慶應スポーツ新聞会

【弓道男子】団体では力負けも個人では2人が入賞/第46回全関東学生弓道選手権大会

 

今年こそは王座奪還に挑む

今年こそは王座奪還に挑む

慶大弓術部にとって今年最初の大きな大会である第46回全関東学生弓道選手権大会が6月18日、19日に日本武道館で開催された。東京都学生リーグと関東学生リーグに所属する大学の間で熱戦が繰り広げられる本大会。弓道の試合とは思えないほどの大声援も魅力で、その雰囲気は独特だ。新体制になって最初のタイトルを奪取すべく挑んだ男子部だが、力を出し切ることができず団体戦は不本意な結果に。しかし個人戦は蜂谷康一郎(商3)、加藤和樹(商3)が入賞し、意地を見せた。

 

第46回全関東学生弓道選手権大会 

6月18日(土)、19日(日)@日本武道館 

 

団体戦

 

ポジション

選手名

予選

2回戦

3回戦

大前(おおまえ)

本郷一輝 (法1・慶應湘南藤沢)

2番

山下健太 (商2・慶應義塾)

3番

蜂谷康一郎 (商3・桜修館)

4番

日野浩明 (文3・慶應義塾)

落前(おちまえ)

菅谷脩 (法4・韮山)

→3回戦:佐久間淳 (環3・慶應義塾)

 

 

 

落(おち)

稲熊渉 (総4・城北)

合計

 

21

18

19

対戦校

 

 

日大工科

日大

 

 

15

22

 

近年主要な大会での優勝から遠ざかっている慶大弓術部。今年こそはリーグ優勝、そして王座を獲得すべく新体制で試合に臨んだ。例年よりも多くの新入生が入部し、有望株が増えただけに上位進出を狙いたいところ。昨年は競射の末に惜しくもベスト8止まりだったこともあり、リベンジを果たすことが目標だ。

初日に行われた予選。普段練習しないアリーナに加え、男子だけでも87校が参加しているため、雰囲気に呑まれてしまう選手も多い。しかし「去年のことを思い出したりしていた」(日野)など、各々が万全の準備をして予選の舞台を迎える。本大会初出場の本郷、山下が順調に1本目を的に入れて流れを作ると、その後も危なげない試合運びで21中を記録。2位タイで悠々と決勝トーナメントのシード権を獲得した。

本郷、山下の若手二人が試合のリズムを作る

本郷、山下の若手二人が試合のリズムを作る

慶大は2回戦から決勝トーナメントに登場。対戦相手は前日に14中で勝ち上がってきた日大工科。順当にいけば勝てる試合だったが、2本目までに12本中8本しか中てられず、リードはわずかに1本差。それでも3本目は全員的中し、最後は18中対15中で辛くも勝利した。

続く3回戦は同じ東京都学生リーグⅠ部に所属する日大。リーグ戦では2年連続で勝ち星を挙げられておらず、5月に行われた練習試合でも敗れた難敵だ。先手を打ったのは慶大。4人連続で初矢を的中させ、1本目終了時点で5対5と互角の戦いを見せる。しかしその後は2本目、3本目と2人連続で抜いてしまう場面もあり思うように的中を伸ばせない。対する日大は2本目以降外した矢は1本。19中対22中と力の差を見せつけられる結果となった。

力負けしたものの、最後に意地を見せた稲熊

力負けしたものの、最後に意地を見せた稲熊

全関東前の練習試合では勝つ試合も多かっただけに、今回の試合は非常に悔しい部分が多い。「自分たちのやってきたことが100%は出しきれなかった」(稲熊)、「実力が出れば勝ったかなと思う」(日野)と、各々が大舞台で実力を出し切ることの難しさを改めて実感した。そしてリーグⅠ部校という壁の高さを改めて思い知ることとなった。「強いというのは分かっていたが、怖気づいてしまって個々のパフォーマンスが低下し、負けてしまった」(蜂谷)。今後逆襲をするためにもⅠ部校に対しても動揺せずに戦える実力をつけることが急務だ。「まだまだ他校との差を埋めきれていない」(稲熊)、それでも一歩ずつ技術面、精神面ともに進化した姿を見せてくれることだろう。まずは翌週に迫る全国大学弓道選抜大会、少しでも差を埋めて勝ち進むことを期待したい。

 

個人戦

 

選手名

射詰(尺二)

射詰(八寸)

4位~9位 遠近競射

山下健太 (商2・慶應義塾)

×

 

 

日浦琢巳 (法1・城北)

○×

 

 

加藤和樹 (商3・慶應義塾)

○○○

○○×

×

蜂谷康一郎 (商3・桜修館)

○○○

○○×

※射詰…サドンデス形式で各選手順番に矢を放っていく試合形式。3本目までは尺二(36cm)の的、4本目以降は八寸(24cm)の的を使用する。順位決定は同じ的を狙い、中心に近い順に順位を決定する遠近競射が行われた。

 

午後には団体戦に続いて個人戦が行われた。6月12日に行われた予選の結果、日浦、山下、加藤、蜂谷の4選手が出場。多くの選手が参加し、応援も入り乱れる中、加藤、蜂谷の2選手が尺二的を3本連続で中てる。ここで的が小さい八寸的に変わり、多くの選手が振り落とされていく。そんな中でも「自分が慶應代表として結果を残す」(加藤)と意地を見せ、2本連続で的中し入賞を確定させた。順位決定のための遠近競射では蜂谷があわや中心かというところに的中し、「最高の気分だった」と会場を湧かせる。最後は多くの部員がアリーナに降りて見守り、歓喜の瞬間を分かち合った。

個人、団体と抜群の安定感を誇る蜂谷

個人、団体と抜群の安定感を誇る蜂谷

出場は個人戦のみも結果を出した加藤

出場は個人戦のみも結果を出した加藤

(記事・村上慶太)

 

選手のコメント

 

稲熊渉主将 (総4)

練習の時は高的中が出たり落ち着いて弓を引くことができたりといったことができていたのですが、やはり本番になると自分がダメだった矢、自分の調子が良くないところに囚われてしまって普段の実力が出せなかったというのが正直なところですし、それは厳しい目で見れば自分のやりたいことができなかった、試合に対して十分な準備ができていなかったところに繋がるので、大きな反省点だという風に振り返ります。自分のやるべきことをやるというよりも、日本大学に勝つという気持ちが強すぎて足元が疎かになってしまったのではないかと思う。的中は満足のいくものだったが、チームのリーダーとして全員の的中をまとめ上げるところまでは自分の力が及ばなかったので、自分自身もだがチームとして何かできたかと言われると反省点は様々ある。連続で抜く矢をなくす、初矢やト目などの大事な矢はしっかり的、特に星に矢を飛ばしていくところが練習から継続していけるように普段からイメージして取り組んでいきたい。初出場の2人には試合自体も初めてなので、試合の雰囲気を掴めと一概に言っても伝わらない部分はあるので、自分自身がいつもどれだけ自分に向き合っているか、それを試合でどれだけ繰り返せるかといったところが大事だと言っていた。他校は基本に忠実に弓を引いている印象。上手いですし見習うべきところはおおいが、それ以上に弓を引いていて見えない部分、足踏みや胴造りなどの基礎の部分の出来栄えが違うという印象はまだまだ他校との差を埋めきれていないというように思うので、この1週間だけではなく継続してシーズンをやっていきたい。練習の時や落ち着いて引いている部員の様子を見ると今年はベスト4、優勝準優勝といったところが狙えるのかなと思っていたし、チームもその想定で動いていたので落差に驚いている。1本1本の精度を高めるのはもちろんだが、自分だけではなく自分のやったことがチームに還元されて、全員で日本一という一つの目標に向けて徹していくといったところを練習からやっていきたい。2人とも八寸的を2本以上詰めているので、環境が変わっても落ち着いて引けているというのは一定のレベルに達してきているので、そこに関しては嬉しかった。例年に比べて戦力が大きくなり、部員数も男女ともに多く入ったので、これから練習量を積み重ねていくことや、有力と言われていてもそれに奢らず、自分自身のやることを謙虚に見つけて練習に取り組むことが一番大事だと思うので、1年生に限らず頑張っていきたい。来週は優勝したいと思いますし、できるメンバーなので頑張っていきたい

 

加藤和樹 (商3)

最後は情けなかったと思う。団体戦では優勝を目指してやっていたので、自分が出られなかったという悔しさよりも、チームとして勝てなかったことが悔しい。自分はまだまだだと思った。個人戦は正直に言っておまけみたいなものだったが、団体戦が負けてしまった悔しさや、出場できなかった悔しさがあったので、自分が慶應代表として結果を残すと心に決めて引いた。しかしまだまだ満足できる試合ではなかった。今日の試合に向けてはとにかく基本を振り返ることを意識して大会に取り組んできた。シンプルに弓を引くことを意識していて、まっすぐ引いて、まっすぐ放つことが1番大切だと思うので、そのことを意識して練習してきた。他の大学の掛け声に慣れるために、スピーカーを使って掛け声の中引く練習をしていたのでそこは効果があったと思う。団体で日本1になることが目標なので、インカレ、リーグ戦、来週の全国選抜で優勝するためには、全員でまっすぐ引いてまっすぐ放つことを徹底していきたい。

 

蜂谷康一郎 (商3)

団体の方は最後詰め切れない部分があったが、個人戦はかなり良い結果だった。日本大学とは何度も戦ってきていて、強いというのは分かっていたが、怖気づいてしまって個々のパフォーマンスが低下してしまって負けてしまったという点がある。前々から分かっていることなので次回は克服していけたらと思う。団体の方にも出ていたので、団体と比べるとプレッシャーは少なかった。ただ練習でいい矢を出すということをメインでやっていたので、その成果が良く出た。遠近競射は最高の気分だった。今日の個人の結果は4,2,4なのでまだ詰め切れる部分はあるので、来週はそういった点も全部つぶして確実に4本中てられ続けるようになればと思う。

 

日野浩明 (文3)

実力が出れば勝ったかなと思う。僕はいつも通り試合に臨めた。体が動かないように意識することをいつも言われているので、それを意識して試合に臨みました。弓に触れている手先を意識するよりも、体を動かさないで試合に臨むということを意識して、今日の朝も練習してきたのでそれを1番意識した。同じ1部のチームなので彼らに勝つことが僕たちに求められていることなので勝てなかったのは残念。ユーチューブに去年の大会の動画があるので、それを見たり、いつもは道場だが今回は体育館なので去年のことを思い出したりしていた。来週の全国選抜では今日と同じように前日にやろうと思ったこと、朝これをやろうと決めたことをしっかりとやって僕がぬかないで試合が終わるようにしたい。

 

山下健太 (商2)

全関東学生弓道選手権大会というのは僕が1年生の頃からの憧れの試合だったので、去年は全く絡むことができなかった中、出場できて夢のようだ。今日の試合に向けてはいつも通り自分ができることを全力で行って準備してきました。対戦相手はどこと当たっても強いだろうなと思っていたが、実際に戦ってみて改めて強さを知った。来年はぜひ優勝したいと思う。

 

本郷一輝 (法1)

自分たちの調子が良くなく、相手校もあまり調子が良くないのに負けてしまい、課題の残る試合だった。この試合のためにだいたい1か月間ほど練習し続けるのだが、最初の2週間頃までは他大学に勝てるくらいの的中をキープできていた。しかし、後半になるにつれて自分たちが固くなり、あまり技術面での向上が見られずに下降気味になってしまった。予選はシードを取り良い調子だったが、準決勝で交代が入ってしまった時点でもう負けたような雰囲気が流れていたので、そこは課題。個人的には、これだけ騒がしい会場というのは人生で初めてだったので少し緊張した。最初の矢を全て入れられたことに関しては、僕の仕事なのでやらないといけないと思っていて、そこで少し気を抜いて2本目とかを外してしまったのもあると思う。来週の全国選抜では同じミスを繰り返さず、勝つことが目標なので、徹底的にやっていきたい。

 

 

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