慶應スポーツ新聞会

【相撲】個人戦は3人が初戦突破も決勝トーナメント進出はならず 第94回全国学生相撲選手権大会1日目

 シーズンもいよいよ大詰めの時期を迎えた。11月5日、全国学生相撲選手権大会、通称インカレが両国国技館で行われた。シーズン最後の公式戦であり、最大の目標である今大会。初日の個人戦には5選手が出場し、樋口貴仁主将(環4)と長谷川大起(総1)、谷口孝(経4)の3人が初戦を突破したものの、いずれも次戦で敗れ、優秀32選手決勝トーナメントに駒を進めることはできなかった。2日目には団体戦が行われることとなっており、慶大相撲部はBクラストーナメント3位、Aクラストーナメント進出を目指す。

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善戦も初戦突破はならなかった平野

 

第94回全国学生相撲選手権大会1日目

2016/11/05@両国国技館

 

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1回戦で会心の相撲を見せた樋口

 2日間にかけて行われるインカレ。初日の個人戦のトップバッターを務めたのは主将・樋口。大1以来の対戦だったという相手選手に対し、「諸手突きにヤマを張る」作戦が結果的に功を奏した。試合の主導権を掴み、見事完勝を収めた。続く藪本建太(政4)、平野皓大(商3)は惜しくも敗れたものの、谷口が安定感のある相撲で相手を全く寄せつけず。シードの長谷川に加え3選手が2回戦進出を決めた。

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最後のインカレで初戦突破を果たした谷口(右)

 2回戦の樋口の相手は城山聖羅(東洋大)。昨年は高校横綱にも輝いた強豪選手と早くもぶつかることとなった。互いに一歩も引かない押し合いで見せ場を作ったものの、最後は相手の力強い張り手に態勢を崩され、土俵外に押し出されてしまった。続く長谷川は押し相撲で相手を圧倒し、谷口は強烈な張り手を見舞うも最後は押し切られ、ここで敗退。長谷川が唯一の3回戦進出者となった。

 

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アマ横綱・トゥルボルド(奥)に果敢に挑む長谷川(手前)

 いよいよ決勝トーナメント進出のかかった3回戦。だが、長谷川もまた相手が悪かった。3回戦は昨年のアマ横綱・トゥルボルド(日大)との対決。なんとか一泡吹かせたいところだったが、右の差し手を抑えられ「うまく組ませてもらえなかった」と、持ち味を出せないままあっさり寄り切られて完敗。これをもって、慶大の個人戦の試合は終了となった。

 

 全国の猛者共が集まるインカレのレベルの高さを実感させられた個人戦だったが、慶大相撲部にとっては2日目の団体戦こそが正念場。慶大は2回戦からの登場で、東海学園大とCクラス突破校のカードの勝者との対戦となる。それに勝てば、準々決勝で因縁のライバル・早大との今季初対戦が実現する。Aクラストーナメントの宿願達成に向けて、初日以上の熱戦が繰り広げられることは間違いない。慶大相撲部の快進撃に期待だ。

(記事:江島 健生)

 

結果

個人戦予選トーナメント

A組1回戦

○樋口 押し出し 谷合(大東大)

  • 藪本 押し出し 西本(朝日大)

2回戦

  • 樋口 押し出し 城山(東洋大)

 

B組1回戦

  • 平野 寄り倒し 鈴木(大東大)

 

C組2回戦

○長谷川 寄り切り 三浦(日医大)

3回戦

  • 長谷川 寄り切り トゥルボルド(日大)

 

D組1回戦

○谷口孝 押し出し 阪本(奈県医大)

2回戦

  • 谷口 押し出し 海上(弘)(九州情報大)

 

以下、コメント

樋口貴仁(環4・明大中野)

(一回戦は先日のリーグ戦では2-5で敗れた大東大の選手が相手だった)あの試合は良い相撲が取れました。(やはり対策も講じていたのか)対策はしていました。大東大の谷合(空)選手とはまず1年時のリーグ戦で初めて当たって、負けてしまったものの競った良い試合でした。その後彼とはインカレでも対戦して、そのときは僕が立ち合いで変化してそのまま流れで勝ったんです。それで今回3回目の対戦だったのですが、(以前より)身体が大きくなっていた上に、今年のリーグ戦では平野が谷合選手に負けていたので、強くなっているのだろうと思って見ていました。ただ一方で、そこまで実力は変わらないと思ってもいたので、リラックスして臨むことができました。(どういう風に戦いたいと考えていたのか)向こうは普段突っ張ってくる選手で、諸手突きで来るのかリーグ戦の時のようにかちあげで来るのかは悩みましたが、最終的には諸手にヤマを張りました。最初立ち合いは(諸手に対し)中に潜って右を差そうとして入ったのですが、その時は「待った」がかかって。再度取り直しになって今度は思い切りぶちかまして行くと、相手が(最初動いてきた分)躊躇があったのか当たりが弱く押し勝つことができて、一度は向こうも押し返してきたのですが、僕の方が重心が低かったのでこらえて、また引いてきたところをスーッと勢いで持っていけました。(ただ、2回戦の相手が昨年の高校横綱の東洋大の城山(聖羅)選手でした)彼は化け物ですね。この間の国体でも2位でした。(どういう心境だったか)(自分自身)一回戦に勝って(波に)乗ってはいたのですが、流石に体格が違いますし勝てないだろうと思っていました。ただ(彼は)右手を差してくるという話があって、それだったら差してきた右手を掴んでとったりをするか、もしくは横や後ろに突こうと思っていたのですが、立ち合いをしたときにまず左手の張り手が見えたので、自分も張り手で応戦すると自分の手の方が早くて、それで相手に圧力をかけることができて多少残せました。ただ、後が続きませんでしたね。(次は大事な団体戦になる)私は4年間ずっと「個人戦の樋口」と呼ばれていて、団体戦では仕事をしない癖に個人戦ではちょいちょい勝ち抜いていく野郎だという印象が周りからあったらしいので(笑)。それを払拭するためにも最後活躍したいですね。相手はまだわかりませんが、もし東海学園大が勝ち上がってきたときは、相手は130㌔オーバーの身体の大きい選手ばかりで体格では劣ってしまいますが、スピードと力で上回れれば十分勝つことはできると思います。そこを突破したら次は早大ですね。対戦する可能性の高い谷本(将也)君は1個下で僕より力が上の選手ですが、試合になればまたわかりませんし、そこは意地でも勝ちたいと思います。また早大に勝てば、塾長招待会で塾長に会えるので、体育会主幹としても参加したいなと思っております(笑)。

 

谷口孝(経4・慶應義塾)

(今日の取り組みを振り返って)初戦は素人の方と戦うということで、逆に緊張してしまいました。そういった相手に引かれて負けてしまってはいけないと思っていたのですが、立ち会いでしっかり当たっていけたので良かったと思います。2戦目は、張られてびっくりしてしまいました。一回押し返したのですが、そのまま負けてしまって。個人戦では引退試合ということで悔しさはあるのですが、実力は出しきれたのかなと思います。(コンディションは)緊張しやすいのであまり眠れなかったのですが、頭は冴えていて体は動くし良かったと思います。(大学生活最後となる今大会。迎えるにあたって違いはあったか)慶大は個人戦で出られるのは5人までと決まっていたのですが、出るつもりでいたのが部内で6人いて。今回は時田が「引退試合なので出てください」と、優先して出してくれたので、下手な引退試合は出来ないという気持ちでいました。けがをしないように、というのはもちろんなのですが、日々の稽古が終わっていくにつれ自分の引退というのが明確に見えてきて、一日ごとに時間が減っていくのを普段よりも意識していました。(明日の団体戦に向けて)ここ2年間ベスト8まで進んでいて、去年は維持という形だったのですが、今年はBクラスで優勝してAクラスの予選に出たいです。その場合、早慶戦に勝利しなくてはならないのですが、それをチームとしても目指しているので、早慶戦で勝ってベスト4以上に進出し、Aクラスの相撲を取ることを目標にしたいです。僕が出る、出ないに関わらず、出たら選手として頑張りますし、出なかったとしても選手のサポートをしてチームに貢献出来たらと思います。あとは、チームとして「出る人以外のサポートが大事」というように、自分が4年間で学んだことを一つでも後輩たちに伝えられたら良いと思います。

 

藪本建太(政4・慶應義塾)

(最後の公式戦でしたが意気込みは)どうにか何勝かしてやろうと意気込んでいたのですけれども、負けてしまいました。勝負の世界なので仕方ないと思います。(調子はどうだったか)1,2週間前に体調を崩してしまって、調子は万全とは言えなかったのですけれども、何とかやってやろうという気持ちでした。(取り組みを振り返って)不甲斐ない相撲でした。自分の持ち味があまり出せない相撲でした。(いつも以上に体格の大きい対戦相手でした)体格の大きい相手との対戦には慣れていたのですけれども、どうも体調のせいか自分の乱れのせいかどちらかはっきりしませんが、あまりよくない相撲で負けてしまいました。個人戦を終えればもう明日の団体戦までに練習もないので改善の余地がない中で、明日につながる相撲を取ってやろうと思っていたのでそこは残念ではあります。(明日の団体戦、交代選手に入っているがどのような意図があるか)もともとチームで布陣を組んでいて、自分のやりたい最善の方法で自分のやりたい相手とできるようにしていました。唯一対策していなかったチームと明日対戦するので、その作戦の意味はなかったです。(明日の団体戦の意気込みは)自分の相撲人生の集大成となるのが明日の試合になると思っています。練習量に関してはどこのチームにも負けていないと自負しているので、その思いをしっかりぶつけていきたいと思っています。

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