快晴のなか迎えた本戦5日目、シングルス3回戦では主将・押野紗穂(環4・つくば国際大東風)に続き、平田歩(総1・岡山学芸館)が余裕の快勝を見せ4回戦進出を決めた。一方、末野聡子(総1・芦屋学園)は接戦を勝ちきれず惜敗。ダブルスでは西田奈生(総4・済美)・城間安実(総3・九州文化学園)ペアに加え、ラッキールーザーでの出場となる反田茉鈴(環3・城南学園)・望月菜々子(環2・白鵬女子)ペアが2回戦に臨んだが、ともに無念の敗退となった。
全日本学生テニス選手権大会 シングルス3R ダブルス2R
2018年8月16日@岐阜メモリアルセンター
◇女子シングルス3R
○押野紗穂(環4) | 2{7-5,6-2}0 | 鵜飼有希(東海学大) |
3Rに臨んだ押野は、序盤から強烈なフォアハンドで相手を圧倒し4-1までゲームを優位に進める。しかし、エースを狙うあまりミスが目立ち始め5-5まで追いつかれてしまう。粘り強くラリーを繋げて第1セットを奪うと、第2セットは安定した試合運びでキープとブレイクを重ね、ストレート勝ちを決めた。
○平田歩(総1) | 2{6-1,6-0}0 | 藤原夕貴(姫大) |
3回戦に進出したルーキーの平田。球威のあるストロークを武器にコースをつき、第1セット序盤から相手を圧倒する。第2セットに入ってもその勢いは衰えず、ストレートでこのセットも獲得。快勝で4回戦への進出を決めた。
●末野聡子(総1) | 1{6-4,1-6,4-6}2 | 小松莉奈(東洋学園大) |
末野は左右へ鋭いコースを打ち込む相手を前に、「相手よりも一球多く返そう」という粘りのプレーで対抗した。徐々に相手のミスを誘い、第1セットを6-4で勝ち取る。しかし、第2セットでは出だしに逃した流れを掴みきれずに1-6で返されてしまう。第3セット、粘り強いストロークで挽回を図るも、相手に一歩及ばす。セットカウント2-1で惜敗した。
◇女子ダブルス2R
●西田・城間 | 1{6-4,1-6,4-6}2 | 安部・芝田(山学大) |
タイトル獲得を目標に挑んだ城間・西田ペアは、順調にキープを続けるも、先に相手からの攻撃を許し、流れを引き寄せられないままに第1セットを4-6で落とす。続くセットでは城間がストレートアタックを決めるなどの反撃を見せるも、主導権を握れず。「負けるような試合ではなかった」(西田)2回戦で敗北を喫した。
●反田・望月 | 0{3-6,4-6}2 | 鎌田・中塚(関大) |
ラッキールーザーとして前日に出場の決まった反田・望月ペア。「勝ちたいと思って体が硬くなってしまった」(望月)と話すよう、第1セットは思うように動けないままに3-6で落としてしまう。仲間からの声援を受け、第2セットでは相手よりも先にポーチを仕掛け巻き返す2人だが、最後は取り切れず、無念の敗戦となった。
(記事:内田貴啓、堀口綾乃、萬代理人)
西田奈生(総4・済美)
――今日の試合振り返って
今日は負けるような試合ではなかったんですけど、ダブルスの初戦ということで、自分たちがいつもやるべきことをできなかったです。ファーストセットではポイントとかは自分たちがリードしていたんですけど、そこで取りきれなくて流れを上手く引き寄せられなかったです。シングルスもダブルスも負けてしまったんですけど、自分は長くてもあと2か月ほどしか現役がなくて、今日負けて落ち込んでいる暇なんかはなくて、どんどん前を向いてやるだけなのかなと思います。今日負けたことで、リーグ戦や王座に生かせられたと思えるように頑張りたいと思います。
――ペアの城間選手とはどのようなことを話して臨んだか
私たちのダブルスは、元気よく表現力を大切にしていて、また、お互いフォアが得意なので、しっかりとフォアで相手にぶつけたり、ストロークに自信を持って、とにかくプレー中もポジティブに声を掛け合っていました。
――今後に向けて
あと1カ月もないうちに慶大の強みを生かせるリーグ戦が始まって、とりあえず自分の頭の中を整理して、やるべきことやマインドセットをして臨むだけです。毎日を大切にして、団体戦ということでチームメイトともコミュニケーションをとって頑張りたいと思います。
城間安実(総3・九州文化学園)
――今日の試合を振り返って
ファーストセットでキープしていて、こっちの方がブレイクチャンスは多かったんですけど、そこで取りきれなかったことが大きかったです。そこを取りきれただけでも今日の結果は反対にできたと思っているので、変えるためにチャレンジしていきたいです。
――シングルスの試合を振り返っては
相手は一部校の、リーグ戦上位で出てくる選手で、ファーストセット2-4から5-4にしてセットを取れるチャンスだったんですけど、ダブルスと同様に、ここ1本取れたら相手にプレッシャーをかけられたというところが多かったです。単複ともにあと少しの差だと思うので、全然マイナスに捉えていなくて、あとちょっとで勝てると思って次に繋げていけたらいいなと思います。
――今大会での収穫は
そんなに春関の結果は良くなくて、ここに来るまでも調子は良くなかったんですけど、徐々に上がってきているという実感があるので、次はリーグ戦にピーキングを合わせてやっていきたいと思います。
――今後に向けて
自分の強みはしぶとさとフォアハンドで攻めていくことだと思います。今大会は早めに負けてしまって存在感を出せなかったので、次の大会ではファイトして、存在感を出していけたら良いなと思います。
反田茉鈴(環3・城南)
――今日の試合を振り返って
ラッキールーザーということで、予選のときに比べたらプレー自体は良くて、しっかりと声出したり、最後まで諦めない姿勢だったりとか、慶大の庭球部として大切にしていることをしっかりと体現できたところは良かったと思います。ですが、本当に大事な場面で一本足が入っていなくてミスをしたり、なんとなく自分が思っているよりも弱気な部分があったので、そこは悔いが残る試合になりました。
――第2セット、巻き返せた要因は
私自身の話をすると、3年でインカレも3年目になるということで、来年4年になったときに、絶対にインカレに出られるという保証はなく、ふとしたときに「もしかしたらこのインカレが自分の人生最後のインカレになるかもしれない」と思ったら、こんなところで負けたくないという思いが強くなってきて、そこからどんなボールでもコートの中に返そうと思ってやる姿勢がまた大きくなってきたところが少し巻き返せた原因かなと思います。
――突然の出場となったが、準備はできたか
予選決勝で負けてから選手のサポートに回っていたんですけど、プラクティスに入ったり、昨日決まってからは近くのオムニコートで練習できたので、その部分ではしっかりと準備できて臨めたのかなと思います。
――今後に向けて
私は8月22日から始まる夏の関東学生には出場しておらず、私のなかで夏の試合は一旦終わりなので、リーグ戦に向けて、自分が選手なのかサポートなのか、どの立場で戦っていくのかはまだわからないんですけど、慶大が大切にしてきたことをしっかりとそこで発揮できるように優勝に向かって頑張っていきたいと思います。
望月菜々子(環2・白鵬女子)
――今日の試合を振り返って
6日間待ってラッキールーザーで入れるということで、このチャンスを生かして2人で思いきってやろうと思ってはいたものの、どこかで勝ちたいと思って体が硬くなってしまった部分があって、ファーストセットを落としてしまいました。セカンドセットは2人でやることを決めて入って、ファーストセットよりは良くなったんですけど、取りきらなきゃいけないところを2人で取れなかったところが敗因かなと思います。
――第2セットはどのようなことをやろうと決めて入ったか
守ってもしょうがないので、後ろは攻めて、前はボレーで決めるということを2人で決めていました。でも、なかなか上手くいかず1-4までいってしまい、そこから追いついても、最後は取り切れなかったです。
――今大会での収穫は
予選決勝で負けてからはサポートと選手としての半々で過ごし、少しの可能性を信じて待ったことが本戦出場に繋がったので、最後まで諦めないことと、強い選手は自分からポイントを取りにいっている印象があったので、ミスを待つだけじゃなく、自分からポイントを取りにいかなくてはならないことを学びました。
――今後へ向けて
9月のリーグ戦で、私はまだメンバーとして出られるかはわからないんですけど、絶対にチームで日本一になるために、テニスの面でもサポートの面でも全力を尽くして頑張りたいと思います。
末野聡子(総1・芦屋学園)
――今日の試合を振り返って
ファースト(ゲーム)が終わってからセカンドの出だしが良くなくて、相手に簡単にセットを与えてしまったのが今回の敗因かなと思います。
――相手は左右に振るような選手だったがどのように対処したか
自分のプレースタイルが粘る感じなので、相手のミスを誘うボールだったり、もちろんいけるボールは自分からいくんですけど、基本的に相手よりも一球多く返そうと思っていました。
――初めてのインカレとなったが、3回戦敗退という結果についてはどう思うか
学年関係なく、本当に優勝を目指していたので、この結果には素直に納得していないです。他の1年も勝っていますし、一言でいえば悔しいしかないです。
――岐阜での大会となったが調整はできたか
インカレ前にサポートをしていただいたので、自分の練習もたくさんできて、いい形では入れたと思います。
――今後の課題は
自分は今サーブの強化をしています。また、攻撃的なプレーをもっと試合で出せるように自分の得点パターンを増やしていきたいと思います。