1月27日より第72回国民体育大会冬季大会(国体)のフィギュアスケート競技が開催されている。あすは成年女子のショートプログラム。国体直前企画として今回、慶大から出場する鈴木美桜(法3)と早大の松嶋那奈の対談を行った。(第一弾はこちらから→http://keispo.org/wordpress/?p=41210)第二弾では早慶の交流や国体への意気込みをお送りする。
――早慶スケート部のそれぞれの印象はいかがですか
松嶋 部活とかあるからとてもうらやましいです。大変だとは思いますが、やっぱりみんなで集まれるので団結力は早稲田に比べたらあるなと思います。
鈴木 早稲田のフィギュアは早慶戦やインカレでしか交流がないのですが、私は結構みなさんと仲良くしていただいています。この前のインカレのフリーの時も、早稲田のみんなが立っている中で、福原監督の隣に私一人で立ったりして、早慶ということもありますし、私は早稲田のフィギュア部門には親近感を勝手に持っています。
松嶋 前に早慶戦を新横浜でやった時に、早稲田はみんなごはんを食べずに解散したのですが、慶應が行くって言うので、「私も行きたい」って勝手に慶應に混ざって一人で行ったことがあって、親近感を私も勝手に持っています。(笑)
――インカレでも慶大の選手が滑る時はリンクサイドにたくさんの選手が並びますが、うらやましく感じることはありますか
松嶋 思いますね。人数が多いので、ずらーっといて、いいなと思いますが、早稲田が少なくても、みんな来てくれるし、美桜ちゃんも慶應なのに来てくれるのでとても嬉しいです。
鈴木 ティッシュとお茶持っていくもんね。(笑)
松嶋 上着とかも全部持ってくれて。
鈴木 福原先生と「今のちょっと軸が…」「そうですね」とか話しています。(笑)
――慶大では部練を行っていますが、そのメリットはどのようなところですか
鈴木 私の部活では大学で始めた初心者から私のような7級まで本当に幅広い部員がいて、その中で初心者で始めた子も3級を取って、インカレを目指しています。ちょうどここ1年で部の雰囲気が良くなっていて、みんな切磋琢磨してできているなというのが印象で、その姿を見て私も頑張ろうと思えるし、初心者の子に基礎を教えることで、自分も改めて気づかされる部分というのもあるので今ではこうして部活ができて良かったなと思います。
――早慶で関わることはありますか
鈴木 早慶戦のお手伝いの時だよね。
松嶋 この前、早慶戦が終わってからごはんに行ったのですが、慶應は3人しか来なくて。(笑)テストが近くて、時期が悪かったというのもあって。これからもそういうことを続けられればいいなと思っています。
――東日本の大学フィギュアスケート界の現状をどのように見ていますか
鈴木 西高東低だよね。(笑)
松嶋 練習環境が違うよね。
鈴木 関西大学や中京大学はリンクがそれぞれあるので、それが一番大きい要因だと思います。それこそ上手い人がいるとそれにつられてみんなもどんどん上手くなっていくという環境だと思いますが、東日本ではそれが上手く回っていないのかなと思います。
――そんな中で、お二人は東日本を引っ張っていくという自覚はありますか
松嶋 自覚はないですけど…
鈴木 今年の東日本って高校生がすごくて、来年一番上の年になりますが、高校生にも負けていられないなと思います。
松嶋 新しい子がどんどん出てきているので、負けないように頑張っていきたいです。
――今後、主将を務められるということですが、どのような主将になりたいですか
松嶋 早稲田のフィギュア部門はそこまで仕事も何もないので、特にやることはないと思いますが、上手く試合とかで集まった時にまとめられるようにしたいです。
鈴木 4年生が引退ということで、今でさえ1,2,3年生だけで13人いて、それプラス新一年生がたぶん5,6人入ってくるので、もしかしたらフィギュア部門で初めて20人超える代になるかもしれないと言われています。それだけ多い人数で、しかも7級の子も入ってくる子が決まっていて、6級も5級もいて、初心者だけではなくて、経験者の子が結構入ってくるのでそれに応じて練習の仕方も変えていかなくてはいけないなと思います。まだ主将になってから1週間ちょっとしか経っていませんが、決めることがとても多くて大変なこともありますが、最後の試合でみんながついてきて良かったと思えるような主将になりたいと思っています。
松嶋 素晴らしいね。(笑)
――来季はラストイヤーになりますが、どのようなシーズンにしたいですか
松嶋 一回一回の試合で悔いが残らない一年にしたいです。
鈴木 自分が今まで見てきた4年生の演技は本当に毎年すごくて、4年生ってすごいなというふうに思っています。自分もそう思ってもらえるように最後まで自分らしく挑戦し続けたいです。
松嶋 特に最後のインカレでは4年生がとても強い感じがします。
――昨年の国体では団体で2位に入りましたが、振り返っていかがですか
松嶋 ショートがすごくひどくて、それでまた入賞ができなかったらどうしようという不安があったなという印象があります。でも、美桜ちゃんや周りの神奈川県の選手が励ましてくれて、フリーは何回転んでもいいやと思って全力でいったらとても良い結果が出たので、去年のことを踏まえて今年も周りに支えられてできたらいいなと思っています。
鈴木 本当に今年も那奈ちゃんと出ることができて、良かったです。去年は自分がどんな演技をしたのかあまり覚えていませんが、すごく良かったわけではなくて、その中でも自分ができることをしっかりやれていたのかなと思います。なので、今年も自分ができることをやりたいです。
――団体戦ということで、お互いに期待する部分はどのようなところですか
鈴木 那奈ちゃんは絶対やってくれると思っています。(笑)
松嶋 美桜ちゃんもやってくれると思ってるよ。(笑)
鈴木 私は本当に自分ができることを精一杯やらなきゃなと思います。
松嶋 美桜ちゃんとは何回も一緒に国体に行っているので、とても安心感があるというか、なんとかしてくれるだろうと思っていて、お互い全力を出せたらいいなと思います。
――昨年の国体では表彰式でパフォーマンスがありましたが、今年は何か考えていますか
鈴木 去年はスロージャンプやったよね。
松嶋 で、すごい失敗したんだよね、一回目。(笑)
鈴木 何やろうか…
松嶋 何やろうか…
鈴木 お楽しみで。(笑)
松嶋 考えておきます。(笑)
――国体での目標を教えてください
松嶋 今年も2位。優勝はやっぱり愛知が強いので。愛知に次いで今年も2位を狙っていきたいです。
鈴木 2位以上にしよう!(笑)
松嶋 2位以上!
――最後に、国体に向けて意気込みをお願いします
松嶋 団体戦なのですが、美桜ちゃんの足を引っ張らないように全力で笑顔で終われたらいいなと思うので頑張ります。
鈴木 私も国体が唯一那奈ちゃんという心強い仲間がいるのでそれに後押しされつつ、自分のできることをしっかりやって、今年も那奈ちゃんと表彰台にのぼりたいです。
お忙しい中、ありがとうございました!
(この取材は1月20日に早稲田スポ―ツ新聞会と合同で行いました)
(取材 西村夏菜)