本戦6日目を迎えるこの日、ついにシングルスベスト8が出揃った。注目の1年、平田歩(総1・岡山学芸館)は強力なストロークで終始相手を圧倒し、危なげなく準々決勝に駒を進めた。一方、押野紗穂(環4・つくば国際大東風)は第1セットのタイブレークをあと一歩のところで取り損ねると、挽回はならず。8強入りを逃した。女子部のインカレで、残るは平田のシングルスのみとなった。
全日本学生テニス選手権大会 シングルス4R
2018年8月18日@岐阜メモリアルセンター
◇女子シングルス4R
○平田歩(総1) | 2{6-2,6-0}0 | 加藤慧(日大) |
前日の試合で圧巻のストレート勝利を収めたルーキーの平田は、この日も力強いストロークで相手を圧倒する。隙あればライン際に鋭いボールを打ち込み、相手に返球の余地を与えない。終始安定した試合運びで第1セットを勝ち取る。続く第2セットでもその勢いは止まらない。ストレートコースに強烈なフォアハンドを打ち込むなどして積極的にエースを狙いポイントを重ねていく。気づけば相手に1ゲームも渡さずにこのセットを取りきり、余裕の快勝でベスト8進出を決めた。
●押野紗穂(環4) | 0{6(9)-7,3-6}2 | 越野菜摘(関大) |
最後のインカレに臨む押野。積極的にネットへ詰める相手に対し、粘り強いストロークで対抗するも、第1セットは両者ともにサービスゲームのキープを続け、タイブレークまでもつれ込む。この局面に臆することなく果敢に前へ攻め、マッチポイントまで進める押野だが、「相手に先に攻められて」と振り返るよう、挽回を図る相手に主導権を奪われ、惜しくも第1セットを逃す。なんとしてでも取り返したい第2セットだったが、相手よりも1球多く返すことができず。終盤の反撃も虚しく、押野はベスト16に沈み、タイトル獲得は叶わなかった。
(記事:堀口綾乃 写真:内田貴啓)
押野紗穂(環4・つくば国際大東風)
――今日の試合振り返って
ファーストセットのタイブレーク6-3で、あと1ポイント取れればセットを取れたというところで、相手に先に攻められてしまいました。そこを取りきれたらという後悔はあり、最後の個人戦がベスト16で終わってしまいすごく悔しいんですけど、すぐにリーグが控えているので、そこに向けて今日の悔しさを踏まえて練習していきたいと思います。
――今大会での収穫は
サーブが自分の中で良くなっています。サーブでのフリーポイントやサーブから3球目で主導権をつかむということができてきたので、よりそこを練習していけたらなと思います。
――女子部全体としては残りは平田選手のみとなったが
自分も慶大としてもっと優勝を狙ったり上に行ってなければならなかったんですけど、平田一人という結果になってしまいました。でも、他大でも悪い流れがあったりして、すごくネガティブには考えていないです。平田には優勝してもらいたいと思っているので、チームで平田を勝たせることに力を注いでいきたいです。また、男子も単複残っているので、そこを絶対に勝たせたいなと思います。
――リーグ戦へ向けて
慶大の武器はチーム力だと思っていて、選手も応援も一体となって戦うところが強みなので、その強みをリーグ戦で発揮するためにこれからのチームを固めていけたらなと思います。今回は良い結果を出せなかったんですけど、リーグ戦に向けてしっかりと準備して優勝し、目標である日本一へ向けて王座に繋げたいと思います。