【ラクロス(男子)】大学日本一達成!次のステージは全日本選手権!/全日本ラクロス大学選手権大会vs神戸大

大学日本一の座を懸けついに決勝の舞台・駒沢に乗り込んだ慶大。神戸大との決勝戦、1QからG杉本健(経2・慶應義塾)、AT仁熊健太(商4・慶應NY)らを中心に攻守で圧倒し前半を8-0で折り返す。後半に入ってからも慶大の勢いは止まらず、最終スコアは13-4。慶大が悲願の優勝を達成し、この試合5得点を挙げたAT仁熊がMVPに選ばれた。

 

8回全日本ラクロス大学選手権大会FINAL VS神戸大

2016/11/27 12:00 F.O. @駒沢総合陸上競技場

 

慶大

経過

神戸大

4

1Q

0

4

2Q

0

2

3Q

2

3

4Q

2

13

合計

 4

 

優勝杯を手にし、笑顔のチーム

優勝杯を手にし、笑顔のチーム

 関東代表として、トーナメントを勝ち進みついに決勝戦。優勝を決めクラブチームとの戦いに弾みをつけたい慶大の相手は、関西リーグ王者の強敵・神戸大。当日の天気は雨予報だったが、優勝に燃える選手たちの熱気が雨雲を吹き飛ばしてくれた。

 

シュートを決めガッツポーズを見せる野上

シュートを決めガッツポーズを見せる野上

 1Q。試合開始から慶大は積極的にシュートを放つが、ゴールに嫌われなかなか得点を奪えない。しかし開始から5分、ついに試合が動く。AT仁熊がゴールの裏から切り込み、先制点を奪う。この得点を皮切りにAT井上裕太(経3・慶應義塾)、AT野上力(政4・慶應湘南藤沢)がゴールを決め1Qから4点を奪う。守備面でも足が良く動き、戻りの早いディフェンスで相手の速攻を封じる。また、ゴールまで迫られても「試合の入りを集中してプレーしました」と語るG杉本が、相手のシュートをことごとく防ぎ1Qを無失点に抑える最高の滑り出しとなった。 

 

前半を無得点に抑えたDF荻野(左)とG杉本(右)

前半を無得点に抑えたDF荻野(左)とG杉本(右)

 2Qでも慶大の勢いは止まらない。開始早々、外れたシュートのこぼれ球をMD山田晃平(政4・慶應義塾)がねじ込む。さらにAT仁熊が相手DF二人をかわし華麗にシュートを決めるなど、このクウォーターでも2得点。さらに、前半最後の攻撃ではAT井上が今試合3得点目となるシュートを決める。守備も1Qに引き続き好調で、1対1では相手に抜かれないようプレッシャーをかけゴールに近づけない。ファウルで一人欠けてしまう場面もあったが、正確なカバーディフェンスで穴を埋め、得点を許さない。結果、攻守で相手を圧倒した慶大。前半を8-0で折り返した。

 後半からはG石山博貴(法3・慶應志木)らセカンドユニットが投入された。3Q開始2分で慶大はついに初得点を奪われるが、そこで浮足立たないことが今年の慶大の強み。4分、DF原拓輝(経3・慶應義塾)が好ディフェンスで慶大ボールとすると、MD山田がゴール右側から鮮やかにシュートを決める。しかし、15分に 再び相手に得点を許してしまう。このクウォーターは相手優勢に終わるかに思えたが、AT野上が終了間際にゴールを決め3Qを互角に持ち込んだ。

 

5得点の活躍でMVPとなった仁熊

5得点の活躍でMVPとなった仁熊

 悲願達成の掛かった4Q。途中出場のAT栗林良行(商4・慶應義塾)が2得点を挙げ、さらに好調のAT仁熊がこの試合5本目となるゴールを決めた。神戸大に最後まで粘られ2点を奪われたものの、危なげない戦いぶりで4Qを締めくくり13-4で試合終了。この瞬間、ついに慶大ラクロス部の大学日本一が決定した。なお、この試合5得点を挙げチームの優勝に貢献したAT仁熊は試合のMVPに選ばれた。

 慶大は見事学生日本一になったが、選手たちはそれに浮かれることなく冷静で、目標である全日本優勝に向けてすでに気持ちが切り替わっているように感じた。その証拠に、山田主将は勝利を喜びつつも「ATに得点が偏っているという点はまだまだ」と、次に向けての課題を挙げることも忘れない。向上心が高く、王者としての慢心のない今年の慶大ラクロス部。なおも成長を続ける彼らなら、きっと全日本の優勝杯を手にしてくれるはずだ 。

(記事・内田貴啓)

 

 

【以下、試合後インタビュー】

 

山田晃平主将(4・慶應義塾)

 

(今日の試合振り返って)序盤でしっかり点差をつけて勝てた。流れを相手に渡さずにいい試合ができたと思います。ただ、ATに得点が偏っているという点はまだまだ課題が残ります。(自身も2得点)僕自身の2得点はラッキーな部分もあったと思うので、自分で崩していってもっと点が取りたかったなと思います。(優勝した今の気持ち)まずは一安心。目標は全日本で優勝することなので、まだ満足はしてないです。また気を引き締めて次に向けて準備していこうと思います。(神戸大について)途中から張ってくるような特殊な戦術を使ってきて、やりづらさを感じました。(次は社会人のクラブチームとの対戦)今までの学生相手よりさらに技術の高い相手になっていくと思うので、より厳しい競った試合になると思います。細かいプレーにもしっかり注意していきたいです。(次の大会に向けて)目標である日本一を達成するために、全力で戦っていきます。

 

 

仁熊健太(商4・慶應NY

 

(今日の試合を振り返って)とりあえず無事に勝って安心していますが、ここからまた厳しい戦いが2試合続くので、気持ちを切り替えてやっていこうと思います。(神戸大の印象)DFの1対1が強くて、そのことは試合前からわかっていたので、ゴールへ向かおうと決めていましたが、それでも止められるシーンがあり強かったと思います。(全国優勝しての気持ち)安心しての気持ちが一番大きいです。勝って当たり前だと思っていたので、一つの通過点として勝てて安心しています。(MVPに選ばれた気持ち)チームのみんなのおかげで、おいしいところで点を取れたので、チームメイトに感謝しています。(社会人のクラブチームとの試合に向けて)厳しい試合になると思うので、しっかり準備してとりあえず次の準決勝で社会人に勝って、決勝も勝って日本一になりたいと思います。

 

 

杉本健(経2・慶應義塾)

 

(今日の試合を振り返って)前回の名大戦とか、確実に勝てる相手なのに苦戦することが多かったので、チームでも個人でも試合の入りを集中してプレーしました。(相手の印象は)相手は何人か上手い選手もいて、ビデオを見る限りでは侮れないと思っていました。グランドも滑りやすくていつもと違う部分があったんですけど、そこは自分で調整できたので良かったです。(ゴーリーというポジションに付いた理由は)コーチに勧められたというのもあるんですが、ゴールを守れるのはこのポジションしかないところに魅力を感じました。(すっかり守護神に定着した)まだまだ上手いゴーリーはいますし、失点してしまう場面もあるので、そこをもっと詰めていきたいです。(11でも止められる強さの秘訣は)動体視力や反射はもちろん、高校の頃からやっている経験もあります。あとは、練習以外の遊びでも先輩にたくさん打ってもらったのが良い経験になったんだと思います。(社会人との戦いに向けて)どのチームとの対戦になるかはまだ分かりませんが、あと2試合負けられないので、残された十数回の練習を丁寧にやって、必ず日本一になりたいと思います。

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