4年引退インタビューの第2弾としてMF白子未祐、山崎茉莉花、力丸絢、大橋知佳の4人のインタビューをお届けする。
MF白子未祐(#96・文4・慶應女子)
—日本一おめでとうございます。改めてお気持ちをお聞かせください
かよこ(出原)がシュートを決めて勝った瞬間、これが日本一か って思いました。この日本一になりたくてラクロス部を選んで、3年間悔しい思いをして練習を繰り返していろいろと乗り越えてきたんだ とか4年間の走馬灯がぶぁーっと頭に流れて、皆んなで重なってる時に叫びながら笑いながら泣いてました笑。その状況の通り感情は色々あって、もちろん念願の日本一になって死ぬほど嬉しい、達成感と同時に、ここまで強くなってきたこの17teamがもう終わり という寂しさも大きかったです。でも、最高の形で終わることができたのですっごく幸せです。
—今季を振り返って
史上最長シーズン。早くシーズンが始まって基礎練していた分、早い段階でチームが出来上がってしまい、あとからまわりに追いつかれるのか という不安も少しありましたが、このチームは違いました。試合を重ねるごとに進化し強くなっていくのを感じました。予言者なのかというくらい当たる「次は苦しい試合になる」というHCの予言も、関東準決勝から言われていたのですが全日決勝まで当たらせませんでした。試合間のたった1週間でもチームが進化していく感覚がたまらなかったです。
—印象に残る試合とその理由は
9月の早大戦、関東FINALvs明大、そしてなんと言っても全日決勝vsNeO。
1番引退にびびってたのは、早大戦。
1番気持ちが重く強かったのが明大戦。
1番興奮した試合が全日決勝。1番記憶ないのも全日決勝。
—チーム最多得点、選手が選ぶMVPにも選ばれましたが、個人としてはいかがでしたか
純粋に嬉しいです!1年の頃からずっと思い描いてるプレーができずくすぶっていたので、ラストイヤーに発揮することができて気持ち良かったです。
—4年間を振り返って
本当に4年間ラクロス一色だったなと思います。朝6時から昼2時くらいまでマルコにいたり、4年間の総日射量はそうそう負けないと思います。
—後輩選手に向けて伝えたいことは
自分に限界をつくらない。最後の最後の1日まで成長し続ける。と思って私は4年間やってきました。それってみゆだからできるんじゃん とは思わないで欲しいです。まず色々なことに興味を持って、吸収しまくって、どんどん自分のものにして、これが本当にたのしい!!たまんない!!自分なりの楽しさを見つけてください。きっとそしたら見てる人から、あの人楽しそうにプレーするなーってプレイヤーになってると思う。そんな皆の姿を見たいです。
—同期の4年に向けて伝えたいことは
この代でよかった!!1年の時から粗相とかで相当ご迷惑をお掛けしましたが、皆のおかげで本当に成長する事ができたなと思います笑 ありがとむ
—最後に一言あればお願いいたします
最高の4年間ありがとうございました!
MF山崎茉莉花(#89・政4・渋谷幕張)
—日本一おめでとうございます。改めてお気持ちをお聞かせください
有難う御座います!1年の頃からずっと夢見ていた光景を見る事が出来て今は逆に、あれは夢でまだ試合があるんじゃないかと思ってしまうんですが、祝勝会だったり皆の喜びと感謝のSNSだったりを見て、その度にああ日本一獲ったんだなと実感して嬉しくなる気持ちと、終わってしまったんだなと寂しくなる気持ち両方とも感じています。
—今季を振り返って
本当にあっという間のラストイヤーでした。キックオフ前のミーティングで日本一になる為にぶつかって、同期と冷戦状態になったのが昨日の事の様で。4年として、プレイヤーとして、フィジカルリーダーとして日本一の為にどうあるべきかを毎日試行錯誤して走り抜けた1年だったので、あっという間だったけれど、4年間の中で1番濃い1年でした。
—印象に残る試合とその理由は
東海大戦です。1番強くゴールに向かえた試合でもある反面、決め切れば勝てたシュートを決め切れなくて、1点の重みを身をもって思い知る事が出来たから。
—昨年は怪我でリーグ戦に出場はできなかったと思います。その中で今季はリーグ戦で全試合メンバー入りしたと思いますが、山﨑選手自身の今シーズンを振り返っていただいて
今シーズンは正直4年間で1番きついシーズンでした。去年試合に出られなかった時はプレーしている皆を見て、自分ならもっとゴールに向かって決めてやるのにとか思ってたんですけど、実際フィールドに立つとそれが全然出来なくて。走れるのにフィールドに立たせてもらってるのに応えられなくて、その分出られない試合も増えていって、チームが勝っても心から喜べない自分が情けなくて、泣いてばかりでした。でもある試合後に出られなかった同期と話し合って、「下手くそなのはもう分かりきってるんだから劣等感とか色々感じて落ち込む前に死ぬ気で紺(スターディング)に勝ちにいこう、そうする事で自分もチームも強くして、直接的にも間接的にも日本一に貢献してやろう」と決めてから吹っ切れて、それをやり切れたからこそ最後の試合でフィールドに立つ事は出来なくても自分もこの最強のチームの一員として闘えたと心から思えたので、悔しさはあるけど後悔はないです。
—4年として見てチームはどうでしたか
私たち4年は抜けてる所とか視野が狭くなってしまう所が沢山あったんですけど、その度に後輩の皆がぶつかって気づかせてくれて、プレーでも試合の中でどんどん挑戦して成長する姿を見せてくれて、それを見た全員が刺激を受けて又チームが強くなっていって、、本当に4年だけじゃなく101人全員がこの日本一のチームを作り上げてくれたと思うので、本当に感謝で一杯です。
—4年間を振り返って
正直悔しさの残る4年間に自分でしてしまったと思います。最高の終わり方をして最高に幸せだけど、自分のゴールでもっと支えてくれた人全員の期待に応えたかったし応えないといけなかった。でも悔しさを忘れる奴が一番ダメな奴だとこの部活で教わったので、この悔しさを絶対忘れずに、自身の次のフィールドに繋げていきたいと思います。何も返せなかったけれど、こんな私を信じて決めてこいと背中を押してくれたチームの皆とコーチの方々、先輩方、最後まで信じて応援してくれた大好きな家族に感謝を伝えたいです。
—後輩選手に向けて伝えたいことは
この間も違う所で言ったんですけど、防げる怪我をしないで欲しいっていうのと、あとはどんな事があっても絶対に自分を否定しないでほしい!
この部活は周りにすごい人が一杯いて、2週間に1回の入れ替えもあって、自分だけ出られない活躍できない試合もあって、本当に落ち込みどころ満載だと思う。でもそこで、否定しないで受け止めて、そこからどう這い上がるかに目を向けられる人しかチャンスを掴むことは出来ないと思うし、何より自分の1番の味方でいてあげられるのは自分だと思うから、自分の弱い部分も下手さも含めて全部受け入れて、どんどん強くなっていってください!私はそれが中々出来なくて、それを1番後悔しているので、、でも皆なら出来る。頑張れ!ずっと応援しています。
—同期の4年に向けて伝えたいことは
本当に有難うの一言に尽きます。私の同期は凄い人ばっかりで、プレーでも人間性の部分でも自分と比較して勝手に落ち込むことも本当に沢山ありました。でも同期が違う立ち位置で其々違う悩みに葛藤しながらも、全員が日本一の為にやるべき事に向き合っている姿を見て励まされてここまで来れたと思う。心から尊敬出来る同期に恵まれて4年間一緒に日本一を目指す事が出来て本当に幸せでした。ありがとう!
—最後に一言あればお願いいたします
4年間本当に有難うございました!来季以降も頼もしい後輩達がより一層進化した強い慶應ラクロスを作り上げていってくれると思うので、これからも慶應女子ラクロス部への温かいご声援宜しくお願い致します!
MF力丸絢(#42・法4・慶應湘南藤沢)
—日本一おめでとうございます。改めてお気持ちをお聞かせください
本当に嬉しいです。一生の誇りです!
—今季を振り返って
17チームでは圧倒的勝利で全勝優勝というのを掲げていました。最初はその言葉がプレッシャーになっていて、勝っても納得できない試合がありました。ですが、だんだん日本一をとることが試合を通して自信から確信に変わってきて、試合に臨む際にも余裕を持てる様になりました。4年になってやっと日本一への覚悟が持てたと思います。そういった意味では、楽しくもあったし、日本一にするんだという想いが強かった1年でした。
—印象に残る試合とその理由は
4年の全日決勝と3年のリーグ戦の東海大戦です。4年の全日決勝はやっぱり最後の試合だったからです。普段は試合中に感情的にならなくてひたすらと勝つ事をするという感じなのですが、あの時は一個一個のプレーに湧きました。いろんな意味でいろんな感情が入り混じってて、もう最後は神様にお願いするしかないって思いました。笑 だから日本一になれた瞬間は本当に嬉しくて堪らなかったです。3年のリーグ戦の東海大戦は、ラクロス人生一苦い試合でした。この東海大戦で勝たなきゃFINAL4に進めずに実質4年引退するという大事な試合だったんです。ノータイム同点で慶應ポゼッションで、さあいこう!という一本目に、誰もいないところにパスだして試合終了。あの後の全体集合は正直誰にも顔合わせたくないレベルでした笑。自分が先輩達を引退させてしまったって思いました。この事を忘れたくても、忘れられなかったです。だからずっと付き合っていこうって。ガス橋走る時も、200m走る時も常にそれと走ってました。あの時には戻れないからせめて日本一になろうって思いました。
—3年の早慶戦からスタメン抜擢となりましたが、個人として振り返って
2年まではリーグのベンチにすら入った事がなかったので、3年の早慶戦で初めてスタメンで起用されて私で大丈夫なのかと思いました。特に何か秀でているものも感じてなかったので、何の役割ですか?とずーっと大久保さんに聞いていました。笑 そしたら「常に良い状態でいる」としか言われないんですよね。「1on1にいく」、とか「プレスをかける」、とかならわかりやすいのに、「常に良い状態でいる」がアバウトすぎて、それで色々勉強しました。笑 自分なりに何ができるのかっていうのを考えて、そしたらチーム全体が見える様になってきて、スタメンで任されている意味もわかる様になりました。
—4年として見てチームはどう変わったと思いますか
仲が良くなったと思います。4年のmtg で、後輩達とご飯にいきまくる事で近い存在になってもらおうと話した事があります。それが全体に伝播していって、全部員と気兼ねなく話せる関係になれた事が一番変わった事かと思います。私が1年の時は、練習後に軽く先輩とご飯にいくなんて一大事でした。笑
—4年間を振り返って
最高でした。感謝の気持ちでいっぱいです。もちろん楽しい事ばかりではなかったし、辛い時期もたくさんありました。でもその環境に4年間いれた事が本当に幸せでした。サポートして下さったOG,OBやコーチの方々、ケイスポの皆さん、浅田さん、書ききれません、家族や友人にありがとうございましたと伝えたいです。
—後輩選手に向けて伝えたいことは
今までありがとう!17チームを超えると宣言してくれた皆が本当に頼もしいです。また新しい慶應を見る日が楽しみです!現役生活おもいっきり楽しんでください!
—同期の4年に向けて伝えたいことは
本当に自慢の同期です。一人一人、無茶苦茶尊敬できる人達です。これからもよろしくね笑
—最後に一言あればお願いいたします
また18チームも応援よろしくお願いします!
MF大橋知佳(#98・経4・慶應女子)
—日本一おめでとうございます。改めてお気持ちをお聞かせください
最高の気分です!が、ずっと憧れていた日本一に自分がなったというのは、未だに実感がなく、不思議な気持ちでもあります。主将の佳代子が最後にボールを持った時、絶対に決めてくれると思いました。本当にこのチームは最高です。全員を信じることができます。日本一になり、もうこのチームが終わってしまったこと、とてもさみしいです。でも、この17チームが最強であったことを証明できてよかったです。17チームのみんな、応援してくれた人たち、関わってくれた全ての人に感謝の気持ちでいっぱいです。
—今季を振り返って
今年で人生が変わりました。日本一になったこと、きっとおばあちゃんになっても自慢し続けます。この1年は本当にあっという間でした。でも、毎日が濃くて、どの日のことも覚えています。総括すれば日本一になり最高の年でしたが、この1年でさえ辛いことはたくさんありました。シーズン始まってすぐに怪我をし、就活が始まればなかなかラクロスに全力投球できず、例年とは比べ物にならない厳しいトレーニングをこなし、リーグ予選では1秒も試合に出られない時もありました。でも、日本一を信じ、仲間に励まされ、後輩から刺激を受け、どんなに辛い時でも前向きでいられました。海外遠征以降、このチームがどんどん強くなっていくのを感じました。自分もチームの一員でありながら、このチームに憧れていました。Grit’n’Grindのスローガンを決めたのがついこの間の様に感じます。本当に濃い1年間でした。
—印象に残る試合とその理由は
やはり、日本一の試合です。実は当日38度の熱があり、立っているのもやっとだったのですが、集合でみんなと会った途端に元気になったのを覚えています。このチームには本当に力がある、そう改めて実感しました。50分と延長戦、4点差をつけられても一瞬も負けるとは思いませんでした。あんなに面白い試合に選手としてそこにいたこと、フィールドで戦えたこと、誇りに思います。そして、個人的に忘れられないのは大学決勝戦(同大戦)です。あの大きな競技場で私が得点できるなんて、ずっと伸び悩んでいた昔の私には想像もできませんでした。そして、私の得点にたくさんの人が喜んでくれたこと、本当に私は周りの人に恵まれているなと実感しました。私が今までラクロスをしてきた理由があの日わかった気がしました。
—今シーズンの個人としてはいかがでしたか
ラストシーズン、私の7年間のラクロス人生で一番楽しかったです。憧れの早慶戦に出場し、リーグにも全てベンチ入り、試合では得点もできました。3年間ずっとくすぶっていた自分がよくここまで来られたなと思います。ラストシーズンということで、もうやり切ってやろうと少し開き直っていたのが良かったのかもしれません。スポーツの楽しさ、ラクロスの面白さを改めて教えてもらいました。そして、本当にたくさんの人に刺激をもらいました。それぞれの立場で勝利に貢献する同期の姿、頼もしく成長する後輩たち、応援してくれた先輩方、たくさんの人に感謝しています。
—4年としてチームを見てどう変わったと思いますか
4年だからという理由もあると思いますが、上下関係なく学年を越えての会話が多かったと思います。特に3年は同期のようでした。4年が頑張るのはもちろんですが、それにしっかりとついてきてくれ、むしろ私たちを引っ張ってくれた後輩たち、本当に頼もしい存在でした。チームが変わったというよりは、一人一人がしっかり考え、その人なりの努力をして、それがチーム全員に影響し、その力が合わさって、チームが変わったのだと思います。全員が日本一の努力をしたから、このチームは日本一強くなりました。
—大橋選手自身1年からトップチームで出場していたと思います。その中で4年間を振り返って
1年の頃が一番絶好調でした。うまくなることだけ考えてラクロスをしていたので。そんな環境を作ってくれた当時の4年に感謝しても仕切れません。私の中で14チームの4年がずっと憧れです。結果としてはあの4年に追いつき、追い越したのかもしれませんが、あんなに強くてかっこよくて憧れる4年には一生追いつけられません。2年の頃、私が大学でラクロス部に入った理由の1つであったU19日本代表に運良く選ばれ、その結果に満足してしまい燃え尽きた自分がいて、それ以降なかなか練習に身が入らず、でも周りは上手くなり、焦り、でもラクロスを好きになれず、2.3年ではリーグのベンチに入れるか入れないか、そんな所をうろうろしていました。本当に情けないです。でも、ラストシーズンを迎える時、自分が如何に甘かったのか、同期とのミーティングで痛感し、ラストシーズンはラクロスに素直に向き合う事、自分に期待する事、とても当たり前のようで、でも私には難しかったこの2つを目標にしました。結局、やるのは自分。そんな気持ちで挑んだラストシーズンは楽しくて仕方なかったです。毎日成長しました。本当に濃い4年間を過ごし、強くなれたと思います。
—後輩選手に向けて伝えたいことは
日本一、そして自分が活躍するその日を信じて、どんな時でも前を向いてほしいと思います。特に伸び悩んでいる人、自分はこんなはずじゃなかったと思っている人へ、そんな自分も全部自分です。上手い選手と比べてがっかりしたり、同期と比べたり、後輩に抜かされてふてくされたり、でもそんな自分をまずは受け入れて欲しいです。下手と認めるのが怖いこと、プライドの高かった私にはよくわかります。でも、上手くなる近道はやっぱり努力することしかありません。目標を下げてはいけない。自分が目標にしたことは、絶対に自分次第で達成できます。その方法はきっと人によって違います。私は考え方を変えることでした。シンプルに、ラクロスに素直に向き合い、下手な自分にもっとできると期待する事、こんな簡単なことで大きく変わりました。そして、ユニフォームを着て試合に出られるって本当に幸せで、この上ない楽しい時間です。ぜひ、頑張って強くなって、目標を達成した自分を掴み取って欲しいです。
—同期の4年に向けて伝えたいことは
本当にたくさん迷惑をかけました。でも、どんな時も見捨てずに、期待してくれたみんながいたからここまで来られました。長い時間一緒にいすぎて、好きなところたくさんあるけれど、嫌いなところもあります。でも、こんなに尊敬できる人達はいません、きっとこれからもずっと。私たちは日本一の同期です。4年間、一緒に頑張ってくれてありがとう、そして本当にお疲れ様!
—最後に一言あればお願いいたします
きっとこの記事を読んでくれている人は慶應女子ラクロス部に少しでも興味がある人ですね。このチームは本当に最高です。一人一人に魅力があり、チームとしてさらに最強のエネルギーを持っています。17チームは日本一になりましたが、慶應ラクロスにはもっともっと力があると思っています。こんな可能性無限大なチームは他にありません。大好きなチーム。このチームにたくさん期待してください、そして応援してください
(取材:森田悠資)