天候に恵まれず迎えた準リーグ準々決勝。序盤から積極的に攻撃を仕掛けていく慶大は、開始1分にMF宮川茉莉那(法4)が先制点を挙げると、連続得点で差をつけ、6-0で前半を折り返す。後半は、その攻撃に磨きがかかる。敵陣ゴール前を固め、脇坂遥香(経2)や橋本ひかる(政3)、村田葵(経4)と慶大のゴールラッシュが続く。2分間に1得点と、まさにチームの目指す「超攻撃型ラクロス」を体現。終始相手に得点を許さず、19-0で大勝を収め、FINAL4へと駒を進めた。
準リーグ 準々決勝 vs国士館大
10/22(日) 9:15ドロー @大妻女子グラウンド
前半 | 後半 | 合計 | |
慶大 | 6 | 13 | 19 |
国士館大 | 0 | 0 | 0 |
スタメン
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 5 | 西村佳子 | 政2 | 東京女学館 | 0 |
DF | 19 | 中原早紀 | 経4 | 慶應女子 | 0 |
DF | 94 | 吉原茉莉那 | 法4 | 学習院女子 | 0 |
MF | 17 | 脇坂遥香 | 経2 | 慶應女子 | 3 |
MF | 18 | 荒井理沙 | 経2 | 慶應女子 | 2 |
MF | 45 | 宮川真理菜 | 経2 | 慶應女子 | 2 |
MF | 51 | 石田百伽 | 経3 | 慶應女子 | 0 |
MF | 58 | 清水珠理 | 商1 | 慶應女子 | 2 |
MF | 75 | 平井淑恵 | 商2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 77 | 橋本ひかる | 政3 | 慶應女子 | 2 |
AT | 36 | 藤澤陽子 | 薬3 | 慶應女子 | 0 |
AT | 95 | 村田葵 | 経4 | 慶應NY | 3 |
ベンチ入り選手
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 80 | 富田裕菜 | 経3 | 慶應湘南藤沢 | 0 |
DF | 7 | 浅井七海 | 商2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 59 | 日野美咲 | 商1 | 慶應女子 | 0 |
MF | 71 | 高橋麗加 | 経3 | 慶應NY | 0 |
MF | 81 | 野々垣眞希 | 商1 | 慶應女子 | 1 |
AT | 22 | 清水あも | 経3 | 慶應女子 | 1 |
AT | 69 | 水梨優花 | 経2 | 慶應女子 | 3 |
AT | 84 | 河島美咲 | 商3 | 神奈川県立小田原 | 0 |
熱い盛り上がりを見せるトップチームの戦いとともに、チーム「全勝優勝」を達成すべく奮闘する準リーグ戦からも目が離せない。準々決勝と順調に進んできた慶大は、勝てばFINAL4という一戦に臨んだ。
あいにく雨での試合となったが、天候をものともせず慶大の力を見せた。前半、開始直後のドローを取られるも、圧倒的なディフェンスでボール奪取に成功。慶大オフェンスが始まる。1分半、MF橋本ひかる(政3)からパスを受けたMF宮川茉莉那がシュートを決め、先制点が入る。引き続き敵陣での攻撃を続ける慶大は、ゴールを前に得点の機会を窺う。すると6分、13分とMF荒井理沙(経2)が連続で2得点を挙げ、一気に点差を広げる。14分には相手のオウンゴールも入り、連続得点の波に乗る。その後はなかなか攻めきれず、相手に攻撃を許すなど、歯痒い時間が続く。しかし24分、前半終了間際にAT水梨優花(経2)、AT清水あも(経3)と続けざまにシュートを決め、6-0といい流れで前半を折り返した。
「ハーフの休憩挟んで一人一人が強くゴールを抜くということを意識できた」(清水)というように、後半ではチームが攻撃のギアを1段上げる。まずは1分でMF脇坂遥香(経2)がシュートを決めると、水梨、AT村田葵(経4)、橋本らが続けて得点。後半開始15分で9得点を挙げる「超攻撃」を展開する。さらに、清水やMF野々垣眞希(商1)ら期待の1年によるシュートも決まり、慶大の勢いは止まらない。終始相手を圧倒し、19-0と大差で試合終了。圧倒的勝利でFINAL4進出を決めた。
力の差を存分に見せつけ圧勝した今回の試合。上級生による圧巻のシュートも然り、脇坂、水梨、清水といった1,2年選手の活躍も光った。サブチームながら秀でた個々の力が、特に後半では存分に発揮されていた。しかし、「前半バタバタして点を取りきれなかった」(脇坂)「前半攻められるポイントは結構あった」(水梨)というように前半の攻め切れなさについて選手たちは課題だと語る。目標とする25得点を達成できなかった悔しさがそこにはあった。戦いが進むにつれて力のあるチームとの対戦が予想されるため。今回のような大量得点は望めない。難しい一戦になるからこそ、少しの課題も修正することの必要性を彼女たちは心得ている。ここが慶大の強さたる所以だ。残りのリーグ戦でどこまでチームの精度を上げられるか。更なる飛躍に期待が懸かる。
(記事:堀口綾乃 写真:佐野ちあき 萬代理人)
~Girls be ambitious!~
準リーグ・Vリーグにあたり、慶大女子ラクロス部に新たな風を吹き込む、希望と期待に満ちあふれたケイスポ一押しの今年のfreshmanを紹介していきたいと思います。
この企画トップバッターを飾るのは清水。先日行われたトップチームの早大戦では、1年ながらベンチ入りメンバー20人に大抜擢。勝てばFINAL4を決める大事な一戦で貴重な経験を積んだ。今回の準リーグ国士館大戦も2得点を挙げるなど、いま乗りに乗っている彼女。慶應女子高校の3年間はチームの頼れる守護神Gとして活躍した。しかし、持ち前の俊足とパワーを生かすため、大学ではMFへ転身。1年足らずでスタメンを勝ち取る彼女のポテンシャルは底知れない。ストイックな一面ももつ清水、今後チームのキーマンとなることは間違いない。
以下、選手コメント
(今日の試合を振り返って)前半、ポジションは取れても無理に入れてしまったり、仕掛けてしまったりして、せっかくとったポジションを保つことができず、ターンオーバーをされてしまいました。後半は前半の反省を生かして、どこから仕掛けるかなどをきちんとチーム内で修正し、連携がとれたのでよかったと思います。(完封勝利を収めましたが)本当は25点を目指したかったんですけど、前半バタバタして点を取りきれなかったので、後半のプレーを前半からできていればもっと点が取れたと思いました。(台風による雨のなかでの試合でしたが)コンディションは最悪でした。足元が濡れたので靴が重くなって少し走りづらかったです。ベンチに戻ったときにはすごく冷えたので結構大変でした。(次戦にむけて)次回も今日のように相手を圧倒して勝利したいです
(今日の試合を振り返って)私的には初めて準リーグのメンバーに入ったんですけど、個々の強さを意識した結果勝てたのでよかったです。(本日3得点ということで、シュートシーンを振り返って)本当は25点というのを目標にしていたので、もっと前半とかも攻められるポイントは結構あったので、すごく悔しいです。(反省点はありますか)ずっとシュートポイントが遅いというのは言われていて、途中で修正しようとしていたんですけど、自分が思っている以上にシュートポイントが広く、そこをもっと練習のときから意識したいと思います。(雨中での試合となりましたが)最近雨の中での練習が多かったので特に意識することはなかったです。しかし、グラウンドのコンディションが悪く、バウンドとかのミスが多かったので、その反応は早くするように心がけていました。(練習ではどのようなことを意識されていますか)サブの中でも、次に3年になって引っ張っていかないといけない立場なので、もっと発信できるように意識して、周りの人の特徴とかも見つつ、自分の強さ出していけるようにプレーできたら良いなと思います。(次戦に向けて)次回はもっと難しい試合になると思うので、個々の強さもそうだし、チームとしてプレーするという面でも成長していきたいと思います。
清水珠理
(圧勝となりましたが)後半13点ということで、ハーフの休憩挟んで一人一人が強くゴールを抜くということを意識できたので、後半ゲーム展開が変わって圧倒的に勝ててよかったです。(ご自身のシュートシーンを振り返って)もっと攻める意識をもって臨んでということをコーチに言われたので、後半はちょっと無理やりになってしまったんですけど、絶対に自分がシュートを決めようという気持ちで臨みました。(雨の中チームの雰囲気はいかがでしたか)雨が降りすぎてるから、逆に開き直ってやってやろうみたいな雰囲気でした。(今日の反省点は)それぞれ部員の強さを全員がわかったうえで、最初からそれを生かせるような攻め方でチームで戦うということをできたらなと思います。(次戦に向けて)次戦は早大か学芸大ということで、ゲームの前半がカギになってくると思うので、ペースを持っていかれないように自分たちの強さを生かして、序盤から慶大の勝利の流れをつくっていきたいと思います。