5月15日(日)に日吉陸上競技場で行われる第24回ラクロス早慶定期戦。慶大女子ラクロス部はその試合に勝つと10連覇を達成します!そこでケイスポは全5回に渡って彼女たちの10連覇への熱い思いと素顔に迫った対談企画を行いました!
第1回対談は山﨑茉莉花(#89政3=渋谷幕張)、竹村薫(#11環3=桐蔭学園)、力丸絢(#42法3=慶應湘南藤沢)、白子未祐(#96文3=慶應女子)の3年生のMD4人。早慶戦への思いはもちろんのこと、ラクロスを始めたきっかけなどを伺いました!
———まずは、お互いを他己紹介という形で紹介してもらえますか?
竹村→白子
みゆう(白子)は結構赤ちゃんみたいなんですけど(笑)。考えていないようで意外と物事を考えている。考えてなさそうな顔してるんだけど結構考えている。考えすぎて逆にこんがらがっている。プレーは身長も長身ということでダイナミックなプレーもできて海外の選手をイメージして欲しいです。
白子→力丸
力ちゃん(力丸)はいい意味でものの考え方がひねくれてる(笑)。話し合いの時に意見を出し合う際に物の見方の視点が違う。独特の視点を持っている。すごいいいと思う。人の特徴をよく知ってるから人を使うのがうまい。
力丸→山﨑
体が大きいので試合中はその体を生かして勇敢なプレーをしていると思います。あとすごいコミュ症。試合中は力強いプレーをするんですけど、プライベートは恥ずかしがり屋っていうギャップがかわいいです。
山﨑→竹村
かおる(竹村)はラクロスに対して一番熱い人。一番ラクロスに興味を持ってるし、一番向上心がある。周りにもそれが伝わるほど楽しんでやっている。プレーではフィジカルで圧倒できている。頼りになる選手。
———昨年と今年でチームで変わったところは?
竹村:去年よりもさらに一人一人が意見を言える環境になった。去年ももちろんそうだったけど、下の学年も積極的に意見を言えるところは良いところだと思います。
———下の学年で特に意見を言っている選手は?
竹村:さわこ(#33西村=経2・慶應女子)は独特でいいキャラしてるんですけど。
白子:宇宙人。
竹村:宇宙人って呼ばれてるみたいに新たな風が吹き込まれてて、先輩に臆することなく意見を発しているし、そういう点でもさわこはいいなって思います。
力丸:下級生だと萎縮しちゃうところがありますが、そういうところがない子が多い。全体的に。
白子:4年生がみんな優しいよね、あと早乙女さん(#1経4=慶應女子)が面白い。
一同:優しいよねー。
竹村:去年も優しかったけどもっと優しい。意見を聞いてくれるし、取り入れてくれる。
———ここまでで去年と動きが違うなと思う選手や注目の選手は?
白子:かよこ(#99出原=経3・慶應女子)。去年はサブチームと行ったり来たりでかよこ自身もモチベーションが続かなかったけど、今年に入って一回トップに入ってからやる気も出てシュートもたくさん決めるようになった。彼女のシュートは見所だと思います。
力丸:一個下のGのけい(#28大沢=経2・学芸大附属国際)。2年生なのに慶應のGを任されているのはすごいことだと思う。身長も高いし、セーブ率もいいので、着実に成長していると思う。
竹村:私はさわこ。いつも何かやってくれそう。ボールへの執着心がすごくて、周りが落としたボールをすぐに奪うことが試合中に一番できてて、常にゴールに向いている選手なので期待してます。
山﨑:みさ(#62櫨本=経2・慶應女子)です。DFなのにボールを囲って奪う意識が高いのとグラウンドボールも素早く奪っていく選手です。そういうところにセンスを感じます。
———六大学戦を振り返って
———法大戦(3月30日開催。7−7で引き分け)について
白子:大勝できた試合を引き分けで終わらせてしまった。
山﨑:がむしゃらさに欠けてた。勝負ができていなかった。
竹村:ちょっとまずいなと思った。
———立大戦(3月6日開催。後半怒涛の5得点を挙げ7−6で劇的勝利)について
白子:立大はいつも練習試合だと負けるんですけど、ユニフォームを来た試合になるといつでも勝てるんです。
竹村:かよこが決めるべきところでしっかり決めてくれたので、勝利につながりました。
———六大学戦の間に行われた三校合宿(早大、青学大、慶大)に関して
竹村:とにかく負けまくりました。
力丸:早大戦は何もできなくて(1−11で敗戦)・・・
竹村:そこから今まで以上に危機感が強くなった。試行錯誤してプレーしていたけどまだまだ改善できる点はあった。
白子:まだまだやばい・・・
———なぜMDというポジションになったか?
山﨑:ワンサイドゲームになるとアタックやディフェンスは試合に関われなくなるけど、MDは自分が常に当事者になれることが魅力的です。
竹村:元々1年の時はアタックの選手だったんですけど、2年になって自然にMDになって、1年の頃からディフェンスにも関わりたいと思っていて、両方ともできていいなと思います。走る量はすごい多いんですけど
白子:走る量多いよねー、たまに嫌になる(笑)
力丸:アタックもディフェンスもどっちもできて、ボールタッチ数多いのでそこが魅力です。
白子:ディフェンスだけも嫌だしオフェンスだけも嫌だけど、正直アタックの方が好きです(笑)。ただドローもできるので、アタックもドローもできるMDがいいなって思ってます。
———ラクロスを始めたきっかけは?
白子:高校はずっとバスケ部だったんですけど、大学の体育会で一番楽しそうなのがラクロス部でした。
力丸:私も高校でバスケ部だったんですけど、怪我をして飛ぶ練習がしたくなくて、ラクロスだったら飛ばなくていいかなと思って選んだんですけど結局飛ぶそうで(笑)
竹村:中学から始めたんですけど、小学校はずっとピアノしかしてなくて、放課後も遊ばないでレッスンがずっとある生活でした。なのでボールに触れたことがなくて。それが結構嫌で元々中学ではバスケ部に入って指とか怪我してピアノはできなくなるかなと思ってました。ただバスケ部の仮入部に行ったら全然ボールが飛ばなくて、これはセンスがないなと思って。ラクロス部の体験に行ったら、「うまいじゃん」って先輩に乗せられて、そのまま入ったら合ってたみたいです。
———中学に入るまではスポーツはやってなかったんですか??
竹村:水泳は習い事でやってました。ずっとピアノとかオーケストラをやっていました。
力丸:(ラクロスは)天職だ(笑)
山﨑:私も高校までバスケをやっていたんですけど、姉が別の大学でラクロスをやってて、その時の試合を見て、慶應もラクロスが強いし、大学から始めて日本一を目指せるスポーツなので始めました。
力丸:日本一は魅力的でした、バスケだと上まで行っても都大会とかだから。
竹村:大学で慶應を目指した理由は、どこでラクロスをやるかって選ぶ時に高校のコーチが『大久保さん(慶大女子ラクロス部ヘッドコーチ)を尊敬しているから慶應でやってほしい』って言われて慶應を選びました。
———慶大女子ラクロス部に入っていて良かったことは?
山﨑:去年の準リーグ優勝は嬉しかったです。
力丸:同期がすごくいい人揃いで
白子、竹村、山﨑:おおー
力丸:同期のためなら日本一になるために覚悟を決めようと思ってます。最初に入った時は日本一なんてわからないし、綺麗事だと思ってたんですけど、みんなそう思っていたので、日本一っていう目標を定めて一つの方向に向かっていくのはすぐでした。
———ラクロス部3年はどんな学年?
山﨑:動物園。みんなして個性豊か。
———特に個性豊かなのは?
力丸:両隣の人たち(白子、竹村)ですね。
白子:そう?みんなすごくない?
竹村:みゆう(白子)は変だよ、まさ(山﨑)はコミュ障だし(笑)、結構問題児揃い。
力丸:プレー面では本当に向上意識が高くて。
山﨑:お互いに影響を与えられる関係です。
力丸:ビデオを見るのもチーム関係なく学年全体でしちゃう。そういうのは他の学年ではないと思う。
白子:仲良しです
竹村:サブの子でも向上心が強いから、みんなで練習を見合ったり、自分の調子が下がっていてもみんなを見て頑張ろうと思えるところがいいなと思います。
———2年生はどんな学年?
山﨑:2年生も個性豊かだね。
竹村、白子:面白い。
———3年生と違うところは?
力丸:違うところしかない。
山﨑:しっかりものが多い。
力丸、竹村、白子:確かに。
竹村:うちの学年は本当いろんな動物が揃ってる。
———主将(#44渡邉=法4・慶應女子)はどんな人?
山﨑:普段は一人一人にフランクで、どの学年どの選手にも対等に話してくれてて、親しみやすい主将です。今までは積極的なタイプの選手だったんですが、私たちを生かすために展開とか視野を広く持ってプレーしてて、スキルでは部で一番高いものを持っているし、主将としてはみんなを鼓舞する声かけをしていて主将として頼りになります。
竹村:生活面では楽しい人なんですけど、今チームで何が足りないかを考えていて、本当にすごい考えているなと思うし、自分が言ったことは絶対体現しているし、私もやらなきゃと思えるので主将のことが好きです(笑)、ついていきたいですし、絶対勝ちたいです。
力丸:ポジティブだから、一声で空気がわっと明るくなって、いるのといないとで練習の雰囲気が全然違う。あんなにわちゃわちゃしているのに、いきなり怒るところもあるので、いつもごめんなさいと思ってます(笑)。ミスがより一層心にしみる。
白子:私はよく怒られてて、そういうのをいつも懲りずにしっかり指摘してくれるし、褒めるところはすごく褒めてくれるのでこれで良かったんだというのがわかるから、そういうところはみんなやらなければならないことだけれど、一番全員にやってくれている。
———オフ日は何をしていますか?
竹村:暇な人をLINEで募ってみんなで温泉によく行きます。
力丸:そこで見つけたお気に入りの温泉に竹村は一人で行くんですよ。
竹村:リラックスできて,とにかく休みに徹せられる。
白子:みんなでやりたいことがあったら、それぞれメンバーを集めて遊んでます。
———今年の早慶戦は、慶大の10連覇がかかった特別な一戦になります。そのため、今回の早慶戦前インタビューではどの対談でも10という数字にちなんだ質問を一つさせていただいていこうと思います。みなさん10年前はどんなことをしていましたか?
一同:10年前かー。
白子:確かに、10年前から勝ってるってことか。
山﨑:小学4か5年生の頃なので真面目に塾に行って、中学受験の勉強してました。
白子:その頃はカマキリくらい?すごいやせ細ってました(笑)
山﨑:特にわんぱくなわけでもなく、普通に小学生でした。
竹村:ずっとピアノの練習してました。
力丸:「2分の1成人式」ってのがあって、20歳の時の自分が何してるかっていうのを言う機会があったんですけど、親に公認会計士になれって言われて、その時公認会計士ってのが何かわからなくてとりあえず「公認会計士になりたいです!」って言ったら、友達に「レジ打ちのこと?」って言われて(笑)でも今公認会計士じゃないよね・・・早慶戦してる(笑)だから違和感が。
白子:受験もなかったし自由奔放に生きすぎて身長も伸びちゃって・・・フラッグフットボールをずっとやってました。
———早慶戦はどんな舞台ですか?
力丸:秋のリーグとは関係ないように見えて実はかなり関係していると思います。負けてもいいやって試合でもないし、もちろん勝ちを狙いに行く試合だから、リーグ戦と同じくらい大事です。日本一に向かう気持ちと同じくらいの気持ちを持って戦わないと、早慶戦の10連覇って難しいと思うので、その気持ちでやっていきたいと思います。
白子:リーグ戦より慶應生や友達も来てくれるし、観客も応援してくれる人の数も多いし、華やかな舞台です。リーグ戦は本気の勝負ではあるけど、早慶戦は雰囲気を楽しみたい。
竹村:早慶戦は楽しみです。早慶戦はホームなので応援もすごいし、友達もたくさん来てくれるので、應援指導部のみなさんもすごいし、写真を見て振り返っても応援してくださる方の盛り上がる姿がすごいなと思って。みんないい顔してました。日本一を目指している私たちにとって早慶戦は通過点って言われることが多いけれど、負けていい試合はないし。
白子:ないない、特に早稲田だし。
竹村:絶対勝つっていう気持ちをもってやります。
山﨑:私は3年目で初めての早慶戦なんですけど、去年も一昨年も憧れの先輩たちが立っている舞台に自分が立てるっていう緊張を楽しみたいし。
竹村:もう緊張してない?笑(インタビューは4月15日でちょうど早慶戦1ヶ月前)
山﨑:いつも練習してる日吉が応援もすごいのでいつもと違う光景になるし、勝ちたいです。
———相手の早大は合宿と六大学戦など今年に入ってあまりいい印象がないがどうですか?
白子:早大がすごい強いっていうより、私たちがちゃんとできてないって印象が強い。早大はちゃんとやることをやれてるって感じなので、私たちがしっかりやれば試合になるなと思います。
一同:そうだよねー。
———最後に意気込みやファンの方々に一言お願いします
竹村:どんな状況になるかは今はわからないんですけど、どんな状況になっても絶対に勝つというのだけは自分の中で強く思って、去年早慶戦で勝てて本当に嬉しかったので、それが今年もフィールドに出てる人もスタンドで見てる人も全員で勝利を喜べるという結果にしたいと思います。
白子:持ってるものを全て出せるようにしたい。口でいうのは簡単だけど全力を出すのは難しいことなので、練習中からしっかりやって全てを出して勝ちたいです。応援してくれると、私の気持ちも上がってくるので、応援楽しみにしてます。
山﨑:初めての舞台で自分は自信を無くしがちなので、自信を持ってプレーすることが自分の中で一番なので、そのために早慶戦まで自分が自身を持てるために最高の準備をしたいです。また、応援席の人たちにはたくさん『若き血』を歌ってもらえるようたくさん点を取りたいです。
力丸:早慶戦という舞台ではあるけれど、1年生からちゃんと練習でやってきたことを普通に試合で出し切りたいです。自分たちが普段こんな感じで練習してて、こんな感じで試合してますっていうのを見せたいです。
お忙しい中ありがとうございました!
(取材:森田 悠資)