慶大ホッケー部は今回で90回目を迎える早慶定期戦に臨んだ。開始早々ボールを奪われると、早大のペースで試合が進む。2分、5分には立て続けに失点。嫌な流れを断ち切ろうと奮闘する中、さらに追加点を奪われ前半を0−3で折り返す。後半は何度かチャンスをつくるも、得点につながらない。するとPCによる2失点、パワープレイ中の1失点と点差をひろげられ試合終了。伝統の一戦で0-6と無念の敗戦となった。
第90回早慶ホッケー定期戦
11/6(日) 14:45試合開始 @早稲田大学東伏見グラウンド
| 前半 | 後半 | 合計 |
慶大 | 0 | 0 | 0 |
早大 | 3 | 3 | 6 |
スタメン
GK相原宗之(商3)、DF中井将人(政4)、宮坂健吾(政4)、吉國光裕(政3)、渡邉陸(法3)、MF細井佑(経4)、福谷亮太(政3)、永野裕太(政2)、FW下山雄大(経4)、坂田大樹(法3)、大久保遼(政2)
例年は4年生の引退試合となる早慶定期戦、今年はインカレを後に控えた中での一戦となった。敵地でのプレーだが、チームの実力をみせられるか。熱い応援を背に、プライドをかけた戦いが幕を開ける。
慶大は立ち上がりに苦しむ。試合開始直後から早大の早いパス回しに圧倒され、ボールを奪うことができない。すると2分に先制点を許してしまう。5分にはPCから失点。俊足の渡邉陸(法3)が一時ボールを奪う場面も見られるが、サークルインできない状況が続く。巻き返しの糸口をつかめないまま、さらに1点を失う。これ以上の失点を避けたい慶大はようやく攻勢に転じる。しかし、吉國光裕(政3)と福谷亮太(政3)のナイスパスや、中井将人(政4)が獲得したPCをものにできず。その後もPCのチャンスを何度かつくったが、無得点で前半を折り返す。
観客席からの「若き血」とともに始まった後半。前半の嫌な雰囲気を払拭して臨みたい慶大だったが、5分でPCによる失点。8分にはPSのチャンスを得るも、細井佑(経4)のシュートは決まらず。早大にさらに1点を奪われた慶大は、無得点の状況を脱するべくGKをベンチに下げ、11人全てをフィールドプレーヤーにするパワープレイを選択する。まずは1点を。パワープレイを敷いた直後に渡邉が放ったゴール前への力強いショットも、得点にはならなかったが、その意気込みを十分に感じさせた。しかし無人となった慶大のゴールに早大がシュートを放ち、0-6で試合終了。意気込みむなしく無得点で早慶定期戦を終えた。
終始早大ペースで進んだ今試合。ホッケー界のパイオニアである慶大ホッケー部にとって、屈辱的な試合となった。勝ちにこだわる選手たちの顔には悔しさがにじみ出ていた。9日にはインカレが差し迫っている。4年生はこのインカレで引退となる。これまでフィールドで華麗なプレーを見せてくれた選手たちは、インカレでも勇姿を見せてくれるに違いない。全国優勝を目指して―引退へのカウントダウンが始まる。
(記事:久万由華子 写真:岩本弘之、重川航太朗)
次戦 11月9日(水) 14:00〜
インカレ初戦 vs甲南大学
@山梨学院大学ホッケーグラウンド
以下、選手コメント
下山雄大(経4)
(試合を振り返って)完敗でしたね。早稲田の方がうちのことを研究していたし、この試合にかける思いも、両方強いんですけど、早稲田の方が強かったから、チームの一体感でも差が出てきたかなと思います。(自身の反省点)ボールを持った時にもっと勝負できたらよかったかなと思います。シュートまでいけるシーンが少なかったので、少し消極的になっていた部分もあるし、ゴールに向かう意識が弱かったかなと反省しています。(インカレに向けて)毎年早慶戦が最後なので、スケジュール感は例年と違ってインカレが最後なので、気持ちはいつもより入ります。全国優勝を目指していて、インカレは連日の一戦一戦、一秒一秒が気の抜けない大会なので、気を切らさずにやっていきたいと思います。