―今の自身の状況は
私は去年、日本選手権の時から怪我をしてしまってシーズンを棒に振るくらい走れなかったので、今年に入って1月くらいからやっとスパイクを履いている状態で、例年に比べて仕上がりが遅いんですけど、それはもう分かっていることなので自覚しつつ、ちゃんと上がっていくことを信じて今練習しています。
―今、焦点を合わせている大会などはありますか
陸上だとグランプリシリーズっていうのがあるんですけど、それの静岡でやるグランプリ静岡というのがあって、自分の専門種目の200メートルがあるのでそこでタイムを出したいなと思っています。
―今年力を入れたい種目は200メートルですか
そうですね、自分が一番得意なのが200メートルなので。200メートルがメインなんですけど、そのために100メートルが必要だと思っているので、100メートルの試合にも積極的に出たいなと思っています。
―昨シーズン、怪我をしていた時の気持ちは
去年は世界陸上があって、リレーで出られるかもしれないなっていうのが頭にあったので、どうしても日本選手権に全てを賭けて自分で考えて練習していたんですけども、日本選手権の前から怪我というか体調があまり良くなくて。そのためにずっと1年間練習してきたのに思っていること、やっていることが全てうまくいかなくてすごく辛かったです。
―それを経て成長したなと感じる部分はありますか
どうしても結果を出したいという気持ちが強くて、そういう気持ちがあって無理をしているなって気付いた部分があって。焦っても結果的には最短距離で結果を出すことはできないなというのが分かりました。余計に怪我をして復帰するまでに時間がかかったりとか遠回りしてしまうんだなというのを思ったので、結果を出したい気持ちが今も強いんですけど、そういう時に焦らずに急がば回れだなと思いました。そういうところを気を付けています。
―怪我をする前と後で練習メニューなどは変わったりしましたか
メニューの量的なものはそんなに変えてないんですけど、疲れている時に無理やりやらないとか体のケアをするようにしています。―現時点で目標としているタイムはありますか
100メートルは11秒6代、200メートルは23秒中盤を出したいです。(自己ベストは100メートルが11秒77、200メートルが23秒48)
―そのタイムに向けて、自身の課題や足りないところは
怪我をしてしまって1回今までやってきた事を見直さなくてはいけない時期があって、リハビリとかでなんですけど。体の使い方を大きく変えて今年練習し始めていて、自分の今までの体の使い方を変えたからすぐにはしっくりこないんですけれども、自分は体が小さいんですけど大きく走るっていうのが自分の特徴だと思っていて、それが失われていたので大きい走りが戻ったらいいかなと思います。
―大きい走りで参考にする選手などはいますか
うーん…いないですね。
―自分なりにやっていくということですか
去年とかは大きい走りだからショートが走れないんじゃないかと思ってスピードが速い選手の真似をしていたんですけど、それで怪我をしてしまったので「もう真似するのはやーめた」と思って(笑)。自分らしく走って、自分らしく走っている延長にスピードもあるんじゃないかと思うので、自分らしく大きく走りたいです。
―3年生になって意識の変化はありますか
大学で陸上できるのってあと2年なんだなと思うと、すごく大事にしなければいけないなと思います。
―3年生は競技に集中できる時間だと思いますが、最も伸ばしたいところは
変えていきたいなと思う部分は気持ちです、取り組み方というか。私はけっこうネガティブなので悪い方に考えてしまうんですけれども、慶應の競走部で練習できていたりすることとか、みんなと一緒に練習できていたりするのとか、支えられているなって思うことが監督がいない分最近多いので、そういう面も見ていければなと思います。1人でやっていると思うと辛くなってしまうのでもうちょっと環境に感謝して、そういう気持ちで取り組めたらいいなと、目標じゃないんですけど。そういうところが3年生になって感じられるんじゃないかなと思います。
―大きな大会については
今年はアジア大会があって、4年前のアジア大会は出ているのでもう一度アジア大会に出たいなというのは今年はあります。でも今はまだ練習し始めという感じが強いので、すぐにアジア大会がどうとか言うレベルではないので、そういう大会に出るとかを目標にするのではなく、自分らしいランニングを取り戻す方が先じゃないかなと思います。
―年間目標は
今年は日本選手権が例年よりも早いのでそれまでに間に合うかどうかが自分でもどうなんだろうという気持ちがあります。気持ちは無理やり日本選手権に合わせなくても、今年のシーズンが終わるまでに自己ベストを100メートルも200メートルでも出したいです。どの試合でもいいです。
―欲しいタイトルは
タイトル欲しいって思ったことがあまりなくて、自分は優勝とかライバルとか順位にこだわるよりは記録に執着があって、記録が更新できたら自分が報われると思っているのでそういうスタンスでいきたいです。
―毎試合自己ベストを出すのが理想ですか
理想はそうなんですけどね(笑)
―シーズンに向けての意気込みをお願いします
今はシーズンが目前でどうなのかなという気持ちがあって、すごく楽しみっていう気持ちが強いわけじゃないのが正直な気持ちなんですけど、今自分がやらなくてはいけないことは調子が良くても悪くても同じだと思うので、今の自分の状況を把握しながら頑張りたいです。
―中村選手、お忙しい中ありがとうございました!
By Tomoki Kakizaki
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