ついにリーグも後半戦を迎えた。対戦相手は先週敗れたばかりの上武大。前回の対戦では、インサイドを攻められ敗れただけに、澤近、工藤らインサイドの奮起に期待したい。ここまで3連敗といまいち波に乗れないが、後半戦初戦を勝利で飾って悪い流れを払拭したいところだ。
2018/9/30(日)@日本体育大学世田谷キャンパス | |||||
第94回関東大学バスケットボールリーグ戦第12節vs上武大 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 16 | 14 | 21 | 29 | 80 |
上武大 | 24 | 14 | 14 | 19 | 71 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
#4 鳥羽陽介 (環4・福大大濠) | |||||
#6 小原陸(政4・慶應志木) | |||||
#7 澤近智也(環4・高知学芸) | |||||
#9 山﨑純(環3・土浦日大) | |||||
#10 髙田淳貴(環3・城東) |
1Q、開始早々6点をリードされる苦しい展開となったが、澤近が多彩なオフェンスパターンで得点を重ね何とか追いすがる。しかし、上武大は高さのあるインサイドからシンプルなパスアウトで3ポイントを量産し、慶大はなかなか対応できずリードを広げられていく。残り20秒に、山﨑と澤近のピック&ロールから澤近がミドルを沈めたが、ブザービーターで3ポイントを決められてしまい9点ビハインドでこのQを終えた。
2Q、鳥羽のプットバックで初得点を挙げると小原もフローターで続き徐々に点差を縮めていく。しかしここから急速に得点が入らなくなり、残り3分には15点までビハインドを許してしまう。ここでたまらずタイムアウトを取った慶大。タイムアウト明けに鳥羽がコーナーから3ポイントを沈めると、山﨑も厳しいチェックの中3ポイントを決め、ビハインドながらもいい流れで試合を折り返した。
3Q、ここまで目立たなかった髙田がついに本領を発揮する。鳥羽のアシストからショートコーナーのミドルを決め初得点を挙げると、3ポイント、バスケットカウントを次々と決め連続10得点。7分には、髙田のレイアップでついに逆転に成功する。その後も、ルーズボールを掴み取った澤近のパスから鳥羽が3ポイントを沈めるなど、随所に慶大らしいプレーが増え、勝負は最終Qに向かった。
4Qは、小原のスティールから鳥羽がトランジション3ポイントを決め幕を開けた。慶大はその後もバランス良く得点を重ねていくが、相手も負けじと得点を返しリードを離せないまま試合は終盤へ向かう。残り4分、髙田が高さのミスマッチを利用し、ポストプレーからゴール下を決めリードを奪うと、続くポゼッションで山﨑が力強いドライブからバスケットカウントを成功し、リードを5点に広げる。残り1分には、工藤翔平(政3・慶應)がオフェンスリバウンドを掴み取り、フリースローを2本決める好プレーもあり、相手に反撃の余地を与えない。その後も鳥羽、山﨑がフリースローを落ち着いて成功し、80-71で勝利を収めた。
見事、先週の上武大戦のリベンジを果たした慶大。前回の対戦では、ウィークポイントであるインサイドを突かれたが、今回の試合は大黒柱の澤近が26得点、15リバウンドの活躍で相手インサイドを圧倒したことが勝因と言えるだろう。また主将の鳥羽、エースの髙田も苦しい時間帯に得点を重ねチームを引っ張り、各々が自分の役割を全うした試合だった。来週は上位校との3連戦が控えており厳しい戦いとなるだろうが、今日の後半のようなパフォーマンスを期待したい。
(記事:内田貴啓 写真:船田千紗)
鳥羽陽介(環4・福大大濠)
――今日の試合振り返っていかがでしたか
3連敗している中で、チーム全員で勝利を掴むことができて良かったと思います。
――後半で逆転することができた要因は
ディフェンスで収縮するところを改善できたのと、オフェンスリバウンドに積極的に行けたので慶應に流れが来たと思います。
――前回の対戦から変えた部分は
相手のピックからのダイブやインサイドプレーに対して収縮することを心掛けました。前半はできていなかったのですが、後半は修正できてよかったと思います。
――後半からは自分でボールを持って仕掛ける展開が多くなった印象を受けました
試合序盤から相手のディフェンスがフェイスガード気味について来ていたのですが、嫌がらずチャンスができたら積極的に攻めようと決めていました。
――次戦に向けて
来週は上位3校と3連戦というタフな週ですが、一戦一戦勝ちにいきたいと思います。
澤近智也(環4・高知学芸)
――今日の試合振り返っていかがでしたか
直近試合を3連敗していた中での今日の1勝だったし、チーム全員で勝ち取った勝利だったので素直に嬉しかったです。
――後半で逆転することができた要因は
流れが悪い状況でも我慢して、相手にセカンドチャンスを与えないようにディフェンスリバウンドを徹底したり、オフェンスリバウンドを取りにいったことが、逆転に繋がったと思います。
――前回の対戦から変えた部分はありますか
ディフェンスの部分ではピックに対して、ハードショウディフェンスを前の試合徹底できなかったので、今回はそこを40分間徹底するように心がけました。また、ディフェンスリバウンドの意識は前の対戦よりも強めました。オフェンスの部分では、前の対戦よりもボールを持ったら、果敢に攻めることをより意識しました。
――ご自身も26得点15リバウンドの活躍でした
1Qの時点で自分のところで攻めれると思ったので、常に攻め気を持ってプレーしたことと、リバウンドに関しては前の対戦よりもチームとして徹底してやろうと話していたので、その結果がこのようなスタッツに繋がったと思います。
――次戦に向けての意気込みをお願いします
今日のようにチーム全員で勝ちにいきます。
髙田淳貴(環3・城東)
――今日の試合振り返って
前半、相手のシュートが入っていたこともあって、ディフェンスが緩んでしまいました。そこで、しっかりと声を掛け合って後半修正できたことが一番の要因だと思います。あとは、後半にオフェンスリバウンドの本数が増えて、リズム良くオフェンスを展開できるようになったことも良かった点だと思いました。
――前回の対戦から変えた部分は
相手への対策自体は、ほとんど変更はありませんでした。ただ、前回は全体的に弱気になってしまった部分があって、練習でやってきたことを出せなかったので、1週間の練習で、しっかりとやるべきことを再確認して徹底できたことが今回いい試合ができたことに繋がったと思っています。
――後半から積極的に攻めていた印象を受けました
先週からの3試合、全く得点を取れていなくてチームに迷惑を掛けてしまっていたので、今日は積極的に攻めていこうと思っていました。前半は空回りしてしまいましたが、後半、ようやく自分のペースで攻めることができて落ち着きを取り戻すことができました。得点に繋がって良かったです。この調子を継続していけるように頑張ります。
――次戦に向けて
上位3校との三連戦の初戦ということで、今後上位争いに絡んでいくために最も重要な試合だと思います。絶対に勝って良いリズムを作れるように頑張ります。