初戦の中大戦に敗れてしまった慶大。何が何でもまず一勝が欲しい状況の中、対するは法大であった。まず、D1の上杉海斗(環3・清風高)・韓成民(環3・つくば国際大東風高)組、D2の逸﨑凱人(環2・大阪産業大付属高)・畠山成冴(環2・湘南工科大付属高)組がストレート勝ちし、ダブルスをリードして折り返す。だが、シングルス下位ではファーストセットを奪ったS6の福田真大(商1・慶應湘南藤沢)とS4の韓がともに逆転負け。S5の畠山がストレート勝ちしたが、S3の甲斐直登(環1・日出高)ストレート負けした。これで3-4とリードされた状態でS1とS2を迎える。しかし、S1の上杉、S2の逸﨑がともに勝利して慶大も一勝目を上げた。
8/30,31 関東学生テニスリーグ 第2戦vs法大@中央大学テニスコート
慶大5-4法大
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| 慶大 |
| 法大 |
D1 | ○ | 上杉海斗・韓成民 | 2{6-3,6-4}0 | 塚越・山田 |
D2 | ○ | 逸﨑凱人・畠山成冴 | 2{6-3,6-3}0 | 長田・前崎 |
D3 | ● | 井上智文・平山浩大 | 0{6(4)-7,1-6}2 | 米田・楠原 |
S1 | ○ | 上杉海斗 | 2{7-6(6),6-4}0 | 塚越 |
S2 | ○ | 逸﨑凱人 | 2{6-0,7-5}0 | 長田 |
S3 | ● | 甲斐直登 | 0{3-6,4-6}2 | 太田 |
S4 | ● | 韓成民 | 1{6-4,1-6,2-6}2 | 村上 |
S5 | ○ | 畠山成冴 | 2{6-2,6-3}0 | 籔 |
S6 | ● | 福田真大 | 1{6-3,4-6,1-6}2 | 寒川 |
合計 |
| 5 |
| 4 |
D3の井上智文(商4・慶應義塾高)・平山浩大(環1・京都外大西高)組は米田・楠原組を相手にファーストセットでタイブレークに持ち込んだものの奪われると、セカンドセットはほとんど流れをつかめないまま3ブレークダウン。1-6で落とし、ストレート負けを喫した。
D2の逸﨑・畠山組は貫禄が出てきた。ファーストセット第4ゲームで逸﨑のリターンを中心に攻撃を組み立てブレーク。1ブレークアップの状態で試合を進め、まず1セットを先取する。セカンドセットでは第1ゲームでいきなりブレークしたが、第6ゲームでブレークバックされる。それでも、続く第7ゲームを再びブレークすると、勢いそのままに第9ゲームもブレーク。セカンドセットも6-3で奪いストレート勝ちした。
D1の上杉・韓組は塚越・山田組との対戦。ファーストセット第3ゲームで0-40とされブレークのピンチを迎えたが、これを粘りのテニスでキープした。お互いキープが続く第8ゲームで韓がラリーで相手のミスを誘ってブレークに成功すると、第9ゲームでは上杉がサービスエースを連発し、一気にファーストセットをモノにする。セカンドセットになっても上杉・韓組の息の合ったプレーが多く見られた。4-4で迎えた第9ゲームで上杉の好リターンで攻め込んでブレークすると、第10ゲームはラブゲームでキープ。D1もストレート勝ちした慶大がダブルスをリードして終えた。
シングルスの下位でポイントを奪い早めに勝負を決めたかった慶大だったが、少し苦しむ展開に。S6の福田とS4の韓はファーストセットを奪ったものの、セカンドセットとファイナルセットを奪われ逆転負け。両選手ともにラリー勝負を仕掛けてくる相手に対し、メディカルタイムアウトを取るなど疲れの色を隠せなかった。
S5の畠山は中大戦のシングルスとは打って変わって躍動を見せた。ファーストセット第6ゲームでブレークし、4-2とするとそのまま一気に畳み掛けて1セット先取。セカンドセットは互いにブレークし合う展開となったが、集中力を切らさず戦った畠山に軍配。5-3で迎えた第9ゲーム、サービスエースで仕留めてゲームセット。シングルス下位終了時点で3-3の同点となった。
S3で出場した甲斐は終始流れをつかめなかった印象だ。1セット先取を許し続くセカンドセット、第4、8ゲームでブレークチャンスまでは行くものの、あと一押しが足りずキープされた。第9ゲームでブレークを許し、第10ゲームをキープされたことで4-6でゲームセット。法大にリードを許し、勝利のためには残りのシングルスを2つとも取ることが絶対条件となった。
S2の逸﨑はファーストセット第1ゲームでいきなりブレークすると、なかなか試合に入れない長田をしり目に次々とショットを決めていく。1ゲームも取らせることなくファーストセットを奪う圧巻のパフォーマンスを見せた。セカンドセットになっても逸﨑の思い切りの良いスマッシュが長田を襲った。6-5で迎えた第12ゲーム、逸﨑は2本のサービスエースを奪う。前に出てボレーを叩き込む積極性も見せた。ストレート勝ちでS1の上杉にすべてを託した。
その上杉はファーストセットで2ブレークアップの4-0まで一気に試合を進める。だが、畳み掛けられなかった上杉はタイブレークまで持ち込まれてしまう。このタイブレークも互いに譲らぬ熱戦に。一時は塚越にセットポイントとされたが、粘った上杉がなんとかファーストセットを奪う。セカンドセットに入ると第1ゲームでまずブレークを許すがすぐさまブレークバック。第4ゲームでも多彩な攻めを見せて1ブレークアップとする。上杉もそのまま6-4でセカンドセットも奪い、ストレート勝ち。合計5-4で法大に勝利した。
第1戦に続き、2日間に渡って行われた。2戦続けて団体戦の結果がS1次第となったが上杉が調子を上げてきたことは好材料だ。次は「王座」出場権獲得に向けて非常に重要な明大戦。全員が一丸となって戦う姿勢で撃破してほしい。
(取材・記事 森本凜太郎)