慶應スポーツ新聞会

【アイスホッケー】早慶戦 まさかの7失点で厳しい船出に

チームメイトを鼓舞する似鳥主将

ついにリンクに歓声が戻って来た。東日本大震災の影響で秩父宮杯が中止となり、1月のインカレ以来となる公式戦となった慶大。さらに似鳥組初戦とあって注目の集まる一戦となった。しかし結果は1-7と完敗。新チームとしては厳しい船出となってしまった。

東日本大震災復興支援チャリティ試合

第57回早慶アイスホッケー定期戦

2011/5/21(土)17:15 FO@新横浜スケートセンター

慶應義塾大学1-7早稲田大学

{得点者 慶大のみ} 金村

この一戦を「チャリティーマッチとしてふさわしい試合にしたかった」と語った浅沼監督。東日本大震災により、56回続くこの伝統の一戦も開催が危ぶまれた。しかし震災復興チャリティーマッチとしての開催が決定し、選手たちはリンクに立てる喜びを噛みしめながら、この試合に臨んだ。

この日はいつものパフォーマンスを発揮できなかった細井

そんな特別な一戦は、久々の実戦の場とあってか、開始から浮足立つ両チーム。カウンターの応酬となる。そんな中、意外な形で試合が動く。2分、左サイドから早大DFがシュート。これが一瞬逆に反応してしまったGK細井(政2) をあざ笑うかのようにゴール右隅に決まり、あっさり先制を許してしまう。そしてこの失点からリズムが狂ってしまった慶大。自陣から積極的にパスをつなげようとするも、つながらず、なかなか敵陣に攻め入れられない。そして8分には追加点を許してしまう。しかしこの失点から徐々に流れは慶大へ。11分、カウンターからFW小坂(商3)がシュートを放つと、14分にはFW松山(商4)のパスを受けたFW似鳥主将(環4)が抜群のハンドリングを見せシュート。しかしいずれもネットを揺らすには至らず、2点ビハインドで第1ピリオドを終える。

荒谷副将の突破が早大ゴールを脅かした

まずは1点を返し、反撃ののろしを上げたい第2ピリオド。慶大は攻勢に出る。開始20秒、左から持ち込んだFW荒谷副将(経4)がシュート。しかしこれは惜しくもGKの好セーブに阻まれるも流れを慶大に引き寄せる。そして3分、早大FWが2分間の退場になり数的優位に立つと、4分には小坂、5分にはFW金村(経3)がシュートを放ち、早大ゴールに迫る。ところがチャンスで決められなかったツケが突然回って来てしまった。7分、カウンターから失点を許すと、9分にも奪われたパックをシュートまで持ち込まれ、これが決まってしまう。4点差をつけられ、厳しい状況に立たされた慶大はGKを田中誠(経4)に交代し、守備陣にテコ入れを図る。しかしそれも実らず、12分にも失点。0-5とされ試合の大勢は決まってしまった。

この日唯一の得点を決めた金村

それでも一矢報い、今後につなげたい慶大は第3ピリオド、「体力勝負でラッシュする」(浅沼監督)という試合前の作戦を忘れなかった。1分、DF小川(環3)がパックを奪うと、最後は金村がフェイントをかけシュート。しかしこれは枠を捉えきれなかったが、このピリオドに懸ける気持ちを見せる。一方、ここまで良いところがなかった守備面でも見せ場を作る。4分、カウンターから切り込まれるもDF齋藤(商4)がカットしピンチの芽を摘むと、直後には早大FWのシュートをGK田中誠がナイスセーブを見せ、追加点を許さない。そんな中、ついに絶好期が訪れた。6分、右から切れ込んだ荒谷がシュート。これはGKに弾かれるが、そのこぼれ球に詰めた金村がパックを押し込むゴール。「リバウンドをしっかりしよう」(似鳥)という点が意識され、生まれたゴールだった。そしてさらに攻撃の手を緩めない慶大。7分、荒谷が抜け出し、GKと1対1になると、焦った早大DFが後ろから倒し、ペナルティショットが与えられる。追加点への絶好のチャンス。このチャンスに向かったのは、昨季の入れ替え戦でペナルティショットを失敗し、涙を飲んだ荒谷だった。昨季決められなかった借りを返すために――。荒谷がパックを持ち込み、GKの動きを冷静に見極める。だがGKが一つ上手だった。持ち込んだパックはGKに弾かれてしまいゴールとはならなかった。しかしその後も運動量で早大に勝る慶大はシュートチャンスを幾度も迎える。だが、チャンスを決めることはできず、逆に12分に失点。さらに試合終了間際にもカウンターから失点を許し、1-7という大差で試合の終了を告げるブザーが鳴ってしまった。

 直近の2試合では引き分けに持ち込んでおり、勝利への機運も高まる中で迎えた早慶戦。だが結果は7失点で完敗。慶大の誇る堅守が崩れてしまった。さらにシュート数では早大を15本も上回る43本のシュートを放つも、1点しか奪うことができなかったことで、決定力不足も浮き彫りになった。だが今チームに必要な要素は、昨季まで見せてきた豊富な運動量やパックへの執着心だろう。春はオープン戦2試合を残すのみ。まずは昨季の対戦で粘り強い戦いの末、47年ぶりに勝利した明大相手に慶大らしさを取り戻すことができるかに期待が懸かる。

By Daiki Yamamoto

浅沼監督

(振り返って)4月のトーナメントがなくなったということで、シーズン初戦で少し遅いスタートとなったが、震災もあって、(試合を)やらしていただける喜びを持ちながら、本当に良い試合、学生らしい溌剌としたプレーを震災復興支援チャリティーマッチとしてふさわしい試合にしたかったが、選手たちは非常に気合いが入って、練習も3月末から開始させてもらっていたので、体力的な勝負を武器にして、前回同点というところで終わっているので、決着をつけたかったが、残念な結果にはなってしまった。(決定力の差、GKの差が出てしまった結果となったが)GK4人いるんですけど、最後まで拮抗してくれて、選手のコンディションを全部我々が見ている中で、去年も入れ替え戦最後涙をのんだ細井を起用したが、その悔しさも良い意味で練習に対する意気込みだったり、パックに対する前に向かう姿勢があったので起用した。その中で早稲田も非常に良いシュートでしたし、最後の詰めの部分で我々のディフェンシブな部分がちょっとこぼれたところでやられたのが大きかった。あとはペナルティが要所要所出てしまって、そこでキルプレーで(点を)取られたことが敗因として一つの反省すべきところですね。(決定力については)シュート数を最後聞いてみると、早稲田が28本、慶應が43本というシュートは打てているが、決定的なシュートが打てていなかったというのが、さっきミーティングでも言ったが、もっともっとゴールに入れるまでがシュートであって、それをもっと精度を高めていくというのが我々のこれから目標とすべきところかなと思う。(点が入ってもおかしくない、良い時間帯もあったが)かなり押してたところもあるんですけど、やはり王者・早稲田ですから、守るところを鉄壁に守ってきて、いつも練習で言っていることは、相手があきらめるまでやり続ける、相手がもう無理だというところまでシュートを打ち続ければたぶん入ると思うし、そこのしつこさというのが、まだまだ慶應にはあと一皮二皮剥けて、意地とプライドを持ったチームにならなければいけないのかなと思った。(今日のゲームプランは)対早稲田なので、そう簡単には点が取れないと思っていて、まずは攻めに関しては的確にパスをつないで、あとは相手ゾーンにダンプしてラッシュすると。で、2ピリまで守り重視で、点は取れなくていいけど、失点は最小限に抑えようと。そして3ピリで体力勝負でラッシュするというプランだったが、正直2ピリまでの失点がかなり大きく響いて、3ピリだけで見ると2-1と1点差の結果だったが、それを本来であれば1ピリ、2ピリでそれぐらいで抑えておけばならなかったかなとそれが反省点ですね。(今後のチームの改善点は)非常に明確で、まずは守り、失点をしないということ。簡単に自陣に入れないこと。ゴール前のパックの処理を的確にやること、リバウンドの処理ですね。あとはせっかくシュートまではたどり着くようになったので、そのシュートを確実に入れられるように。今日の試合でも何度かゴールが空いているのに打てなかったというところなので、たしかに今日はFWは高めで、守り重視で、FWの3人目、F3と言っているが、F3は高めでと言っていたので、なかなかラッシュをかけづらかったと思うが、運動量さえあればパックには追いつくと思うので、そこをもっと運動量を高めることと、その精度を高めるということを目標にしてやっていきたい。(6月のチャリティマッチ2試合に向けて)我々は昨年グループBに降格が決まってしまったので、何が何でもグループAに上がるためには、まずは明治に善戦と言わずに、当然勝ちに行く試合をして、東海さんには逆に失点を0にして、確実に失点しないで取れる点をしっかり取っていくというプランで行きたいと思う。両方ともいずれにしても失点を最低限にして、取れる時の点をしっかり精度を上げていくという形でこの2試合は行きたいと思う。

似鳥主将

最初2点連続で入れられたことは良かったんですが、2ピリ、3ピリで1ピリのような集中力を保てなかったのが一番の敗因かなと思います。(1ピリの失点は攻めに行った結果の失点か)そうですね。やむを得ない失点だったのでそれは挽回できると思っていた。やっぱり2ピリに入ってから気持ちの緩みが出たんじゃないかなと思います。(2ピリにいい流れで攻撃できていた部分もあったと思うが)シュート数も多かったんですけどやっぱり2人目の詰め、リバウンドが遅れてしまった。リバウンド強化と最後の詰めっていうのもこれから課題にして練習していきたいと思います。(早大相手に意識していた点は)攻撃力がかなり高いので、ディフェンスとセンターの守りをしっかり3人で守ることを意識した。守った結果、攻めにつながるところでしっかり決めていこうという部分を意識していました。(ディフェンス面はどうだったか)皆意識も高く身体に当たって非常にありがたかったですけど、FWの最後の決定率が慶應は低くてこれから強化していかなければならない点ですね。(点差ほどの実力差を感じなかったか)そうは感じなかったですね。早稲田はパスがうまいですし、シュートやリバウンドがしっかりできているので、逆にこっちはパスもあんまりつながらないし、シュートの詰めもあまりできなかったのも反省点です。(3ピリの金村選手が一矢報いる形となったが)最後3ピリになってリバウンドをしっかりしようということを言った。そこが徹底されて決まった点だと思いますので、ありがたい点でした。(慶大に反則が多くなってしまったが)そうですね。早稲田のスピードについていけず、結局スティックで引っ掛けたり後ろからチェックしたり冷静になれなかったかなと思います。(今日見つかった課題は)リバウンドとパス精度からシュートまで基本的なことなんですが、その部分が早稲田の方が1つ上だったので1段階レベルを上げて対等に戦えるようにしていきたいと思います。(今日の収穫は)アフターチェックはしっかり徹底されていたので引き継ぎ身体に当たるというところはしっかり徹底していきたいなと思います。(次の試合に向けて)今日は色々と反省点があるので、しっかりビデオミーティングしてセットごとに課題が見つかると思う。FW、DF、キーパーどのポジションも今日は課題が見つかったと思うのでしっかり修正して6月のチャリティーマッチに合わせていきたいと思います。

荒谷副将

(チャリティーマッチとしての早慶戦開催だが)このような機会を頂いてとても感謝している。開催に向けて尽力してくれたスタッフに感謝ですね(プレッシャーはあったか)全くない状態で試合に臨めました。(自信の今日の出来は)個人としては通用するかなと思ったのだが、チームとしては完敗なので、とても悔しいです。前線で孤立してしまったときでも、それを打開できるようにしないといけませんね。(次戦について)まずは、このような状況でも試合を行えることに感謝ですね。それから秋に向けて、しっかりとチーム力を高めていきたいです。

金村

普通にやっていればこんな点差にはならなかったのに集中力が足りなかったのか、もっとできたと思います。悔しいです。(点差ほどの実力差を感じませんでしたが)シュートはこっちの方が打ってるし失点し過ぎた。キーパーのミスもかなりありましたし、もっと皆で守らなければならない場面もあった。もっとFWも点を入れなきゃいけないしいつも通りやればできたことができなくてくやしいです。(早大相手に意識していた点は)早稲田は個人技がうまいんで早いプレッシャーで相手にパスをさせないでパックを奪ってどんどんシュートを打っていこうと。ただリバウンドは今日は全然入れてなかったんで、FWももっと点を取らなければいけなかったですし。(カウンターも自陣深くからの展開になってしまったが)相手ディフェンスもうまくてこっちのFWの実力不足です。(第1ピリオド後のブレイクタイムで修正したことは)第1ピリオドに失点した2点は忘れて走って当たるという慶應のホッケーを心掛けた。また第2ピリオドに3点入れられて5-0になって1点返せたと思ったらまた入れられて集中力がなかったですね。(第3ピリオドの自身のゴールを振り返って)リバウンドをただ入れただけでああいう風に最初からリバウンドに入ってれば何回か決めるチャンスはあったし、自分も2回くらい決定的なチャンスを決められなかったので、決めないとダメですね。(慶大に反則が多くなってしまったと思うが)ゴール前の反則は仕方ないとしてイラッとして当たりにいって取られるといういらない反則もありました。(次の試合に向けての抱負)明治は早稲田以上に強いと思いますが、インカレ優勝という目標を掲げている以上今日の反省を活かして失点をもっと抑えて絶対に勝ちたいですね。

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