慶應スポーツ新聞会

【フィギュアスケート】挑戦し続けた慶大勢、声援を力に! 日本学生氷上競技選手権大会②

応援を送り合う慶大部員たち

応援を送り合う慶大部員たち

 

1月5日から7日にかけて行われた、第88回日本学生氷上競技選手権大会(通称:インカレ)。二日目には男女Aクラスショートプログラムが、三日目には同じくフリースケーティングが行われ、慶大から3名が出場した。大学王者を決める大会。レベルの高い戦いに慶應勢も挑んだ。惜しくも団体での表彰は逃したが、鈴木は8位入賞。今後に期待の持てる結果となった。

 

 

 

第88回 日本学生氷上競技選手権大会 フィギュア部門

1月5~7日 @日光霧降アイスアリーナ

クラス

選手名

学部学年

SP

FS

順位

団体順位

男子Aクラス

小曽根孝浩

環3

43.15点

81.62点

124.77点

23位

 

女子Aクラス

鈴木美桜

法2

47.64点

82.92点

130.56点

8

4位

 

庄司理紗

総1

42.95点

81.89点

124.84点

12位

 

新フリープログラムを披露した小曽根

新フリープログラムを披露した小曽根

24位以内に入らなければ翌日のフリーに進めないという、緊張感が漂っていた男子Aクラスショートプログラム。小曽根は“サムライ”の気持ちで位置についた。しかし、「調子が良かった分、考えすぎてしまった」という。前半の3回転トウループとサルコウは回転しすぎで着氷が乱れた。スピン、ステップはスピードに乗り、ジャッジにアピール。最後の2回転アクセルはきれいに成功させた。結果23位でフリーに滑り込むことができた小曽根。完成したばかりのフリープログラムの初披露が叶った。

曲は「tears of dragon」。集大成に向けたこのプログラムは、2年ぶりだというルッツジャンプに挑むなど、新たな挑戦もしている。(詳細はぜひコメントをご覧いただきたい。)ジャンプはミスが続いたが、リンクいっぱいに渾身のステップで魅了。実力通りとはいかず、演技終了後はやり切ったという表情でリンクを出た。今年度他の大会出場はないが、このインカレで課題を確認し、来季に向けて良いスタートを切れたに違いない。見る人の記憶に残るような選手になりたいという小曽根。どこまで完成度を上げられるか、最後まで挑戦を続ける慶大のエースに期待だ。

 

庄司のショートプログラム「ノクターン」

庄司のショートプログラム「ノクターン」

インカレ初出場の庄司は、先輩たちにどこまでくいつけるか。ジャンプの難易度を上げたというショートプログラム、冒頭の3回転ループ‐2回転トウループのコンビネーションを華麗に決め、笑顔を見せた。しかし、課題にしていたループが成功し安心したのか、安定していたトウループが2回転に抜けてしまう。最後の2回転アクセルはしっかりと成功させ、ベストとはならなかったが、難易度を上げて滑り切ったことには自身も納得だ。

フリーでも多少ジャンプにミスがあったが、全体的にまとめあげた。柔軟性の高い美しいビールマンスピンはジャッジも惚れ惚れしただろう。結果、SP13位から一つ順位を上げ総合12位。1年生としては全体で2番目の順位だ。今季はケガを乗り越え、先輩を追いかけてここまで来た庄司。大学初シーズンは充実の1年だったに違いない。さらに上を目指して、納得のいく練習量を積み重ねていって欲しい。

 

鈴木の自作フリー曲「タイタニック」

鈴木の自作フリー曲「タイタニック」

庄司と共に女子Aクラスで団体表彰を狙う鈴木。ショートプログラムでは、冒頭のコンビネーションジャンプに続けて3回転サルコウもきれいに着氷し、ノーミスの演技が見られるかと思われたが、最後のアクセルジャンプでまさかの失敗。1回転になってしまった。「欲が出て」跳びいそいでしまったという。結果6位でフリーは最終グループにくいこんだが、なんと最終滑走。目標の全日本にまさに出場してきた選手たちと同グループで滑れたことは、このインカレで鈴木自身一番の収穫だったかもしれない。

そのフリーの演技は緊張のためか、ジャンプのタイミングがなかなかつかめずミスが続く。しかし、ステップを挟んで気持ちを切り替え、後半からは立て直した。最後は片手を上げた2回転ルッツ。やはり大きなジャンプが彼女の魅力の一つだ。結果は8位入賞。昨年からは一つ順位を上げた。狙っていた団体表彰は、わずか3点差で惜しくも4位。今回は悔し涙をのんだが、国体では共に切磋琢磨してきた早大松嶋と神奈川県代表として出場する。使用中のプログラムはこれが最後の披露になる予定だ。今季の集大成として、悔いのない演技で再び笑顔を見せてほしい。

 

 

1番滑走の橋本將太から、最終滑走の鈴木美桜まで、慶大に始まり慶大で終わった今季のインカレ。仲間の演技が始まるたびにリンクサイドには全部員が集まり、大きな声援が飛び交っていた。慶大スケーターの強みは、いつも仲間がついていること。この団結力はどこにも負けていなかっただろう。慶大を一大勢力にした、4年生の統率力も称えたい。

 

(文・写真 須佐奈月)

 

◆以下、選手コメント

 

小曽根孝浩(環3

23位と苦戦した小曽根

23位と苦戦した小曽根

(ショートプログラムを振り返って)調子は今まで良くなかったのですが、朝の公式練習で久しぶりにノーミスして、こっち来て戻ったなという感じだったのですが。良かった分も本番は考えすぎちゃったかなと。トウループも回りすぎちゃって、そこがネックになったかなと思います。ダブルアクセルは練習でも決められるようになっていたので、練習通りにという意識で臨んで、成功できたので良かったです。(今まで調子が良くなかったとのことですが)関内のリンクの一般利用が終わってしまって、貸し切りもあまりない中で練習環境が良くなくて。新リンクができるここ1か月の間だけ練習がなかなか取れなかったので、調整が良くできなかったという感じでした。集中力も、シーズンのころより甘かったのかなと。(ショートの結果が出たときは)ショート終わった時点でショート落ちすると思っていたので、3年にもなって良くないのですが、正直半分あきらめていたところで。結果滑ることができたので、フリーはまだプログラム作って1か月しか経っていなかったし、どんな結果であれ、今出せるものを出し切ろうと。来年最後のシーズンに向けてのスタートを切るために、どんな結果であろうと滑り切って、完璧になるための課題を見つけることを目標に、フリーは臨みました。緊張は全くなく滑ることができました。(フリーの演技を振り返ると)今までは演技中下を見ることが多かったので、今回は顔を上げる振付が多くて、初めて周りが見えたのかなと思いました。まだまだですが(笑)。あとダブルアクセルは決まったので、今回一応全部降りられたということは自信にもなりました。(新プログラムの選曲について)何曲か候補はあって、前から使いたいと思っていた曲を選びました。もし合わなかったらというのもあって、この時期に変えました。もしかしたらまたプログラムが変わるかもしれませんが、純粋に滑ってみたかった曲だったので。ベターかもしれませんが、個性というよりも自分が気持ちよく滑れる曲にしました。(振付の中でこだわりの点は)今日はまだまだでしたが、体を大きく使うことです。こういう壮大な演技は今までしたことがなくて、今までは小さな演技が多かったので、大きな広い演技ができたらいいなと。フィギュアスケート、最後に集大成見せるのに、後輩たちに大きな背中も見せたいなと思っています。(チームとして出場したインカレでしたが)皆結構良かったので、自分だけ悪くて…本来の実力はもっと出せたんじゃないかと。フリーに関しては、2年ぶりぐらいに3回転ルッツに挑戦したり、まだ挑戦の部分が多かったのでどうなるか分からない部分もあったのですが。ショートに関しては朝も調子が良かったし、もう少し良いところに付けたはずと思うと後悔があって。今まで本当にインカレで良い結果が残せなくて、去年も皆さんに迷惑かけたし、今年も心配をかけてという(笑)。来年のインカレでは今までとは違う自分で臨みたい、という気持ちが強くなりました。最後を意識するきっかけになった試合でしたね。(来季に向けて一言お願いします)人に覚えてもらえる選手になりたいなと。誰かに小曽根孝浩という選手がいたなって思ってもらえるような、選手になれるように。最後まで挑戦し続けて、スケートを楽しいまま終えられたらなと。最後の最後に奇跡起こせたらな、と思います。

 

鈴木美桜(法2

大きなジャンプも魅力の鈴木美桜

大きなジャンプも魅力の鈴木美桜

(ショートの演技を振り返って)普段なかなか入らないトリプル二つが前半に決まって、そこで欲が出てしまったかなと。3つジャンプをそろえることがなかなかできていなかったので、前半二つ決まって、アクセル跳びいそいでしまったので、悔しいです。(フリーでは前半もったいないなという印象でしたが)前半のジャンプが抜けてしまったのが本当に悔しくて、6分間練習から集中しきれてない感じがあったのかなと思います。練習の時から前半のジャンプがなかなか入らなくて、今後の課題になりました。(インカレ前までの調子は)すごく良いわけではなかったのですが、こっちに来てからは調子が上がっていて、今回挑戦したループもクリーンで降りていたので。やはりメンタル面での強化が必要だなと思いました。2回目のインカレを終えて去年はショートで出遅れて、フリーもすごく良かったわけではなかったのですが、今回は最終滑走で滑れたことが、演技は良くはなかったのですが、自分にとって良い経験になりました。最終グループのメンバーも全日本レベルの選手ばかりで、その中で滑れたのは今後のためになったかなと思います。(チームとして出場したインカレでしたが)理紗(庄司)と一緒に出ることができて、正直団体も3位以内に入りたかったのですが、それを達成できなかったのが悔しいです。それでも理紗の演技を見て自分も頑張ろうと思えたし、先輩としても負けたくないなと思いました。インカレに出ない選手も今回応援に来てくれて、リンクサイドに立っていてくれてとても心強かったし、皆には本当に感謝しています。(月末には国体がありますね)早大の松嶋那奈さんと一緒に代表として出るので、さっき会ったら二人で泣いてしまって(笑)。二人で国体は挽回しようと約束しました。今シーズン最後の試合で、ショートもフリーも最後の予定なので、悔いが残らないように、今回の経験を活かして、あと3週間しっかり練習して挑みたいと思います。

 

庄司理紗(総1

フリーで順位を上げた庄司

フリーで順位を上げた庄司

(ショートの演技を振り返って)構成を今シーズンの中で一番難しくした中で、思い切り楽しんで滑ることができたので、失敗はあったのですが、今シーズンの中で一番収穫があった大会でした。(初めてのインカレでしたが)いつもよりは緊張していなくて、インカレという、予選を勝ち抜いてきてここに来たので、あとは思い切りやるだけだと思って、先輩方の応援を力にして頑張ろうと思っていました。(不安要素はありましたか)ショートのループとフリーのサルコウが気になっていて。練習の中でも一番成功率が悪かったのですが、ショートで跳べたので良かったです。ただそれが仇になっていつも跳べるトウループを失敗してしまったのがすごく悔しくて。ゆっくり落ち着いて跳べばぜったい跳べたと思うので。今シーズンはサルコウのパンクが多かったので、それをしっかりしめられたのはすごく良かったと思います。(フリーの演技を振り返って)小さなミスが多かったのですが、課題としていたサルコウも跳べたし、スピードを落とさず滑り切るという目標も達成できたので、来シーズンにつながる試合だったと思います。(一つずつ試合を重ねてきた今シーズンだったと思いますが、これまで振り返って)準備が全くできていない年だったなと。期限が試合と決まっているのに、それまでに自分の中で調整できていなかったのが、悔しいところでした。今回はそれを克服しなきゃと思って練習積んできたので、今回はそれが活かせたと思うのですが、もっと逆算してやっていかなければいけないなと思うシーズンでした。(今後改善していきたい点と意気込みを)今回は準備はできていたのですが、私自身の中ではシーズンが終わり始めてからやっと始まったという感じだったので、来季はすぐ次につながるように、1日1日大切に練習していきたいと思います。

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