなと思いました。(次に向けて)インカレ予選ということで、わりと自分の納得のいく演技はできたので、まだ直す点は多々ありますが、インカレでは今回の失敗の経験を活かしてノーミスを目指して表彰台を狙っていきたいと思います。

 

庄司理紗(総1)

(演技を振り返って)六分間練習の時に自分でコントロールできないくらいにものすごく緊張して、ふわふわ浮いてしまう感じで。本番はそれに比べればまだ地に足がついていた状態だったのでよかったのですが、東京ブロック大会と同じミスをしてしまったりですとか、予定していた構成よりも少し回転数の減ったものになってしまったり、所々まだ練習不足のところがあったので、強化していかなければならないなと思いました。(東京ブロック以降どのような練習に力を入れてきたか)東京ブロックの時に、同じジャンプを二つ失敗してしまって、確実にメンタル面で負けていたと思ったので、そこを強化したつもりだったのですが。まだ爪が甘くて同じミスをしてしまったので、次の東日本では繰り返さないようにしたいです。(練習での調子は)正直全然良くなくて、ここ一週間か二週間くらい何もできない状態で。でも東大和に入ってからは調子がすごく戻ってきたというか、今朝よかったので、その調子のまま本番に臨めたところはよかったです。普段の波がまだ多いので、そこがよくなかったと思います。(東日本選手権への意気込み)なかなか普段練習時間を作り出すのが難しくて、体力の問題だったりメンタル的につまずいてしまうことが多いのですが、できる限り自分で強く持って、本番の時にもう少しトリプルの種類や本数を増やして、成功させられるようにしたいです。

 

橋本將太(政1

(今大会への意気込みは)関カレでダブルアクセルが成功できたので、今回ももちろん成功させて、トリプルトウループもこの期間にできるようになったので、それも入れて頑張ろうと思ったのですが、両方とも失敗してしまい結果としては残念です。それ以外は失敗少なかったので良かったとは思います。(関カレ以降の練習は)ジャンプと、スピンも力を入れてきました。スピンは曲の中だと練習通りのことがまだできなくて、そこが成長しなければいけないところだと思います。(ジャンプは悔しいところでしたが、今日の演技は振り返っていかがでしたか)ジャンプのミスと、スピンも納得のいくものではなかったし、最初出だしも緊張してしまってうまく滑り出しができなかったので、課題はあったかなと思います。結果としては40点も超えることができて、点数的には安定してきたかなと。これからは45、50点目指していきたいと思います。(優勝もして、Cクラスを引っ張る選手になりましたが、)まずインカレでも優勝を目指して、来年はBクラスに出て上位に行けるように、演技の幅も広げていけたらと思います。

タイトルとURLをコピーしました